帯状疱疹に対するRo
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-8181の有効性, 安全性および有用性を検討するため, ヒト血清アルブミンを対照薬として, 二重盲検比較試験を行つた。皮膚症状の観察項目別の改善率では, 水疱·膿疱において投与開始後5日目でRo
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-8181群70%, placebo群50%で, 両群間に差(p<0.05)が認められた。皮膚症状改善度の推移を著明改善以上の症例についてみると, 投与開始後4日目の著明改善率はRo
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-8181群8%, placebo群0%であり, Fisherの直接計算法で両群間に差(p<0.05)が認められた。また, 投与開始後5日目の著明改善率はRo
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-8181群15%, placebo群3%であり,
κ2 検定で両群間に差(p<0.05)が認められた。主治医による有効性の判定ではU検定でRo
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-8181群が優れている傾向が認められた。主治医による安全性の判定では副作用発現率がRo
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-8181群83%, placebo群14%であり, U検定で両群間に差(p<0.001)が認められた。主治医による有用性の判定ではU検定で両群間に差は認められなかつた。以上の結果より, 帯状疱疹に対し, Ro
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-8181は皮疹のうち水疱·膿疱に対して有効であり, 主治医判定でも有効性が認められたが, 安全性については本薬剤の耐薬性が示されたものの副作用の発現率が高かつたため, 有用性は高くないと考えられた。
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