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850件中 1-20の結果を表示しています
  • 皆川 陽一
    日本東洋医学系物理療法学会誌
    2023年 48 巻 2 号 31-35
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/04/20
    ジャーナル オープンアクセス
     肩こりや腰痛など筋・筋膜性の痛みは、学生、運動選手、労働者から高齢者など幅広い層に認 められる症状である。また、筋・筋膜性の痛みは、生命に直接危険を及ぼすほどではないものの、 通常の血液検査や画像診断では異常を認められにくいことから、原因不明の痛みとして放置され、 結果的に学習、運動、生産性におけるパフォーマンスの低下、日常生活の活動制限や生活の質 (Quality of life) を低下させる要因となっているかもしれない。
     鍼灸手技療法の臨床では、筋・筋膜性疼痛症状と思われる患者に遭遇する機会は多い。そのた め、現在、筋・筋膜性の痛みに対しては、様々な治療法が試みられている。私たちは、これまで筋、 筋膜やその周囲軟部組織が原因となって痛みなどの症状を引き起こす筋・筋膜疼痛症候群の診断、 原因、治療部位である
    トリガーポイント
    に鍼を行うことで、頚部痛、顎関節症、肩痛、肩こり、腰痛、 変形性膝関節症の痛みが改善することを報告してきた。
     そこで、本シンポジウムでは、まず
    トリガーポイント
    とは、どのようなものか、圧痛点や経穴 との違い、活動性
    トリガーポイントと潜在性トリガーポイント
    の違いなどを中心にその特徴を説 明する。次に、どのような手順で
    トリガーポイント
    を検出するのか、これまでの私たちが行った 臨床研究を基とした検出方法を紹介する。そして、
    トリガーポイント
    へどのようなアプローチを行うのか、
    トリガーポイント
    鍼療法は、そもそも刺激が強いイメージがあるが、鍼通電療法を行っても問題ないか、現在、私たちが考えている
    トリガーポイント
    への鍼のアプローチ方法について 紹介する。
     以上、本シンポジウムを通して、どのように筋・筋膜性疼痛に対して鍼通電療法を用いるとよいか皆様と一緒に考えていきたい。
  • 僧帽筋にトリガーポイントが存在した1症例
    伊藤 和憲, 北小路 博司, 川喜田 健司
    全日本鍼灸学会雑誌
    2004年 54 巻 1 号 97-101
    発行日: 2004/02/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    【目的】慢性的に肩こりが存在する被験者の右僧帽筋に存在した
    トリガーポイント
    から電気活動の記録を試みた。【対象】被験者は26歳女性で、頚部から肩背部にかけて慢性的にこり感を自覚しており、肩井付近に索状硬結を伴う
    トリガーポイント
    が存在していた。【結果】
    トリガーポイント
    部分に絶縁鍼電極を刺入して電気活動を記録すると、重だるい感覚に同期して電気活動が記録できたが、
    トリガーポイント
    以外の部位から電気活動は記録出来なかった。一方、この電気活動は暗算による精神負荷を行っても振幅などに変化は見られなかった。【考察】
    トリガーポイント
    から記録された電気活動は反射性の電気活動であると考えられた。
  • 伊藤 和憲, 岡田 薫, 川喜田 健司
    全日本鍼灸学会雑誌
    2002年 52 巻 1 号 24-31
    発行日: 2002/02/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    近年、
    トリガーポイント
    から特異的な電気活動が記録されることが報告され、その成因と電気活動の発生機序に関して様々な議論が行われている。そこで伸張性収縮運動により作成した
    トリガーポイント
    より電気活動を記録し検討を行った。実験には健康成人9人を用い、中指に可変式のおもりを装着して伸張性収縮運動負荷を行った。その後運動負荷2日後に生じた
    トリガーポイント
    に針電極を刺入して電気活動を記録した。
    トリガーポイント
    の筋膜部分に絶縁針電極を刺入すると、強い重だるい感覚に同期して電気活動が出現した。またこの電気活動は、
    トリガーポイント
    が存在する筋と同一筋上に置いた表面電極からも同時に記録できた。しかし、この様な電気活動は
    トリガーポイント
    の筋膜付近以外から記録することはできなかった。以上のことから
    トリガーポイント
    の筋膜付近から記録された電気活動は反射性の筋活動であると考えられた。
  • 高齢者9例に対する予備的研究
    廣田 里子, 伊藤 和憲, 勝見 泰和
    全日本鍼灸学会雑誌
    2006年 56 巻 1 号 68-75
    発行日: 2006/02/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    【目的】慢性腰痛に対して
    トリガーポイント
    治療が有用であるとする報告はあるが、圧痛点治療との効果の違いは詳細に検討されていない。そこで
    トリガーポイント
    治療と圧痛点治療の効果の違いを明らかにするために慢性腰痛患者9例を対象に比較試験を行った。
    【方法】6か月以上の腰痛を訴える65歳以上の患者を対象とした。患者を組み入れ順に
    トリガーポイント
    治療群と疼痛局所に存在する圧痛点への治療 (圧痛点治療群) に振り分け、5回 (週1回) の治療を行い、1か月後に追跡調査を行った。評価項目は腰部の主観的な痛み (Visual Analogue Scale : VAS) 及びquaity of life (QOL) の把握 (Roland-Morris Disability Questionnaire : RDQ) とした。
    【結果】
    トリガーポイント
    治療群ではVAS・RDQともに有意な改善を認めた。圧痛点治療群では改善は有意ではなく、
    トリガーポイント
    治療群の改善のほうが顕著であった。
    【考察と結語】圧痛点治療より
    トリガーポイント
    治療の方が顕著にVAS・RDQの改善がみられ、治療効果に相違がみられた。このことから
    トリガーポイント
    は治療効果の点からも単なる圧痛点とは異なるものと考える。
  • 正司 喜信
    日本ペインクリニック学会誌
    2004年 11 巻 2 号 120-122
    発行日: 2004/04/25
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    筋筋膜性疼痛は, 筋および腱の
    トリガーポイント
    と呼ばれる発痛点と関連痛を特徴とする. 今回, 僧帽筋に
    トリガーポイント
    を有する顎顔面痛の1症例を経験したので報告する. 症例は33歳の女性で, 近医歯科で顎関節症と診断され塩酸エペリゾンおよび非ステロイド性抗炎症薬と咬合スプリント (口腔内装置) により治療された. しかし, 左下顎角部の安静時痛は残存した. そこで同側僧帽筋に診断的な
    トリガーポイント
    注射を行ったところ, 症状は軽快した. この結果, 顎顔面領域に関連痛を生じる頸部由来の筋筋膜性疼痛と顎関節症との鑑別には
    トリガーポイント
    注射が有効な手段の一つであることが示唆された.
  • 鈴木 正寛, 堀 夏樹, 春日 高穂, 大瀬戸 清茂
    日本ペインクリニック学会誌
    2011年 18 巻 2 号 40-43
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/06/04
    [早期公開] 公開日: 2011/04/14
    ジャーナル フリー
    緩和ケア病棟に入院中の進行がん7症例の体性痛に対してベッドサイドで施行した
    トリガーポイント
    注射の有効性と副作用を後ろ向きに検討した.男性2症例と女性5症例で,平均69.1歳であった.痛みの部位は頸部が3症例,腰背部が4症例,肩が2症例,仙骨部が2症例,臀部が1症例で,いずれも局所に圧痛があった.痛みの原因は変形性脊椎症などの加齢性変性疾患が6症例で,がんの神経浸潤と褥瘡によるものが1症例ずつであった.計18回の
    トリガーポイント
    注射を施行し,痛みはフェイススケールで,ブロック前が平均3.3でブロック後は平均0.9と著明に軽減した.
    トリガーポイント
    注射は筋・筋膜痛に有効で,がんの神経浸潤や褥瘡の痛み,慢性肩関節周囲炎には無効であった.明らかな副作用や生命予後に影響を及ぼす有害事象はなかった.
    トリガーポイント
    注射は進行がん患者の筋・筋膜痛に有効で,安全な鎮痛法である.
  • 森本 昌宏, 白井 達
    日本臨床麻酔学会誌
    2014年 34 巻 7 号 947-951
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル フリー
      
    トリガーポイント
    注射は,ペインクリニックで汎用されている治療手技であり,比較的手技が容易で,安全と考えられている.しかし,実際にはさまざまな合併症を引き起こす危険性があり,安易な施行は避けるべきである.確実に
    トリガーポイント
    を捉えた上で,正確な部位に薬液を注入することが重要である.
  • トリガーポイント鍼治療の有用性に関する比較試験
    伊藤 和憲, 勝見 泰和
    全日本鍼灸学会雑誌
    2005年 55 巻 4 号 530-537
    発行日: 2005/08/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    【目的】高齢者の慢性腰下肢痛に対し
    トリガーポイント
    鍼治療の効果を検討する。
    【デザイン】一重盲検比較試験 (4群) 。
    【セッティング】明治鍼灸大学附属病院整形外科外来。
    【対象】腰下肢痛が6か月以上持続している65歳以上の高齢者44名。
    【方法】対象者を封筒法により (1) 経穴治療群, (2)
    トリガーポイント
    皮下刺入群, (3)
    トリガーポイント
    筋刺入群, (4) sham治療群の4群に群分けし, 週1回の間隔で3回の治療を行う。
    【評価】腰下肢の主観的な痛みをvlsual analogue scaleで, QOLをRoland-Morris DisabiIity Questionnaireでそれぞれ評価。
    【結果】3回の治療後に
    トリガーポイント
    筋刺入群でのみ痛みやQOLに有意な改善が見られた。また, 治療後3週目の観察時にもその効果は継続していた。
    【結論】高齢者の慢性腰下肢痛に対する治療として
    トリガーポイント
    鍼治療が一つの選択肢になると考えられた。
  • 小山 茂和
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2013年 56 巻 6 号 1355-1356
    発行日: 2013/11/01
    公開日: 2014/01/31
    ジャーナル 認証あり
  • - 誘発法と鎮痛法 -
    徳竹 忠司
    日本東洋医学系物理療法学会誌
    2023年 48 巻 2 号 37-45
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/04/20
    ジャーナル オープンアクセス
     手技療法である「あん摩マッサージ指圧」の施術において、圧迫法あるいは揉捏法のように、 筋肉そのものにしっかりとした外力を加えることができる手技を受けている際に、「ひびく感覚」 として、実際の圧迫部位・揉捏部位から離れた部位に何らかの感覚が発生する体験をしている方 は確実に存在している。そして、その「ひびく感覚」が施術を受ける者にとって「心地よい」感 覚であったり、痛みの解消に有効であったりする現象であることは確かである。筋・筋膜性疼痛 と
    トリガーポイント
    については、鍼治療の臨床応用に関連した書籍が多くあるが、手技療法にも
    トリガーポイント
    の概念は充分に活用ができるものである。
     患者の訴えから、責任病態を想像して施術を行う際には、患者の自覚的な愁訴部位と責任部位 の関係性を明らかにしなければならない。考え方の概観としては、1「痛みを訴える部位に問題 点がある」、2「痛みを訴える部位とは別の部位に問題点がある」、3「1と2の混合」となる。 患者の訴える症状部位局所に誘発因子があるか否かを、まず局所解剖の知識を基に、骨格筋を個別に触察して平面で硬結をはじく flat palpation、筋肉をしっかりとつかむ snapping palpation を実行 しながら掘り下げ、局所に問題が無ければ、神経学的診察を行う。結果として、局所・関連する 神経の両者に陽性所見がなければ、
    トリガーポイント
    の知識を動員して関連痛の誘発部位を特定する。
     関連痛に関する知識は、Janet Travell と David Simons が著した「
    トリガーポイント
    ・マニュアル 筋膜痛と機能障害」を基に多くの解説本が出版されているので学習は容易である。本稿では
    トリガーポイント
    の概念、具体的な探索法・誘発法と徒手による施術法について紹介を試みる。
  • 伊藤 里子, 伊藤 伊藤, 勝見 泰和
    全日本鍼灸学会雑誌
    2009年 59 巻 1 号 13-21
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/11
    ジャーナル フリー
    【目的】高齢者の慢性腰痛患者を対象に
    トリガーポイント
    鍼治療と疼痛局所への圧痛点鍼治療の治療効果を検討した。
    【方法】明治国際医療大学附属病院整形外科を受診した6か月以上の腰痛を訴える高齢者39名を対象とし、 コンピューターによりランダムに
    トリガーポイント
    群、 圧痛点群、 sham群に群分けし、 5回 (1回/週) の治療を行った (一重盲検比較試験)。
    【評価】治療効果は腰下肢の痛み (Visual Analogue Scale :VAS) と腰痛QOLの把握 (Roland-Morris Disability Questionnaire :RDQ) にて評価した。
    【結果】5回治療終了時・治療終了1か月後・3か月後に
    トリガーポイント
    群は有意な改善がみられたが、 圧痛点群やsham群では有意な改善がみられなかった。
    【考察と結語】高齢者の慢性腰痛に対しては、 疼痛領域に存在する圧痛部位に治療を行うよりも、 筋肉由来の痛みを考慮した
    トリガーポイント
    鍼治療を用いることで長期間効果が継続することが明らかとなった。
  • 伊藤 和憲, 岡田 薫, 川喜田 健司
    全日本鍼灸学会雑誌
    2001年 51 巻 1 号 81-90
    発行日: 2001/02/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    トリガーポイント
    は、鍼灸などの臨床において診断点や治療点として重視されている。その
    トリガーポイント
    のメカニズムを解明するため、中指に伸張性収縮運動負荷を与え実験的な
    トリガーポイント
    モデルの作成を試みた。実験には健康成人7名を用い、中指に可変式のおもりを装着して運動負荷を行った。その後、作成された圧痛閾値低下部位に対し、指頭圧痛計と深部痛覚計を用いて、圧痛閾値と各組織の痛覚閾値の経時的変化をそれぞれ記録した。その結果、作成した圧痛閾値低下部位は索状硬結上に限局して出現し、同部位の電気刺激により典型的な関連痛を誘発した。圧痛閾値は運動負荷2日後で最も低下し、7日後には運動負荷前の値まで回復する経時的変化を示した。またその変化は筋膜の痛覚閾値の変化と一致していた。以上のことから今回作成した実験的モデルは
    トリガーポイント
    モデルとして有用であり、その成因には遅発性筋痛が関与することが示唆された。
  • ―実験的筋硬結の作成―
    黒岩 共一
    理学療法学
    1999年 26 巻 3 号 97-98
    発行日: 1999/03/31
    公開日: 2018/09/25
    ジャーナル フリー
  • 椎葉 俊司, 今村 佳樹, 仲西 修
    九州歯科学会雑誌
    2003年 57 巻 1.2 号 1-7
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2017/12/20
    ジャーナル フリー
    Toothache is the most common reason people are motivated to seek dental care. The dentist, however, is often faced with the perplexing problem of a continuous or intermittent pain presenting in the teeth for which no obvious tooth pathology can be found. Orofacial pain is frequently associated with non-odontogenic disease, such as myofascial pain syndrome. Myofascial pain is described as regional aching pain associated with localized tenderness in firm bands of muscle and tendons. Muscle pain has tendency to be referred to other deep somatic tissue remote from the site of the original muscle lesion. Myofascial pain is characterized by patterns of referred pain and originating from specific trigger points in a specific and predictable distribution. In some patients, only the referred pain is present; in these cases the physician has to search for the lesion that causes the referrid pain. Myofascial pain often results in numerous irreversible dental procedures including endodontics, apicoectomy, and even tooth extraction. These procedures frustrate the patient and dentist and do not solve the pain problem. The practicing clinician is encouraged to maintain a broad perspective of the differential diagnosis of toothache when the pathology is not obvious. A dentist should be aware that the myofascial pain syndrome causes toothache.
  • 佐藤 恭道, 三浦 一恵, 別部 智司, 雨宮 義弘
    日本ペインクリニック学会誌
    1997年 4 巻 2 号 129-131
    発行日: 1997/04/25
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    リドカインを60%含有する貼付用リドカインテープ (ペンレス®) を第II枝三叉神経痛患者の疼痛管理に応用したので報告した. 全症例とも2×2cmに切った本剤を罹患枝側眼窩下孔相当部皮膚または
    トリガーポイント
    に貼付し, 貼付前後の疼痛を比較した. 貼付30分後から
    トリガーポイント
    の接触による誘発痛は軽減した. また洗顔, 会話, 食事などによる疼痛も緩解した. 貼付部位の発赤および掻痒感なども認められなかった. 三叉神経痛の疼痛管理の補助に, 本剤の使用は痛みも恐怖もなく, 簡便で安全な方法であると考えられた.
  • 大学生のスポーツ選手を対象としたアンケート調査と鍼治療の効果
    伊藤 和憲, 井上 智弘, 羽根田 雄介, 越智 秀樹, 北小路 博司
    全日本鍼灸学会雑誌
    2005年 55 巻 2 号 142-149
    発行日: 2005/05/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    【目的】スポ-ツを長期間行っているものは何らかの障害を抱えていることが多いが、その実態は明らかではない。そこでクラブ活動を行っている大学生を対象に、アンケ-ト形式でスポーツ障害について調査すると共に、アンケートの中で最も多かった腰痛に対して、
    トリガーポイント
    鍼治療の効果を検討した。
    【方法】明治鍼灸大学の学生で、運動系のクラブに加盟している350名の中から無作為に150名を選び、競技種目やスポーツ障害の有無、痙痛部位や罹病期間など12項目に対して、アンケート調査を無記名の用紙項目法で実施した。また、アンケート調査の中で最も多かった腰痛に対して、腰痛に効果的と報告されている経穴への治療と
    トリガーポイント
    治療の効果を検討した。
    【結果】アンケートの有効回答率は68.6%であり、回答者の平均年齢は20.3±1.7歳、競技種目としてはサッカーが最も多く、全体の77.6%でスポーツに伴う何らかの痛みが存在していた。障害部位としては腰殿部が最も多く、罹病年数は平均3.1±2.3年であった。また、受診した治療機関としては鍼灸院が最も多かったが、その半数で治療効果がなかったと回答した。一方、最も多かった腰痛に対して鍼治療を試みたところ、経穴治療よりも
    トリガーポイント
    治療の方が腰痛に改善が認められた。
    【考察】今回行ったアンケート結果から、スポーツ選手の多くは何らかの疼痛を抱えており、その痛みは慢性化する傾向にあった。一方、スポーツ選手の慢性腰痛治療には、疼痛局所へ刺鍼を行うよりも、原因となる筋肉を把握し治療を行うほうが有効であった。
  • 井手 一茂, 長澤 康弘, 堀山 祐史, 小林 浩行, 森田 良平
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 P3-B-0963
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】今回,頚部から左肩甲帯,左上肢にわたる著明な疼痛・しびれを主症状とし,治療に難渋した頚椎症の症例に対し,
    トリガーポイント
    に着目した徒手療法と星状神経節鍼の併用により症状の改善を認めた。本症例における治療経過を以下に報告する。【方法】対象は50代女性。職業は整体師,リハビリテーション助手。診断名は頚椎症(頸椎症性脊髄症,C7神経根症)。現病歴は平成25年8月に両手の脱力感出現し,手根管症候群疑いと診断。平成26年2月に両上肢重だるさ(特に左肩),左手痺れ出現し,CTにより,頸椎椎間狭窄(C5-7)を指摘。同年5月に両肩痛に対し,
    トリガーポイント
    注射,浅頚神経根ブロック施行し,リリカ内服開始。同年6月,左上肢全体のジンジンする痛み・痺れ出現。リリカにて副作用出現し,トラムセットへ内服変更,理学療法開始,休職。A病院整形外科紹介受診し,頸椎C5/6,C6/7狭窄,C7/Th1後縦靭帯骨化指摘され,頸椎カラー終日着用指示。同年7月,セカンドオピニオン目的でB院脊椎外科紹介受診し,頸椎症性脊髄症,C7神経根症,左尺骨神経麻痺と診断され,神経伝導検査実施するも特に問題なし。当院での理学療法開始時,主訴は左肩甲帯の灼熱感を伴う疼痛,左上腕~手尖にかけての疼痛・痺れ,左手指の脱力感であった。疼痛は安静時(+),夜間時(+),圧痛(+):左肩甲挙筋,棘下筋,菱形筋,腕橈骨筋,動作時痛(+):頚部伸展,左側屈,回旋,5分程度の座位・立位姿勢保持にて疼痛・上肢痺れ出現。症状の増悪因子は座位・立位姿勢保持,朝方の起き上がり直後,夕方,頸椎牽引,軽減因子は左上側臥位,左上肢を挙上し,手を頭上へ持っていく姿勢,入浴であった。神経ダイナミックテストでは橈骨神経,正中神経にて陽性であり,橈骨神経テストにて最も疼痛が増悪し,肩甲骨下制解放により,やや疼痛の軽減がみられた。疼痛・痺れ領域は左肩甲骨上角,肩甲骨後内側面,上腕後外側から前腕橈側・手掌面・第2・3指への連続した領域,感覚検査は痺れ・疼痛が強く精査困難であった。座位姿勢は頭部前方偏位,頸椎前彎・上位胸椎後彎増強,左肩甲骨下制・下方回旋位であった。【結果】週2回ペースで外来理学療法を開始した。初期の理学療法評価より,橈骨・正中神経滑走不全,腕神経叢レベルでの神経伸長ストレスを問題点とし,理学療法プログラムは橈骨・正中神経の走行に沿った軟部組織マッサージ,左上側臥位にて肩甲骨下制,下方回旋アライメント修正した良肢位保持を実施した。しかし,理学療法直後も座位姿勢や立位姿勢での左上肢痺れ・疼痛,左肩甲骨上角疼痛は残存し,症状の改善は認められなかった。7月下旬より,理学療法に加え,週1回ペースで鍼灸師による星状神経節刺鍼を開始し,徐々に夜間時痛の改善がみられるようになってきた。同時に理学療法も
    トリガーポイント
    に着目した徒手療法に変更した。触診時,上部僧帽筋,斜角筋,肩甲挙筋,棘下筋,小円筋,鎖骨下筋,総指伸筋,長橈側手根伸筋,示指伸筋圧迫にて,疼痛・痺れ領域と一致した症状が再現された。星状神経節刺鍼,
    トリガーポイント
    に対する徒手療法開始後より,徐々に疼痛・痺れ改善され,モヤモヤした痛みへと症状の変化がみられ,下位頸椎に対する徒手牽引を加えることで痺れの消失がみらえるようになった。介入より約4ヶ月後,復職を検討可能なレベルまで症状の改善がみられた。【考察】本症例の疼痛・痺れ領域は皮膚髄節レベルや神経ダイナミックテストと完全には一致しておらず,対象となる神経を限局した初期の理学療法ではあまり改善がみられなかった。しかし,
    トリガーポイント
    に着目した徒手療法,星状神経節刺鍼の併用することで症状の改善がみられた。このことより,本症例は交感神経依存性の疼痛,末梢循環不全を呈しており,経過の中で,斜角筋,僧帽筋上部,棘下筋をキー
    トリガーポイント
    とするサテライト
    トリガーポイント
    が形成されていたと考えられる。
    トリガーポイント
    が形成されていたことで,頸椎牽引による頚部筋の伸長が侵害刺激として認識されたと考えられる。神経因性疼痛・痺れに関しては,様々なメカニズムが関与していると考えられるが,今回,交感神経活動,
    トリガーポイント
    という概念を考慮した評価・治療を行うことで,症状の改善を認めた。【理学療法学研究としての意義】従来の神経髄節,末梢神経支配に着目した評価・治療に,今回の概念を加えることで,今後,神経因性疼痛・痺れに対し,有効な結果が得られるものと考える。
  • 腰下肢後面経穴への鍼治療で効果の得られなかった3症例に対する検討
    伊藤 和憲, 越智 秀樹, 池内 隆治, 北小路 博司, 勝見 泰和, 小嶋 晃義
    全日本鍼灸学会雑誌
    2003年 53 巻 4 号 534-539
    発行日: 2003/08/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    【目的】高齢者の慢性腰痛に対し腰下肢後面の経穴へ鍼灸治療がしばしば行われているが、効果の見られない症例も存在している。そこで腰下肢後面の経穴治療で効果の得られなかった慢性腰痛に対して
    トリガーポイント
    鍼治療を試みた。
    【対象および方法】症例は6ヶ月以上慢性的に腰痛が存在している74, 71, 66歳の高齢者で、姿勢変化を呈しているが深部腱反射や筋力検査などの神経学的所見には異常のない患者であった。
    【結果】腰下肢後面の経穴に対して鍼治療を行っても症状に大きな変化は見られなかったが、
    トリガーポイント
    鍼治療を行うと主観的な腰部の痛みや疼痛生活障害評価尺度などの臨床症状に改善が見られた。
    【考察】このことから、腰下肢後面経穴への鍼治療で効果の得られない高齢者の慢性腰痛患者には、
    トリガーポイント
    鍼治療が効果的であると考えられた。
  • 吉村 文貴, 山口 忍, 田辺 久美子, 飯田 宏樹
    日本ペインクリニック学会誌
    2020年 27 巻 2 号 149-154
    発行日: 2020/06/25
    公開日: 2020/06/30
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    【目的】筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)に対する代表的な治療は

    トリガーポイント
    (TP)への局所麻酔薬注入(
    トリガーポイント
    注射:TPI)である.今回,TPIの有効性を筋肉内と筋膜間で比較検討した.【方法】僧帽筋にTPを有するMPS患者50例を対象とした.超音波診断装置を利用して僧帽筋の筋肉内のTPに注入した群(M群)25例と僧帽筋と棘上筋の筋膜間に注入した群(F群)25例の2群にランダム化割り付けした.注入は1週間ごとに計4回行い,痛みの評価にはnumerical rating scale(NRS)を使用した.【結果】M群,F群とも初回のTPIにより有意にNRSは低下し(それぞれp<0.001),両群間に有意差はなかった(p=0.766).TPIの繰り返しでは,時間の経過に伴いNRSの変化量に群間差が開いた(p=0.016).【結論】初回TPIの効果は僧帽筋の筋肉内注入,僧帽筋直下の筋膜間注入であっても有効であった.TPIの繰り返しによる効果は僧帽筋直下の筋膜間注入のほうが有効であった.

  • 迫田 英子, 今井 明子
    日本良導絡自律神経学会雑誌
    1993年 38 巻 11 号 296-300
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2011/10/18
    ジャーナル フリー
    In relatively an early stage of lunbago, their pains were improved by the combination therapy with 3 times of the Ryodoraku and the movement's needles. It was the usefull method too in the cases accompanied the varies bons or the numbness of legs. We had the good effectiveness for the lumbago by the “massage” or “shiatsu” along the spinatlica after therapy.
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