石垣島名蔵湾北部では,閉鎖的なラグーン状窪地のコアマモは,分布縁辺域(上限付近および下限付近)と比べて,株長が長く,地上部バイオマス・地下部バイオマスが高かったが,株密度は低かった。6月と2月とで比較すると,株密度は2月の方が高かったが,他のパラメータは6月に高かった。分布縁辺域では,株密度以外のパラメータの月間の違いが小さかった。分布中心域付近での周年調査では,夏季に最大となる株長の消長とほぼ同期して,地上部バイオマスが季節的に変化した。有性生殖は,水温が最も低い2月頃の短期間に行われた。
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