Biwako Journal of Rehabilitation and Health Sciences
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REVIEW
Study on the usefulness of position test and stability test before manual physical therapy for the clinical instability of cervical spine ~With reference to the evolution of IFOMPT's international cervical spine framework~
Masao Yamauchi
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2024 Volume 3 Pages 33-38

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Abstract

頸椎不安定性疾患に対する徒手理学療法介入前の検査としては,一般的にはPositional testとStability testが用いられてきた.しかし近年,これらの検査実施において複数の問題点が明らかになってきた.最も大きな問題は,これらのテストの特異度は高いものの,感度が低いテストが多いということである.特異度が高いということは,検査結果が陰性であればその疾患ではないと確定診断できる可能性が高いことを意味する.しかし,感度が低いということは,疾患を見逃す可能性があり,徒手理学療法実施前の安全性のためのスクリーニングの指標としては,これらの検査だけでは不十分ということになる.また,Stability testは検査のほとんどが誘発テストであるため潜在的に有害であり,問診や視診において頸椎領域に過度の動きが明白である場合は,頭頸部の靭帯テスト結果は陽性であるとみなされ,検査自体の必要性に疑問が投げかけられている.

今後,更なる研究が進み,Positional testやStability Testのエビデンスが変わっていく可能性があるが,現時点では徒手理学療法実施前の安全性の確認のための検査として単独で用いることには,慎重でなければならない.頸椎不安定性疾患が疑われる患者に対しては,適切・詳細な問診や特有の徴候パターンの観察などの結果を参考にして,慎重にクリニカルリーズニングを行い最善の判断することが求められる.

Translated Abstract

The positional test and the stability test have commonly been used as tests prior to manual physical therapy for cervical spine instability. Recently, however, it has become clear that these tests have several problems with application. The most serious problem is that many of these tests have low sensitivity despite high specificity. High specificity means that a negative test result is highly likely to indicate that the patient does not have the disease. However, low sensitivity means that the test may fail to detect the disease. That is, these two tests alone are not enough to get a safety screening index prior to manual physical therapy.

In addition, the stability test is potentially harmful because it is mostly inducive. If excessive movement is clearly observed in cervical spine during the interview and visual examination, test results of head and neck ligament are considered positive and raise a question about the necessity of the stability test itself.

Further research activities are expected to change evidences of the positional test and stability test in the future. At this point, however, we have to be cautious about using these tests alone for safety confirmation prior to manual therapy. For patients suffering from cervical spine instability, we are requested to conduct clinical evaluation carefully and make the best judgements on the basis of results of an appropriate interview and observation of specific symptom pattens.

はじめに

外傷や疾病により上位頚椎の亜脱臼や靭帯損傷を生じると,視診で斜頸位を呈していたり,頭痛や頸部痛,さらに眩暈・耳鳴り・嘔吐感・視覚障害などの症状が認められることがある.頸椎外傷,リウマチ性,感染性,先天性疾患に,上記の症状がみられることが多い[1, 2].これらの症状が認められた場合,時に徒手理学療法を実施することで症状の増悪や重大な合併症を起こす可能性がある.従って,問診や視診において上記の症状が認められた場合は,徒手理学療法は禁忌(Red flag)となる可能性が高い.

前述の症状が認められなかった時でも,頸椎に問題のある症例では,徒手理学療法自体が禁忌となる場合もあるため,患者の状態や症状の変化を正確に把握し,十分な評価を行い,徒手理学療法実施の安全性について検討する必要がある.

International Federation of Orthopaedic Manual Physical Therapists(世界徒手理学療法士連盟;以下IFOMPT)は,2012年にInternational Framework for Examination of the Cervical Region for potential of Cervical Arterial Dysfunction prior to Orthopaedic Manual Therapy Interventionを発表し[3],頸椎領域に対する徒手理学療法を実施するにあたり,潜在的な頚椎動脈の機能不全(Cervical Artery Dysfunction;以下CAD)を評価する国際的なFrameworkを作成し,2022年に改訂を行った[4].

本稿では,IFOMPTの頸椎領域におけるFrameworkの概要を解説し,2012年から2022年の変更点を,特にPositional test (Positional testing;椎骨動脈機能不全のテスト)とStability test(頭頸部の靭帯の安定性のテスト)について検討する.

IFOMPTによる2012年のFramework[3](以下Fw2012)と2022年のFramework[4](以下Fw2022)の概要

IFOMPTのFrameworkは,頸椎領域における徒手理学療法の介入に先立って,頸椎のCADの有無を評価する目的で作成されたものである.臨床場面においては,頸椎領域のCADのイベントや症状に遭遇することは比較的少ないものの,徒手理学療法を実施するにあたり,CADを考慮することは必須であると考えられている.従って問診は,より適切・詳細に行うことで潜在的な問題を推論し,機能的テストにより動脈解離などのCADによるイベントを回避できる可能性が高くなる.

イベント回避のための最も重要な評価項目としては,Fw2012・Fw2022ともに問診による病歴聴取を挙げており[1, 2],徒手理学療法の介入に際して必須と考えられる.

我々徒手理学療法士は,患者から得た問診データを評価・解釈し,徒手理学療法の可否を決定する.そして,禁忌ではない場合には徒手理学療法の介入の是非について,更なるテストの必要性とその種類および優先順位を決定する.

また病歴聴取において,歩行障害,平衡機能障害,上位運動ニューロン障害,脳神経機能不全,上位頚椎不安定性などに基づく症状が確認できた場合は,徒手理学療法が適応外となる可能性がある.そのため,さらに患者の動きを注意深く観察することも重要である.

次に身体的・機能的な検査としてはFw2012・Fw2022ともに血圧の測定と血管の触診を挙げている[1, 2].

高血圧は,頸動脈や椎骨動脈などの急性動脈外傷の原因となる可能性があり,CADのリスク要因の一つと考えられる.しかし高血圧は,脳血管疾患など種々の血管疾患の重要な要因の一つでもあり,CAD単独のリスクではないが,他の評価結果を統合したクリニカルリーズニングを実施し慎重に判断する必要がある.

触診については,総頸動脈や内頸動脈の左右の血管の非対称,脈拍の変化などより,頸動脈疾患の有無を評価することが重要であると報告している[1, 2].

Fw2022からは頸動脈の聴診が追加され,触診と併用した評価により動脈瘤などの頸動脈疾患を同定できる可能性を報告している[2].

神経学的検査については,Fw2012・Fw2022ともに,末梢神経や脳神経そして上肢の運動神経疾患のためのニューロダイナミクステストは,神経血管性疾患の評価に役立つと報告している[3, 4].ただCADに関連した臨床症状は多様であるため,知覚・感覚テスト,バランステストや協調性テストなど,必要に応じた検査が必要となる.そして,患者を注意深く観察し,CADとの関連性を疑う患者の何気ないしぐさや動作などを見落とさないことは重要である.当然のことながら,他の評価結果と合わせた適切なクリニカルリーズニングを実施し方針を決定することが最も重要である.

IFOMPTのFw2012とFw2022の最も重大な変化は,Fw2022からPositional testが除外されたことである[3, 4].Positional testは,椎骨動脈による脳への血液供給減少の有無を評価する目的で行われ,検査中・直後の脳血管性虚血の徴候または症状の出現があれば陽性とする.しかしながら,Positional testのエビデンスは十分ではなくて,検査時の有害事象について多数の報告がある.従って,IFOMPTはPositional testを推奨せず,Fw2022では外された.

Fw2012では,頭頸部靭帯の不安定性はその周囲の血管と神経構造を危険にさらす可能性があると指摘しており,Stability testの実施はリスクを伴う.しかしその一方,頭頸部領域の不安定性の評価は重要であると報告しテストの実施は注意深く考慮すべきであると述べるに留めていた[3].

Fw2022では,頭頸部領域の不安定性を示唆する病歴,頭や頸部を支える行動などがあればRed flagであると報告しているものの[4],これらのテスト自体の実施についての言及はなく,推奨されているとは言い難い.

そこで本項では,頭頸部領域の不安定性のある疾患に対する徒手理学療法介入前のPositional testとStability testの有用性について検討する.

Positional test

Positional testは,脳への血液供給減少リスクを同定するための検査であり,椎骨動脈の血流減少を評価するテストとして臨床上よく用いられている.テストは背臥位もしくは座位で行い,患者の頸部を最大伸展および回旋を持続させる.検査中もしくは検査後の脳血管虚血の症状の出現もしくは再現をもって陽性とする[5, 6].

本テストは頸部へのマニピュレーションやモビライゼーション実施前に,安全性を確認するためによく用いられている.

IFOMPTもFw2012においては,Positional testのエビデンスは明らかに不十分であることを指摘しているが,テストの実施については否定してはいなかった.しかし,Fw2022では,Positional testはその診断制度が低く,有害事象の報告もあるため,マニピュレーション前のスクリーニングとして推奨されない[4, 7],として除外した.

Positional testによる椎骨動脈の血流減少については,以前から議論が分かれていた.Côtéら[8]は,頸部の姿勢における椎骨動脈の血流減少について,頸部の伸展-回旋テストによる,椎骨動脈の血流減少について,その感度は左右ともに0%であり,特異度は左が67~71%,右が86~90%であったと報告している.また陽性適中率については0%で,陰性的中率は63~97%であり,当該テストの感度・特異度の低さを指摘している.さらにKranenburgらのSystematic Reviewにおいて[9],頭頸部の姿勢変化による椎骨動脈の血流に対する影響を調査した多くの研究において最大回旋時の血行動態に有意な変化はなく,Positional testが,椎骨動脈の血流に影響しないと述べている.

これに対して,Thomasら[10]は,Positional testが頭蓋頸動脈解離などのCADを予測もしくは発見できないという結論には反論はないとしながらも,これらのテストは患者の臨床像の明確化に寄与するだけでなく,頸部の動きに関連した脳血流動態の評価において果たすべき役割があるとして,その使用について推奨している.

しかしNathan Huttingら[11]は,Thomasらの報告に対して,椎骨脳底動脈機能不全(vertebrobasilar artery insufficiency;VBI)に対するPositional testは,感度が低く偽陰性が多すぎる可能性がありマニピュレーション実施前のスクリーニングとしてVBI検査の価値は低いと指摘している.さらにVBI検査は,健常者における対側の椎骨動脈の血流低下を生じさせることができないため,検査の根本的なメカニズムが,血流低下における効果的な要因ではない可能性を指摘している.そしてVBI検査は,頸部動脈解離などの重篤な神経血管病変のリスクを評価する役割はないと結論付けている.さらに,VBI検査が陰性であれば,マニピュレーションを実施しても安全である,と誤って解釈される可能性があるため,Positional testの使用は推奨できない,と結論付けている.

既存の報告から,患者の症状が頸椎領域の動脈の血流減少に起因するのか否かを,Positional testなどの身体検査から鑑別診断することは困難であると考えられる.

従って,徒手理学療法士は,Positional testなど身体検査よりも

①頭痛や頸部痛などの症状が,血管病変の早期の症状である可能性を認識する.

②頭痛や頸部痛,眩暈や耳鳴りなどの血管系の疾患を疑われる患者に対しては,徹底した病歴聴取による問診を行うことでCADを評価する.

③徒手理学療法士は,評価に際しては常に疑念を持って仮説を立証していく姿勢が重要である.

そして,CADの可能性が高ければRed flagの可能性が高いため,医師による評価が必要となる.

Positional testは誘発テストであるため,頭痛や頸部痛に加えて眩暈や耳鳴りなどの症状がある時は,テストを実施することで患者の症状をさらに悪化させる可能性があるため,患者にとっての利益はなくテスト自体を実施すべきではないと考える.

しかし頭頸部痛はあるものの頭痛や眩暈や耳鳴りなどの症状がみられない患者においてはCADの有無を評価するためにPositional testを実施することは否定できない.ただ,感度が低いテストであるため,陰性であっても偽陰性の可能性は否定できない.したがってPositional testの結果が陰性であっても徒手理学療法士は,「マニピュレーションなどの徒手理学療法を実施しても安全である」と誤って解釈してはならない.Positional testingの結果解釈については,問診などの結果を参考にして,慎重に判断する必要がある.

頭頸部の靭帯のStability test

Fw2012[1]では,頭頸部に不安定性のある患者に対するマニピュレーションやモビライゼーションなどの徒手理学療法は頸椎領域の動脈や神経を傷つける可能性があるため,禁忌であると報告している.従って,頸椎領域の動脈機能不全の疑いがある場合は,徒手理学療法を実施する前にStability testを行うことは重要であるとしている.

ただ一方,不安定性を評価するこれらのテストのエビデンスは不十分であり,不安定性の自覚症状のある患者に対して,Stability testを実施することが安全かどうかを,慎重に考えるべきである,とも述べ曖昧な表現にとどめていた.

そしてFw2022[2]では,頭頸部領域の不安定性を示唆する病歴や行動(例:不安,頭や頸部を支えるなど)があれば徒手理学療法はRed flagであると報告しているが,これらのテスト自体への言及はない.

Stability testのエビデンスについては,Kaaleら[12]の報告がよく知られている.

それによると,

①翼状靭帯テスト:感度69~72% 特異度96~100%,

②環椎横靭帯テスト:感度65% 特異度99%,

③蓋膜テスト:感度94% 特異度99%,

④環軸膜テスト:感度96% 特異度は100%

と報告している.

この結果から,テストが陽性と判断された場合は,特異度が高いため確定診断することができる.しかしテストのほとんどが誘発テストであるため,頭頸部の不安定性を訴える患者への適応は安全性を含めて慎重に考えるべきである.

逆に主観的な訴えがない患者に対して,これらのテストを実施して陰性となった場合でも,感度が低いテストのため,偽陰性の可能性も考慮する.特に徒手理学療法前の安全性の確認のために,これらのテストの結果を参考にすることには注意すべきである.

Stability testの診断精度を調査したシステマティックレビューにおいて,Huttingら[13]は,それぞれのテストの感度と特異度を報告している(表1).そして,徒手理学療法実施前のスクリーニングとしてStability testを実施する場合は,偽陰性の可能性を予測することは重要である.

表1 

それぞれのStability testの感度・特異度

テスト名 感度 特異度
Sharp-Purserテスト 19~69% 71~98%
翼状靭帯のテスト 69~72% 96~100%
環椎横靭帯のテスト 65% 99%
蓋膜のテスト 94% 99%
環軸膜のテスト 96% 100%
Clunkingテスト 33% 76%
Palateサイン 71% 80%

Hutting N, et al.: Diagnostic accuracy of upper cervical spine instability tests: a systematic review. Phys Ther 2013; 93: 1686–1695. から作成

患者が誤って上位頸椎の治療を受けないためには,テストの感度は,高い必要がある.しかし,ほとんどのテストは,上位頸椎の不安定性を検出するには不十分であり臨床的な価値は低い.さらに,Stability testの使用に関しても,明確なコンセンサスが得られていない.そして,これらのテストが,徒手理学療法実施前の上位頸部の不安定性のスクリーニングとして,正確に実施することが困難である[9].そのため問診により,頭頸部の不安定性の疑いがある場合,患者に対する評価および治療は中断して,医師に再付託することを考慮する.

Jullら[14]は,徒手理学療法士が,頸椎の分節安定性テストもしくは頭頸部の靭帯テストの結果にどれくらい信頼性があるか未知数であり,クリニカルリーズニングのプロセスにおいて重要なことは発症の既往歴と症状の自然経過を聴取することが必要である,と述べ問診の重要性を指摘している.

Cookら[15]は,頭頸部の靭帯の不安定性の評価について,長時間にわたる静的な姿勢が困難,頭部を挙げることが疲労もしくは困難,カラーまたは手に外部的なサポートに対する欲求,自己マニピュレーションなどの必要性,頸部をコントロールできないもしくは不安定性の感覚などを含む種々の症状の観察,さらに協調性や神経筋コントロールの欠如,異常な関節の遊び,異常な動き,上部胸椎の低可動性などの徴候パターンの観察や症状を評価する方が,Stability Testなどの評価よりも良い可能性がある,と述べて問診と観察,評価の重要性を指摘している.

またPettyら[16]も,Stability testの診断精度は確立されていないため,患者の治療に関してセラピストをガイドするための病歴と現症を関連させて用いることを推奨している.

さらに,大部分のStability testは,誘発試験であるため潜在的に有害であり,テストにおいて過度の動きが明白である場合は,頭頸部の靭帯テスト結果は陽性であるとみなされる.従って,最近の頭部もしくは頸部の外傷の既往歴をもつ患者に対しては,これらのテストは適応ではない,とも述べている.重要なことは,問診において頸椎領域の不安定性が確認できた場合はRed flagであるため,これらのテスト自体を実施する必要がない.それだけでなく,これらのテストを実施した場合には,患者にとって有益でない神経学的徴候や症状を再現させる可能性が高いことを指摘しており,我々徒手理学療法士は十分に注意を払うことが求められている.

既存の報告から,Positional testと同じようにStability testは,頭頸部領域の不安定性の除外診断を行うことは適切でないと考える.従って,徒手理学療法士は,問診において頭痛や頸部痛,眩暈や耳鳴りなどの動脈系の疾患を疑われる患者に対しては,徹底した問診や症状の観察などによってCADを評価すべきである.もし,頭頚部領域の不安定性に起因するCADの可能性が高ければ,Red flagの可能性が高いため,Stability testや徒手理学療法は実施しない.

問題は,Positional testと同じく頭頸部痛はあるものの,頭痛や眩暈や耳鳴りなどの症状がみられない患者の場合である.頭頸部痛の原因が,靭帯の問題によって生じている場合,頭頸部の不安定性だけでなく,頸椎領域の動脈や神経を傷つける可能性がある.従って,Stability testによって頭頸部の靭帯の問題の有無を評価することは必要である.特異度が高いテストであるため,陽性であればマニピュレーションなどの徒手理学療法の実施は禁忌となる.ただ,感度が低いテストであるため,陰性であっても偽陰性の可能性は否定できない.Stability testの結果が陰性であれば,徒手理学療法士は,「マニピュレーションなどの徒手理学療法を実施しても安全である」と誤って解釈される可能性がある.従って,Stability testの結果が陰性であっても,問診や特有の徴候パターンの観察などの結果を参考にして,慎重にクリニカルリーズニングを行い最善の判断することが求められている.

まとめ

Positional testとStability Testについてのいくつかの文献を検討したが,ほとんどのテストの特異度は高いものの感度は低いテストが多かった.従って,確定診断には使用できるものの,除外診断には使用できないことが示唆された.

今後,更なる研究が進み,Positional testやStability Testのエビデンスが変わっていく可能性があるが,現時点ではマニピュレーションなどの徒手理学療法実施前の安全性の確認のためのテストとして単独で用いることには,慎重でなければならない.適切・詳細な問診によってCADが疑われる場合は,Red flagと考え,症状が認められない場合は,Positional testやStability Testは適応しない.CADの可能性が確認できなかった場合には,慎重にPositional testやStability Testを実施し,その結果については慎重に判断する必要がある.

文献
 
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