要旨
collagenous colitisは非血性の慢性下痢をきたし,病理組織学的に大腸の上皮基底膜直下に膠原線維束を認める疾患であり,おもに生検組織で診断される.CCはlymphocytic colitis(LC)とともにmicroscopic colitis(MC)に包括されている.MCは欧米で1980年代から1990年代にかけて経年的に罹患率が増加していたが,2000年以降はほぼ一定の水準であり,CCよりむしろLCの方が多い.病因は未だに明確ではなく発症には多因子の関与が想定されているが,欧米では複数の症例対照研究でNSAID,PPIがCCの発症リスクを高めることが示されており,近年はとくにPPIの関与が注目されている.
本邦では2000年代に入って以降CCの報告が増加している.本邦には疫学的データは存在しないが,頻度は欧米に比べかなり低率である.LCは本邦でほとんど報告がなく,CCもほとんどがPPI(とくにランソプラゾールやNSAID)などの薬剤に関連して発症しており,欧米より薬剤起因性と考えられる症例の割合がかなり高い.このように欧米と本邦ではMCに関する実態に大きな乖離がみられる.
CCでは元々,画像上異常を認めないと記載されていたが,内視鏡所見の異常がまれでないことが明らかになってきた.内視鏡所見としては,1)色調変化:発赤,発赤斑,褪色など,2)血管像の異常:血管透見低下・消失,血管増生など,3)粘膜表面性状の異常:浮腫,易出血性,粗糙粘膜,顆粒状粘膜,偽膜,粘膜裂創(線状・縦走潰瘍/瘢痕,“cat scratch”),ひび割れ様所見など,4)その他:ハウストラ消失,が挙げられる.とくに粘膜裂創と顆粒状粘膜は本症を疑う上で重要な所見である.内視鏡的有所見率は欧米で約20%と報告されているのに対して,本邦では70%以上である.
治療としては,原因と考えられる薬剤を中止することでほとんどの症例で下痢が軽快する.
MCの病態に関してはなお不明な点が多く,疾患のheterogeneityを含めた問題点の解明を期待したい.
Ⅰ はじめに
collagenous colitis(CC)は比較的新しい疾患概念であり,1976年にFreemanら
1),Lindström
2)によって別個に報告された.当初は非血性の慢性水様下痢をきたし画像所見上異常がなく,大腸の上皮基底膜直下に厚い膠原線維束(sub-epithelial collagen band;SECB)がみられることが特徴と記載された.本邦ではコラーゲン蓄積大腸炎,膠原線維性大腸炎と訳されることがあるが,CCの名称がより一般的である.本症はmicroscopic colitis(MC)の亜型とされているが,欧米と本邦ではMCに関する状況が著しく異なる.本邦においてはMCのほとんどがCCで,その大半が薬剤起因性と考えられている
3).
Ⅱ 疾患概念
CCの診断は主に組織学的所見に基づいて行われるが
4),SECBの肥厚(≧10μm),粘膜固有層のリンパ球・形質細胞浸潤,陰窩の正常配列が特徴であり,表層上皮の剥離・平坦化,上皮内リンパ球の増加もみられることが多い(Figure 1-a).Gledhilらは健常人においてSECBが10μmを越えることはまれであり
5),Bogomoletz らは正常粘膜ではSECBが6.9μmまでと報告している
6).
CCはmicroscopic colitis(MC)の範疇に位置付けられるが,MCの用語には変遷がある.1980年Readらは原因不明の慢性下痢をきたし画像所見に異常がなく大腸粘膜生検で軽度の炎症細胞浸潤がみられる疾患に対してMCの名称を提唱した
7).しかし,1989年LazenbyらはReadらの提唱したMCは上皮内リンパ球(intraepithelial lymphocyte;IEL)の増加が特徴的でありlymphocytic colitis(LC)の名称が適切で,組織学的にCCと鑑別可能であると報告した
8).現在,欧米でCCとLCは一括してMCと総称されている
9),10).LCの組織学的特徴は,IELの増加(≧20/表層上皮細胞100個),SECBの肥厚なし,粘膜固有層のリンパ球・憩室細胞浸潤,陰窩の正常配列が特徴的である.CCとLCの異同については古くから議論されているが
11),同一のスペクトラム上の疾患と考えられており
10),一部はIBDのsubgroupとみなされる傾向にある
12).CC,LCの基準を満たさない場合には,“MC not otherwise specified(MCnos)”,“incomplete histological findings of MC(MCi)”,“paucicellular lymphocytic colitis”などの名称が用いられる
13).
Ⅲ 疫 学
MCは寒冷地に多く,北欧・北米では大規模かつ縦断的な疫学調査が行われている
14),15).罹患率はCCでは人口10万人あたり0.8-10.8,LCでは2.2-14.0であり
12),1980年代から1990年代にかけて増加傾向がみられていたが2000年以降はほぼ一定となっている.当初みられた増加傾向は,疾患概念が浸透し生検診断の機会が増えたこと,原因となる薬剤の使用頻度が増加したことを反映すると考えられる.Tongら
16)のメタ解析によるとCCの罹患率は10万人対で4.14,LCは4.85,有病率はCCが49.21,LCが63.05と報告されている.また罹患率の男女比はCCで1:3.05,LCで1.92とCCで性差がより顕著であり,診断時年齢の中央値はCCで64.9歳,LCで62.18歳と比較的高齢者に好発する.
一方,本邦ではMCの疫学データが存在しないが,欧米と異なりCCの報告が圧倒的に多く,LCの報告は皆無に近い
17),18).われわれの多施設集計83例では,診断時年齢は27-86歳,平均年齢67.9歳で高齢者に多く,男女比は1:2.2であった
19),他の集計でもほぼ同様である
20),21).
非血性慢性下痢患者におけるMCの割合は10%程度で,70歳以上では20%と報告されている
22),23).本邦でも堀田ら
24)が非血性慢性下痢患者82例を対象に検討した結果,24例(29.3%)がMC(CC15例,LC9例)と報告している(LCの診断基準はIEL≧10).松原ら
25)も同様に95例を対象に検討した結果,CCが6例(6.3%)でLCはなかった.
Ⅳ 病 因
CCを含むMCの原因は不明であるが,遺伝的要因,自己免疫,薬剤,腸管感染(カンピロバクター,エルシニア,Clostridium difficileなど),胆汁代謝異常,食物アレルギーなど多因子の関与が示唆されている
26).欧米ではMCが自己免疫性疾患に合併する頻度が高く,甲状腺疾患,セリアック病などが約40%にみられる他,1型糖尿病,慢性関節リウマチなどの合併もみられる.一方,CC本邦報告例の基礎疾患は高血圧症,逆流性食道炎,骨関節疾患などが大半を占め,自己免疫疾患の合併頻度は低い
21).粘膜内の炎症細胞はリンパ球主体で,ステロイド療法が奏功し,腸管の空置で改善すること
27),セリアック病合併例では食餌療法で改善することから,腸管内因子(食餌抗原,胆汁酸,薬剤,細菌産物など)が本症の病因あるいは増悪要因である可能性が指摘されている.また発症の危険因子として喫煙も報告されている
28).
病因として特に注目されているのは薬剤であり,欧米でもMCと薬剤に関する報告が多い.関連性をスコア化して検討した報告では
29),特に関連の高い薬剤として,非ステロイド性消炎鎮痛薬(non-steroidal anti-inflammatory drug;NSAID),アスピリン,チクロピジン,ランソプラゾール(lansoprazole;LPZ),アカルボース,ラニチジン,選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor;SSRI)などを抽出している.何らかの薬理学的作用,アレルギー,あるいは腸内細菌叢への影響を介した機序が想定されている.本邦におけるCCは薬剤に関連した症例がほとんどである
19)~21).
中でも特に重要視されているのはNSAIDとプロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor;PPI)である.1990年代には欧米におけるCC患者の17-71%がNSAIDを服用しており
30)~33),1992年にRiddelら
30)は症例対照研究でNSAIDとCCの関連性を示し,服薬開始後数年経過して発症する症例が多いことを報告している.2002年にはLPZが原因と考えられる症例が報告されている
34),35).2007年にFernández-Bañaresら
36)が報告した症例対照研究ではCCと関連が高い薬剤としてNSAID,SSRI,スタチン,ACE阻害薬が抽出されているが,39例中PPI服用は7例と低率で,オメプラゾール(omeprazole;OPZ)が4例,LPZが3例である.2008年にUmenoら
37)はLPZ服用例9例を含むCC13例を報告している.2010年にKeszthelyiら
38)は症例対照研究でMCの発症リスクがPPIで4.5倍,NSAIDで2.3倍上昇することを示し,MC95例(CC49例,LC46例)中38%でPPI,20%でNSAIDの服用歴がみられるが,PPIの大半がOPZ,パントプラゾール,エソメプラゾール(esomeprazole;EPZ)である.2011年のBjørnbakら
13)による報告ではCC270例中33%でPPI,20%でNSAID,LC168例中22%でPPI,12%でNSAIDが服用されている.2013年にFernández-Bañaresら
39)は症例対照研究でCCの発症リスクがLPZで6.4倍,低用量アスピリンで3.8倍,β-ブロッカーで3.6倍上昇すると報告している.2014年にBonderupら
40)はPPIがCCの発症リスクを2.03倍上昇させるがLCには関与せず,NSAIDはそれぞれ1.43倍,1.35倍と報告している.また2015年にMascleeら
41)は症例対照研究でMCの発症リスクをPPI(約2/3はOPZ)は7.3倍,NSAIDは2.7倍上昇させると報告しているが,MC356例(CC151例,LC112例,MCnos93例)中PPIは38.5%,NSAIDは21.9%で服用されている.また他の薬剤は症状の増悪に関与してもリスクを高めない可能性について述べている.Verhaeghら
42)も2016年にMCの発症リスクを高める薬剤としてNSAID,PPI,SSRI,スタチン,H2ブロッカーを抽出し,多剤併用,とくにNSAIDとPPI併用がMCのリスクを高めると報告している.この様に欧米でもPPIが注目されているが,必ずしもLPZではない.
本邦のCCではLPZとの関連が高く服用率は53-83%と報告されている
19)~21),24),37),43).本邦で2008年以降にCCの報告が急増しているが,九嶋ら
44)はLPZの使用が普及した時期と符合すると考察している.しかし低率ではあるが他のPPIが関連した症例も存在する.工藤ら
45)は本邦でのCC報告例を集計し,PPI服用は158例(69.9%)で,その内LPZが148例,OPZが8例,ラベプラゾール(rabeprazole;RPZ)が2例であったと報告している.われわれのCC多施設集計83例
19)では,61例(73.5%)がPPI(LPZ58例,OPZ2例,RPZ1例)を服用していた.また41例(49.4%)がNSAID(アスピリン20例,ロキソプロフェン7例,ジクロフェナック6例,メロキシカム6例,他)を服用していた.PPIとNSAIDに限定すると併用が32例,PPIのみが29例,NSAIDのみが10例,いずれもなしが12例であり,5症例には薬剤服用歴がみられなかった.山崎ら
21)のCC多施設集計95例中,75例(78.9%)がPPI(LPZ70例,RPZ4例,OPZ1例)を服用しており,36例(48.0%)はNSAIDを併用していた.PPI服用開始から発症までの期間は数カ月と報告されている
21),44).複数の薬剤を服用していることが多く,薬剤の相互作用,代謝経路などが発症に関与すると推察されるが,本邦ではPPIの中でLPZが突出して多い.本邦でもEPZが関連したCCが報告されており
46),新規経口抗凝固薬(novel oral anticoagulants;NOAC)が関与した可能性がある症例の報告もみられる
47).
Ⅴ 臨床症状
MCの主要な症状は慢性下痢(再発性,間欠的)であり,緩徐に発症することが多いが,急性に発症することも少なくない
48).稀ながら電解質異常や脱水をきたすこともある.夜間の下痢,便失禁はIBSとの鑑別点とされる.MCにおける下痢の発生機序としては上皮間のtight junctionの異常や上皮細胞におけるイオン輸送の障害の他,様々な機序が示されているが
12),49),基本的に分泌性下痢と考えられている.下痢はSECBの厚さやIELの数ではなく,粘膜固有層の炎症細胞浸潤の程度と相関するとされている
50),51).
下痢以外の症状としては腹痛,体重減少,関節痛がみられる.一方,CCの組織学的特徴を満たしても無症状の症例があり
19),21),52)~54),その際は粘膜裂創など内視鏡的異常所見の存在が生検の契機となることが多い
19),21).急性腹症で発症した症例でも先行する下痢症状がみられなかった症例が報告されている
55),56).CCでは稀に血便,蛋白漏出性腸症
57),58),大腸穿孔
59)~61),中毒性巨大結腸症
62)などが報告されているが,これらの合併症はLCではほとんど報告がみられない.大腸穿孔は内視鏡や注腸X線に関連して発生することが多いが,関係なく発生することもある
63),64).
Ⅵ 画像所見
A.大腸内視鏡所見
CCの診断には組織学的検査が必須であり,生検手段として大腸内視鏡が必要である.当初CCでは内視鏡を含め画像所見で異常がないことが特徴とされているが
2),最近の総説でも同様の記述がみられる
10),12).
しかし1980年代からは徐々に内視鏡所見に関する報告がみられており,記載された所見としては易出血性
65),発赤
66),血管像の異常
67),浮腫,顆粒状変化,蒼白などが挙げられる.1989年にGiardielloらはすでに浮腫,顆粒状変化,蒼白などの所見が約30%の症例でみられると報告している
68).
1990年代に入ると,CCの内視鏡所見に関する知見がさらに増加する.1990年にはGiardielloら
69)が偽膜を伴った症例を報告した.1993年にRichieriら
70)が結腸全域でのハウストラ消失と肝彎曲部,上行結腸において血管透見の消失,易出血性,出血を伴う複数の縦走・横走する粘膜裂創を記載し,治療後には血管透見性の回復とともに錯綜する瘢痕が観察されている.これがCCにおける粘膜裂創を記載した最初の報告となった.同年Smileyら
71)は“carpet-like appearance”を報告している.1996年Bohrら
48)はCC登録症例163例を集計し,内視鏡所見の記載があった147例中42例(29%)で浮腫,発赤,血管所見の異常がみられたと報告している.1998年Satoら
72)は色素散布による粘膜の微細凹凸による顆粒状変化が明瞭に観察できることを報告し,被蓋上皮の脱落を反映する所見と考察した.一方,本邦においては1994年には窪田ら
73)が本邦初のCC2例を報告したが,内視鏡所見は1例では異常なし,他の1例では褪色調粘膜と血管透見性低下であった.続いて1995年にはKatanumaら
74)が浮腫状粘膜,粘膜の軽度発赤,血管透見性不良がみられた症例を報告した.また1997年に矢部ら
75)が本誌初の症例を報告しており,斑状発赤,アフタ,微細顆粒状変化を記載している.
2000年代に入り,CCの内視鏡所見についての報告が増加し,とくに粘膜裂創(線状・縦走潰瘍)の報告が相次いだ.2002年Cruz-Correaら
76)はCC100例中3例(3%)で大腸内視鏡検査中の送気により出血を伴う粘膜裂創(mucosal tear)が右側結腸に発生したことを報告した.2003年Kakarら
77)の報告ではCC469例中で縦走潰瘍ないし線状びらんがみられたのは4例(0.9%)のみであったが,すべてNSAID服用中の症例であった.2004年にShermanら
59)は大腸内視鏡によって穿孔・穿通が生じた4例を報告し,病変を“fractured colon”と表現した.2007年McDonnellら
78)は出血を伴うひっかき傷様の線条を“cat scratch colon”と表現し,大腸内視鏡を行った8,277例中21例にこの所見がみられ,内3例がCCであったと報告している.
2011年にKoulaouzidisら
79)はCCの内視鏡所見についての詳細な文献検索を行っており,内視鏡所見が1)偽膜,2)血管像の変化,3)粘膜の発赤や凹凸,4)粘膜欠損に大別できると述べている.本邦でもCCの概念の浸透とPPIの使用頻度増加が相俟って報告例が増加し
80)~86),2009年には胃と腸誌で特集号が組まれた
17).その際にわれわれは新たな所見としてひび割れ様所見(線状溝)を報告した
87).2010年にはCCに関する梅野ら
88)の総説が本誌に掲載されている.
これまでに報告されているCCの内視鏡所見を整理すると以下のように集約できる.
1)色調の変化:発赤,点状発赤,発赤斑,小(環状)発赤(Figure 1-a),褪色,蒼白など
2)血管像の変化:血管透見低下・消失,血管増生(Figure 1-b),血管の拡張・蛇行・不整など
3)表面性状の変化:浮腫(Figure 1-c),易出血性,びらん(Figure 1-d),粗慥粘膜(Figure 1-e),顆粒状粘膜(Figure 1-f),モザイクパターン(Figure 1-g),微小陥凹,アフタ,偽膜(Figure 1-h,i),粘膜裂創(線状・縦走潰瘍/瘢痕(Figure 1-j~m),“cat scratch”(Figure 1-n),ひび割れ様所見(Figure 1-o)など
4)その他:ハウストラ消失など
CCにおける内視鏡の有所見率は,本邦と欧米では著しく異なる.最近Koulaouzidisら
89)がCC症例607例を対象に多施設,遡及的に内視鏡所見を検討した結果,108例(17.8%)で異常所見が確認され,発赤・浮腫・顆粒状粘膜が91例(15%),線状粘膜欠損が12例(2%),瘢痕が5例(0.82%)であった.この様に欧米での内視鏡的有所見率は過去の文献においても20%までに留まっている.客観性が高いと考えられる粘膜裂創に限ってみても,欧米での頻度は1-3%程度と低率であり右側結腸に偏在している
76),79),90).
一方,2008年松原ら
20)は本邦報告例61例の文献的検索で,75%に内視鏡的異常所見がみられたと報告している.2010年に中山ら
84)は内視鏡所見の記載がある本邦CC報告例124例を文献的に検索し,有所見率は82%で内訳は血管透見性低下が40%,縦走潰瘍ないし瘢痕が27%(88%が左側結腸),浮腫状ないし顆粒状粘膜が21%(67%が右側結腸),びらん・アフタ状潰瘍が12%,発赤が8%,毛細血管拡張が8%である.一方,われわれ
19)の多施設集計83例では,内視鏡所見の異常は66例(79.5%)でみられ,血管像の異常は60例(血管透見低下42例,血管増生36例),縦走潰瘍(瘢痕)は27例,顆粒状粘膜,ひび割れ様所見はそれぞれ12例であった.山崎ら
21)の多施設集計95例でも内視鏡的異常所見は75例(78.9%)でみられており,血管増生が35例,血管透見不良が32例,縦走潰瘍が24例,顆粒像が8例,ひび割れ様所見が6例であり,PPI服用群と非服用群で所見の陽性率に有意差はなかった.
これらの内視鏡所見の内,血管像の評価は検査時の鎮痙剤の有無,送気量や体位による腸壁伸展度の違い,個人差,内視鏡機種など様々な要因が関与し客観性に乏しく,とくに遡及的検討では過大に評価される可能性がある.血管増生についても基準が明確でなく判断が難しい.
一方,粘膜裂創は客観的な評価が可能であり,瘢痕も含めると約3分の1でみられ,本症を疑う上で重要な所見と考えられる.粘膜裂創の発生機序として,膠原線維沈着で硬化した粘膜が腸蠕動や過伸展に伴う内圧上昇や機械的刺激により断裂すると考えられている
76).しかし縦走潰瘍の発生と膠原線維帯の厚さや炎症細胞浸潤には相関がみられず
43),90),91),あくまで二次的な変化と捉えるべきである.一方,LCにおいては粘膜裂創の所見は報告がみられないことは興味深い.梅野ら
43)の報告ではCC24例中20例(83%)がLPZを服用しており,内11例で細長い縦走潰瘍(粘膜裂創)が観察され,縦走潰瘍は10例が左側結腸に発生していた.縦走潰瘍はLPZ非服用の4例にはみられないことから,LPZに関連したCCの特徴的所見である可能性を考察した.しかしLPZ服用例以外にも粘膜裂創の所見は記載されている
44),77),92).CCでの粘膜裂創による縦走潰瘍は細く境界鮮明で,周辺粘膜には炎症性変化がなく,虚血性大腸炎やCrohn病の縦走潰瘍とは所見が異なる
92),93).他にdiversion colitisなどでも粘膜裂創や“cat scratch”をきたすことが知られている.
顆粒状粘膜は通常観察では気付き難く色素散布で明瞭となることが多く,また頻度も高くはないが,SECBが厚く,炎症細胞浸潤が高度な症例で観察されると報告されている
91).Suzukiら
94)は無名溝の消失・不整,びまん性のモザイクパターン,凹凸不整,顆粒状粘膜がCCの半数でみられ,これらを指標にすれば不要な生検を減らせる可能性を示唆している.Cimminoら
95)もモザイクパターンがCCに特異度が高い可能性を報告している.
B.生検診断
CCにおけるSECBの肥厚は斑状ないし巣状に分布し,とくに腺開口部間で最も顕著であるとされている.直腸ではSECBが証明し難いため,深部大腸を含めた複数箇所から生検することが推奨されている.また垂直断面が得られた生検標本でなければSECBの肥厚を評価することが難しい.SECBの肥厚は右側結腸でより顕著であり,直腸ではcollagen bandを証明しにくいため,深部大腸を含めた複数箇所から検体を採取することが重要である.Tanakaら
96)は直腸のみの生検ではCCの73%,直腸とS状結腸からの生検では29%を診断できず,Carpenterら
97)もS状結腸までの内視鏡ではCCの40%を診断できないと報告している.しかし必ずしも深部大腸からでなくても,下行結腸を含めた左側結腸からの生検でほとんどが診断可能と報告されている
98),99).
生検診断においてCCとの鑑別が問題となるのはアミロイドーシス,虚血性大腸炎,腸間膜静脈硬化症(mesenteric phlebosclerosis;MP)であり,とくにMPにおいては粘膜固有層に膠原線維沈着をきたす点で鑑別が重要である
44),100).
本症の診断には生検が必須であるが,われわれは自験例に基づいた検討で,1)症状(下痢の有無),2)服薬歴(LPZまたはNSAID服用の有無),3)内視鏡所見(粘膜裂創,顆粒状粘膜,血管増生など)の3項目中2項目以上を満たすという条件を設定すれば,診断における効率化を図れる可能性を示した
101).
C.特殊な内視鏡検査
共焦点内視鏡(confocal endomicroscopy)について,2006年にKiesslichら
102)はSECBの肥厚が観察できることで狙撃生検の可能性を示唆する報告を,2008年にZanbelli
103)らはSECBが腺開口部を裏打ちするように貝殻状ないし玉葱状に観察されたと報告している.
市場ら
104)はインジゴカルミン散布,拡大観察でCCの粘膜所見が明瞭になると2009年に報告し,Moritaら
105)は2014年に軽微な発赤線条がNBI観察で鮮明化したと報告している.またKobayashiら
106)はNBI併用拡大内視鏡を行ったCC5例を報告し,SECBの肥厚が粘膜の白色調混濁領域として観察されると報告している.
D.その他の画像診断法
急性腹症で発症したCCでCT・超音波が施行され結腸腸壁肥厚が描出された症例が報告されているが
21),55),107),108),CTで裂創が描出されることもある
56).
Ⅶ 治療と経過
本邦におけるMCは薬剤起因性と考えられるCCがほとんどで,関連薬剤の中止が対処法の第一選択である.PPIが関連した症例の大部分は同薬の中止で症状が軽快し,一部の症例では膠原線維帯の改善も確認されている.薬剤起因性のMCでは休薬後2-30日(中間値5日)で下痢が消失すると報告されている
29).経験的にPPIとNSAID併用例ではPPIの休薬や変更のみで症状が改善する症例が存在することが多い.しかし,休薬の優先順位等について一定の見解は存在しない.Yagiら
109)は原因と考えられる薬剤中止後の経過を観察し,2週間以内に症状が軽快しているが,下痢に関わるのはSECBよりも炎症細胞浸潤と上皮の変性であろうと考察している.また薬剤の変更なく継続しても症状が消失した症例も報告されている
82).
しかし,休薬のみで改善しない症例,あるいは薬剤の関与しない症例ではさらに治療が必要である.欧米では本邦とは状況が異なり,薬剤が関連しない症例が多く,様々な薬剤の治療効果が報告されている
110).有効性が報告されている薬剤は.ロペラミド,5-アミノサリチル酸,コレスチラミン,次硝酸ビスマス,副腎皮質ステロイド,アザチオプリン,メソトレキセートなどである.欧米でMCの寛解導入・維持療法における有効性が示され標準的治療として位置づけられているのがブデソニドである
111).薬物療法に反応せず回腸瘻や結腸楼などの手術が行われた症例もみられるが,最近では抗TNF抗体療法
112),113)や糞便移植
114)の有効性についての報告もみられている.
Ⅷ おわりに
国内外の論文を渉猟して改めて感じることは本邦と欧米におけるMCの実態の違いである.欧米ではMCの頻度が高くCCよりもLCの患者数が多いが,本邦ではLCの報告がほとんどみられない.本邦ではCCのほとんどが薬剤性と捉えられているが,欧米では依然薬剤性とみなすことへの懐疑がみられる.粘膜裂創を含めて内視鏡的有所見率にも本邦と欧米では大きな違いがある.薬剤を長期間服用することによって,病変が高度になり内視鏡所見として捉えられるのであろうか.本邦でのCCの現状をみていると,欧米におけるようにCCとLCを一括りにMCとみなす考え方には戸惑いを禁じ得ない.CC自体のheterogeneityを含めて今後の病態解明に期待したい.
謝 辞
貴重な症例の画像を提供いただいた山本クリニック山本秀尚先生に深謝致します.
文 献
- 1. Freeman HJ, Weinstein WM, Shnitka TK et al. Watery diarrhea syndrome associated with a lesion of the colonic basement membrane (BM)-lamina propria(LP)interface. Ann R Coll Phys Surg Can 1976; 9: 45.
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- 4. 田中 正則.Microscopic colitisのすべて 5.診断基準・重症度評価の策定に向けて−病理学的診断.大腸疾患NOW 2012.武藤徹一郎,杉原健一,藤盛孝博ほか編,日本メディカルセンター,東京,2012;43-51.
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