GASTROENTEROLOGICAL ENDOSCOPY
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INDICATION AND TECHNICAL TIPS FOR ENDOSCOPIC INSIDE STENT PLACEMENT FOR THE TREATMENT OF BILIARY STENOSIS (WITH VIDEOS)
Hirotoshi ISHIWATARI
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2019 Volume 61 Issue 8 Pages 1582-1590

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要旨

Inside stentはプラスチックステントを主乳頭部から出さずに,胆管内に留置する方法である.その有用性はまだ明確ではないが,近年の後ろ向き研究から将来期待がもてる結果が報告されている.特に良性胆管狭窄例や悪性肝門部領域胆管狭窄例が適応となりやすい.ステント留置の際には,逸脱に注意する必要がある.つまり,狭窄や胆管形態に合うようなステント選択が必要である.肝門部領域胆管狭窄例に対しては複数本留置の方が1本のみの留置と比較して,逸脱しにくい.また,市販されている専用プラスチックステントには抜去時のことを考慮して遠位端に糸が装着されているが,この糸を用いた抜去時のコツも知っておく必要がある.本稿では,現時点でのエビデンスと適応や留置に関する技術的なコツを解説する.

Ⅰ はじめに~inside stentとは~

胆道狭窄は,癌などの悪性腫瘍だけでなく,炎症性疾患や術後変化などによっても生じうる.胆道狭窄を生じると,胆管炎の他,二次性肝硬変などといった重篤な状況に陥る可能性があり,なんらかの胆道ドレナージ術が必要となる.当初は,外科的・経皮的ドレナージが主流であったが,1979年のSoehendraらの報告の後,内視鏡的経乳頭的胆道ドレナージによる内瘻術が広く行われるようになった 1.内瘻術は,胆道狭窄部により分断された胆管をつなぐようにステントを留置するため,狭窄部上流から,主乳頭部をまたいで十二指腸内腔にまで留置することが一般的である.ステントには材質により,金属製,プラスチック製があるが,inside stentという言葉はプラスチックステントを用いる際に用いられることが一般的である.プラスチックステントの問題点は,短期間でステント閉塞が生じることであり,悪性であればステント閉塞までの中央値は2-4カ月と報告されている 2),3.プラスチックステントの閉塞の原因は,バイオフィルムを形成した細菌がステントに付着し,胆泥の堆積が起きることと推測されている 4.十二指腸内には少数ながらも細菌が存在するため,主乳頭部をまたいで十二指腸内腔にステントを留置すること自体が,ステント内での細菌付着を促進すると推測される.そこで,十二指腸内腔にステントを出さずに胆管内にステントを留置するinside stentという方法が考えられた.

1991年に,犬を用いた動物実験で興味深い結果が報告されている 5.すなわち,開腹下に十二指腸を切開し,主乳頭部をまたいで7Frステントを留置する群(6匹)と,完全に胆管内に留置する群(6匹)の2群で,留置1カ月後のステントの開存状態の比較が行われた 5.その結果,主乳頭部をまたいでステントを留置した群では5匹でステント閉塞がみられた.一方で,胆管内にステントを留置した群では閉塞はみられなかった.さらに,総胆管径,血清ビリルビン値・アルカリフォスファターゼ値においても,有意差をもって主乳頭部をまたいで留置した群で上昇がみられた.この結果は,十二指腸液のステントへの逆流がステント閉塞を惹起することを示唆するものであった.

Ⅱ 悪性総胆管狭窄に対するinside stent

上述した動物実験での良好な成績をうけて,人を対象に前向き比較試験が行われた(Table 1 6.総胆管レベルで悪性胆道狭窄を呈した患者41人に対して,主乳頭部をまたいで10Frプラスチックステントを留置する群(19人)と,inside stent群(22人)とに分けられて評価された.inside stent群の22人のうち,3人は胆管内にステント挿入ができず,2人はステントを留置する際に十二指腸に逸脱してしまい,この5人は解析から除外された.さらに,主乳頭部をまたいだ群のうち2名は,その後に手術となり解析から除外された.最終的には各群17名ずつが解析対象となった.ステント開存期間は,127日(主乳頭部をまたいだ留置),110日(inside stent)であった(有意差なし).ステント再留置は胆管炎,黄疸発症時に試みられ,主乳頭部をまたいだ留置で5人(29.4%)に行われ,うち3人はステント閉塞がみられた.一方,inside stentでは10人(58.8%)に胆管炎,黄疸再燃がみられ,うち9人はステントの逸脱が原因であった.同様の研究は,金属ステントでも行われているが,ステント逸脱が多く,開存期間延長はしめすことができなかった 7

Table 1 

悪性総胆管狭窄を対象としたinside stentの臨床試験.

これらは残念な結果であったが,ステント逸脱が多いことで純粋にinside stentを評価しているとは言い難く,ステントの形状を改良すれば違った結果が得られるかもしれない,とも解釈できる.実際,タネンバウム型の10Frステントを用い,国内で行われた遠位胆道狭窄を対象とした後ろ向き比較試験においては,inside stentの方が有意にステントの開存期間延長を認めたと報告されている(255日 vs. 82日)(Table 1 8.この試験では,inside stent群(16人)と主乳頭部をまたいだ留置群(16人)が比較され,ステント逸脱は主乳頭部をまたいだ群で1名生じたのみであった.

Ⅲ 悪性肝門部領域胆道狭窄(非切除)

前向き比較試験において総胆管狭窄でinside stentの有用性が見出されなかったことが大きな要因と思われるが,悪性肝門部領域胆道狭窄に対するinside stentは評価されてこなかった.しかし,悪性肝門部領域胆道狭窄に対するプラスチックステントを用いたinside stentは総胆管狭窄に対するよりも,存在価値は高いだろう.なぜならば,開存期間においてはいずれの領域においても開存期間の点から金属ステントが推奨されるであろうが,肝門部領域に関しては,さまざまな狭窄形態があることや,再治療時の困難性などからプラスチックステントが好ましい場合があるからである 9),10.そのため,よりプラスチックステントの改良が望まれると思われる.そのような背景からか,2010年代になり国内から相次いて後ろ向き研究が発表されてきた(Table 2).Ishiwatariら,Kanekoらは,Bismuth2以上の高度肝門部領域胆管狭窄例に1~3本のinside stent留置を行い,ステント開存期間中央値136日,190日という良好な結果を報告した 11),12.一方,Inatomiらは,inside stentと従来の主乳頭部をまたいで留置するプラスチックステントと金属ステントの比較を行い,inside stentは従来法よりも有意に開存期間が延長し,それは金属ステントに匹敵すると報告した 13.ステント逸脱に関しては,いずれの論文も少数で,Ishiwatariらが1例,Kanekoらが2例,Inatomiらは逸脱を認めなかったと報告している.

Table 2 

非切除悪性肝門部領域胆道狭窄に対するinside stentの臨床試験.

Ⅳ 悪性肝門部領域胆道狭窄(bridge to surgery)

術前にinside stentを用いようという試みも行われてきている 14),15.Kobayashiらは57人の手術を予定した胆管癌患者の閉塞性黄疸に対して,inside stentを留置した群(25人)と従来群(32人)を比較検討した 14.手術までの期間は各々96日,97日であったが,その間に胆管炎を発症しreinterventionが必要になった回数は0.32回,1.03回で有意にinside stentで回数が少なかった(p=0.026).また,ステント開存期間も85日,49日でinside stentが有意に長かった(p=0.0090).

Ⅴ 移植後良性胆管狭窄

良性狭窄の中で,これまで一番inside stentが評価されているのは肝移植後狭窄である.2003年にHisatsuneらが生体肝移植後の胆管狭窄に対する7-12Frのプラスチックステントをinside stentとして使用し有用性を報告している 16.さらに2013年に同グループから長期成績が発表され,92人の観察対象患者のうち81人に平均1.4回のステント治療で狭窄解除がみられたと報告された.うち8人は狭窄が再燃し再治療が必要であった 17.観察期間中央値53カ月で73人は狭窄解除が維持できた.また,ステント開存期間中央値は189日で,ステント逸脱は10人のみであった.これらの報告は大変期待が持てる結果であるが,従来の主乳頭部をまたぐ留置方法においても同様の結果は報告されており,ランダム化試験での検証が必要である 18)~20

Ⅵ 糸付きステント

Inside stentの問題点の一つに,閉塞時の抜去しにくさがあげられる.それを解決する試みとして,ステントに糸を装着する改良が行われた 16.当初は,従来用いられているプラスチックステントの一部を改良し,内視鏡医自身が,ステント留置直前にナイロン糸を装着していた.2013年には市販された最初のinside stent(IT-Stent,Gadelius Medical社)が報告された(Figure 12 11.その後,さらに改良がなされたinside stent(Through Pass-IS,Gadelius Medical社)が発売された(Figure 3).いずれも材質はポリエチレンであるが,改良により内径の太さがより大きくとれるようになった(Figure 4).太さは7Frと8.5Frがあり,形状は曲がりの緩いタイプ(ライトアングル)と,急なタイプ(ディープアングル)があり,胆管狭窄の形態や長さに応じて選択することが可能となっている.このステントの成績を評価するために,国内で肝門部胆管狭窄を対象に多施設共同研究(MEISteR試験)(UMIN000013291)が行われた.現在,症例登録は終了し,今後の解析結果が待たれる.

Figure 1 

IT-Stent,Gadelius Mecical社.

肝側のみにフラップを有するプラスチックステントで,胆管長にあわせて十二指腸側を切断し術者が長さを調節可能である.長さを調節後に術者がナイロン糸を装着するように設計されている.

Figure 2 

IT-Stentの内視鏡像.

十二指腸乳頭からナイロン糸のみでている.

Figure 3 

Through Pass-IS,Gadelius Medical社.

曲がりの緩いタイプ(ライトアングル)と,急なタイプ(ディープアングル)があり,胆管狭窄形態・長さから選択可能である.

Figure 4 

7Fr IT-Stentと7Fr Through Pass-ISの比較.

左がThrough Pass-ISであるが,同じ外径であっても,内径がIT-Stentよりも広くなっている.

主乳頭部から糸がでていること自体が,細菌付着を促進するのではないかという疑念もある.今後の研究により明らかにする必要のある事項であると付け加えておく.

Ⅶ 乳頭括約筋切開術

乳頭括約筋切開術を行うことで,ステント留置はより容易になる.しかし,inside stentのコンセプトは,主乳頭部より肝側の胆管内にステントを置くことで,十二指腸液の逆流を防ぐことである.そのため,理論上乳頭機能を温存することが重要であり,inside stentにするのであれば乳頭括約筋切開術は避けるべきである.しかし,これまでinside stentにおいてこの件を論じた研究はなく,この考えが正しいのかは検証が必要である.先述のMEISteR試験は,乳頭括約筋切開術を行わないことを必須としなかったため,乳頭括約筋切開術が行われた症例も多く登録されており,その結果の解析を待ちたい.

Ⅷ Inside stentの適応

これまでの臨床研究の結果をまとめてきたが,inside stentの適応は,総胆管レベルの狭窄であれば金属ステントに分があると思われるため,肝門部領域胆管狭窄が主になるであろう.良・悪性を問わず適応になると思われるが,金属ステントを留置しにくい良性狭窄はより良い適応となると考える.比較試験が行われていないため,本当にinside stentが良いかについてはわからないが,少なくても胆管内にステントを入れてしまうことにより,ステントに食物が付着したりすることは生じず食物自体によるステント閉塞は生じず,この点はメリットになると考える.

Ⅸ 留置のコツと留意点

1.ステント選択

Through Pass-ISを使用することを前提として話をすすめたい.Through Pass-ISは,肝門部胆管狭窄に使用することを念頭に作製されている.十二指腸側へのステント逸脱を防止するために,肝側端にフラップがついている.しかし,主乳頭部から胆管への挿入しやすさを考慮し,十二指腸端にはフラップはついていない(Figure 5).そのため,肝側への迷入を防ぐ必要がある.そこで注目していただきたいのはステント長である.9cmと12cmが選択可能で,従来のプラスチックステントよりは長く作られている.これは,可能なかぎり肝側まで入れることを想定しており,末梢側まで入れることで肝側への迷入を防ぐ意図がある.そのため,ステント選択においては,狭窄のカーブの強さでライトアングルとディープアングルを選べば良いが,長さにおいては必然的に12cmの出番が多くなると考えている.

Figure 5 

Through Pass-IS.

肝側にフラップを有し,十二指腸側にはフラップがない.ステントにナイロン糸が装着され,システムと一体型となった状態でマウントされており,術者はステントに手を加えることなく,そのままガイドワイヤー誘導下に胆管に挿入することが可能である.

また,ステント本数であるが,肝門部狭窄の場合は1本留置より複数本留置の方が逸脱しにくいと考えている.複数本留置により,狭窄部とステントの隙間が少なくなり,ずれにくくなるものと思われ,Bismuth2以上の狭窄であれば2本以上の留置が良いだろう.

2.実際の留置手順

①胆管造影

胆管造影を行い,胆管狭窄の程度,位置を確認し,使用するステントの種類と本数を選択する.胆管造影写真は二次元であるために,写真上での長さは正確ではない.しかし,Through Pass-ISでは長めを選択すれば大方間違えないので,末梢胆管に余裕があれば12cmを選択すれば良い.末梢胆管が短い場合は9cmを選択する必要がある場合もあるので,症例に応じて考える必要はある.どうしてもステント長選択に自信が持てない場合は,次に説明するガイドワイヤー(GW)留置後に,GWを用いて長さを測定する方法もある.

②ガイドワイヤー留置

胆管狭窄部を超えてGWを留置するが,目的とする枝への突破は困難な場合もあり,親水性GWの使用の他,ダブルルーメンカニューラ(UDC-3T6183K3S(SN1),Uneven Double Lumen Cannula,パイオラックス社),先端湾曲型カテーテル(PR-230-Q,Swing tip,オリンパス社)の使用が良い場合もある.初回で,複数本ステント留置を企図する場合は,目的のステント本数と同数のGWを留置してしまうことをおすすめする.少ない本数のGWを留置し,ステントを留置し始めてから次の枝を探る場合もあるが,ステントがGWの行く方向を妨げる場合があり留置が難しくなるためである.2回目以降のステント留置では,狭窄が弱くなっていることもあり,必ずしも同数のGW留置にこだわらなくても良い場合もある.

③ステントデリバリーシステムの挿入

GWに沿わせてステントデリバリーシステムを挿入していく.ステント先端に引く続き肝側のフラップが狭窄部を超えることを確認したら,ステント十二指腸端が胆管内に入ることを確認する.この際にデリバリーシステムの内筒が肝側に入りすぎないように注意が必要で,内筒の先端マーカーはステントの先端が狭窄にかかりだしたら内筒を引き始める必要がある.この操作によりステントも前に進みやすくなる.また,狭窄がきつくて,ステント挿入そのものが困難なこともある.この場合は,鉗子起上装置を使用するだけでなく,内視鏡画面を確認しながら,胆管軸にあわせてステントを主乳頭部に近寄る操作が必要である.

また,複数本留置の場合は,順番に気を配る必要もある.通常,先に入れたステントは,後から入れたステントに押されるため,より肝側に入る傾向がある.そのため,奥に入りにくい枝(曲がりが強い枝,例えば後区域枝やB3)から先に入れ,ステント肝側端が狭窄を超えていれば,十二指腸側のステント端は主乳頭部から少し胆管に入ったあたりで止めておき,次のステント挿入に移行した方が良い(Figure 6-a~c),(電子動画 1).

Figure 6 

悪性肝門部領域胆管狭窄に対するThrough Pass-IS2本留置.

a:1本目のステントは曲がりの強い左側の胆管枝に挿入し,十二指腸端が総胆管に入ったところでリリースする.

b:2本目ステント留置予定の目的胆管枝(角度のない前区域枝)の造影とガイドワイヤーの留置を行う.

c:1本目のステントを奥に押し込むことなく2本目をリリース可能である.

電子動画1

④ステントリリースと糸の確認

ステントが適切な位置にあることが確認できれば,GWを内筒とともに引いてステントをリリースする.リリースした状態で,糸が胆管から十二指腸にでてくるはずであるが,糸の近位端はまだ内視鏡の中にある.シリンジを用いて水で押し出してやれば腸管内に糸が出るのが確認できるが,できない場合は鉗子起上装置をしっかり下げた状態でゆっくり内視鏡を胃内に引けば自然と糸は内視鏡からでる.個人的には糸が鉗子起上装置に引っかかった経験はないが,X線でステントの位置が動かないかを確認しながら内視鏡を引くようにしている.

Ⅹ Inside stent抜去時の工夫とコツ

ステント閉塞時にはステント抜去が必要になる.生検鉗子や把持鉗子,スネアなどを使用することで抜去が可能となる.しかし,鉗子で糸を把持するだけでは糸がすべったり,生検鉗子では糸を切ってしまうこともある.また,スネアもうまく糸をスネアの輪に入れなくてはならないので難しいことがある.そこで,筆者は回転把持鉗子(FG-44NR-1,オリンパス社)を好んで使用している(Figure 7).この鉗子は回転機能がついているため,一度糸を把持し,鉗子を回転させることで糸を絡め取り,そのまま鉗子口に引き込むことが可能となるため,ステント抜去の際には手技が容易となる(Figure 8-a,b),(電子動画 2).2本以上のステント留置を行っている場合は,選択的にステントを抜去することは困難である.糸がいずれのステントにつながっているかわからないからである.

Figure 7 

回転把持鉗子.

手元のスライダーを回すことで,先端の鉗子が回転する.

Figure 8 

回転把持鉗子を用いた糸付きステント抜去.

a:ナイロン糸を鉗子で把持する.

b:スライダーを回転させることで鉗子が回転し,ナイロン糸が鉗子にからみつく.このまま鉗子口に引き込めば,ステントをthrough-the-scopeで抜去可能となる.

電子動画2

もし,糸が十二指腸内から消失してしまっている場合は,回転把持鉗子を胆管内に挿入する必要がある.乳頭括約筋切開術をしてないのであれば,乳頭括約筋切開術を行った方が鉗子は入れやすい.鉗子がひとたび胆管内に入れば,ステントまで鉗子をあげないで,鉗子を開いた状態で回転させた後に閉じて鉗子を引くと,胆管内に迷入した糸を絡め取ることができることがある.この操作でステント抜去ができない場合は,糸が完全に消失している可能性があるので,直接ステントを鉗子で把持して抜去する.鉗子で把持できない場合は,バスケットやバルーンカテーテルが有用なこともあるが,従来のプラスチックステントが胆管内に迷入した場合と同じ対応となる.

Ⅺ 最後に

Inside stentのこれまでのエビデンス,適応,留置に関する技術的コツを解説した.本文で解説したように,従来法と比較して,inside stentが有用であるかについてはまだよくわかっていない.今後,臨床試験によりこれらのclinical questionが解決されていくことを願う.

 

本論文内容に関連する著者の利益相反:なし

補足資料

電子動画 1 曲がりの強い左肝管にThrough Pass-IS(ディープアングル)をまず挿入した.ついで,曲がりの弱い右前区域枝にGWを挿入した後に,Through Pass-IS(ライトアングル)を留置した.主乳頭部からはナイロン糸のみが出ている.

電子動画 2 ナイロン糸を鉗子で把持してから,鉗子台を下げ鉗子を回転させる.糸が鉗子にからみついたら,鉗子口に引き込み,ステントをthrough-the-scopeで抜去する.

文 献
 
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