2021 Volume 63 Issue 10 Pages 2231-2241
EUSは,当初はメカニカルラジアル走査方式であったが,電子走査方式へと移行し,カラー/パワードブラ断層法など,経腹壁式超音波で使用されている技術がEUSにも応用されEUS下に血流情報の評価が可能になった.さらに,2007年1月に発売された第二世代超音波造影剤SonazoidⓇ(GE Healthcare Pharma)の登場は,低音圧にて二次性高調波信号を発生する性質より,造影ハーモニックイメージング法による長時間の観察を可能とし,微細な血流情報の評価も可能にした.通常のBモード観察に加え,EUS下にSonazoidⓇによる造影を行い,造影イメージングを評価することで,胆膵疾患に対するEUS診断能が向上すると考える.
本稿では,造影EUSの方法の実際および主な胆膵疾患の造影EUS所見を解説する.なお,胆膵疾患に対するSonazoidⓇの使用は,保険適用外に相当するため,施設のIRBの承認のもと,十分なインフォームド・コンセントを取得し施行する必要がある.今後,胆膵疾患にもSonazoidⓇの保険適応が認められれば,造影EUSは胆膵領域の精密診断法としてさらに発展していくものと考えられる.
超音波内視鏡検査(EUS)は,1980年代に初めて登場し,その優れた空間分解能により,胆膵疾患の診断において必須の検査となってきている 1),2).EUSは当初はメカニカルラジアル走査方式のみであったが,電子走査方式のコンベックス(リニア)型EUSが開発され,その後,ラジアル型EUSも電子走査方式に移行することで,診断面と治療面においてあらたな扉が開かれた 3),4).電子走査方式の採用により経腹壁的超音波検査(US)では当たり前であったカラードプラ断層法やパワードプラ断層法などが広くEUSに応用されるようになった 5).その後,超音波造影剤が臨床に導入され,カラードプラ断層法・パワードブラ断層法モードでの造影EUS(CE-EUS:contrast-enhance EUS)やハーモニックイメージングモードでのCE-EUSが数多く報告されている 6)~10).
本稿では,ハーモニックイメージングモードでのCE-EUSの基本的手技および主な胆膵疾患のCE-EUS所見に関して述べる.
1990年代初頭にカラードプラ断層法が臨床に応用されるに至り,CTやMRIと同様にUS検査においても血行動態を加味した診断が可能になった.しかしながら,カラードプラ断層法やパワードブラ断層法は組織のいわゆるperfusion画像を得ることはできなかった.
一方,1986年にMatsudaら 11)はUSで観察しながら経動脈的に炭酸ガスマイクロバブルを注入することでperfusion画像が得られることを腹部領域で示した.廣岡らはこの手法をEUSに応用することで初めてCE-EUSを臨床で実施することに成功した 12),13).しかしEUSを実施しながら血管造影下に炭酸ガスマイクロバブルを動注するという侵襲性を有したため,広く臨床にいきわたることはなかった.
その後,経静脈性超音波造影剤が開発されたこと,電子走査式EUSの開発普及が進んだことから,CE-EUSが胆膵疾患の診断に広く普及してきている.
当初は,超音波内視鏡は,オリンパス社製電子ラジアル型EUS(GF-UE260-AL5)または,オリンパス社製電子コンベックス型EUS(GF-UCT 260)を,超音波診断装置は,主に日立アロカ社製超音波診断装置「Prosound α10」の組み合わせを使用し,Extended Pure Harmonic Detection(ExPHD)法でMI(Mechanical Index)値を0.25に設定して行った.一部の症例では,日立超音波診断装置「ARIETTA 850」を使用した.最近では,超音波内視鏡は,富士フイルム社製電子ラジアル型EUS(EG-580UR)または,富士フイルム社製電子コンベックス型EUS(EG-580UT)を,超音波診断装置は,富士フイルム社製SU-1の組み合わせを使用している.
また,使用超音波造影剤は,以前はLevovistⓇ(バイエル薬品株式会社)を使用していたが現在では全例でSonazoidⓇ(GE Healthcare Pharma)を使用している.第一世代超音波造影剤のLevovistⓇが主に高音圧でバブルを崩壊しながら擬似Doppler信号を映像化しているのに対して,SonazoidⓇは血液に溶けにくいペルフルブタンガスとマイクロバブルを覆う水素添加卵黄ホスファチジルセリンナトリウムのシェルを有するため,体内で長時間安定した造影効果を有し,低音圧下に気泡(マイクロバブル)を崩壊させることなく共振させることで二次高調波成分を発生する経静脈性の超音波造影剤である.この超音波造影剤から発生する二次高調波成分を受信し映像化する手法が,造影ハーモニックイメージング法である.この造影ハーモニック法を用いることにより,造影剤による染影像が取得可能となり,さらに低音圧のため気泡(マイクロバブル)を破壊することなく長時間の観察ができ,微細な血流情報の評価が可能である.なおSonazoidⓇの適応は「超音波検査における肝腫瘤性病変または乳房腫瘤性病変の造影」となっておりその他の領域での使用は適応外使用となるため施設のIRB(institutional review board)の承認が必要である.当科ではIRBの承認のもと,十分な説明のうえに患者の同意を取得しCE-EUSを施行している.
b.方法CE-EUSの施行にあたっては,十分な咽頭麻酔後,静脈ルートを確保し,鎮静下(当科ではミダゾラムを使用)に左側臥位にて超音波内視鏡を挿入する.病変部位の同定後まずBモードによる観察を,ファンダメンタルイメージング(中心周波数5MHz,7.5MHz,10MHz)で行い,ティッシュハーモニックイメージングモードでの観察を同時に行う.その後,カラー/パワードブラ断層法にて血流情報を観察する.次いで,造影ハーモニックイメージングモードに切り替え,SonazoidⓇを静注して,造影ハーモニックイメージング法にて病変部位の血行動態を,造影開始からの連続1分間と,3分後と5分後に20秒間観察する.SonazoidⓇがenhancerとなりドプラの感度が上昇するため,最後に,再度カラー/パワードブラ断層法により観察する.なお,SonazoidⓇは,ペルフルブタンマイクロバブルとして16μL(1バイアル)を注射用水2mLで懸濁し,懸濁液として0.015mL/kgをボーラス静注する.造影時の動画は,超音波診断装置のハードディスク内に保存している.
通常,SonazoidⓇ投与10秒前後で造影剤が,周囲の血管から病変内部に流入してくるのが観察される.この時相では,血流の流入パターンや走行パターンを中心に評価する.注入後,40~60秒後には,病変全体の染影像が観察される.膵腫瘤の場合,周囲膵実質との輝度の差(hyper/iso/hypo)や染影パターン(均一/不均一)を中心に評価する.胆嚢腫瘤の場合,染影輝度を比較する実質部位がないため,周囲胆嚢粘膜や肝実質となる.しかし,胆嚢粘膜は通常非常に厚みが薄く,比較が困難な場合が多い.また肝実質と比較する場合は,胆嚢と肝臓では染影動態がそもそも違うため,その点に注意し評価する必要がある.このような理由で,胆嚢病変の場合,染影効果の評価が膵腫瘤と比較し難しい.
超音波観測装置によっては,保存されたデジタルデータを用いて,関心領域(ROI:Region of Interest)を設定し内蔵されているソフトウェアによりエコー輝度の経時的・定量的解析(time intensity curve解析:TIC解析)を行うことができる(Figure 1) 14).
TIC解析(膵神経内分泌腫瘍)(内視鏡:GF-UCT260,超音波観測装置:ARIETTA850).
a:造影前.
b:造影13秒後.
c:造影60秒後.
a,b,cとも左:モニターモード画像,右:造影ハーモニック画像.
腫瘍部は造影早期より周囲膵組織より均一に強く染影され,造影60秒後まで染影が持続している.
d:同症例のTIC解析画面.
縦軸がエコー輝度で横軸が時間(秒)である.
周囲膵実質(紫色の円)と比較し腫瘍部(黄色の円)は,染影効果は強くかつ60秒まで持続していることが一目瞭然である.TICを作成することで,染影効果の経時的,定量的解析が可能となる.
可能な限り,内視鏡のアングルやひねりを調節して超音波プローブの近くに対象病変がくるようにしておく.EUSはUSと異なり種々の理由で対象病変を一定の位置に固定しておくことが困難な場合が多いが,TIC解析を行う場合は,できる限り対象病変の移動が少ない状態で観察できる適切な部位を探す.胆嚢病変は,コンベックス型EUSよりラジアル型EUSの方が,病変を適切な位置に描出しやすい.また膵体部,尾部の病変や遠位胆管病変もラジアル型EUSの方が,膵臓や胆管を長軸に描出でき病変と周囲組織との染影効果の比較がしやすい.一方,いわゆる膵頸部といわれる門脈右縁付近の膵病変や肝門部領域胆管の病変は,コンベックス型EUSの方が,病変を適切な位置に描出しやすい.このように,ラジアル型EUSとコンベックス型EUSの両方が実施可能な施設の場合は,病変の存在部位によって,ラジアル型EUSとコンベックス型EUSを使い分け,鮮明な造影EUS画像を得るようにする.
また,造影を行う場合は2画面表示にして行う.フォーカスポイントは観察対象病変の中心からやや下縁に設定しておく.造影ハーモニックモード画面は,造影前は組織からの信号がほとんど見えない程度にゲインを落として,通常のBモード画像をモニター画像にしておけば,造影中のオリエンテーションがつけやすく,造影効果もわかりやすい.
造影剤がルート内から血管内に注入されたら,ハードディスクへの録画とストップウオッチを忘れずに開始させる.
a.浸潤性膵管癌
通常,Bモード画像では,境界明瞭で輪郭不整,内部エコー不均一な低エコー腫瘍として認められる.造影ハーモニック画像では,造影早期に腫瘍内部に蛇行した不整な血管像を認め不均一な染影効果を認めるが(Figure 2),造影20から30秒後には染影効果は減弱する.造影剤注入後1分以内に,造影剤がほぼwashoutされることが浸潤性膵管癌の特徴と考えている(Figure 3).
浸潤性膵管癌(内視鏡:EG-580UR,超音波観測装置:SU-1).
左:造影ハーモニック画像.
右:モニターモード画像.
膵頭部に18mmの低エコー腫瘍(矢頭)を認める.CE-EUSでは,同病変には染影効果はほとんど認めないが,内部にわずかに点状の染影(矢印)を認める.
浸潤性膵管癌(内視鏡:EG-580UR,超音波観測装置:SU-1).
a:Fundamental Bモード画像.膵尾部に6mm大の輪郭不整な低エコー腫瘤(矢頭)を認める.
b:CE-EUS(造影11秒後).同病変(矢頭)は周囲膵実質と同等に造影され,境界は不明瞭となっている.
c:CE-EUS(造影33秒後).速やかに病変(矢頭)の造影効果は低下し,境界は明瞭となっている.
CE-EUSより膵尾部癌と診断し膵体尾部切除術を施行した.最終診断はpT1N0M0,pStageⅠAの浸潤性膵管癌であった.
b.膵神経内分泌腫瘍
膵神経内分泌腫瘍は,Bモード画像では類円形で均一な低エコーに描出され,カラードプラ断層画像では,腫瘍内に血流を認めることが特徴である.造影ハーモニック画像では,腫瘍は,周囲膵実質と比較し強く染影し,その染影効果は持続する(Figure 1,4).しかし膵神経内分泌腫瘍は,増大すると内部に出血壊死を生じやすくなり,全体の約15~20%で嚢胞部分を認めると報告されている 15).Bモード画像では,内部エコーが不均一となるが,造影ハーモニック画像では,壊死や出血部位は無染影域として明瞭に描出されるため,より鋭敏に腫瘍内の壊死および出血領域を検出することが可能である(Figure 5).不均一な腫瘍内部構造は悪性神経内分泌腫瘍のリスクファクターであるとの報告もあり 16),CE-EUSは神経内分泌腫瘍の悪性度診断にも寄与するものと考えられる.
膵神経内分泌腫瘍(内視鏡:EG-580UT,超音波観測装置:SU-1).
左:造影ハーモニック画像.
右:モニターモード画像.
膵体部に18mmの低エコー腫瘍(矢頭)を認める.CE-EUSでは,同腫瘍は周囲膵実質比較し強く均一に染影されている.
膵神経内分泌腫瘍(内視鏡:EG-580UT,超音波観測装置:SU-1).
左:造影ハーモニック画像.
右:モニターモード画像.
膵頭部に50mmの低エコー腫瘍(矢頭)を認める.境界は明瞭で輪郭不整で内部エコーは不均一である.CE-EUSでは,同腫瘍は周囲膵実質比較し強く染影される部位と無染影の部位があることが明瞭に区別できる.無染影の部位は,壊死していると思われるが,Bモード画像では不明瞭である.
手術の結果WHO分類G2の神経内分泌腫瘍であった.
c.腫瘤形成性膵炎
腫瘤形成性膵炎は,Bモード画像では境界不明瞭な低エコー腫瘤で内部エコーは不均一に描出される.多くの場合,浸潤性膵管癌との鑑別が必要であるが,鑑別診断に難渋することもある.造影ハーモニック画像では,通常,病変部は周囲膵実質と同程度まで染影され,浸潤性膵管癌と違い,その染影効果は持続し,周囲との境界がさらに不明瞭になることが特徴の一つである(Figure 6).しかし,時に局所型の自己免疫性膵炎で高度な炎症を伴う症例で染影効果が乏しい場合もあり,浸潤性膵管癌と腫瘤形成性膵炎の鑑別困難な症例が存在するので注意が必要である.
腫瘤形成性膵炎(内視鏡:GF-UCT260,超音波観測装置:Prosound α10).
左:モニターモード画像.
右:造影ハーモニック画像.
膵体部に境界不明瞭な10mmの低エコー腫瘤(矢頭)を認める.CE-EUS(造影60秒後)では,病変部は周囲膵実質と同程度まで染影され,その染影効果は持続し周囲との境界が不明瞭となっている.
a.膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm;IPMN)
造影ハーモニック画像では,嚢胞部位は無染影域となるため,通常のEUSと比較するとその輪郭および内部構造がより明瞭となる.特に嚢胞内に存在する隆起性構造物が,乳頭状に増殖した腫瘍(壁在結節)なのか粘液塊なのかが,通常のBモードによる観察では鑑別が困難な場合が多いが,造影ハーモニック画像では,染影の有無により粘液塊と壁在結節の鑑別が容易となり,IPMNの手術適応決定に有用である(Figure 7).
膵管内乳頭粘液性腫瘍(内視鏡:GF-UE260-AL5,超音波観測装置:Prosound α10).
左:モニターモード画像.
右:造影ハーモニック画像.
膵頭部に40mmの嚢胞性病変(矢頭)を認める.モニターモードでは,嚢胞内部に高輝度構造物を認める.CE-EUSでは,嚢胞内部の構造物の血流の存在する腫瘍部(矢印)が明瞭となる.
b.漿液性腫瘍(Serous Neoplasm;SN)
造影ハーモニック画像では,隔壁や充実部に強い染影効果を認め,通常のEUSと比較し蜂巣状構造が明瞭となり,SNの診断に有用である(Figure 8).
膵漿液性腫瘍(内視鏡:GF-UCT260,超音波観測装置:ARIETTA850).
左:モニターモード画像.
右:造影ハーモニック画像.
膵頭部に30mmの多房性嚢胞性病変(矢頭)を認めIPMNとの鑑別を有する.CE-EUSでは中心部に染影効果を認め,蜂巣状構造が明瞭化することよりSNが強く疑われる.
C.胆道疾患
胆嚢コレステロールポリープ,胆道癌,胆嚢腺筋腫症のいずれの疾患も,染影効果を認めるため,染影効果の有無だけでは鑑別診断は困難である.胆嚢癌では,不整な蛇行する血流や,不均一で強い染影を認めることが多く,造影剤のwashoutも速い(Figure 9).また,胆嚢内に胆泥が存在している場合,通常のFundamental Bモード画像では胆嚢腫瘍との鑑別診断が困難であるが,造影することによって腫瘍と胆泥を明瞭に識別することができる(Figure 10).胆嚢腺筋腫症では,肥厚部の染影は良好であり,Rokitansky-Aschoff sinus(RAS)の存在が明瞭となる(Figure 11).コレステロールポリープでは,均一に染影されることが多い(Figure 12).
胆嚢癌(内視鏡:GF-UE260-AL5,超音波観測装置:ARIETTA850).
左:モニターモード画像.
右:造影ハーモニック画像.
胆嚢底部に広基性の隆起性病変を認め,病変の深部は低エコー(矢頭)で外側高エコー層は断裂している.CE-EUSでは病変の大部分の造影効果は良好であるが,病変深部は造影不良(矢印)である.EUS検査からは深達度T3a(SE)の胆嚢癌と診断できる.
胆嚢癌(内視鏡:EG-580UT,超音波観測装置:SU-1).
左:造影ハーモニック画像.
右:モニターモード画像.
胆嚢壁の不整な壁肥厚を認める.モニターモードでは,胆嚢内部に構造物を認め内腔が不明である.CE-EUSでは,不整な胆嚢壁(矢頭)が造影され明瞭となるが,内部の構造物は染影されず腫瘍ではなく胆泥(矢印)と診断できる.
胆嚢腺筋腫症(限局型)(内視鏡:GF-UCT260,超音波観測装置:Prosound α10).
左:モニターモード画像.
右:造影ハーモニック画像.
胆嚢体部に広基性の隆起性病変を認める.CE-EUSでは,病変内に染影されない部分(矢印)を認め,Rokitansky-Aschoff sinus(RAS)が明瞭化している.胆嚢腺筋腫症と診断できる.
胆嚢コレステロールポリープ(内視鏡:GF-UE260-AL5,超音波観測装置:Prosound α10).
左:モニターモード画像.
右:造影ハーモニック画像.
胆嚢体部と底部に高輝度のポリープ(矢印)を認める.CE-EUSで,均一に染影される.
胆管は,CE-EUSではコントラスト分解能が向上するため,同定しやすくなる.胆管癌では染影効果は通常良好でありCE-EUSにて腫瘍が明瞭化する(Figure 13).
胆管癌(内視鏡:EG-580UR,超音波観測装置:SU-1).
左:造影ハーモニック画像.
右:モニターモード画像.
遠位胆管に低エコー隆起性病変(矢頭),胆管拡張を認める.CE-EUSでは胆管内腔と胆管壁とのコントラストが強くなり,隆起性病変は強く染影される.
SonazoidⓇはヨード系造影剤のアレルギーがあり造影CT検査を行えない例や,腎障害合併例においても安全に検査を行うことができるため,胆膵疾患の鑑別が必要な症例にも保険適応が認められることが望まれる.
CE-EUS診断の基本はBモード画像の画質であり,このことは過去から現在まで変化がない.恐らく,今後もBモード画像の画質が,EUS診断には最重要であることに相違はないと思われる.Bモード画像の質が悪くては,いくら造影を実施して血行動態を加味しても正確な診断は覚束ない.このことは,EUSにかかわるすべての診断・治療に共通することであるということを強調しておきたい.
本論文内容に関連する著者の利益相反:廣岡芳樹(大日本住友製薬,大塚製薬,アッヴィ合同会社)