GASTROENTEROLOGICAL ENDOSCOPY
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ENDOSCOPIC TREATMENT OF PROTON PUMP INHIBITOR-REFRACTORY GASTROESOPHAGEAL REFLUX DISEASE WITH ANTI-REFLUX MUCOSECTOMY: EXPERIENCE OF 109 CASES (WITH A VIDEO)
Kazuya SUMIHaruhiro INOUEYasutoshi KOBAYASHIYugo IWAYAMary Raina Angeli AbadYusuke FUJIYOSHIYuto SHIMAMURAHaruo IKEDAManabu ONIMARU
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2021 Volume 63 Issue 12 Pages 2508-2517

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要旨

【目的】胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)にはある一定数のプロトンポンプ抑制薬(proton-pump inhibitor:PPI)抵抗性患者が存在している.内視鏡的噴門形成術(Anti-Reflux Mucosectomy:ARMS)はGERDに対する低侵襲内視鏡治療である.本研究ではわれわれの施設で行われたPPI抵抗性難治性GERD患者に対するARMSの効果を後方視的に検討した.

【方法】ARMSが行われたPPI抵抗性難治性GERD患者109例を後方視的に検討した.ARMS術前後に問診票スコア,酸曝露時間,DeMeester score,近位側逆流回数,PPI中止率などを比較した.

【結果】自覚症状は有意に改善しており(p<0.01),ARMS後に40~50%の患者でPPIを中止できていた.また3年間の経過観察例において自覚症状の改善が維持できていた.酸曝露時間やDeMeester scoreはARMS後に改善していたが(p<0.01),近位側逆流に有意な改善は認めなかった(p=0.0846).

【結語】ARMSはPPI抵抗性難治性GERD患者に対して有用な低侵襲治療である.治療の有効性は噴門の瘢痕形成により酸逆流を抑制することによるものである.

Ⅰ 序  文

胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)はもっともよく見られる消化管疾患の一つである.日本におけるGERD患者数は様々な要因から増加が指摘されている 1.GERDに対しもっとも効果的な内服治療は酸分泌抑制薬(proton-pump inhibitor:PPI)である.しかしPPIの反応性が不十分な患者が存在している.GERDは患者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)を低下させることが知られているが,さらに食道炎,バレット食道,バレット腺癌などのリスクの増加にも関与している 2.またPPI抵抗性の要因には,生体利用能,nocturnal acid breakthrough(NAB)現象,非酸胃食道逆流などが挙げられる 3

外科的手術はPPI抵抗性難治性GERDに対する次の選択肢であり効果的な治療であるが,つかえ感やgas bloat syndromeのような合併症を引き起こす可能性がある 4.胃食道逆流に対する低侵襲治療の進歩は,薬物治療と外科手術の溝を埋めるためにも不可欠である.主に欧米からLINX,EsophyX,Stretta,Endostimといった様々なデバイスや内視鏡手技が進歩してきた 5)~9.いずれも効果的な治療であるが,長期成績など明確ではない.また異物を使用するといった点もあり,GERDに対する低侵襲治療として確立されていない.

われわれは2003年に,難治性GERD患者のバレット食道合併高度異型上皮に対する粘膜切除による瘢痕形成が,逆流防止効果に寄与したことを報告した 10.10年以上経過したが,その患者に症状の再燃はなく,PPIも中断している.本症例に基づき,PPI抵抗性難治性GERD 10例に対し内視鏡的噴門形成術(Anti-Reflux Mucosectomy:ARMS)を行い報告した 11

ARMSはPPI抵抗性難治性GERDに対しての内服治療と外科手術の溝を埋めうる,異物を使用しない安全かつ低侵襲な治療である.本研究では,われわれの施設で行われたPPI抵抗性難治性GERDに対するARMSの治療成績を後方視的に検討した.

Ⅱ 方  法

*患者対象

本試験は2012年4月~2018年5月に昭和大学江東豊洲病院においてPPI抵抗性難治性GERD患者109例(標準量PPIを8週以上もしくはボノプラザン20mgを4週間以上の治療後に慢性的なGERD症状を有する患者)を対象とした後方視的研究である.ARMS前に上部内視鏡検査,食道粘膜生検,食道内圧検査(High-resolution manometry:HRM),24時間pH・インピーダンスモニタリング検査(Multichannel Intraluminal Impedance and pH monitoring:MII-pH)を行った.適応基準として,典型的逆流症状,異常酸逆流,Symptom Index(SI,50%以上を陽性)もしくはSymptom Association Probability(SAP,95%以上を陽性)陽性症例とした.3cm以上の滑脱型ヘルニア,妊娠,授乳中,過度の肥満,精神疾患,薬物乱用,他の食道運動機能疾患などを除外した.

本試験は昭和大学倫理委員会(倫理委員会承認番号1205-6)と大学院医療情報ネットワークにより承認された(UMIN000013565).インフォームドコンセントはすべての患者で取得された.

*MII-pH

MII-pH(スレウス,サンドヒル社製,アメリカ)はARMSの術前と術後2カ月後以降に行われた.明らかな酸逆流が存在しているかどうかの検索が主目的であり,MII-pHはPPI中止下で行われた.しかし多くの患者が遠方から来られていることなどから検査を了承いただけなかったため,ARMSの術前後にMII-pH検査を評価できたのは27名(ARMS後のMII-pHもPPI中止下で)であった.

*問診票

自覚症状の評価にはFスケールとGerdQを使用した.両問診票ともARMS前,2~6カ月後,その後は1年毎に評価を行った.Fスケールは12の質問から構成され,GERD診断に用いられている(0~48点で評価し,点数が高いほど症状が強い) 12),13.Gerd Qは自己評価型問診票で 14,成人日本人を含めたアジア各国での有用性が示されている 15

*ARMS

ARMSは内視鏡的粘膜切除(cap-fitted endoscopic mucosal resection with:cap EMR) 16を応用した(使用内視鏡はQ260J(オリンパスメディカルシステムズ社,東京,日本)).当初7名の患者は内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)を行った.しかしcap-EMRがより簡便であることから,それ以降の全例でcap-EMRを用いてARMSを行った.デバイスは先端斜めフード(MAJ-296,オリンパス社製),高周波スネア(SD-221L-25,オリンパス社製)を使用した.粘膜の膨隆には,インジゴカルミン混合の生理食塩水を粘膜下層へ局注した.3~5回繰り返して切除を完遂した.ARMSは1人の術者が行った.

粘膜切除は胃内反転視で噴門小彎粘膜を中心に約2/3~4/5周性に行った.食道粘膜の切除は狭窄を来す可能性があるため食道粘膜を残すようにした.内視鏡径(SD:Scope Diameter)を基準として大湾側に1~2SDの正常粘膜を残して切除範囲を決定した(Figure 1-a).後述するように,一過性狭窄を避けるため小彎側に蝶々様(バタフライ法)に少量の正常粘膜を残すこととした(Figure 1-b).従来法で最初の88例を行い,2017年8月以降の21例はバタフライ法で行った(電子動画 S1).

Figure 1 

a:内視鏡胃内反転像(ARMS直後と2~3カ月後).噴門小彎を中心に約2/3~4/5周性に粘膜切除を行う.内視鏡径(SD:Scope Diameter)を基準に大湾側に正常粘膜を残す(1~2SD).

b:バタフライ型の内視鏡像.一過性狭窄を回避するために,蝶々様に少量の正常粘膜を小彎側に残す.

電子動画 S1

狭窄徴候を評価するためにARMS後2~3週間で内視鏡評価を行った(徴候あればその都度にも対応).ARMS後4週間はPPI内服を継続し,2カ月以上経過した後にMII-pHや問診票などの評価を繰り返し行った.

*評価項目

主要評価項目は2~6カ月・1年後の問診票スコア(Fスケール,GerdQ)とした.副次評価項目としては酸曝露時間(Acid Exposure Time:AET),DeMeester Score,近位側逆流回数,PPI中止率とし,術前・術後数カ月・1年・2年・3年まで連続して問診票を取得できた21例を評価した.AET>4.2とDeMeester score>14.7を異常値と定義した.バタフライ法で行った患者では問診票とPPI中止率で評価した.2~6カ月後で術後Fスケール8点未満かつ術前から50%以上の自覚症状スコアの改善した例を完全緩解群(completely effective:CE),術後Fスケール8点以上かつ50%以上の改善もしくはPPI中止できた例を部分緩解群(partially effective:PE)と定義した.それ以外はすべて不応群(non-effective)と定義した.偶発症では,3回以上の拡張術を要した症例を狭窄例と定義した.

*統計学的解析

記述統計はすべての変数について解析された.カテゴリー変数はパーセントとしてまとめ,正規分布している連続変数は平均±標準偏差で記した.グループ間とカテゴリー変数の関連についてはカイ二乗検定とフィッシャー検定を用いた.連続変数に関するグループ間の有意差検定にはステューテンドのt検定もしくはウィルコクソンの順位和検定で評価した.P値が0.05未満を統計学的有意ありとした.すべての解析はSTATA 15.0(STATAコーポレーション,テキサス,アメリカ)を使用して行った.

Ⅲ 結  果

*患者背景と臨床的特徴

本研究では109人のPPI抵抗性難治性GERD患者が対象となった(うち女性46人).患者背景をTable 1に示す.また患者フローダイアグラムをFigure 2に示す.患者の平均年齢は54.0±15,7歳,平均手術時間は54.7±27.0分であった.すべての患者で内視鏡的食道炎の既往があった(多くの患者がPPIないしボノプラザンによる治療で内視鏡的緩解状態であった).

Table 1 

患者背景(n=109).

Figure 2 

フローダイアグラム.

*問診票

Fスケールは2~6カ月後において25.1±10.0 →11.6±7.9(p<0.01,n=88),1年後において25.9 ±9.1→11.7±7.6(p<0.01,n=61)と有意に減少していた(Figure 3-a,b).GerdQは2~6カ月後において9.4±2.7→6.6±2.5(p<0.01,n=88),1年後においては9.5±3.0→6.7±2.1(p<0.01,n=61)と有意に改善していた(Figure 4-a,b).

Figure 3 

Fスケール.

a:2~6カ月後.

b:1年後.

Figure 4 

GerdQスコア.

a:2~6カ月後.

b:1年後.

術後2~6カ月後に胸焼けや逆流といった典型的症状はFスケール・GerdQともに有意に改善していたが(p<0.01),心窩部痛や嘔気のような非典型的症状はGerdQでは改善していなかった.

3年の継続的評価が可能であった21例では2~6カ月後でFスケールとGerdQはそれぞれ28.3±8.6→9.6±4.2,10.6±2.9→6.0±1.9と有意に改善し,効果が維持されていた(Figure 5-a,b).バタフライ法で行った症例において,2~6カ月後にFスケールとGerdQはそれぞれ23.5±10.1 →12.6±7.1(p<0.01,n=17),9.5±3.1→7.1±2.8(p<0.05,n=17)と有意に低下していた.従来法との間に差は認めなかった.

Figure 5 

Fスケール& GerdQスコア(3年の経過観察例).

88症例のうち,CEが35.2%(31/88),PEが34.1%(30/88)であり,緩解群の合計は69.3%(61/88)であった.緩解群と不能群を比較したところ,性別,術前の診断,flap valveなどに有意差はなかったが,より若く治療前のFスケールが高い患者でより効果が得られていた(Table 2).

Table 2 

2群間の患者と特徴の比較.

*MII-pH

2カ月後の時点で,AET・DeMeester scoreはそれぞれ20.8±24.3→6.9±10.4(p<0.01,n=27),64.4±75.7→24.9±36.0(p<0.01,n=27)と有意に改善していた(Figure 6-a,b).近位側逆流回数に有意差はなかった(p=0.0846).近位側逆流を酸と非酸に分けて検討すると,酸逆流は減少していたが(p<0.05),非酸逆流に変化は認めなかった.

Figure 6 

multichannel intraluminal impedance and pH monitoring(MII-pH)の結果.

a:酸曝露時間(Acid exposure time(AET %)).

b:DeMeester score.

*PPI中止率

42人の患者で(42/100:42%)で2~6カ月後に中止可能であった.1年以上の経過観察例では約51%(30/59)で中止可能で,この間の効果は維持できていた.バタフライ法の21例においては約48%(10/21)であった.

*偶発症

2症例(2/109:1.8%)で術後出血,1例で小穿孔を認めた.術後出血を認めた2例はともに輸血などの使用なく内視鏡的止血術で対応した.小穿孔の1例は欠損部をクリップ閉鎖で対応し問題なく経過した.

術後2~3週に内視鏡通過時の軽度の抵抗感を伴う一過性狭窄を経験することがあり,そのような症例に対しては予防的バルーン拡張を行った.88例中13例(14.4%)に3回以上の拡張術を要したが,バタフライ法に変更してからは1例(1/21)のみであった(Table 3).

Table 3 

ARMSの特徴(ESD,EMR-C(従来法),EMR-C(バタフライ法)).

Ⅳ 結  語

本研究においてARMSは酸逆流の抑制効果があることが明らかとなった.ARMSは自覚症状スコアを改善し,PPI抵抗性難治性GERD患者のPPI用量を減らすのに役立っていた.

内服の遵守を達成するのは困難となりうる.さらに長期のPPI療法は副作用を起こす可能性がある 17.これらの観点から,PPIの必要性を除去できるARMSのような低侵襲治療の開発は必須事項である.さらにARMSは従来のEMRデバイスを使用した簡便で安全な手技である.既存のデバイスを使用した治療はコスト削減に役立つ.

また本研究ではPPI抵抗性難治性GERD患者の40~50%でARMS後にPPIが中止可能であった.術後早期に中止できた患者ではその後も効果が維持されていた.自覚症状においてもARMS後数カ月で治療効果が認められ,1年後もその効果が維持されていた.さらには3年間の継続的評価ができた患者でも有用な効果が維持できていた.

AETとDeMeester scoreは有意に減少していた.ARMSの逆流防止効果はMII-pHの客観的データによって確認された.文献によるとPPI中止率は63~69.4%の範囲であり 18)~20,問診票スコア,AET,DeMeesterスコアは有意に改善していた 18.症例数が少なく長期データが不足しているが,いずれも安全に完遂されていた.粘膜の瘢痕化による噴門の再形成はいずれの手技も有用かもしれないが,一過性狭窄を避けるためにバタフライ型のように切除範囲を設定することが重要である.酸逆流と症状スコアの改善に加え,われわれの研究では3年間の経過観察で持続的効果が示された.さらにARMSが比較的若い患者および術前Fスケールが高い患者で有用である可能性が示唆された.しかし,診断がGERDか食道過敏であるか,flap valveの重症度は結果と関連していなかった.

ARMSは瘢痕形成により逆流を抑制し,逆流口を狭めflap valveを強調することで逆流量を減らしているのかもしれない.一過性下部食道括約筋弛緩(Transient lower esophageal sphincter relaxation:TLESR)が胃食道逆流の主な原因であることが知られているが,加えて腹圧やfree refluxも関係している 21)~23.本研究でTLESRについては検討できていない.MII-pHのデータによると,逆流回数はARMSによって有意な減少を認めなかった.MII-pHで逆流のエピソードにおいて変化がないことから,TLESRの頻度に影響しないかもしれないと考えている.以前の報告によると,近位側逆流,酸,ボリュームクリアランスがGERD症状に関連していることが明らかとなっている 24.本研究では近位側総逆流回数の有意な減少は認めなかったが,酸の近位側逆流回数は有意に減少しており,これはヘルニア嚢の縮小による酸逆流量の減少が要因の可能性がある.ヘルニア嚢の縮小がARMSの効果を生み出していると考えられた.

従来法のARMSで一過性狭窄を時々経験した.そのためバタフライ法を取り入れることが一過性狭窄の発生を抑えることに役立った.バタフライ法で行った患者のうち1名のみがバルーン拡張を要した.バタフライ法を採用してからも治療効果は維持されていた.

外科的噴門形成術が有用であり,現在も難治性GERDの標準治療であることは間違いない.ARMSは粘膜表層の治療であり解剖学的変化は起こさない.最近ARMSと同様の技術を応用した内視鏡的粘膜焼灼術(Anti-Reflux mucosal ablation:ARMA)が報告された 25.ARMAは粘膜切除の代わりに焼灼を用いて行われる.非常に簡便な手技であり,ARMS後の瘢痕上や追加治療の選択肢として役立つ可能性がある.症例数は少なく長期成績が待たれる.外科治療はヘルニアを修復することができ,逆流防止においてより効果的かもしれない.したがって,内服治療に反応が乏しくヘルニアを伴わない症例はARMSのよい適応と考えられる.加えて胃切除後のような外科的アプローチ困難症例も適応となるかもしれない.本邦ではESD-G(Endoscopic submucosal dissection(ESD) for GERD)が太田らによって報告されている 26.内視鏡的食道粘膜切除による瘢痕形成の治癒過程で認められる.ESD-Gは有用で自覚症状の改善が得られているが,AETで有意差は認めなかった.食道粘膜の代わりに噴門粘膜を縮小することで,噴門の再形成がより良い逆流防止効果を生み出すのかもしれない.

本研究結果ではいくつかの制限を考慮する必要がある.これはランダム化されていない単施設の後ろ向き研究である.長期のpH,運動機能(特にTLESR),およびFスケールなどが含まれていない.加えて術前後でMII-pHを比較できたのは少数例である.さらに外科的噴門形成術との比較群はない.もう一つ制限は不均一性と欠損値の存在である.本研究計画ではFスケールやGerdQのような主観的変数に影響を与えうるプラセボ効果を除外できない.ただし,AETなどの客観的変数はプラセボ効果の影響を受ける可能性がはるかに低くなり,本研究ではPPI抵抗性難治性GERD患者に対する逆流防止効果を示すことができた.

われわれの結果はARMSがGERDに対し臨床的に効果的で安全な内視鏡治療であることを示している.これは異物の埋め込みを必要としない簡便な低侵襲治療である.外科的介入より治療効果は劣るかもしれないが,ARMSはPPI抵抗性難治性GERDの内服治療と外科治療の溝を埋めうると考えている.より多くの患者と長期の経過観察を伴う将来の研究が,われわれの研究の有望な結果を検証するのに役立つかもしれない.

 

本論文内容に関連する著者の利益相反:井上晴洋はオリンパス株式会社のアドバイザーであり教育助成金を受け取っている.また彼は武田薬品工業からも教育助成金を受け取っており,株式会社トップのアドバイザーでもある.

他の著者に申告すべきCOIはない.

補足資料

電子動画 S1 ARMSは噴門小彎粘膜を中心に胃内反転視で行うことを基本としている.最初にインジゴを混注した生理食塩水を粘膜下層へ局注し粘膜を膨隆させる.粘膜切除にはcap-EMR法を応用して行う.切除範囲はおおよそ3~5回のcap-EMRで完遂できる.小彎を中心として対側にも同様に粘膜切除を行う.血管については適宜止血鉗子で焼灼する.小彎側を中心に正常粘膜を残し,切除範囲を“蝶々型”のようにする.治療前と比較すると,数カ月後には噴門開大が抑制されていることが確認できる.

文 献
 
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