要旨
小腸カプセル内視鏡(small bowel capsule endoscopy:CE)は小腸全域を非侵襲的に一度で観察できるためクローン病(Crohnʼs disease:CD)に良い適応があると考える.一方では小腸狭窄によりCEが滞留するリスクについて患者背景と消化管開通性から事前に評価することが重要である.臨床診療におけるCEの役割として,①CD初回診断,他の炎症性疾患の鑑別,②CD小腸病変の存在診断,範囲診断,③CD治療の効果判定,臨床的寛解患者の内視鏡モニタリングが挙げられる.CDの診断は空腸から回腸にかけてびらんから小潰瘍が目立ち縦列する所見があれば特徴的とされる.CD小腸病変検索モダリティのなかで最も検出感度が高いのがCEである.CD治療の効果判定は治療開始後6カ月でCEを行い,活動性が低いか内視鏡的寛解であれば定期的に採血でモニタリングを継続し,次の2年以内にCEを検討する.CD診療は,CEを含め各患者に適切なモダリティで診断とモニタリングを行うことにより長期の臨床寛解維持と外科手術の回避を導くことができる.
Ⅰ はじめに
クローン病(Crohnʼs disease:CD)は消化管全層における慢性肉芽腫性炎症性疾患であり,患者数は近年増加傾向にある.消化管におけるいずれの臓器にも病変を認めるが,小腸大腸に最も多くの病変を有する.CD小腸病変診断の従来法は小腸二重造影であったが,2001年に小腸疾患精査の新たな方法として小腸カプセル内視鏡(small bowel capsule endoscopy:CE,ギブンイメージング社製)が導入された
1).現在はメドトロニック株式会社のPillCam SB3が本邦においてCDの精査が可能な唯一のCEである.カプセル型の内視鏡を飲み込んで,1秒につき2回の内視鏡写真が撮られていく.カプセルのサイズは26×11mmであり通常の内服薬よりひとまわり大きいが,嚥下障害が無ければ問題無く内服できる.検査時間は約8時間で,1回の検査で多くの症例において全小腸の観察が可能である
2),3).昨今CDは腸粘膜が内視鏡的寛解を維持すると将来の手術を回避できる可能性が高く,そのため腸粘膜の評価が重要だと報告されている
4),5).粘膜病変の典型像とされる縦走潰瘍や敷石状外観のみならず初期病変のアフタや小びらんなどの微細病変もCEによって十分指摘できるため,CEを用いた評価は非常に有用であると言える
6).一方,本症では時に小腸狭窄を伴うため,CEを行うと狭窄を通過できずに腸内に永久に残ってしまう,滞留のリスクがある
7),8).通常は事前にCEと同型で時間経過により溶ける乳糖と硫酸バリウムで作られたパテンシーカプセル(Patency capsule:PC,メドトロニック社製)を内服し,原形をとどめた状態での体外排出を確認し,消化管の開通性が得られたとの判断のうえで安全にCEを行う
9),10).CDの病勢とCEの特性を理解することでその有用性が高まり,より良い検査パフォーマンスを示す.PCでたとえ消化管開通性が得られても,その後腸管の活動性が変化し,短期間で開通性が得られなくなる場合があるので,PCでの開通性確認後は速やかにCEを行う
11).PCでさえも慎重使用が必要なのは長い小腸狭窄,狭窄形成術後,内視鏡的バルーン拡張後,小腸狭窄を示唆する腹部症状を有する場合である
11)~13).CD診療においてはCEの役割に関する知識を得ることで,他検査との関わりやCD自体の深い理解にも繋がると思われる.
Ⅱ クローン病(CD)に対する小腸カプセル内視鏡(CE)の施行
CDに対するCEは,1回の検査で非侵襲的に全小腸の病変を観察できる利点がある.また,病変の分布と部位ごとの病勢がわかる.短所としては他の内視鏡に比べて所見を過小評価する場合がある,前処置が不良であると診断能が落ちることである
14).偶発症としてCE滞留と誤嚥がある.CEの滞留率は原因不明の消化管出血では1%前後であるが
15),16),CDでは3-13%と報告されているためPCの使用が検討される
16),17).
Ⅲ パテンシーカプセル(PC)によるCE滞留の回避
PCは中心部がボディであり,両端に腸液が流入する穴を持つタイマープラグがある.PC内服後30-33時間を超えると腸管内で崩壊し始める.海外で先行導入されたPCは内部に金属製の電波識別タグが入っており,それ自体が滞留を引き起こす危険性があった
18).一方,日本に導入されたPCにはそのタグが含まれておらず,金属反応による体内貯留のチェックはできないが,タグによる滞留リスクからは回避できる.PCが原形で時間内に体外排出されるか,画像上大腸内で原形を保っていれば引き続きCEが安全にできる.その際にPCの局在診断が非常に重要である.小腸内のPCを大腸と誤り,消化管開通性有りと判断の後にCEを行い,小腸狭窄にCEが滞留するケースが最も多い
19).そのためPCが体外排出により回収できなければ腹部単純Xp写真(横隔膜上縁もしくは第11胸椎~恥骨結合下縁まで入れる)を撮影し,PCが大腸内にあることを確認する
11).患者がPCを回収し損ねて,体外排出に気づかないで来院する場合にはPCはX線写真に写らないが,この場合はPCの原形確認ができていないため開通性判定を慎重に行うべきである.PCの存在部位が小腸か大腸か迷う場合は追加検査を行い,確実に大腸にあることを確認したうえでCEを行う.PCの存在部位確認検査は腹部単純Xp写真に加えCT(低線量),体外式超音波検査,空気注腸,トモシンセシスなどの報告がある
20)~22).他の画像診断で小腸狭窄がある場合は,PCかバルーン内視鏡かどちらが効率良く診断が進むか検討する.添付文書によると禁忌はPCの腸閉塞状態,腸閉塞の既往,バリウムアレルギー,電気医療機器が埋め込まれている場合,嚥下障害のある患者である.PCで消化管開通性が得られなければCEはできない.その場合,小腸に強い狭窄があること,もしくは顕著な消化管運動障害があることを考えバルーン内視鏡やMR,CTでの精査が検討される(Figure 1)
23).一方で胃や十二指腸,大腸でのPC通過が著しく妨げられた場合も消化管開通性が無いと判断されるため,事前に上下部消化管内視鏡の結果は確認が勧められる.ヨーロッパのガイドラインにおいては,既知のCD患者にCEが適応となる場合,PC検査を推奨するが,CDが疑われる患者へのCEの前に小腸画像検査またはPC検査を必須としないとした
24).Esakiらは日本の多施設臨床試験に基づいて,症状の有無に関わらずCD疑診例についてはCE前のPCは適応であるとした
25).別のレビューでは,CD患者の13%でカプセルの滞留が報告されているため,狭窄が既知または疑われる患者には直接CEを使用すべきではないと示した
26).そして著者らは,既知の小腸CDの患者はCEの前に小腸画像検査または開存性検査を受けることを推奨した.既知のCD患者の遡及的多施設研究においてNemethら
27)は,選択的PC使用群(閉塞症状,腸閉塞または手術の病歴がある患者のみ,または治療する医師の要求による,n=180)及び全例PC使用群(n=162)の比較研究によりCE滞留率はそれぞれ1.3%(2/180)と1.6%(2/162)であり,有意差は無かったと述べた.筆者らは,閉塞症状または腹部手術既往があってCE滞留のリスクが高い患者には,PCを選択的に使用する必要があることを示唆した.一方それら以外の既知のCDではダイレクトにCEでも良いのではとの意見であった.まとめると,CD精査CEの前にPCが必須かどうかコンセンサスは得られていないが,例外以外はできる限りPCを行うことで安全にCEができると考えられる(Figure 1).

Ⅳ CD診療におけるCEの役割
臨床診療においてCEは①CD初回診断,他の炎症性疾患の鑑別,②CD小腸病変の存在診断,範囲診断,③CD治療の効果判定,臨床的寛解患者の内視鏡モニタリングに有用である.小腸炎を疑う場合,CEにおいてFigure 2で示すような所見を複数有する場合はクローン病を疑う.既知のCDにおける臨床的寛解患者でCEを行った場合に,活動性潰瘍を認めることがある.症状が無くても血清CRP値が高く,他に炎症の原因が無い場合はCEが検討される.また治療強化をした際,その効果判定に行うことも勧められる.この場合も必ずPCを先行して行うべきである.一方,食後の腹痛や腹部膨満感など消化管狭窄の存在が推測される例ではどのモダリティでの精査が有効であるか事前の検討が必要である.これまでに発行されたCD精査に向けてのCEに関するガイドラインを抜粋し,CEの役割についての記載を調べた(Table 1)
11),24),28)~30).CEは他の画像診断との使い分けを意識すべきであり,CEの施行においてはPCの必要性を十分理解する.
①CD初回診断,他の炎症性疾患の鑑別
CD小腸病変の診断は,腸間膜付着側に好発する縦走潰瘍(特に4,5cm以上の長径を有する病変)と敷石像であり,他にも非連続性もしくは区域性病変をきたしアフタ,不整形潰瘍から狭窄,瘻孔まで起こし得る.CEは腸管狭窄が顕著でなければ多彩な病変を指摘することができる.鑑別診断として広義の炎症性腸疾患である腸結核,腸管ベーチェット,また機能性胃腸症との鑑別にも有用である
11).ヨーロッパのガイドラインにおいて,CEはileo-colonoscopyで異常を認めなかった際のCD診断初回検査として勧められている
24).CEはまたCD陽性所見の拾い上げに最も適していると思われ,十二指腸,空腸の初期病変として認められるノッチ様陥凹は診断のヒントととなり,CEにても縦列している所見が捉えられる.CDは小腸内で口側から肛門側にかけてアフタから小潰瘍,縦走傾向のある潰瘍へと推移することが他の広義の炎症性腸疾患に比べCDに特異的な所見であることが報告されている
31).EsakiらはCEからCD小腸病変を他の腸炎と比較し,敷石像,縦走潰瘍,不整形潰瘍の頻度が高いと報告しており,上部空腸にみられる輪状潰瘍及び縦列する小さな潰瘍の存在がCD診断の手がかりとなるとした
32).Solemら,AloiらによるCEを用いたCD診断の精度は感度,特異度において各々83%,88%と53%,76%であり,特に拾い上げに優れていると考えられた
33),34).小腸の活動性が高いケースでは,粘膜に付着した残渣が偽陽性所見として捉えられ特異度はやや低い傾向にある
35).以前のメタアナリシスは,CEが小腸CDの診断のためのより感度の高い方法であり,他の画像診断法よりも診断能が高いことを示した
36).
②CD小腸病変の存在診断,範囲診断
ほとんどのケースでは大腸内視鏡によってCDの好発部位である回盲部の精査が大腸と共に一度で完了するが,一方CEにて空腸病変が56%で認められ,更には空腸のみに病変を認めたものが18%あり,そのような症例は再燃率に影響したと報告がある
37).範囲診断として空腸のチェックは少なくとも初回診断時に回盲部に所見が無くとも行うべきである.
CEにおけるCD病変の範囲診断を含めた客観的評価のためのスコアリングとして2種のシステムが使用されている.最も汎用されているのがLewis scoreである
38),39).メドトロニック社のCE読影ソフトウェアとしての機能であるため使用しやすい.小腸通過時間を3等分し,浮腫,潰瘍,狭窄の各々でその程度を評価したうえで浮腫,潰瘍の和により最もスコアの高い部位と全体での狭窄スコアを足したものがLewis scoreとなる.本来はCDに特化したスコアとして作成されたものではなく小腸炎症性疾患全般を評価するものであるが,CDの活動性や予後は臨床スコアよりも優れた報告が散見される
39),40).小腸狭窄への重み付けがなされており,狭窄症例ではスコアが顕著に高くなる傾向がある.Capsule endoscopy Crohnʼs disease activity index(CECDAI)はCDの活動性に特化したスコアである
41),42).小腸通過時間を2等分し,前半後半で炎症程度,病変範囲,狭窄を点数付けし,その和がスコアとなる.これらは存在診断に加え範囲診断,責任病変の確認にも使える.しかしながら,Lewis scoreとCECDAIを比較した研究はあるがスコアの運用について統一された見解はいまだ無い
40),43).CEはCD病変の存在診断において便中マーカーとの比較がなされている.便中カルプロテクチン,S100A12とCEをCD疑い例に対して施行し比較した研究では,便マーカーは所見に対し陽性感度が低くCD診断には適していないのではとの報告があるが
44),一方Matsuuraらは小腸病変を有するCD患者の便中カルプロテクチン値は小腸内視鏡のスコアと相関したと報告した
45).Monteiro らは便中カルプロテクチン100μg/gはLewis score 150以上での正確性につき感度,特異度,陽性的中率,陰性的中率が各々78.6%,87.9%,89.2%,76.3%と良好であったとしている
46).報告ごとに成績が異なるが,便の性状のばらつきにより結論が分かれるのかもしれない.小腸病変を有する臨床寛解状態のCDにてCRP値0.5mg/dl以上が30.8%,便中カルプロテクチン100μg/g以上が48.1%,Lewis score 135点以上が84.6%で各々陽性であり,症状発現前の病変検出の重要性とCEが最も病変陽性感度について優れていたとの報告も認めた
47).
③治療効果判定と内視鏡モニタリング
CDの治療はメサラジン製剤,栄養療法,ステロイド治療に加え,2002年のインフリキシマブ導入を皮切りに現在まで複数の生物学的製剤が導入され非常に幅が広がったと言えるが,その治療のストラテジーは十分に確立されてはいない.すなわち適時に個々の患者で判断を行い,治療変更しながら経過をみて患者の社会生活が順調に進むよう促し,将来の手術回避を見通さなければならない.故に初期治療が適切かどうかは経過中に治療効果判定を行うことで判明する.小腸病変について治療52週後の成績をCEで評価した研究があり,狭窄がその治療効果に影響を与えたと報告された
48).Nakamuraらは臨床寛解状態で行ったCEで内視鏡的活動性を認めた患者に治療変更を行い,6カ月後に再度CEで治療効果判定を行ったところ,Lewis scoreの改善を認めたことを報告し,6カ月後による治療効果判定のタイミングの適正さと臨床寛解患者への治療介入の意義を伝えた
49).抗TNF-a抗体製剤で治療変更を行った患者では特に顕著なLewis scoreの低下を認めた.治療初期においては,副作用の早期発見も含め採血検査でその炎症の程度など観察していくため,内視鏡が半年後に予定されれば事前の情報提供となる.
CDは自然経過により階段状の進行を遂げるが,そのスピードは個人により異なり,進行のリスクファクターは40歳未満の発症,小腸病変,診断時肛門病変あり,内視鏡的重症性が報告されている
50).小腸病変は病変形成から症状発現まで時間がかかるため,診断治療経過においても定期的なモニタリングが必要となる.症状に加えてバイオマーカーによる厳重なモニタリングをすることは症状により治療変更をした群よりも腸管予後が良かったとの報告がある
51),52).実際モニタリングとは中長期における良好な予後のために定期的にその病勢を評価し必要に応じ治療変更を講じることであるが,長期の目標は腸管手術の回避である
53),54).YoshimuraらはCE前のPCによる消化管開通性の有無によってその後の腸管予後が異なることを示した(Figure 3)
55).すなわち消化管開通性が得られなかった群では強い小腸狭窄の可能性が高く,その後の腸管切除率が上がる.その際にはCEが不適となるが,他のモダリティによる狭窄に対する精査と加療が勧められる.その他の画像によるモニタリングツールとして,バルーン内視鏡,CTエンテログラフィ,MRエンテログラフィが挙がる.Mensinkら
56)は,ダブルバルーン内視鏡検査(double-balloon endoscopy:DBE)はCD患者の小腸病変を評価するための有用な診断法であり,DBE所見に基づいてこれらの患者の大多数の治療を調整すると,有意かつ持続的な臨床的寛解に繋がると述べた.一方,Oshitaniら
57)は,DBE挿入時に腸間膜付着側の縦走潰瘍に注意を払うべきであり,腸内の視界が不良である場合は腸穿孔のリスクを回避するためにDBEのオーバーチューブバルーンを膨らませるべきではないことを示した.採血を用いたバイオマーカーとしてはCRP値,ヘモグロビン値,アルブミン値がある.ロイシンリッチα2グリコプロテイン(Leucine-rich alpha 2 glycoprotein:LRG)は,ロイシンリッチリピートと呼ばれるドメインを8つ含む約50kDaの糖蛋白質で,炎症局所で産生される新規血清バイオマーカーとして導入され今後の小腸活動性のモニタリングツールとして期待されている
58).採血検査によっても簡便に病勢モニタリングができるようになり,短い間隔でモニタリングできることは有利な点である.KawamotoらはLRGの小腸潰瘍指摘による精度を調べ,カットオフ値13.4μg/dlとした際に感度79%,特異度82%であったとした
59).CDの内視鏡的評価は侵襲的であると考えられるが,採血検査で変動があった際には内視鏡的評価を行い,その後の治療を導くことが重要であり,治療から次のターゲットへの戦略の一部として多くの研究で推奨されている
60),61).現在のCD治療においては抗TNF-α抗体製剤の小腸病変への効果が大腸もよりも劣るかもしれない点
62),もしくは小腸病変の活動性が高い場合はその後の経過にて治療に難渋する報告がある
63).治療変更においてもそのタイミングが重要であるが,まずどの時点で判断するかはモニタリングの経過,数値のみならず背景因子や生活の状況なども鑑み,多角的に検討していく.現在におけるCD小腸病変の治療目標は,Selecting Therapeutic Targets in Inflammatory Bowel Disease,STRIDE 1,2の概念に基づき短期的には症状の消失,炎症マーカーの正常化であり,中長期的には内視鏡的寛解,腸管全層の寛解状態を目指すことになる
53),54).内視鏡的寛解はCDの治療目標として明確な指標であるが,特に小腸では粘膜病変を完全に消失させるのは臨床的には困難であり,言い方をかえれば内視鏡的寛解が粘膜病変をゼロにすることを定義としなくても良いかもしれない.Lewis scoreは135未満が内視鏡的寛解とされるが,Ben-HorinらはLewis scoreが350を境界にその再燃率が異なると報告し,ベースラインよりも383以上高値となると6カ月以内の悪化が推測されるとした
64).NishikawaらはLewis scoreが264を境界として264以上だとその後1年の緊急入院率が有意に高くなり,また264以下であればその後2年は予後が良好である可能性を示した
65),66).

CEを中心に考えたCD治療効果判定,モニタリング案について上述の内容を参考に作成した(Figure 4).新たな治療介入とその評価までの期間を1セットとして治療後半年間から1年で治療効果が不十分である症状,バイオマーカー異常を認め,治療変更まで検討すべき際には内視鏡を用いた治療効果判定を行い,悪化があれば再度治療変更し同様に半年のセットで進める.最初の半年後の治療効果判定において改善を認める,もしくは状態は変わりないが落ち着いていれば採血検査によるモニタリング(CRP値,ヘモグロビン値,アルブミン値,LRG)を経時的に行い,2年以内に次の内視鏡評価を行っていくストラテジーである.CDは壁の情報,腹腔内,肛門の情報も必要であるため内視鏡のタイミングでCT,MRもしくは体外式腹部超音波も同時に評価をすると全体像を把握できる.外科手術も治療の一環であるため,小腸部分切除など行った際にはその後にこのストラテジーが適用され得る(Figure 5).Shigaらは術後3カ月でCEを行ったところ,85.7%で内視鏡的活動性を認め,その結果により治療の最適化を行うことで行わなかった群に比し臨床成績が良かったと報告している
67).Bourreilleらは術後半年での再発はCEで68%に認め,感度は約70%,特異度は約95%の成績であって,大腸内視鏡による回盲部精査に比して精度は劣るが吻合部口側の評価に優れるとした
68).術後例においても内科治療が継続されるため,同様に採血検査でモニタリングをしながら半年後に内視鏡を行い,次のモニタリングや治療の方向性を検討できる.
Ⅴ CDの大腸病変と全消化管の評価
本邦においては現在,大腸カプセル内視鏡(Colon capsule endoscopy:CCE)による評価はCDに対して禁忌であるが,海外においてはCCEによる成績が報告されている.DʼHaensはCD大腸病変に対してCCEの診断精度は感度86%,特異度40%であり,特異度が低い原因として腸内の残渣を潰瘍と判断してしまうと述べられていた
69).Yamadaらは臨床研究においてPCを先行させ消化管開通性を確認した後にCCEを行っており,DBEをゴールドスタンダードとした際のCCEによる小腸大腸病変診断精度を調べた
70).びらん,潰瘍の感度,特異度は各々93%,88%と78%,81%と良好であったと報告した.CDは全消化管で所見を認める可能性があり,全消化管評価専用であるPillCam Crohnによる大腸評価の報告がある
71).Eliakimらは全消化管のうち病変が認められる局在と治療内容を経時的に確認できる機能を発表した
72).Valdiviaらは全消化管観察CCEのメタアナリシスを報告しており,16論文中13編がCDに対してであった.洗浄度は63.9-100%で良好であり,全消化管観察率は68.6-100%であった
73).全消化管観察は可能であるが,システムの更なる進歩が必要であると述べられた.上部消化管病変についての報告は少ない.2015年Fujiyaらは上部消化管内視鏡検査の結果,CD患者の胃内の竹の節状外観やびらん潰瘍などの有所見率がUCやnon-IBD患者と比べて有意に高いことを述べた
74),75).YamadaらはCCEは胃のびらんや竹の節状外観も検出することが可能であり,CD患者をUCやnon-IBD患者と鑑別することも可能になるかもしれないと述べた
70).
Ⅵ おわりに
炎症性腸疾患治療とモニタリングツールであるCEの双方が進歩し続けているが,現在においては採血,検便などの簡便なモニタリング法を活用し定期的に病勢を確認したうえで,その変動や症状変化によってCEなどの内視鏡を用いた詳細な評価を行うようなタイトコントロールが有効であるとされている.将来,更に進化したモニタリング法の導入によって患者のより良い寛解維持継続と生活の質向上,外科手術回避といったベネフィットが期待される.
本論文内容に関連する著者の利益相反:中村正直(ヤンセンファーマ株式会社),山村健史(堀科学芸術振興財団)
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