GASTROENTEROLOGICAL ENDOSCOPY
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2023 Volume 65 Issue 5 Pages 495-497

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概要

沿革・特徴

埼玉県立がんセンターは,1975年11月に埼玉県百年記念事業の一環として研究所を併設する100床の病院として発足した.その後の数度にわたる増床を経て,2013年12月に現在の場所に新築移転し503床となった.2021年4月には地方独立行政法人埼玉県立病院機構の一施設として新たなスタートを切った.

当院は,埼玉県の都道府県がん診療連携拠点病院およびがんゲノム医療拠点病院に指定されている.

組織

内視鏡室は外来部門に所属しており,主に内視鏡科・消化器内科・呼吸器内科の医師が検査・治療を行っている.看護師は外来に所属しており,外来診察部門やCT/ポジトロン断層法(PET)などの放射線検査部門の業務と併せて担当している.内視鏡洗浄業務は,看護助手が担当している.臨床工学技士は専属で常駐はしておらず,必要に応じてサポートを行っている.

検査室レイアウト

 

 

 

当内視鏡室の特徴

内視鏡検査室4室・透視検査室2室からなる.リカバリー室にはベッド8床が配置されており,患者用トイレは計5個が用意されている.内視鏡室全体として約360m2あり,内視鏡の不潔動線と患者動線が交錯しないよう設計されている.

内視鏡検査室では,上部内視鏡検査・超音波内視鏡検査および上部/下部内視鏡治療(内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD))が行われており,透視検査室では,下部内視鏡検査,内視鏡的逆行性膵胆管造影法(ERCP)処置,気管支鏡検査が行われている.

各室には酸素・二酸化炭素・吸引が天井から中央配管されており,また,鎮静に対応するため,各室とリカバリー室にバイタルモニターが配置されている.

医師控室には大型モニターが設置されており,症例検討や研究検討の際に用いられている.

スタッフ

(2022年8月現在)

医師:消化器内視鏡学会 指導医3名,消化器内視鏡学会 専門医5名,その他スタッフ4名

内視鏡技師:Ⅰ種2名

看護師:常勤6名,非常勤2名

事務職:2名

設備・備品

(2022年8月現在)

 

 

実績

(2021年1月~2021年12月まで)

 

 

指導体制,指導方針

当院はレジデント制度を採用しており,5年以上の臨床経験を有する者を募集対象としている.レンジデント期間は2-3年であり,がん薬物療法コースや各科を選択するコースがある.内視鏡科では,がんの診断・治療・学会発表・論文作成などの指導を行うこととしている.

内視鏡科の指導としては,まず研修最初の2週間は内視鏡検査・治療を見学し,検査・治療の流れを理解してもらうこととしている.当院はがん専門施設であることから,消化管癌の治療方針の決定に必要な画像情報を的確に拾うことが第一に要求される.消化管癌の初診検査のポイントや内視鏡治療の可否判断などについて指導を行う.また当院は頭頸部領域のがん患者も多いことから,咽頭喉頭の解剖学的知識や診断・治療方針についても講義を行う.その後,スタッフと同室で指導の下に経験を積んでいく.内視鏡治療(ESD/内視鏡的粘膜切除術(EMR))については,介助や鎮静管理から入り,これらの業務をしっかりとできるようになってから,実際にスタッフの指導のもと治療をしていくこととなる.ESDの目標症例数は年間で50例以上と設定している.

消化器内科では,超音波内視鏡検査・ERCP・超音波内視鏡検査(EUS) interventionを担当しており,個々の技量習得レベルに応じた指導が段階的に行われる.

カンファレンスは,内視鏡治療症例や実際に検査を担当した症例についてスタッフと症例検討を行う.

学会発表は年間1回以上を,論文作成についてはレジデント卒業までに1本以上を目標としている.

現状の問題点と今後

現在,消化管領域では常勤医2名と肝胆膵領域では常勤医3名(化学療法も担当)であり,500床規模のがん専門施設の内視鏡医の人数としてはやや少ない状況にある.今後,がんに精通した内視鏡医の増員を予定している.

また,近年急速に増大している鎮静需要に対応するため,リカバリースペースと看護師の確保が課題として挙げられる.鎮静下検査では,移動式診察台で検査を実施して,終了後はそのままリカバリー室へ向かう,という流れが理想であるが,現在の内視鏡室の構造ではスムーズなベッド移動が難しく,またリカバリー室の収容スペースが不足している状況にある.

看護師人数は外来部門全体で総数が規定されているため,増員要望が通りにくい状況であることに加えて,昨今のCOVID-19の流行により看護師の配置人数が更に不足しやすい状況が続いている.

 
© 2023 Japan Gastroenterological Endoscopy Society
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