GASTROENTEROLOGICAL ENDOSCOPY
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2025 Volume 67 Issue 8 Pages 1396-1398

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概要

沿革・特徴

菅沼病院は,軍医であった菅沼博が,帰還した昭和21年に飯田市鼎下茶屋の地に菅沼医院を始めたのが前身である.昭和54年に鼎中平の地に移り,現在は,介護医療院10床を含む32床(地域包括ケア病棟13床,医療療養病床9床)のケアミックス病院として運営している.また,老人保健施設 千年の緑(29床)も運営しており,医療介護の架け橋としての役割も担っている.近郊医療機関と連携を取りながら内視鏡診療にも力を入れている.令和2年5月から院長交代もあり,内視鏡件数は,増加している.当院の特徴としては,Sedationを使用した「苦痛の少ない内視鏡」とともに上下部内視鏡を同日に施行し,ポリープ切除も行っている.胃癌,大腸癌の早期発見に努め,近隣住民の消化器癌死を少しでも減らしたいとの強い思いを持ち診療を続けている.

組織

内視鏡室は診療部の一つとして位置づけられている.専任医師はおらず,常勤・非常勤の消化器内科医師で検査・治療を行っている.外来や病棟と兼任している看護師が,検査の受付,前処置,助手,処置具の洗浄や管理まで行っている.

当内視鏡室の特徴・レイアウト

病院内の一部を内視鏡室として利用している.図の総面積は264m2であるが,内視鏡室は22m2とコンパクトな作りになっている.内視鏡光源システムはオリンパスELITE X1,液晶モニターは,内視鏡ユニット上のモニター以外に4Kモニターのもう1台を壁に設置,術者が内視鏡画像を正面に見られるようにしている.リカバリーベッドは,病院奥に4床用意しているが,一般外来の点滴等の患者さんと共用である.COVID19感染対策の一部として内視鏡病室内に病院用空気清浄機ACE-5000(簡易陰圧装置)を設置し,内視鏡室自体が空気感染対策のできる陰圧室となっている.

地域柄,高齢患者が多く,必要な時は,2階の病室も使用し前処置を行っている.病棟があり,関連介護施設の患者さんの吐血,下血等に対する緊急内視鏡に関しても積極的に受けている.一般の患者さんに対しては,同日に鎮静下の上下部内視鏡検査を行い,内視鏡治療も積極的に行っている.鎮静に関しては,鎮静後の回復が早い駒ケ根方式を採用しているが,リカバリールームにて検査後1時間以上のモニタリングを行い,意識回復を確認し,帰宅可としている.日帰り大腸腫瘍内視鏡治療(主にコールドスネアポリペクトミーを採用)のリスクマネジメントとして夜間・早朝対応可能な緊急連絡先を患者さんに提供するとともに図解付き説明書を示すことにより穿孔リスクと出血リスクを可視化に努めている.内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)適応病変に関しては,院長が非常勤医師となっている専門病院にて治療を行っている.

内視鏡室レイアウト

 

 

 

スタッフ

(2024年3月現在)

医   師:3名(非常勤医師4名),消化器内視鏡学会専門医2名

看 護 師:6名

内視鏡技師:Ⅱ種1名

設備・備品

(2024年3月現在)

 

 

実績

1年間(2023年1月~2023年12月まで)

 

 

指導体制,指導方針

海外,国内学会や地域の研究会・講習会などへ積極的に参加し,最新の知識・技術を習得するとともに,発表や論文作成も行っている.内視鏡検査を行う医師は,上下部内視鏡がスムーズに行えるように,大腸挿入に関しては基本的に5分以内,挿入率は99.5%程度を求めている.挿入時に見つけた切除適応の腫瘍性病変(15mm以下の小型の病変に限定,深部浸潤が疑われる病変は関連の専門医療機関に紹介)は深部到達以前に切除を行っている.深部挿入後,さらに詳細に観察を行っている.

現状の問題点と今後

病院の築年数が40年以上を経過しており,内視鏡室に対する動線や施設自体の問題点も多い.ストレッチャー移動の際に扉が狭く,リカバリールームまでの距離が長いなどの問題もある.内視鏡を専門に検査いただける非常勤医師に来ていただいているが,常勤の院長に関しては,一般内科診療,病棟業務も並行して行うことも多く,内視鏡診療の時間配分に苦慮している.内視鏡件数は増えてきており,今後も優秀な内視鏡医の確保が必須であると考えている.

本年度に新病院の新築計画がある.規模が大きくなるわけではないが,内視鏡動線を工夫し多くの消化器癌を発見し,他病院と連携しつつ地域の消化器診療に貢献したいと考えている.

 

新病院外観予想図

 
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