Japanese Journal of Conservation Ecology
Online ISSN : 2424-1431
Print ISSN : 1342-4327

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Ecological effects of invasive fishes in northern Japanese holding ponds based on eDNA metabarcoding
Atsushi KogayuTetsu YatsuyanagiTakashi KanbeShouko InoueHitoshi Araki
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Article ID: 2216

Details
Abstract

日本に生息する汽水・淡水魚のうち、約4割が環境省レッドリストにおいて絶滅危惧種に指定されており、なかでもタナゴ類の減少は顕著である。その一要因として外来種の影響が挙げられ、国内の溜池に広く見られるオオクチバスやカムルチーによる捕食、タイリクバラタナゴによる競合のほか、産卵母貝の生活史に必須なハゼ類の減少による間接的影響が懸念されている。既存生態系保全のためにはこれら外来種による生物群集への影響を正しく評価し、優先順位に基づく管理を行う必要がある。しかし、外来種の影響を総合的に評価するのは技術的に難しく、研究事例は限られている。そこで本研究では、上記三種の外来魚と在来タナゴ類が生息している秋田県雄物川流域の溜池に注目し、35地点から採集した水サンプルおよび魚類ユニバーサルプライマー MiFishを用いて環境DNAメタバーコーディング解析を行い、外来種が在来タナゴ類、ハゼ類をはじめとする溜池の魚類群集に与える影響を複合的に評価した。その結果、非計量多次元尺度法を用いた群集解析においてはオオクチバスの強い影響が示され、本種のDNAが検出された溜池では平均検出在来種数・Shannon-Wienerの多様度指数が共に約4割も減少するなど、在来群集構造を大きく改変している可能性が示された。またタイリクバラタナゴは在来タナゴ類と同所的に生息し、タイリクバラタナゴDNAの検出地点では在来タナゴ類の平均DNA濃度がタイリクバラタナゴDNA非検出地点平均のわずか2.4%と有意に低い傾向が確認された(p =0.0070)。一方、オオクチバスは在来タナゴとは共存しない傾向があり、オオクチバスとカムルチーのDNA検出地点では有意差はないものの共に在来タナゴ類の平均DNA濃度が低い傾向がみられた(外来種DNA非検出地点平均のそれぞれ6.6%、8.0%)。これらの結果から、オオクチバスは高い捕食圧によって溜池の魚種群集構造全体に大きな影響を与える一方、タイリクバラタナゴは在来タナゴ類と競合することで後者の生物量に強い負の影響を与えている可能性が示唆された。北日本における溜池の既存生態系保全のためにはオオクチバスの迅速な駆除と拡散防止が最優先となる一方、在来タナゴ類が生息する場所ではタイリクバラタナゴやカムルチーの個体数管理も併せて重要となるものと考えられる。

Translated Abstract

Abstract: Many Japanese freshwater fish species, including bitterlings, are at risk of extinction due in part to invasive species such as largemouth bass (LMB), northern snakehead, and continental rosy bitterling. To protect local ecosystems, it is necessary to evaluate the direct and indirect effects of invasive species and prioritize which to control. However, such work is challenging, and few studies have comprehensively assessed the effects of multiple invasives on local fish communities, including rare species. In this study, we conducted environmental DNA (eDNA) metabarcoding in 35 holding ponds in the Omono River basin in Akita Prefecture, northern Japan. Non-metric multidimensional scaling (NMDS) analysis showed that LMB had a major effect on the fish-community structures of these ponds. Average fish species richness and Shannon-Wiener diversity were both ca. 40% lower in ponds where LMB eDNA was detected than in those where it was not. Additionally, eDNA revealed a significant association between continental rosy bitterling and endemic bitterlings, implying potential resource competition. On the other hand, we found no significant association between LMB or northern snakehead and endemic bitterlings, while the chestnut goby had a significant negative association with LMB. The eDNA concentrations of endemic bitterlings were inversely associated with the presence of eDNA from the three invasive species, indicating that the invasives had a strongly negative effect on endemic bitterling biomass: average eDNA concentrations of endemic bitterling at sites where the invasives’ eDNA was detected were just 2.4% (continental rosy bitterling), 6.6% (LMB), and 8.0% (northern snakehead) of the levels where no invasives were detected. These results imply that exterminating and preventing the spread of LMB are top priorities for maintaining these pond ecosystems, and that appropriate management and monitoring of continental rosy bitterling and northern snakehead are also important in ponds where rare endemic bitterlings coexist.

はじめに

淡水域はその表面積は地球上の1%以下にもかかわらず、既知の生物種の約10%を支える生物多様性のホットスポットである(Strayer and Dudgeon 2010)。日本においても約400種の汽水・淡水魚が生息しているが、これら魚類の約42%が環境省レッドリストにおいて絶滅危惧種に指定されており、評価対象種に対する絶滅危惧種の割合が最も高い分類群の一つとなっている(環境省 2020)。特にコイ科タナゴ亜科魚類に属する純淡水魚である在来タナゴ類の減少は顕著であり、日本に生息する16種類(11種・8亜種)のうち、カネヒラAcheilognathus rhombeusを除くすべての種・亜種がレッドリストの絶滅危惧種に含まれている(環境省 2020;北村・内山 2020)。

これら淡水生態系生物の大幅減少の一要因として外来種の侵入が挙げられている(Strayer and Dudgeon 2010)。日本の溜池においても外来種の侵入は在来種の捕食、在来種との資源競合、交雑による遺伝的攪乱、寄生生物や感染症の媒介等により既存生態系に強い影響を及ぼすことが知られている(Maezono et al. 2005;宮崎ほか2010;環境省ほか 2015)。在来タナゴ類においても外来種による捕食の影響が指摘されており、例えばオオクチバスMicropterus salmoidesが侵入からわずか13日間で溜池に生息するタナゴA. melanogasterの37.9%を捕食したケースや、オオクチバス侵入後にゼニタナゴA. typusの生息数が急激に減少したケースが報告されている(川岸ほか 2007;藤本ほか 2009)。加えて、外来種であるタイリクバラタナゴRhodeus ocellatus ocellatusと在来タナゴ類の餌や産卵基質となるイシガイ科二枚貝をめぐる競争の影響も大きいとされており(金尾・松田 2012)、実際に溜池に生息するゼニタナゴやミヤコタナゴTanakia tanagoがタイリクバラタナゴの侵入により減少した事例が報告されている(勝呂 1995;望月 1997)。

一方で、多々良川ではブルーギルLepomis macrochirusやオオクチバスの出現・非出現地点におけるタナゴ類の出現確率に違いが認められなかった例や(鬼倉ほか 2006)、霞ケ浦において1940年代にタイリクバラタナゴが導入されているにもかかわらず、在来タナゴ類とタイリクバラタナゴの採捕数に正の相関がみられる例が知られている(諸沢・藤岡 2007;野内ほか 2008)。さらに、タイリクバラタナゴが在来タナゴ類と産卵母貝を使い分けることにより競合が避けられる事例も知られており(北村・諸沢 2010)、肉食性外来魚やタイリクバラタナゴが在来タナゴ類に与える影響は環境や種によって多様で複合的であると考えられる。

またタナゴ類の産卵基質となるイシガイ類は、グロキディウム幼生期にハゼなどの魚類に寄生する生活史を持つことが知られている(根岸ほか 2008;Negishi et al. 2018)。グロキディウム幼生の変態成功率は宿主魚類が持つ免疫と関係することが知られており(Roberts and Barnhart 1999)、肉食性外来魚による適切な宿主魚類の減少はイシガイ類の再生産に対して大きな影響を与えると考えられている(根岸ほか 2008)。そのため、在来タナゴ類に対する外来種の影響を正確に評価するには、捕食・競合などの直接的な影響に加え、外来種がハゼ類を含む魚類群集全体に与える影響も併せて評価することが重要である。

そこで本研究では、タイリクバラタナゴと肉食性外来魚であるオオクチバス、カムルチー Channa argusの侵入が認められている秋田県雄物川流域において35の溜池を選定し、従来の手法に比べて非侵襲的で効率的なモニタリングが可能な環境DNAメタバーコーディング解析(Miya et al. 2015;Harper et al. 2019)を用いて外来種が在来タナゴ類、ハゼ類及び魚類群集構造に与える影響を複合的に評価することを試みた。

方 法

サンプリング

本研究では秋田県内の雄物川流域の溜池のうち、秋田市で12地点、横手市で8地点、大仙市で15地点、計35地点の環境水採水を行った(図1)。これらの調査は2021年3月31日に秋田市の1地点と横手市の3地点で、同年7月2-3日に他の31地点で行った。なお本論文では希少種保護の観点から、各調査地についてのDNA検出魚種情報詳細は秘匿することとした。

採水はチャック付きポリ袋(Ziploc、SCジョンソン社)またはポリプロピレンボトルを用いて表層から行い、直接採水が難しい地点については市販の漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム水溶液)を用いて事前にDNA分解後、水道水でリンスした採水道具(ロープ付きバケツまたはプラスティック製ひしゃく)を用いて行った。7月に行った採水ではろ過前のDNA分解を抑制するため、採水量に対して1/1000量の塩化ベンザルコニウム(10 w/v%水溶液、Yamanaka et al. 2017)をボトルに添加し、転倒混和した。採水後、水サンプルはろ過を開始するまで保冷剤を入れたクーラーボックス内で低温保存した。

ろ過

採水以降の環境DNA解析については環境DNA学会マニュアル(Minamoto et al. 2020)の手順を一部変更して行った。本研究では環境水のろ過にカートリッジフィルターであるステリベクス(Merck社、ポアサイズ0.45 µm)を用いた。収集した環境水サンプルはその濁度に応じて次の方法で採水当日・半日以内にろ過を行った。1)低濁度サンプルは上記マニュアルに則りステリベクスをシリンジと接続し、手動で水を押し出すことによりろ過を行った。2)高濁度サンプルでシリンジによる手動ろ過が困難と判断したものは環境水を密閉パック(DP16-TN1000、ヤナギ社)に移し替え、チューブでステリベクスと接続したのち、Oka et al.(2020)を参考にアスピレーターを用いた減圧装置によりパック内の水をろ過した。各サンプルは原則250 mLのろ過を行ったが、フィルターの目詰まりによりこれが困難であった3地点については100 mLのろ過とした(St.16, 19, 35)。ろ過後のステリベクスはアウトレット側にプラグを装着したのちにRNA later(Thermo Fisher Scientific社)を2.0 mL注入し、インレット側にプラグを装着して密封した。密封後のステリベクスは保冷剤を入れたクーラーボックス内に保存し、研究室へ持ち帰ったのち、-80℃で冷凍保存した。その日のサンプリング完了時に滅菌蒸留水500 mLをろ過したサンプルを作製し、採水・ろ過の作業に伴うコンタミネーションを確認するためのネガティブコントロールとした。

DNA抽出

DNAの抽出には、DNeasy Blood and Tissue Kit(Qiagen社)を用いた。また、DNA抽出では複数のサンプルを同時に抽出したが、抽出ネガティブコントロールとして一度の抽出作業につき1本の未使用のステリベクスを用いて同じ作業を行い、各ステリベクスサンプル間や外部からのDNAの混入が生じていないかを確認した。

まず、アウトレット側に装着されたプラグをはずしたステリベクスをQIAvacマニフォールド(Qiagen社)に接続し、アウトレット側からアスピレーターで吸引することでステリベクス内のRNA laterを除去した。次に、RNA later除去後のステリベクスのインレット側のプラグをはずし、超純水1.0 mLをマイクロピペットを用いてステリベクス内に注入し、全体にいきわたるようによく振とうしたのち、上記のQIAvacマニフォールドを用いた吸引・除去を行った。この操作はステリベクス内に残存したRNA laterを取り除くために2回繰り返した。その後、ステリベクスに1本あたり220 µLの1×Phosphate-buffered saline(pH7.4)と200 µLのBuffer AL、20 µLのProteinase K(20 mg/mL, Qiagen社)の混合液をインレット側より注入し、56℃に保温したインキュベーター内でMIX ROTOR VMR-5R(AS ONE社)を用いて25 rpmで回転させながら30分間のインキュベーションを行った。インキュベーションの終了後、2 mLチューブにステリベクスのインレット部を差し込み、パラフィルムで固定したのちに5300 gで3分間の遠心を行った。ステリベクス内に残存したDNAを回収するため、インレット側からTE Buffer(pH8.0)を200 µL注入し、再封したのちにMIX ROTOR VMR-5Rを用いて25 rpmで回転させながら1分間のインキュベーションを行った。インキュベーション後、再び同じ2 mLチューブへ差し込み、パラフィルムでの固定を行ったのちに5300 gで3分間の遠心を行った。遠心後、取り外した2 mLチューブに1本あたり200 µLのBuffer ALと400 µLの99.5%エタノールの混合液を加え、ピペッティングによる混和を行った。その後、得られた溶液をDNeasyカラムに移し換え、DNeasy Blood and Tissue Kitのプロトコルに従ってDNAの精製を行い、最終的に100 µLのBuffer AEに溶出させた。

メタバーコーディング解析

イルミナ社の超並列シーケンサーを用いて魚類の環境DNAメタバーコーディング解析を行うため、Miya et al.(2015)に従って2段階のPCR反応を行ってライブラリーを作製した。同社装置でのシーケンシング反応の際に、ライブラリー中の遊離したインデックスプライマーが付加することによって本来とは異なるインデックスを持ったシーケンスリードが生じることがあり(インデックスホッピング)、時には10%にも上ることがある(van der Valk et al. 2020)。このようなインデックスホッピングに起因するシーケンスリードの誤割り当てを防ぐため、多種類のインデックスプライマーを用意し、各サンプルが固有のデュアルインデックスを持つようにした(Illumina 2017)。また、他の研究プロジェクトのライブラリーと区別するため、1st PCRプライマーに含まれるN配列の長さを3塩基単位で変化させたプライマーを使用した。

1st PCRには魚類の環境DNAメタバーコーディング用ユニバーサルプライマーMiFish-U(Miya et al. 2015)を用いた。反応系の組成は5.0 µLの2×KOD One® PCR Master Mix(TOYOBO社)、0.3 µLの各プライマー(10 µM)、1.4 µLのdH₂O、1.0 µLの内部標準DNA(20 copies/µL)、2.0 µLの環境DNAサンプルとした。内部標準DNAはシロザケの12S rDNA配列のMiFish-Uプライマー結合領域をプライマー配列に、その内側の増幅領域の一部を人工配列に置換した直鎖2本鎖DNAを合成して用いた(gBlocks Gene Fragments, Integrated DNA Technologies社)。PCRは98℃で10秒、65℃で5秒、68℃で5秒からなる反応を35サイクル行った。

サンプル内のDNAの見落としを最小限に抑えるため、1st PCR反応には1サンプルにつき4反復の反応液を作製し、PCR後は一つにプールした。St.26のサンプルのみ上記の方法では対象領域の増幅が確認されなかったが、PCR阻害が疑われたため抽出DNAを3倍希釈したものを用いてPCRを試みたところ増幅が確認された。そのためこのサンプルについては3倍希釈液を用いて12反復を作製した。これらの過程でのコンタミネーションを確認するため、サンプルの代わりにdH₂Oを2.0 µL加えたPCRネガティブコントロール、PCRの増幅を確認するため内部標準DNAを1.0 µL加えたPCRポジティブコントロールを用意した。

各サンプルの1st PCR産物の両側に固有のインデックスとアダプター配列を付加するため、2nd PCRを行った。このためのDNAテンプレートは1st PCR産物をGene Read Size Selection Kit(Qiagen社)で精製し、17 µLのBuffer EBで溶出したものを用いた。反応系の組成は7.5 µLのKAPA HiFi HotStart ReadyMix(2×)(KAPA Biosystems 社)、0.45 µLの各プライマー(10 µM)、5.6 µLのdH₂O、1 µLのDNAテンプレートとした。PCRの温度条件は95℃で3分間の熱変性後、98℃で20秒と72℃で30秒のサイクルを18サイクル行い、最後に72℃で5分間の伸長反応を行った。

2nd PCR産物は一部を2% Agarose gelで電気泳動し、バンド(約370 bp)の在・不在、濃淡を判断した。その後、サンプルを等量プールし、QIAquick PCR Purification Kit(Qiagen社)で精製した。最終的に40 µL のElution Bufferで溶出した。精製産物はE-Gel電気泳動システム(Thermo Fisher 社)を用いてE-Gel® EX(Thermo Fisher社)で電気泳動することで目的バンド(370 bp)を判別し、切り取った。切り取ったゲルはGel/PCR Extraction Kit (FastGene 社)で抽出し、30 µLのelution Bufferで溶出した。ゲル抽出液はQubit®アッセイキット(Thermo Fisher社)を用いて濃度測定を行った。ライブラリーはTE Bufferで希釈し、4 nMに調整したのち、2% Agarose gel電気泳動にてプライマーダイマーの不在を確認した。その後、もう一度Qubit®アッセイキット(Thermo Fisher社)を用いて濃度を測定し、Buffer EBで希釈して1 nMに調整した。調整したライブラリーはサンプルあたりのリード数が5万リード得られるように他のプロジェクトのライブラリーと混合した。シーケンシングはiSeq 100(Illumina社)を用いて150 bpのペアエンド法で行った。

出力された配列データの解析はPMiFishパイプラインVersion 2.4と参照データベースMiFish DB ver. 38(Miya et al. 2020)を用いて行い、検出された一致度98%以上の配列情報をNCBI Databaseに登録された配列と照合し(アクセス日:2022年4月15日)、誤同定の確認を行った。操作上の分類単位(OTU)は「環境DNA分析技術を用いた淡水魚類調査手法の手引き」(環境省自然環境局生物多様性センター 2021)を参考に、種レベル、亜種レベルでの判断が難しいものは属レベル、種レベルとした。一部サンプルから海産魚であるマイワシSardinops melanostictu、カンパチSeriola dumerili、マコガレイPseudopleuronectes yokohamae、ニシンClupea pallasii、タイセイヨウマダラGadus morhuaが検出されたが、これらの配列は生活排水由来である可能性が高いため、以下の解析時にはデータセットから除いた。また、ニッポンバラタナゴRhodeus ocellatus kurumeusとタイリクバラタナゴの2亜種は容易に交雑し、雑種個体への置き換わりが生じることが報告されている(河村ほか 2009)。加えて調査地域はニッポンバラタナゴの在来分布域ではないことから(武内 2019)、今回一地点(St.5)でタイリクバラタナゴDNAと同時検出されたニッポンバラタナゴDNAについては交雑個体由来と区別がつかないものと判断し、データセットから除き解析を行った。

データ解析

サンプル間の半定量的比較ができるよう、検出された配列のリード数と添加した内部標準DNAの濃度(PCRテンプレートあたり20 copies)をもとに環境水サンプル中に含まれる各OTUのDNA濃度(copies/L)を推定し、解析を行った。

各調査地点の魚類群集と外来種との関係を明らかにするため、魚類群集の検出・非検出データを用いてJaccard指数に基づくNMDS(non-metric multidimensional scaling、非計量多次元尺度法)解析を行った。解析を行う際のSeed値は120、permutation数は999回に固定し、得られたNMDSのストレス値が適切な範囲(Stress < 0.2,大垣 1999)であることを確認したうえで各調査地点を二次元平面上に配置した。次に、envfit関数を用いて、それぞれの外来種のDNA濃度が増加する方向をNMDS配置図上にベクトルとして表示した。ベクトルの長さは各調査地点の座標との相関の高さを表す。また、特にNMDSにおいて群集構造と関連が強いことが示された外来種については、在来種への影響を評価するために在来種数および在来種のShannon-Wienerの多様度指数を外来種DNA検出地点と非検出地点の間で比較した。

調査地における外来種分布に在来タナゴ類(キタノアカヒレタビラA. tabira tohokuensisとゼニタナゴ)およびハゼ類(ジュズカケハゼGymnogobius castaneus とヨシノボリ属Rhinogobius spp.)の分布との関連があるか検証するため、それぞれの種のDNA検出・非検出データを用いて2×2分割表を作成し、フィッシャーの正確確率検定を行った。在来タナゴ類についてはゼニタナゴのDNA検出地点数が3地点のみであったため(結果参照)、本論文では同様の微生息環境を選好することが知られている両種(北村・内山 2020)をまとめ、「在来タナゴ類」として解析した。

加えて外来種の有無により在来タナゴ類の推定DNA濃度に差異があるかを調べるため、在来タナゴ類のDNAが検出された地点のデータを外来種DNAの検出有無でグループ分けし、それぞれに対してランダマイゼーションテストを行った。本研究におけるランダマイゼーションテストは、外来種DNAの検出有無それぞれのデータ数を固定したまま在来タナゴ類の推定DNA濃度データをランダムに10000回入れ替え、入れ替え後の「外来種DNA検出地点の平均値と外来種DNA非検出地点の平均値の差」が元データの平均値差以下となる割合を求めることでp値推定を行った。解析を行う際のSeed値は120に設定した。なお、少数の外来種個体でも在来タナゴ類の生物量に大きな影響を与えうる可能性を考慮し、二群比較には外来種DNA濃度ではなく外来種DNAの検出有無を用いた。また、オオクチバスとジュズカケハゼの環境DNAが同時に検出された地点は存在しなかったため(「結果」参照)、在来種環境DNA濃度に基づく解析はジュズカケハゼ、ヨシノボリ属をまとめたデータをもとに実施した。

すべての統計解析についてはR(ver.4.1.2)を用い、NMDS解析に当たりRのveganパッケージ(Oksanen et al. 2022)を用いた。また、2021年3月に採水した4地点サンプルおよびろ過量が100mLと他の250mLに比べ少なかった3地点サンプルの有無は本論文の解析結果に大きく影響しなかったが、100mLろ過した3サンプルの平均検出種数(3.0/サンプル)はその他250mLサンプルの平均値(6.9/サンプル)に比べ半数以下であったため、外来種DNA検出の有無で在来種DNA検出数およびShannon-Wiener指数を比較する際にはこの3サンプルを除外して解析を行った。

結 果

環境DNA検出

35地点の環境DNAサンプルから、在来18 分類群(OTU)、外来13 OTU、計31 OTUのDNAが検出された(付録1)。最も高頻度にDNAが検出されたのはフナ属Carassius spp.(ゲンゴロウブナC. cuvieriを除く)で、35地点中32地点から検出された。外来種由来のDNAとしてタイリクバラタナゴは5地点、オオクチバスは11地点、カムルチーは9地点で検出された。一方、在来種由来のDNAとしてヨシノボリ属は最多の26地点、ジュズカケハゼは12地点、キタノアカヒレタビラは8地点、ゼニタナゴは3地点での検出となった。なお、本研究で作製したネガティブコントロールからはいずれも内部標準DNA以外のDNAは検出されなかった(0.0 copy/L)。

外来種が群集構造に与える影響

NMDS解析の結果を図2に示す(Stress値 = 0.134)。外来13種のうち、群集構造に有意な影響が認められたのはオオクチバスのみだった(タイリクバラタナゴ:p =0.75、オオクチバス:p =0.019、カムルチー:p =0.32)。またオオクチバスDNAが検出された場合の推定在来種数および在来種のShannon-Wiener指数の平均値は、検出されなかった場合に比べそれぞれ40.6%、39.1%の減少がみられ、前者には統計的有意差がみられた(在来種数:p =0.048、Shannon-Wiener指数:p =0.081、図3)。なお在来タナゴ類、ハゼ類の分布は上記NMDS解析において有意に群集構造に影響しなかったが(p =0.17-0.58)、在来タナゴ類、ジュズカケハゼの分布はオオクチバスで特徴づけられる地点との間にNMDS平面上で逆向きの傾向がみられた(図2)。また、在来種のうちオオクチバス由来のDNAが検出されなかった地点でのみ環境DNAが複数地点で検出されたのはジュズカケハゼ(12地点)を筆頭にキタノメダカOryzias sakaizumii(6地点)、ゼニタナゴ(3地点)、シナイモツゴPseudorasbora pumila(3地点)、ウグイPseudaspius hakonensis(2地点)、トミヨ属Pungitius spp.(2地点)、アブラハヤRhynchocypris lagowskii steindachneri(2地点)、キタドジョウMisgurnus sp. (Clade A)(2地点)の8種であった。

外来種DNA検出の有無と在来タナゴ類DNA

35地点中、タイリクバラタナゴ・在来タナゴ類由来のDNAが同所的に検出されたのは5地点、単独で検出されたのはそれぞれ0、4地点であり、両者については有意に同所的な検出傾向が確認された(p <0.001、表1)。

また、オオクチバスと在来タナゴ類由来のDNAが同所的に検出されたのは2地点、単独で検出されたのはそれぞれ9、7地点であり、両者は同所検出されない傾向がみられたものの、その独立性に関して統計的有意差はみられなかった(オッズ比0.54、p =0.69)。

さらにカムルチーと在来タナゴ類由来のDNAが同所的に検出されたのは3地点、単独で検出されたのは共に6地点であり、両者の独立性に関しても統計的有意差はみられなかった(オッズ比1.67、p =0.66)。

次に外来種DNA検出の有無と在来タナゴ類由来の推定DNA濃度の関係を図4に示す。タイリクバラタナゴ、オオクチバス、カムルチー由来のDNAが検出された地点での在来タナゴ類由来のDNA濃度の平均は、検出されなかった地点のそれぞれ2.4%、6.6%、8.0%と著しく低水準であった。ただし各カテゴリーのサンプル数が限られていたこともあり(n =2-7)、ランダマイゼーションテストにより外来種DNAの検出・非検出が在来タナゴ類DNA濃度に与える影響に統計的有意差がみられたのはタイリクバラタナゴのみであった(タイリクバラタナゴ:p =0.0070、オオクチバス:p =0.246、カムルチー:p =0.357)。

外来種DNA検出の有無とハゼ類DNA

タイリクバラタナゴおよびカムルチーとハゼ類の環境DNAには同所的な検出傾向がみられたものの、独立性に関する統計的有意差はみられなかった(オッズ比:1.45-3.56, p >0.05、表1)。一方、オオクチバスとハゼ類の環境DNAには同所検出されない傾向がみられ(オッズ比:0-0.89)、特にジュズカケハゼDNAにおいては上述のとおり12地点で検出されたものの、オオクチバスDNAと同時検出された地点は1つも存在しなかった(p <0.01)。外来種DNA検出の有無とハゼ類由来の推定DNA濃度の関係についてはタイリクバラタナゴ、カムルチー由来のDNAが検出された地点ではハゼ類DNA濃度の減少傾向が見られたものの、ほぼ影響が見られなかったオオクチバスと併せ、全ての外来種で統計的有意差はみられなかった(p =0.14-0.56、付録2)。

考 察

環境DNAが検出された分類群

本研究では環境DNAを用いて秋田県雄物川流域の溜池に生息する魚類群集構造を明らかにするとともに、外来種の影響に関する複合的な評価を行った。最も多く検出された環境DNAの由来はフナ属であり(32地点、91.4%)、次いでヨシノボリ属だった(26地点、74.3%)(付録1参照)。しかし、秋田県にはフナ属ではナガブナC. buergeri subsp. 1、ギンブナC. auratus langsdorfiiが在来分布しており(藤田 2019a)、ヨシノボリ属ではシマヨシノボリR. nagoyae、ルリヨシノボリR. sp. CO、オオヨシノボリR. fluviatilis、ヨシノボリ属の1種(旧トウヨシノボリ)R. sp. ORの生息が確認されている(藤田 2019b)。そのため、それぞれの分類群に複数の種が含まれた結果として検出地点数が多くなった可能性があり、今後個体の捕獲にもとづく種同定やPCRプライマーの改良による更に詳細な解析が必要と思われる。

溜池魚類群集への外来種の影響

1)タイリクバラタナゴ

環境DNAには技術的な限界があり、DNAの非検出が即、当該種の不在を示すわけではない点には十分な留意が必要である(Mizumoto et al. 2022)。ただし各種のDNA検出能や各池の環境の差異による環境DNA検出感度の違いを無視できるものと仮定した場合、外来種と在来種のDNA検出パターンはタイリクバラタナゴと在来タナゴ類が同所的に生息している傾向を示す結果と解釈される。加えて在来タナゴ類由来のDNAが検出されず、タイリクバラタナゴのDNAのみが検出された池は35地点中1地点もないことは特筆に値する。これらの結果は、タイリクバラタナゴと在来タナゴに同所的生息傾向があることを示した先行研究(諸沢・藤岡 2007)を支持している。

一方、生物量の間接的指標としての環境DNA濃度に着目すると、タイリクバラタナゴが検出された場合の在来タナゴ類の平均DNA濃度は非検出の場合に比べて2.4%と著しく減少していることから(図4)、タイリクバラタナゴの侵入により在来タナゴ類の生物量が減少している可能性が考えられる。これは先行研究同様(勝呂 1995;望月 1997)、在来タナゴ類がタイリクバラタナゴの侵入により個体数を減少させている可能性、および産卵基質である二枚貝や生息場所をめぐる競争が起こっている可能性を示唆している。

2)オオクチバス

興味深いことにNMDS解析の結果、オオクチバスの群集構造への影響を示すベクトルの向きはカムルチーやタイリクバラタナゴのそれとは必ずしも一致しておらず、在来タナゴ類・ジュズカケハゼのベクトルとは逆向きの傾向を示した(図2)。またオオクチバスのDNA検出地点での在来種数、在来種の多様度指数はともにオオクチバスDNA非検出地点と比較すると約4割も減少していたことから(図3)、オオクチバスが侵入すると在来タナゴ類をはじめとする溜池内の在来種を減少させ、群集構造を大きく変化させてしまうものと考えられる。

また在来タナゴ類が生息するためにはハゼ類や二枚貝との共存が必要不可欠であるため、オオクチバスの捕食による直接的な影響以外にも在来のハゼ類の減少による間接的な影響も在来タナゴ類の減少要因となっていると考えられる。本研究においてもオオクチバスDNA検出地点においてジュズカケハゼDNAの検出がみられておらず、その他の地点においては高頻度に検出されていることからオオクチバスによりジュズカケハゼが局所絶滅に追いやられた可能性が考えられる。特に今回の調査地に分布するイシガイ類の一部はジュズカケハゼを好適な宿主の一つとして利用しており(Negishi et al. 2018;北村・内山 2020;Lopes-Lima et al. 2020)、オオクチバスの侵入によってジュズカケハゼが減少することで在来タナゴ類の産卵母貝であるイシガイ類が減少し、その結果として在来タナゴ類にも負の影響が出た可能性は高い。

在来タナゴ類の環境DNA濃度に着目すると、オオクチバスDNAが検出された場合の在来タナゴ類の平均DNA濃度は非検出の場合に比べて6.6%となっており、オオクチバスの侵入により在来タナゴ類が減少している可能性が示唆された。さらに環境DNA検出・非検出地点の重複度に着目すると、両種が共存している地点が35地点中2地点しかなく、オッズ比が0.54と1以下であることから、オオクチバスの侵入は在来タナゴ類の過去の局所絶滅に寄与した可能性がある。これらの結果は、オオクチバスの侵入が在来タナゴ類に負の影響を与えることを示した先行研究(川岸ほか 2007;藤本ほか 2009)を支持している。ただし一部の結果には統計的有意差がみられず、よりサンプル数を増やした今後の調査結果が待たれる。

3)カムルチー

カムルチーが検出された場合の在来タナゴ類の平均DNA濃度は非検出の場合の8.0%となっており、本研究の対象とした外来3種の中では相対的に大きい値ではあったものの、カムルチーはその侵入により在来タナゴ類の生物量を大きく減少させている可能性が考えられる。一方、表1に示したDNA検出・非検出データによれば、カムルチーは在来タナゴ類やハゼ類とは同所的検出傾向を示しており、これら在来種の局所絶滅には現状、強い影響は与えていないように見受けられる。

溜池魚類群集の資源管理と外来種対策優先度

本研究の結果は、オオクチバスが北日本の溜池において魚類群集に大きな影響を与えていることを明確に示している。特に希少種を含む在来タナゴ類においてはオオクチバスが直接・間接に負の影響を与えている可能性が示されており、オオクチバスの駆除・拡散防止は少なくともこの流域において最優先かつ危急の課題といえる。

一方、タイリクバラタナゴは在来タナゴ類との共存傾向が示されており、また本外来種が生息する溜池では在来タナゴ類由来のDNA濃度が低い傾向にあることから、資源競合を介した在来タナゴ類への負の影響に注意が必要である。ただしタイリクバラタナゴDNAのみが検出され、在来タナゴ類のDNAが非検出の地点は皆無であったことから、現状としてはタイリクバラタナゴの侵入によって在来タナゴ類が即、絶滅に至る可能性は低いように思われる。とはいえ今後生息環境の改変など、他の要因が重なることにより在来タナゴ類の絶滅を引き起こす可能性は留意すべきであり、適切な生物量管理とモニタリングが必要である。

カムルチーは近年要注意外来生物リストから外されており、日本国内においては在来魚種群集への顕著な悪影響は報告されていないものの(環境省2016)、本種は全国各地の湖沼や河川に定着しており、本研究同様、在来種の生物量を減少させる可能性も示されている(Newhard and Love 2019)。以上のことから、本種もタイリクバラタナゴ同様、適切な生物量管理と継続的なモニタリングが必要と考えられる。

溜池生態系に限らず、野外において複雑な種間相互作用を介して維持されている生態系の保全は困難を極めるが、魚類相を網羅的かつ効率的にモニタリングできる環境DNA技術の応用はその大きな足掛かりの一つとなるものと考えられる。今後は魚類に限らず、貝類や甲殻類、水生昆虫や藻類といった生態系網羅的な環境DNA解析により、さらに詳細な水圏生物の種間相互作用メカニズムが解明されることが期待される。

結論

北日本の溜池ではタイリクバラタナゴは在来タナゴと同所的に生息し、現在も在来タナゴ類の生物量に負の影響を与えているのに対し、オオクチバスは異所的に生息しているものの、在来タナゴ類およびジュズカケハゼ等、在来種の局所絶滅を引き起こした可能性が示唆された。またオオクチバスは魚類群集全体への強い影響も示され、既存生態系の保全のためにはオオクチバスの侵入を未然に防ぐとともに、すでに侵入した溜池での最優先かつ迅速な駆除が求められる。加えて、特に希少な在来タナゴ類が生息する地域においてはタイリクバラタナゴおよびカムルチーの継続的モニタリングを行い、適切な管理を行うことが重要である。

謝 辞

本研究を行うにあたり多くの方々による多大なご協力をいただいた。本研究における調査地についてのアドバイスや情報をご提供くださった秋田水生生物保全協会の杉山秀樹様、実験や解析、本稿執筆など様々なご助言・ご協力をくださった北海道大学動物生態学研究室の皆様に心より御礼申し上げる。本研究は、JSPS科研費 20H03005の助成および(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費(JPMEERF20204004)により実施した。

著者情報

ORCID iD 

Hitoshi Araki  https://orcid.org/0000-0002-8608-5652

Tetsu Yatsuyanagi  https://orcid.org/0000-0001-6126-2969

表1

環境DNA検出結果に基づく各種DNA検出・非検出分布とオッズ比。検出独立性の検定にはフィッシャーの正確確率を用いた。(** p <0.01)

  タイリクバラタナゴ   オオクチバス   カムルチー
     
在来タナゴ類 検出 非検出 検出 非検出 検出 非検出
検出 5 4 2 7 3 6
非検出 0 26 9 17 6 20
オッズ比 無限大 0.54 1.67
p値   0.00039**   0.69   0.66
  タイリクバラタナゴ   オオクチバス   カムルチー
     
ジュズカケハゼ 検出 非検出 検出 非検出 検出 非検出
検出 3 9 0 12 4 8
非検出 2 21 11 12 5 18
オッズ比 3.50 0 1.80
p値   0.31   0.0055**   0.69
  タイリクバラタナゴ   オオクチバス   カムルチー
     
ヨシノボリ属 検出 非検出 検出 非検出 検出 非検出
検出 4 22 8 18 8 18
非検出 1 8 3 6 1 8
オッズ比 1.45 0.89 3.56
p値   1.0   1.0   0.39

図1

秋田県雄物川流域の調査地域全体図。丸は調査地点、数字は調査地点番号を示す。

図2

調査地点における魚類群集の非類似度に基づくNMDS配置図。数字は調査地点番号、矢印は外来3種のDNA濃度が増加する向きとその相関の高さを示す。(Stress値 = 0.134、タイリクバラタナゴ:r2 =0.013, p =0.75、オオクチバス:r2 =0.32, p =0.019、カムルチー:r2 =0.061, p =0.32、在来タナゴ類:r2 =0.024, p =0.58、ジュズカケハゼ:r2 =0.092, p =0.17、ヨシノボリ属:r2 =0.099, p =0.20)

図3

オオクチバス環境DNAの検出・非検出と環境DNAを検出した在来種の(a)種数および(b)Shannon-Wiener指数の関係(Wilcoxonの順位和検定:それぞれp =0.048、p =0.081)。箱ひげ図中の横線は中央値、×印は平均値、丸印は外れ値を示す。

図4

各外来種由来のDNA検出・非検出地点間での在来タナゴ類のDNA濃度比較。箱ひげ図中の横線は中央値、×印は平均値、丸印は外れ値を示す。サンプル数とランダマイゼーションテストの結果は以下のとおり。(a)タイリクバラタナゴ 検出:n =5、非検出:n =4、p =0.0070、(b)オオクチバス 検出:n =2、非検出:n =7、p =0.246、(c)カムルチー 検出:n =3、非検出:n =6、p =0.357。

References
 
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