Official Journal of the Japan Association of Endocrine Surgeons and the Japanese Society of Thyroid Surgery
Online ISSN : 2758-8777
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2014 Volume 31 Issue 4 Pages 273

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抄録

この度「膵・消化管内分泌腫瘍の診療の考え方」を日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌の特集を組ませていただきました。

膵・消化管内分泌腫瘍は最近では分子標的薬が登場し,またストレプトゾトシンも承認され,手術治療ばかりでなく,様々な治療法が現れ,治療の幅が増えてきました。

現在,独自の特色に合わせた様々なプロフェッショナルな先生方に膵・消化管内分泌腫瘍の解説をしていただきます。

2013年に膵・消化管内分泌腫瘍のガイドラインができて,インターネットからダウンロードできるようになりました。このガイドラインは膨大な内容を含んでおりますので,まず分かりやすく説明することとしました。

ガイドラインでは大まかなことは分かりますが,臨床では膵・消化管内分泌腫瘍に関して分からないことがまだたくさんあります。

すなわち疫学については九州大学の伊藤鉄英先生に解説していただきます。膵・消化管内分泌腫瘍の病理について詳しい東北大学の笠島敦子先生にお願いいたしました。膵内分泌腫瘍(P-NET)の外科治療と最近使われるようになった分子標的薬について東京医科歯科大学の工藤 篤先生,非切除P-NETの治療はどうすべきか北里大学の高野幸路先生より臨床的に有用な知見をいただきます。

膵・消化管内分泌腫瘍は分化型であれば進行はゆっくりではあるが,長期的には肝転移などから命取りになる疾患です。膵・消化管内分泌腫瘍の疫学や病理の基礎的なことを勉強して,外科治療,内科治療,最新の分子標的薬の知識は日々進歩しており,臨床医は患者さんのために勉強し続ける必要があるのは言うまでもありません。

日本内分泌・甲状腺学会雑誌の本特集が膵・消化管内分泌腫瘍の最新のバイブルになり,読者の皆様の日常臨床に役立つことを信じております。

多発性内分泌腫瘍症(MEN)では甲状腺,副甲状腺,副腎,膵・消化管内分泌腫瘍を治療しなければなりません。よって膵・消化管内分泌腫瘍の知識は甲状腺外科や副腎外科を専門とする先生方にとってもたいへん有用と考えます。

ぜひ日本内分泌・甲状腺学会の会員の皆様には本特集を読んでいただけたらと思いますのでよろしくお願い申し上げます。

 

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