甲状腺癌の治療は，従来は手術療法以外にはTSH抑制療法と放射性ヨウ素内用療法だけであったが，最近は分子標的薬の出現や放射線治療の進歩などにより集学的治療をマネージメントすることが求められる新しい時代に入ってきた。そこで，2017年５月18，19日に神戸国際会議場で開催した第29回日本内分泌外科学会総会では，「転移性腫瘍の治療」についての特別講演を企画し，脳外科 村垣善浩先生，整形外科 荒木信人先生，放射線科 唐澤克之先生，腫瘍・血液内科 清田尚臣先生をお招きして講演していただきました。本特集では，各分野のエキスパートであるこの４名の先生方に講演内容に基づいて執筆していただきました。今後読者の診療の参考になることを期待しています。