2022 Volume 39 Issue 4 Pages 244
最近の副腎腫瘍に関する国内の動きとしては2021年に原発性アルドステロン症診療ガイドライン2021が刊行され,近く内分泌非活性副腎腫瘍診療ガイドラインの刊行も予定されています。加えて現在副腎腫瘍取扱い規約第4版の改訂作業が進行中です。また,本誌39巻2号の特集2で褐色細胞腫が取り上げられ,2022年時点の最新の情報が提供されたことも記憶に新しいところではないかと思います。このように,副腎腫瘍に関しての情報提供が活発化していることは大変喜ばしいと感じております。そこで今回はこれまでと少し趣向を変えて,特定の副腎疾患にフォーカスせずに両側病変としての視点から副腎疾患を横断的に捉えてみました。両側副腎病変は決して頻度の高い病態ではありませんが,実際に日常臨床で遭遇した場合,そのマネージメントに苦慮することが結構多いのではないかと思います。また,多くの病態でエビデンスレベルの高い知見が極めて不足しており,規模の大きな前向き臨床研究も実施は困難です。従いましてどうしてもオーバービューが多くはなりますが,今回PBMAH/AIMAH,褐色細胞腫,アルドステロン症と類縁疾患,悪性腫瘍,非腫瘍性病変の5つの病態をとりあげ,それぞれ経験豊富な先生方に執筆をお願いしました。いずれも興味ある内容で,副腎腫瘍を違った角度から見直す良い機会になるのではないかと期待しておりますし,また今回の特集を先生方の日常臨床における両側副腎病変マネージメントにお役立ていただければ幸いです。末筆ではありますが,大変ご多忙な中にも関わらず寄稿いただいた諸先生方に心より感謝申し上げます。