JAMSTEC Report of Research and Development
Online ISSN : 2186-358X
Print ISSN : 1880-1153
ISSN-L : 1880-1153
Report
Data Report for quantitative analysis of mineral composition using powdered X-ray diffraction method and RockJock program
Wataru TanikawaOsamu Tadai
Author information
JOURNAL FREE ACCESS FULL-TEXT HTML

2018 Volume 27 Pages 57-67

Details
Abstract

岩石や堆積物を構成する鉱物の定量評価手法の一つとしてX線粉末回折データを用いた方法がある.米国地質調査所のEberl(2003)によって開発されたRockJockプログラムは無料で配布されていて,Excelマクロをベースとしたソルバーのため,比較的簡便に利用できる.定量可能な鉱物は90種以上もあるため,ほとんどの海底下掘削試料の分析に対応できる.一方,プログラムの解析精度と問題点についてはこれまであまり議論されてこなかった.さらに,微少量しか採取できない試料や,断層帯などに含まれる非晶質物質に対してRockJockによる解析方法が確立されていない.そこで本研究では,海底下掘削コア試料と標準試料を用いて,RockJockの解析方法の問題点を評価した.本評価により,微量試料や非晶質物質の分析にも対応が可能であり,構成鉱物に応じて解析条件を適切に選択する重要性が明らかとなった.また,船上分析等で定性評価に用いられたXRDデータも定量評価に再利用できることがわかった.

1. はじめに

堆積物と岩石試料中に含まれる鉱物の含有量を評価する方法として,薄片顕微鏡画像やEPMA面分析データを用いたモード組成分析,全岩化学組成分析による含有量分析がある(郷津,2015).一方,粉末試料のX線回折スペクトルを用いた鉱物組成の定量方法もあるが,分析方法・検量線作成・試料調合の煩雑さなどの理由から,これまで地球科学分野ではあまり普及してこなかった.しかし,ここ10年のPC性能の向上とともに利用者が使いやすいソフトウェアが開発されてきている(例えばBurker社製DIFFRAC.TOPAS,Materials Data Inc. 社製JADE)(宮内ほか,2006).「RockJock」はアメリカ地質調査所のEberl(2003)により開発された粉末X線回折パターンを利用した定量分析ソフトウェアである.このソフトウェアは無料で公開・ダウンロードできる(ftp://brrcrftp.cr.usgs.gov/pub/ddeberl/RkJock%2011/)ことと,Excel(Microsoft社製)マクロをベースとして構築されているため操作性が比較的簡便である.このため,地球科学分野の研究でも利用されている(Ishikawa et al., 2014; Hirono et al., 2016; Tanikawa et al., 2016; Kameda et al., 2017).このプログラムはあらかじめ登録されている鉱物から測定試料に含まれる鉱物候補を選択し,これらのX線回折パターンの積算スペクトルと測定したX線回折スペクトルが最も類似するように鉱物の割合を任意に変化させて解を算出している.主要鉱物を含む90種以上におよぶ鉱物のX線回折パターンがソフトのデータベースに登録されていることから,海底下深部掘削研究で採取した堆積物や岩石だけでなく,粘土鉱物と非晶質物質も対象として定量分析できるため,万能なソフトウェアのように思われる.一方,解析結果の信頼性や適正な試料調製方法と解析条件設定の評価が十分行われていない.

そこで本研究では,主に海底下掘削コア試料を含む地質試料に対してRockJockを利用する際の留意事項を示し,定量評価するため以下の課題を中心に検討を行った.

A. 試料調製方法と解析条件の検討

RockJockは酸化アルミニウム(Al2O3)を内部標準物質として試料に添加して分析を実施する方法(スタンダード解析)と,内部標準物質を添加しないで分析する方法(スタンダードレス解析)がある(Eberl, 2003).地球深部探査船「ちきゅう」船上では,一度に大量の試料処理をする必要性から,内部標準物質を添付しないXRD測定が行われてきた(Aoike, 2007).しかし,RockJockのスタンダードレス解析による鉱物の定量評価ができれば,過去に定性データ分析に利用した粉末X線回折データを再活用できる.そこで,本研究では,同じ試料を用いて内部標準物質を含んだ解析と含まない解析を実施して,違いを評価する.

B. 限られた試料分量(<1g)への対処方法

海底下掘削コア試料は非常に貴重であり,特に海底下表層近傍の堆積物・断層物質・その他イベント堆積物については分析に利用できる分量が限られる.一方,RockJockのマニュアルに従って試料を調製すると,最低1gの質量が必要となるため,場合によっては試料の準備が出来ない.そこで,大阪大学のグループは,微少量試料でもRockJock解析を実施できる方法を考案した(Hirono et al., 2016).本研究では,その微量調製試料を用いた解析結果の有用性を評価した.

C. 非晶質物質の定量評価の検討

海底表層堆積物や断層物質は非晶質物質(アモルファスシリカ・ガラス)が含まれる.非晶質物質はブロードなスペクトルを持つため,RockJockによる定量結果に大きな誤差が生じる可能性がある.そのため,大阪大学のグループ(Hirono et al., 2016)は,ガラスのピーク面積比からガラスを定量している.本研究では,RockJockを用いてガラスの定量性を評価した.

D. 測定条件の検討

RockJock解析は試料の調製方法だけでなくX線回折の測定条件も影響を及ぼすことが考えられる.そこで,測定条件(走査速度・ステップ幅・計数時間・内部標準物質)の影響を考察した.

2. 実験方法

2.1 サンプル情報

本研究では,地球深部探査船「ちきゅう」慣熟航海CK06-06航海(第902次航海)で得られた下北八戸沖の三陸沖亜堆積盆地の海底堆積物コア試料(たとえはAoike, 2007),「ちきゅう」CK16-01航海(第908次航海)で取得した沖縄海底熱水鉱床堆積物,および高知県土佐清水市爪白海岸周辺に露出する堆積岩と爪白沿岸海底の礫岩と海底石造物(谷川ほか,2016)を用いて分析した.三陸沖亜堆積盆地と沖縄熱水鉱床のXRDの結果は,それぞれTanikawa et al. (2016)Komori et al.(2017)により,岩石物性と鉱物組成の関係性を評価する内容として紹介されている.また,爪白海岸の試料の科学的な意義については谷川ほか(2016)で説明されている.微量試料のRockJock解析は,第902次航海中に「ちきゅう」船上で実施した炭酸塩分析(CARB)のために取り分けて前処理した試料の余りを用いた.内部標準試料には高純度酸化アルミニウム(日の本研磨材株式会社製AX-5HM,純度 >99.99%,粒径 <75μm)を用いた.また,内部標準試料の影響を考察するために一般工業用の酸化アルミニウム(和光特級,和光純薬工業株式会社,粒径<180μm(80wt%))を用いた.さらに,試料の調合の影響を検討するために工業用ガラスビーズ(密度2.5g/cm3,粒径0.105~0.125mm,アズワン株式会社製BZ-01),二酸化ケイ素(石英,特級,和光純薬工業株式会社,粒径 <180μm),および炭酸カルシウム(カルサイト,特級,和光純薬工業株式会社,平均粒径5.2μm,純度99.5%)を使用した.

2.2 試料の調合方法

本研究では,(A)通常のXRD分析用(内部標準物質の添加なし),(B)RockJock定量解析用(内部標準物質の添加あり),(C)微量試料用,の3種類の試料の調製を行った.(B)はRockJockのマニュアルに従った方法で,(C)は微量試料用にKaneki et al.(2016)Hirono et al. (2016)などで提案されている方法である.なお,RockJockのマニュアル(Eberl, 2003)に記述されている調製方法はOmotoso and Eberl(2009)で検討された内容である.

(A) 通常のXRD分析用

  1. ① オーブン(80℃,炭酸塩鉱物を含む試料の場合は50℃,または真空乾燥)で24時間以上乾燥させた試料(約2g)をメノウ乳鉢で2分以上すり潰す.固い試料の場合は,高速振動試料粉砕機(株式会社シー・エム・ティ製TI-100)を用いて岩片を粉砕する(30秒間).
  2. ② 粉砕した試料は,粒径を0.1mm以下にふるい分けして,さらにメノウ乳鉢で1分以上すり潰す.
  3. ③ ②の粉末試料約0.1g をガラスプレートにさじ切りして,XRD測定する.

(B) RockJock定量解析用

  1. ④ (②のつづき)粉末試料1gと酸化アルミニウム0.25gを秤量し,プラスチック容器(10mL)に入れ,蓋をして数回振り混ぜる.
  2. ⑤ ④のプラスチック容器にナイロンボール3個(鉄心入り,密度1.85g/cm3)とエタノール4mLを加え,振動装置(IKA社製VORTEX3, Germany)で5分間撹拌する(ダイアルを5.5に設定).ピンセットで撹拌ボールを取り出す.
  3. ⑥ オーブン(50℃)で乾燥させる(12時間以上).
  4. ⑦ 約0.1g をガラスプレートにさじ切りし,XRD測定する.

(C) 微量試料用

  1. ① オーブンで80℃で24時間以上乾燥させた試料80mg と酸化アルミニウム20mg をメノウ乳鉢で2分以上混ぜる.
  2. ② ①の試料全部をガラスプレートにさじ切りし,XRD測定する.

2.3 XRD分析とRockJock解析

粉末X線回折測定は高知コアセンター(http://www.kochi-core.jp/)にあるX線回折装置(Malvern Panalytical社製X'Pert PRO MPD system, UK)を用いた.管球電圧と管球電流はそれぞれ45kVと40mAに設定してCuKαの特性X線を回折に使用した.1/4°の発散スリットを設置して,バックグラウンドノイズを低減させた.Knife edge(もしくはbeam knife)の設置により低角側のノイズを低減させることができるが(He et al.,2004),本研究ではknife edgeを設置しないで測定した.サンプリング幅0.0083°,計数時間10.2秒の測定条件のもと3~75°の走査範囲を測定した.なお「ちきゅう」第902次航海における船上のXRD測定はサンプリング幅0.005°,計数時間0.65秒で実施している.「ちきゅう」船上のデータと同じ測定条件でデータを比較するために,計数時間を変えた測定も試みた(サンプリング幅0.0042°,計数時間1.27 秒).

測定したX線回折スペクトルは15点の移動平均によるスムージング処理を実施して,5~65°範囲のデータについて0.02°ステップ幅のデータに変換した.さらに,変換した回折パターンはバックグラウンドノイズ除去のために無反射板のX線回折パターンを引いた.

RockJockのスタンダード解析では,内部標準物質酸化アルミニウムの43.4°(2θ)の第1ピーク強度,もしくは57.5°の第3ピーク強度のどちらかを基準強度として選択する.そして,対象とする強度プロファイルに対し,データベースに登録されている鉱物がどの程度寄与しているのかを計算し,寄与率が鉱物重量比として算出される.一方,内部標準物質を添加しない試料は,試料中に含まれる石英(112)の回折ピーク(2θ = 50.2°)の強度を基準として解析することができる(スタンダードレス解析).そのため,玄武岩や大理石など石英を含まない試料は,このモードでは解析できない.

測定した回折パターンのピーク位置から,試料の含有鉱物の候補をRockJock内のデータベースから選択した.長石類は,ピークの位置が類似しているため,複数選択した.解析後,選択した鉱物量が0%になった場合は,その鉱物を候補から外して再解析を実施した.選択した鉱物に寄与率をかけて推定した回折パターン($S_c$)と実測回折パターン($S_m$)の相違は「Full pattern degree of fit」として次の式で示される.

  
$$ \text{Full pattern degree of fit}= \int_5^{65} | S_{m}(2\theta)-S_{c}(2\theta)| \delta (2\theta) \Big/ \int_5^{65} S_{m}(2\theta) \delta (2\theta) $$

RockJockのプログラムでは鉱物の構成比をさまざまに変化させて,この値が一番小さくなったときの構成比を解析結果としている.この値が0に近いほど,推定した回折パターンは実測回折パターンを再現しているため,解析結果の妥当性の評価指標となる(マニュアルでは0.1以下が望ましいとしている).

3. 測定結果

3.1 バックグラウンド補正

Knife edgeを設置しない条件における無反射板とガラスホルダーの回折パターンは,いずれも低角側(3°~30°)の強度が緩やかに減少する傾向が認められた(Fig.1a).また,ガラスホルダーは約24°にピークを持つ15°~35°のブロードな回折パターンが確認できた.また,ガラスホルダーの強度は15°以上で無反射板より高い強度を示した.一方knife edgeを設置した場合,いずれの回折パターンも低角側の散乱ノイズが抑えられていることがわかる.

Fig.1.

(a) X-ray powder diffractogram of sample holders and the effect of knife edge on XRD spectrums.(b) The difference of diffractogram between glass holder and reflection free plate, and the spectrum of glass sample (Glass from White River tephra) in RockJock database.

図1. (a)試料ホルダーのX線回折パターンとknife edgeの影響.(b)RockJockプログラムの解析で使用するガラスの回折パターン,および試料ホルダーと無反射板の回折パターンの差.

ガラスホルダーの回折パターンから無反射板のパターンを引いたスペクトルと,RockJockのデータベース内のガラス(Glass from White River tephra)のパターンは類似した結果が得られた(Fig.1b).これは,無反射板のパターンをガラスホルダーにマウントした試料の回折パターンから差し引くことでバックグラウンド散乱ノイズの補正ができることを示唆している.以下のデータは,無反射板のXRDプロファイルを差し引いたパターンを使用した解析結果を示す.RockJockプログラム上でも,バックグラウンド補正(最大値,最小値,線形関数,指数関数を解析データから差し引く補正)を行えるが,解析用の回折パターンはすでに無反射板のスペクトルを用いたノイズ補正をしているためにプログラム上での補正は行わなかった(ソフトでは「constant」を選択).

次に,石英試料について,異なる撹拌方法と異なる純度の酸化アルミニウムを内部標準物質として利用した場合の解析結果を示す(Table1).石英,酸化アルミニウム,ガラスの3鉱物を含有鉱物の候補として選択して,スタンダードレスモードで解析した.マニュアルに従った撹拌方法(方法A,2.2章⑤),メノウ乳鉢に試料とエタノールを入れて2~3分間かけて手動で撹拌する湿式法(方法B),およびプラスチック容器にエタノールを入れないで撹拌する乾式法(方法C)の3つの撹拌方法で調製した試料を比較した.いずれの解析結果も酸化アルミニウムの含有量は実秤量(20%)とほぼ同じ値を示し,3つの撹拌方法による違いは認められなかった.一方,高純度酸化アルミニウムの代わりに一般工業用酸化アルミニウムを用いた場合,酸化アルミニウムの含有量が過小評価される結果となった.さらに,乾式法は湿式法よりも誤差が大きくなる傾向が認められた.

Table 1. Mineral composition of samples calculated by RockJock program at various stirring conditions using different Al2O3 as a standard material. All samples are produced by mixing quartz with Al2O3 at a rate of 4:1. Mixing methods A to C are explained in the manuscript. 表1. 撹拌方法と酸化アルミニウムの種類の違いによるRockJockの分析結果.いずれの試料も石英と酸化アルミニウムを4:1の割合で調合している.撹拌方法A~Cの説明は本文参照のこと.
Al2O3
ConditionMixing method Standard sample Average (%) Standard deviation(%) Quartz Average(%) Glass Average(%)
1 A Pure Al2O3 20.5 1.3 74.1 5.3
2 B Pure Al2O3 20.1 1.0 74.5 5.4
3 C Pure Al2O3 21.2 0.7 72.4 6.3
4 A Industrial Al2O3 16.9 1.3 78.1 4.9
5 C Industrial Al2O3 12.9 4.3 81.3 5.7

3.2 内部標準物質の影響

石英,カルサイト,および酸化アルミニウムの回折パターンをFig.2aに示す.なお,石英はメノウ乳鉢で粉砕しているが,カルサイトはもともと細粒のため粉砕処理は実施していない.石英と酸化アルミニウムは主要なピークの重複がなかった.一方,カルサイトの主要なピーク(57.4°,43.1°)は酸化アルミニウムの第1ピーク(43.4°)と第3ピーク(57.5°)に重複が認められた.つまり,カルサイトが含まれる試料に対してスタンダード解析を実施するとカルサイトを内部標準試料として認識し,カルサイトを過小評価する恐れがある.そのため,カルサイトが含まれる試料はスタンダードレス解析が必須となる.

Fig.2.

(a) Powder XRD spectrums of standard samples. (b) Close up of the measured XRD spectrum of hydrothermal deposits in Okinawa Trough, Japan (Expedition908). Comparison of measured and calcurated XRD spectrums of (c) EXP908-C9023D-1X-2, and (d) EXP908-C9023D-2H-3. St: internal standard material, Pyr: pyrrhotite, Py: pyrite, and Ch: chalcopyrite.

図2. (a)内部標準物質(酸化アルミニウム),石英,およびカルサイトの回折パターン.(b)42°~ 45°および55°~ 58°の範囲の沖縄熱水鉱床コア試料(第908次航海)の回折パターン.(c)EXP908-C9023D-1X-2試料と(d)EXP908-C9023D-2H-3試料の回折パターンとRockJock解析により推定した回折パターン.St:内部標準試料,Pyr:ピロータイト,Py:パイライト,Ch:黄銅鉱

沖縄熱水鉱床コア試料の一部には硫化鉱物が含まれており,酸化アルミニウムの回折ピークに近いピーク(pyrite =56.3°,chalcopyrite =57.8°)が認められた(Fig.2b).スタンダード解析で内部標準物質の基準ピークとして第1ピークを選択して解析した結果は第3ピークを選択して解析した結果と比較して合致率が高かった(Table2Fig.2c, 2d).また,いくつかの試料については第3ピークを選択した条件ではdegree of fitが収束せず解が得られなかった(Fig.2c). Pyriteの56.3°のピーク強度が酸化アルミニウムの57.5°のピーク強度に対して1.5倍以上高い場合に解析結果が得られないことがわかった(Fig.2c).おそらく,pyriteのピークを標準試料のピークと誤認して解析が実行されたために解が得られなかった可能性がある.一方,pyrrhotiteのピークは43.9°付近にあるため,pyrrhotiteを多く含む試料について第1ピーク条件で解析した場合には解が得られない可能性がある.以上の問題点を避けるためには,スタンダードレスモードで解析すればよいが,石英を含まない試料に対しては,石英を内部標準物質として添加して解析する方法が考えられる.

Table 2. Mineral composition of core samples from Expedition 908, determined by RockJock program. 表2. RockJock解析による鉱物組成(第908次航海試料)
Core-Section Depth (mbsf) Density (g/cm3) Reference peak (2θ) Pyrite Anhydrite Sphalerite Chalcopyrite Pyrrhotite Kaolinite (disordered) Chlorite (CCa-2) Vermiculite (Kent) Total (%) Full pattern degree of fit
C9023D-1X-2 0.195 3.41 43.5 2.9 7.2 31.0 4.8 0.7 8.6 3.5 0.2 58.7 0.157
57.5 - - - - - - - - - 0.656
C9023D-2H-3 11.55 3.42 43.5 8.6 43.6 3.6 3.7 0.0 11.9 5.2 6.7 83.4 0.185
57.5 6.4 40.6 4.1 3.3 0.0 11.0 5.1 6.0 76.4 0.189

高知県土佐清水市爪白地区近傍に露出する堆積岩と海底の礫岩と海底人工物(石柱)について,スタンダード解析,スタンダードレス解析,内部標準物質を添加した試料のスタンダードレス解析を実施した.その結果,いずれの試料もスタンダード解析とスタンダードレス解析の結果はほぼ一致した(Table3).さらに,内部標準物質を添加した試料のスタンダードレス解析では,内部標準物質は実秤量である20%に近い組成比を示した.頁岩試料は回折パターンの合致率は高く,鉱物組成比の総和が低い結果を示した.

Table 3. Mineral composition of sedimentary rocks at Tsumajiro area in Tosashimizu city. *The total amounts of the minerals in standardless analysis with internal standard material are normalized to 100% after subtraction of the relative proportion of Al2O3 composition. 表3. RockJockによる土佐清水市爪白地区周辺の堆積岩の鉱物組成比.*内部標準試料添加試料のスタンダードレス解析結果はAl2O3の含有量を差し引いて鉱物組成比の総和を100%換算した値である.
SampleMethod Full pattern degree of fit:Quartz Kspar (intermediate microcline)Kspar: orthoclasePlagioclase: albite Plagioclase: anorthiteCalcite DolomitePyroxene Kaolinite Illite Chlorite TOTALAl2O3*
Underwater stone pillar at Tsumajiro Beach Standard0.235 59.6 15.6 4.0 17.0 0.0 0.3 0.2 0.6 7.0 1.3 0.2 105.8-
Standardless0.208 57.1 12.2 4.1 15.7 0.6 0.2 0.2 0.4 6.4 2.2 0.9 100.0-
Standardless, w/Al2O30.235 56.4 14.9 3.9 16.0 0.0 0.3 0.2 0.2 6.7 1.2 0.1 100.019.1
Underwater conglomerate at Tsumajiro Beach Standard0.188 55.0 8.7 0.0 27.1 0.6 0.2 0.0 0.2 0.6 9.8 5.7 107.9-
Standardless0.187 50.7 7.4 1.3 25.4 0.0 0.0 0.2 0.1 0.6 10.8 3.6 100.0-
Standardless, w/Al2O30.188 51.4 7.4 1.2 25.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 9.3 5.5 100.018.9
Tatsukushi Fm- sandstone: weathered Standard0.193 52.3 10.9 5.1 17.7 1.7 0.2 0.2 0.2 7.8 1.9 2.0 100.0-
Standardless0.190 54.4 8.8 3.4 18.2 1.0 0.1 0.0 0.0 7.0 6.9 0.2 100.0-
Standardless, w/Al2O30.193 52.2 10.8 5.0 17.6 1.8 0.2 0.2 0.1 7.7 2.1 2.2 100.020.0
Tatsukushi Fm- sandstone: flesh Standard0.207 52.2 14.0 6.4 15.8 0.4 0.2 2.9 0.1 6.7 2.5 1.4 102.5-
Standardless0.191 51.5 9.4 9.0 14.2 0.8 0.2 3.1 0.3 5.1 3.8 2.6 100.0-
Standardless, w/Al2O30.207 50.9 13.7 6.2 15.4 0.4 0.2 2.8 0.1 6.5 2.3 1.4 100.019.6
Kurusuno Fm- shale Standard0.183 33.9 0.0 0.0 15.2 3.3 0.0 0.0 2.0 0.0 12.8 9.9 77.1 -
Standardless0.177 47.5 0.0 0.0 19.2 0.0 0.0 0.0 1.8 0.0 17.7 13.9 100.0-
Standardless, w/Al2O30.183 44.3 0.0 0.0 20.0 3.3 0.0 0.0 2.8 0.0 16.6 12.9 100.024.7

3.3 ガラスの定量評価

ガラスと石英の混合試料を用いて,定量分析した結果をFig.3に示す(計数時間 =29.8秒,サンプリング幅 =0.00418°,走査速度 =0.02°/秒).ガラスホルダーに試料をマウントした場合,ガラスの混合量が30%より少ない試料については,ガラスを10~20%ほど過大評価する傾向が認められた.鉱物組成比の総和を100%換算しても過大評価する特徴は変わらなかった.ガラスの量が多くなると,解析値は実秤量と一致した.一方,無反射板に試料をマウントした測定データは,ガラス混合量が50%より少ない試料については,解析値と実秤量との合致率が高かったが,ガラス混合量が50%より多い試料はガラスを10%程度過小評価する傾向が認められた.ただし,鉱物組成比の総和を100%換算すると,いずれの試料もガラス量比は高い合致率となった.以上の結果は,試料のX線回折は,わずかながらもガラスホルダーの回折パターンの影響を受けていることを示唆している.

Fig.3.

Result of RockJock analysis for mixed powdered glass sample with Quartz. Normalized glass contents are plotted in the same figure.

図3. ガラスと石英の2混合成分試料のRockJockの解析結果.100%含有率に規格化したデータも掲載.

3.4 微量試料を用いた場合の分析

ちきゅう第902次航海で採取した下北沖海底堆積物コア試料(Core8H7およびCore8H5)を用いて,測定条件(ステップ間隔,走査速度,計数時間)と撹拌時の試料量の影響を考察した.第902次航海では「ちきゅう」船上でXRDの測定が行われているが,内部標準物質が含まれていないため,スタンダードレスモードにより解析を実施した.計数時間が短いデータ(Fig.4Table4,回折パターンE)は長いデータ(A:Eの8倍)と比較して内部標準試料のピーク回折強度はおよそ30倍小さかった.一方,計数時間の違い(AとE),ステップ間隔の違い(AとC),撹拌時の試料量の違い(AとB)は解析結果に影響を及ぼさなかった(Table4).また,「ちきゅう」船上で取得した回折データはRockJock解析が可能であることがわかった(F).ただし,精度の評価については今後の課題とする.

Fig.4.

Powder XRD spectrums of samples (Expedition 902) measured at various conditions and standard mineral. The measurement condition of the patterns from A to F is listed on Table4.

図4. 測定条件と試料調合量を変更したときのX線回折パターン(第902次航海試料).回折スペクトルA~Fの測定条件は表4に示す.

Table 4. Mineral composition of core samples (Expedition 902, Core 8H7 from archive halves, and Core 8H5 from a residue of CARB analysis) calculated by RockJock analysis. 表4. 図4に示した回折パターンの解析結果(第902次航海, 8H7(アーカイブ試料)と8H5(CARB測定用試料)から試料を採取).
Pattern in Figure 4 Sample Mixed sample weight (g) Scan step time (s) Scan speed (degree/s) Step width (degree) Full pattern degree of fit: Quartz Kspar: intermediate microcline Kspar: orthoclase Plagioclase: albite Plagioclase: anorthite Calcite Halite Pyrite Gypsum Titanite Opal Kaolinite Illite Chlorite TOTAL (%)
A Archive halves1.25 10.160.1 0.00830.13 12.6 4.0 3.7 10.6 12.9 2.7 1.6 0.9 3.2 0.1 15.6 1.9 23.3 5.5 98.7
B Archive halves0.1 10.160.1 0.00830.15 11.3 4.2 4.5 9.3 14.8 2.1 1.2 0.9 5.2 0.0 13.7 2.2 20.8 6.0 96.2
C Archive halves1.25 10.160.05 0.00420.12 11.6 2.6 5.9 9.3 12.9 2.5 1.6 0.9 3.5 0.2 15.0 2.9 20.8 4.8 94.5
D Archive halves0.1 10.160.05 0.00420.14 12.1 4.1 4.2 9.9 14.7 2.2 1.1 1.0 4.8 0.0 12.6 2.5 20.5 5.1 94.8
E Archive halves1.25 1.27 0.4 0.00420.16 12.0 7.5 0.2 10.5 14.0 2.6 1.7 0.8 2.1 0.0 16.4 2.5 22.9 4.1 97.1
F XRD measured on board D/V Chikyustanardless0.65 - 0.0050.07 20.8 2.8 8.3 17.6 6.8 24.6 8.0 3.0 0.0 0.7 0.0 0.1 0.6 6.8 100.0

4. 考察

RockJockで解析した海底熱水鉱床堆積物,石英質砂岩,および海底下泥質堆積物の鉱物の組成比の総和と合致率(Full pattern degree of fit)を比較すると,海底熱水鉱床堆積物の合致率は高いにもかかわらず鉱物組成比の総和が小さくなる傾向が認められた(Table2).組成比の総和が小さくなる原因の一つとして,内部標準試料と測定試料の質量比について基準比と実質比との相違が考えられる.Table5は1:4の質量比(=0.25)で調製した試料(爪白海岸海底石柱)に対して,RockJockの解析条件設定においてあえて異なる質量比を代入して解析した結果である.実際の質量比(0.25)よりも小さい質量比(0.1)を代入して解析すると全含有量が少なく見積もられ,実際よりも大きい質量比(0.4)を代入すると鉱物組成比の総和が100%より高い値を示した.一方,100%換算した鉱物組成比は,いずれの解析条件も同じ組成比を示した.この結果は,実際の質量比が0.25より大きい(内部標準試料が想定した量より多く混入している)試料は,各々の鉱物組成比が小さく見積もられ,総和が小さくなるものの,相対量比と合致率には影響を及ぼさない(100%に規格化すれば良い)ことを示している.

Table 5. RockJock result of a stone pillar at Tsumajiro beach mixed with internal at a weight ratio of 1:4 (0.25) calculated by different standard/sample ratio. Upper column: proportion before normalization, Lower column: normalized proportion. 表5. 内部標準物質と爪白海底石柱試料を1:4(0.25)の質量比で調製した試料に対して,異なる質量比を仮定した解析結果.上段:規格化前の値.下段:鉱物組成比の総和を100%で規格化した値.
Standard /Sample ratio Full pattern degree of fit: Quartz Kspar: microcline Kspar: orthoclase Plagioclase: albite Calcite Dolomite Pyroxene Kaolinite Illite Chlorite TOTAL
0.25 0.219 52.2 11.7 6.0 15.5 0.3 4.0 0.3 5.4 0.7 0.9 97
0.1 0.220 20.7 4.7 2.4 6.3 0.1 1.6 0.1 2.1 0.1 0.9 39
0.4 0.220 83.3 18.7 9.6 24.8 0.5 6.4 0.3 8.8 1.5 0.6 155
Normalized mineral composition
0.25 0.219 53.7 12.1 6.2 16.0 0.4 4.1 0.3 5.5 0.8 0.9 100
0.1 0.220 53.2 12.1 6.3 16.1 0.4 4.0 0.1 5.4 0.2 2.3 100
0.4 0.220 53.9 12.1 6.2 16.0 0.4 4.1 0.2 5.7 1.0 0.4 100

井田(2008)は,重元素を多く含む物質はX線に対する透過性が低くなり,有効照射体積が小さくなる可能性があることを指摘している.海底熱水鉱床堆積物の鉱物は重元素を多く含むことから選択的に熱水鉱床の鉱物粒子の照射体積を減少させ,見かけ上の質量比を減少させている可能性がある.

海底熱水鉱床堆積物の構成鉱物の硬度(閃亜鉛鉱:硬度3.5~4,硬石膏:硬度3.5)(国立天文台,2007)は,他の試料の構成鉱物(石英:硬度7,長石類:硬度6)と比較して硬度が小さい.そのため同じ条件で試料を粉砕した場合,硬度が小さい熱水鉱床堆積物の粒径が相対的に小さくなる可能性が高い.粒径の小さい鉱物は粒径の大きい鉱物と比較してガラスプレートに充填した試料内部の細かな隙間に入り込みやすくなる(宮内ほか,2006).そのため,内部標準物質を均等な割合で混合したはずの試料でも,ガラスプレートに盛り付ける際に質量比が増加する可能性がある.一方,井田(2008)は結晶粒子の大きさが 10μm程度より大きいと,回折条件を満たす結晶粒子の数が少なくなってしまうことを指摘している.しかし,いずれの場合も,海底熱水鉱床試料の鉱物組成比の総和が小さくなる原因を説明できない.

森澤・増山(2010)はリートベルト法による解析結果から,エタノールを用いた湿式撹拌による調製,高純度の内部標準試料の選択,回折ピーク強度が十分得られるゆっくりした走査速度の設定の重要性を報告している.いずれの指摘も本研究の結果と合致している.少量のアモルファス物質を含む試料については,ガラスホルダーを用いて分析するとガラスホルダーの回折パターンの影響を受けるため,含有量を過剰評価してしまう可能性がある.そのため,無反射板を用いた分析を実施する必要がある.

本報告では評価しなかったが,試料量と試料粒径は解析結果に影響を与え,粒子統計の観点から,マウントする試料量が十分にあることと(~数百mg),粒径は十分に小さい(1~10μm)ことが必要だといわれている(井田,2008).また,理想的には選択配向性を持たない試料調製が望ましいが,粒径を小さくすることで選択配向性をある程度防ぐことができる.粘土鉱物は配向性が強いため,粘土鉱物の定量結果は誤差が大きくなる恐れがある.本報告で実施した測定条件の範囲内であればRockJockの解析に十分対応出来ることがわかったが,RockJockに最適な測定条件を導くまでには至っていない.X線回折測定で変更可能な測定条件は多岐に渡り,かつ最適な条件は試料や装置の特性に依存するために,明確な基準を作ることは現時点では難しい(井田,2009).

5. まとめ

RockJockプログラムを用いた粉末X線定量解析により,以下の基礎的な知見を得ることが出来た.

A. 試料調製方法と解析条件の検討

試料調製において,内部標準物質は純度の高い物質を利用する必要があり,エタノールを用いた湿式撹拌が望ましいことが分かった.また,RockJock解析にはガラスサンプルホルダーの回折パターンをバックグラウンドノイズとして補正を行ったデータを用いて,測定試料のピークに重複しないように内部標準物質の設定条件を変更する必要があることがわかった.

B. 微量試料を用いた分析の可能性の検討

分析に使用できる試料が少ない場合は,粉末X線回折用ガラスホルダーに盛り付けられる最小試料量(本研究では80mg)でRockJock解析ができることがわかった.

C. 非晶質物質の定量評価の検討

非晶質物質の含有量が少ない試料は,含有量を過大評価する可能性が高いため,無反射板のサンプルホルダーを利用するか,もしくは検量線とピーク面積比から算出する方法(Hirono et al., 2016)による定量評価が望ましい.

D. 測定条件の検討

遅すぎる走査速度や短すぎるステップ間隔を選択しても解析結果の精度向上につながらない可能性があるため,X線回析装置の適切な測定条件を選択することが望ましい.また,過去の「ちきゅう」船上で測定した計数時間の短いX線回折データや内部標準物質が入っていないデータもRockJockプログラムで再解析できることがわかった.

本報告では,RockJockプログラムを用いた定量分析にのみ言及しているが,他のX線回折用ソフトを利用するときや定性分析を実施する際の参考になるだろう.

謝辞

本報告の実施に当たり,高知コアセンターのX線回折装置を利用させていただいた.また,亀田純准教授(北海道大学)にはRockJockソフトの紹介をしていただくとともに,査読をしていただき有意義な教示をいただいた.本報告で使用したコア試料は,戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代海洋資源調査技術」の航海研究と「ちきゅう」慣熟航海により採取された試料である.掘削作業および船上コア分析に携わった技術者の方々には大いに謝意を表する.コア試料のサンプリングでは久光敏夫博士(海洋研究開発機構)をはじめ高知コア研究所のスタッフのお世話になった.土佐清水市爪白近辺の試料採取では,佐野美月氏,宮崎好古氏をはじめ近隣住民の方々の支援をいただいた.畠田健太郎博士(マリン・ワーク・ジャパン)には,精神的なサポートをいただいた.1名の匿名査読者からは本稿の内容について非常に有益な教示をいただいた.ここに感謝の意を表する.

参考文献
  •     Aoike,  K. (Ed.) (2007), CDEX Laboratory Operation Report: CK06-06 D/V Chikyu Shakedown Cruise Offshore Shimokita: Yokohama (CDEX-JAMSTEC), <http://www.godac.jamstec.go.jp/catalog/data/doc_catalog/media/CK06-06_902_all.pdf>.
  •     Eberl,  D.D. (2003), User's guide to RockJock-A program for determining quantitative mineralogy from powder X-ray diffraction data, USGS Open-file report, 03-78.
  •     郷津 知太郎 (2015), 試料中における特定の鉱物の含有量測定-試料が持つ情報の数値化の一例として-, 地質技術, 5, 183-186.
  •     He,  B.B. ,  F.F.  Jin ,  U.  Preckwinkel , and  K.L.  Smith (2004), Retractable knife-edge for XRD combinatorial screening,- International Centre for Diffraction Data 2004, Advances in X-ray Analysis, 47, 194-199.
  •     Hirono,  T. ,  S.  Asayama ,  S.  Kaneki , and  A.  Ito (2016), Preservation of amorphous ultrafine material: A proposed proxy for slip during recent earthquakes on active faults, Scientific Reports, 6, 36536.
  •     井田 隆 (2008), 粉末回折法の使い方(2) -測定試料の準備- J. Flux Growth, 3(2), 50-55.
  •     井田 隆 (2009), 粉末回折法の使い方(4) -測定条件の設定- J. Flux Growth, 4(2), 41-47.
  •     Ishikawa,  T. ,  T.  Hirono ,  N.  Matsuta ,  K.  Kawamoto ,  K.  Fujimoto ,  J.  Kameda ,  Y.  Nishio ,  Y.  Maekawa , and  G.  Honda (2014), Geochemical and mineralogical characteristics of fault gouge in the Median Tectonic Line, Japan: evidence for earthquake slip, Earth, Planets and Space, 66, 36.
  •     Kameda,  J. ,  S.  Inoue ,  W.  Tanikawa ,  A.  Yamaguchi ,  Y.  Hamada ,  Y.  Hashimoto , and  G.  Kimura (2017), Alteration and dehydration of subducting oceanic crust within subduction zones: Implications for decollement step-down and plate-boundary seismogenesis, Earth, Planets and Space, 69, 52.
  •     Kaneki,  S. ,  T.  Hirono ,  H.  Mukoyoshi ,  Y.  Sampei , and  M.  Ikehara (2016), Organochemical characteristics of carbonaceous materials as indicators of heat recorded on an ancient plate-subduction fault, Geochemistry, Geophysics, Geosystems, 17(7), 2855-2868.
  •    国立天文台 (2007), おもな鉱物, 理科年表平成19年, 丸善, 630-641.
  •     Komori,  S. ,  Y.  Masaki ,  W.  Tanikawa ,  J.  Torimoto ,  Y.  Ohta ,  M.  Makio ,  L.  Maeda ,  J.  Ishibashi ,  T.  Nozaki ,  O.  Tadai , and  H.  Kumagai (2017), Depth profiles of resistivity and spectral IP for active modern submarine hydrothermal deposits: A case study from the Iheya North Knoll and the Iheya Minor Ridge in Okinawa Trough, Japan, Earth, Planets and Space, 69, 114.
  •     宮内  宏哉 ,  中村  知彦 ,  日置  正 (2006), X線回折法における簡易定量プログラムの精度, 日本分析化学会X線分析研究懇談会編:X線分析の進歩37, 247-256.
  •     森澤  諭 ,  増山  和晃 (2010), 酸化チタンを用いたリートベルト法による結晶相解析精度の向上, 三重県工業研究所研究報告, 34, 98-102.
  •     Omotoso,  O. and  D.  Eberl (2009), Sample preparation and data collection strategies for X-ray diffraction quantitative phase analysis of clay-bearing rocks: 46th Annual Meeting of The Clay Minerals Society, June 5-11, 2009, Billings, Montana USA, p. 209.
  •     Tanikawa,  W. ,  O.  Tadai ,  S.  Morita ,  W.  Lin ,  Y.  Yamada ,  Y.  Sanada ,  K.  Moe ,  Y.  Kubo , and  F.  Inagaki (2016), Thermal properties and thermal structure in the deep-water coalbed basin off the Shimokita Peninsula, Japan, Mar. Pet. Geol., 73, 445-461.
  •     谷川 亘 ,  浦本 豪一郎 ,  徳山 英一 ,  村山 雅史 ,  山本 裕二 (2016), 黒田郡水没伝承と海底遺構調査から歴史南海地震を紐解く:レビューと今後の展望, 歴史地震, 31, 17-26.
 
© Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology
feedback
Top