Japanese Journal of Medical Technology
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Relationship between pollen dispersal conditions and positivity rate of specific IgE antibody
Yoko FUKUSHIMAAkemi ONUKISachiko OYAHiroki UENOHiroaki KIKUCHI
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2020 Volume 69 Issue 3 Pages 416-423

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Abstract

スギ花粉症は典型的なI型アレルギー疾患である。例年,花粉飛散期における飛散状況は,発症対策や症状軽減に寄与するため,様々なメディアで報告,活用されている。一方,原因アレルゲンの検索において特異的IgE抗体測定の意義は高く,重要な補助診断として位置づけられている。今回我々は,当研究所2地点における花粉飛散数の計測を行い,スギ花粉最盛期である2月から4月に受託した特異的IgE抗体検査依頼検体について,各種花粉特異的IgE抗体とアレルギーの原因として重要な通年性抗原であるヤケヒョウヒダニ特異的IgE抗体の陽性率を調査した。雑草花粉の陽性検体において,スギ・ヒノキの陽性率が高くなる傾向が見られた。ヤケヒョウヒダニ陽性検体における花粉陽性率は,花粉間の陽性率より低い傾向が見られたが,ヤケヒョウヒダニ陰性検体の花粉陽性率より有意に高く出ていることから,ヤケヒョウニダニが花粉感作成立に関与している可能性が推察された。特異的IgE抗体検査の結果と共に花粉飛散情報を活用することは,罹患者のQOL向上に役立ち,臨床支援に繋がると考える。

Translated Abstract

Cedar pollinosis is a typical Type I allergic disease. Information regarding the conditions during the pollen dispersion period in a year is reported and utilized in various media to contributing to measures to avoid pre-season pollen. Specific IgE antibody tests to identify the allergen are highly meaningful and important for auxiliary diagnosis. In this study, we measured the number density of pollen dispersed at two sites in our laboratory. With regard to specific IgE antibodies in the peak phase of cedar pollen dispersion from February to April, the positivity rates for the pollen-specific IgE antibody and Dermentophagoides pteronyssinus IgE antibody were examined, and their relationship with the number of dispersed pollen was examined. In the specimens positive for weed pollen, the positivity rates of Japanese cedar-specific IgE and Japanese cypress-specific IgE tended to be high. The pollen prevalence ratio of D. pteronyssinus-positive specimens tended to be higher than the pollen positive rate of negative specimens. It is inferred that D. pteronyssinus is involved in the establishment of pollen sensitization. It is considered that utilizing information on pollen dispersion conditions together with the results of the specific IgE antibody test will be useful for improving the quality of life of persons affected by pollinosis.

I  はじめに

スギ花粉症は,代表的な春のアレルギー疾患であり,罹患者数は年々増加傾向1),2)にある。花粉飛散状況を把握し情報を活用することは,花粉曝露の回避や初期療法に有用3)である。花粉飛散は,その地形や気候変動の影響を大きく受ける2),4)ため,地域に密着した情報提供の意義は大きいと考えられる。一方,特異的IgE抗体検査は,アレルギー疾患の診断,治療効果判定において重要な検査の一つ5),6)である。

当研究所では,茨城県内の医療機関から検査を受託している。今回,当研究所の2地点(水戸本社:水戸市,下館研究所:筑西市)における花粉飛散状況と4つの花粉(スギ・ヒノキ・ブタクサ・カモガヤ)特異的IgE抗体およびヤケヒョウヒダニ特異的IgE抗体の陽性率を調査した。さらに非特異的IgE抗体とスギ・ヤケヒョウヒダニ特異的IgE抗体の相関性,スギとヒノキ特異的IgE抗体の相関性についても検討したので報告する。

II  対象と方法

1. 対象

花粉計測と同期間(2016年~2019年の2月1日~4月30日)に,特異的IgE抗体と非特異的IgE抗体検査の依頼があった血清検体21,488件を対象とした。今回の受託検体は91施設からであり,県央が6割,県西が3割,県北が1割であった。尚,使用検体は,検査受託時に残余検体の研究使用について承認を得て,匿名化したものを用いた。

2. 方法

1) スギ花粉の計測

当研究所,水戸本社(以下水戸)および下館研究所(以下下館))の2施設における2016年~2019年の花粉飛散数の計測をダーラム法により実施した。計測期間は,どちらも2月1日から4月30日に行った。

2) 特異的IgE抗体と非特異的IgE抗体検査

花粉計測と同期間(2016年~2019年の2月1日~4月30日)に,特異的IgE抗体と非特異的IgE抗体検査の依頼があった検体を対象として,スギ,ヒノキ,ブタクサ,カモガヤの4つの花粉アレルゲンとヤケヒョウヒダニの計5項目アレルゲンについて陽性率を解析した。また,非特異的IgE抗体とスギ・ヤケヒョウヒダニ特異的IgE抗体陽性検体における相関性について解析した。さらに,スギとヒノキ特異的IgE抗体陽性検体における相関性についても検討した。

3) 測定機器及び試薬

花粉計測にはダーラム捕集器(アサヒ理化製作所,型式DK-ISA)を使用した。捕集時間は朝9時から翌朝9時までの24時間とし,前日の花粉とした。前日が休日の場合は花粉数を2で割り,前々日と前日の花粉数とした。スライドグラスに捕集したスギ花粉をカルベラ液で染色し,18 mm角のカバーグラスを使用して鏡検し,1平方センチメートル当たりの数を算出した。特異的IgE抗体検査と非特異的IgE抗体検査は,DiaPack3000(日本ケミファ社製)専用試薬オリトンIgE「ケミファ」を使用した。

III  結果

2016年から2019年の花粉飛散状況をFigure 1に,総計測数及び最大計測数をTable 1に示した。2016年は時折ピークが見られたが,2017年は大きなピークが1~2回であり,総飛散数も最大飛散数も4年間では一番少ない結果であった。2018年は,積雪の影響により飛散のピ-クがかなり遅れたが,その後の気温上昇とともに一気に大量飛散となり他の3年に比べ非常に多い飛散となった。2019年は,前年夏の記録的な猛暑により日照時間が平年を上回り花粉の雄花の成長を促進する天候であったため大量飛散が予想されていた7)ように,飛散開始直後から飛散量が増加し何度もピークがあり,飛散終了が例年並みであったため結果として総計測数は2番目に多い結果であった。総計測数及び最大計測数は,下館に比べ水戸の方が多かったものの,その動向は近似していた。

Figure 1 Japanese cedar pollen count (a: Mito, b: Shimodate)
Table 1  Total count and maximum number
year Total count
(pieces)
Maximum number
(pieces/cm2)
Mito Shimodate Mito Shimodate
2016 12,664 9,585 1,281 554
2017 10,259 4,973 1,094 800
2018 16,288 15,022 1,682 1,436
2019 15,032 10,444 1,179 869

次に,検討期間における各アレルゲンの月別陽性率をFigure 2に示した。スギ陽性率が一番高く平均64.5%,ヒノキは平均53.4%であった。ブタクサは平均13.3%,カモガヤは平均18.0%,ヤケヒョウヒダニは平均42.4%であった。花粉飛散量が一番少なかった2017年以外は,スギ・ヒノキだけでなくブタクサ・カモガヤも 花粉最盛期の3月と4月に陽性率が高くなる傾向が見られた。

Figure 2 Monthly positive rate of each allergen

各アレルゲン陽性検体における他アレルゲン陽性率をTable 2に示した。スギ陽性検体では,ヒノキの陽性率が高く平均81.1%,ブタクサ陽性率は平均19.8%,カモガヤ陽性率は平均25.4%,ヤケヒョウヒダニ陽性率は平均57.1%であった。ヒノキ陽性検体ではスギ陽性率が非常に高く平均99.1%であり,ブタクサ・カモガヤ陽性検体ではスギ・ヒノキの陽性率が非常に高く80~99%であり,ヤケヒョウヒダニ陽性検体では,スギが平均83.6%,ヒノキが平均65.8%,ブタクサが平均21.0%,カモガヤが平均25.7%陽性であった。また,ヤケヒョウヒダニが花粉感作に影響を与えているかを見るため,ヤケヒョウヒダニ陰性検体における他アレルゲンの陽性率を調査しTable 3に示した。スギ平均が47.5%,ヒノキ平均が39.0%,ブタクサ平均が7.9%,カモガヤ平均が11.8%陽性であり,ヤケヒョウヒダニ陽性検体における陽性率の方が明らかに高い陽性率であった。

Table 2  Other allergen positive rate in each allergen positive sample
(a) Japanese cedar positive sample
item 2016 2017 2018 2019
2~4 M 2~4 M 2~4 M 2~4 M
Japanese cypress positives 792 700 881 918
Total 938 911 1,084 1,120
Positive rate 84.4% 76.8% 81.3% 82.0%
Ragweed positives 65 95 116 137
Total 449 453 547 607
Positive rate 14.5% 21.0% 21.2% 22.6%
Cocksfoot positives 108 119 140 146
Total 437 464 529 588
Positive rate 24.7% 25.6% 26.5% 24.8%
Dermetophagoides pteronyssinus positives 208 210 195 220
Total 368 348 327 421
Positive rate 56.5% 60.3% 59.6% 52.3%
(b) Japanese cypress positive sample
item 2016 2017 2018 2019
2~4 M 2~4 M 2~4 M 2~4 M
Japanese cedar positives 791 700 881 918
Total 811 707 882 919
Positive rate 97.5% 99.0% 99.9% 99.9%
Ragweed positives 60 89 105 132
Total 373 353 432 509
Positive rate 16.1% 25.2% 24.3% 25.9%
Cocksfoot positives 88 101 129 131
Total 352 361 441 494
Positive rate 25.0% 28.0% 29.3% 26.5%
Dermetophagoides pteronyssinus positives 161 161 152 177
Total 264 254 256 334
Positive rate 61.0% 63.4% 59.4% 53.0%
(c) Ragweed positive sample
item 2016 2017 2018 2019
2~4 M 2~4 M 2~4 M 2~4 M
Japanese cedar positives 65 95 116 137
Total 70 96 118 140
Positive rate 92.9% 99.0% 98.3% 97.9%
Japanese cypress positives 60 94 105 131
Total 67 96 112 138
Positive rate 89.6% 97.9% 93.8% 94.9%
Cocksfoot positives 26 44 54 56
Total 54 84 99 116
Positive rate 48.1% 52.4% 54.6% 48.3%
Dermetophagoides pteronyssinus positives 25 33 26 41
Total 38 42 37 71
Positive rate 65.8% 78.6% 70.3% 57.7%
(d) Cocksfoot positive sample
item 2016 2017 2018 2019
2~4 M 2~4 M 2~4 M 2~4 M
Japanese cedar positives 108 119 140 146
Total 119 127 151 152
Positive rate 90.8% 93.7% 92.7% 96.1%
Japanese cypress positives 88 104 129 131
Total 109 124 150 151
Positive rate 80.7% 83.9% 86.0% 86.8%
Ragweed positives 26 44 54 56
Total 95 110 128 134
Positive rate 27.4% 40.0% 42.2% 41.8%
Dermetophagoides pteronyssinus positives 32 40 30 45
Total 56 54 54 77
Positive rate 57.1% 74.1% 55.6% 58.4%
(e) D. pteronyssinus positive sample
item 2016 2017 2018 2019
2~4 M 2~4 M 2~4 M 2~4 M
Japanese cedar positives 208 210 196 220
Total 266 253 224 257
Positive rate 78.2% 83.0% 87.5% 85.6%
Japanese cypress positives 117 161 152 177
Total 234 234 211 243
Positive rate 50.0% 68.8% 72.0% 72.8%
Ragweed positives 25 33 26 41
Total 139 144 137 171
Positive rate 18.0% 22.9% 19.0% 24.0%
Cocksfoot positives 32 40 30 45
Total 133 146 128 161
Positive rate 24.1% 27.4% 23.4% 28.0%
Table 3  Other allergen positive rate in D. pteronyssinus negative sample
item 2016 2017 2018 2019
2~4 M 2~4 M 2~4 M 2~4 M
Japanese cedar positives 161 138 189 199
Total 379 299 365 382
Positive rate 42.5% 46.2% 51.2% 50.1%
Japanese cypress positives 103 99 148 155
Total 311 265 340 351
Positive rate 33.1% 35.1% 43.5% 44.2%
Ragweed positives 13 9 21 29
Total 218 173 216 237
Positive rate 6.0% 5.2% 9.7% 10.7%
Cocksfoot positives 25 14 35 30
Total 212 184 222 241
Positive rate 11.8% 7.6% 15.8% 12.1%

次に2016年~2019年のスギ特異的IgE抗体と非‍特異的IgE抗体との相関性のグラフをFigure 3に‍示した。相関係数r = 0.410~0.486という結果であった。

Figure 3 Correlation between Japanese cedar specific IgE and nonspecific IgE

さらにヤケヒョウヒダニ特異的IgE抗体と非特異的IgE抗体との相関性のグラフをFigure 4に示した。相関係数r = 0.514~0.796であり,スギ特異的IgE抗体と比較して高い相関が見られた。

Figure 4 Correlation between dermentophagoides pteronyssinus specific IgE and nonspecific IgE

最後にスギとヒノキ特異的IgE抗体の相関性のグラフをFigure 5に示した。相関係数r = 0.749~0.816であり,年により傾きに違いがあるものの,良好な相関性が確認できた。

Figure 5 Correlation between Japanese cedar specific IgE and Japanese cypress specific IgE

IV  考察

本格的なスギ花粉飛散は例年2月下旬~4月上旬であるが,3月中に飛散量のピークを迎え4月末に終息する傾向が見られた。下館研究所がある筑西市と水戸本社がある水戸市は,直線距離で東西に50 km離れている。統計で知るいばらき,市町村のデータ8)によると,水戸市の面積は217.32 km2(R1.10.1),筑西市の面積は205.30 km2(R1.10.1)とあまり変わらないが,山林の割合は筑西市が5.8%に対し水戸市が13.7%と約2.4倍多かった。水戸本社の周辺にもスギ林があることから,水戸の方が花粉量が多くなったと考えられる。

花粉飛散には,前年夏や飛散期の気象条件,雄花の生育状況など様々な要因が関係することが知られている2),4),9)が,花粉飛散数や天候等の地域に密着した花粉情報の提供・活用は花粉症患者のQOL向上に有用であると考える。

花粉飛散量が多かった年および,花粉最盛期である3月と4月に,スギ・ヒノキの陽性率が高くなる傾向が見られた。スギ・ヒノキだけでなくブタクサ・カモガヤも同様であったが,今回の検討期間がスギおよびヒノキ花粉の飛散時期であったため,スギ・ヒノキ有症者の受診が増えた可能性があり,雑草花粉陽性率に比べてスギ・ヒノキの陽性率が上昇していたと考えられた。

東京都福祉保健局による花粉症患者実態調査報告書10)では,花粉症検診受診者におけるスギ,ヒノキ,カモガヤ,ブタクサおよびダニに対する抗体陽性率を算出しているが,陽性率は,スギ,ヒノキ,ダニ,カモガヤ,ブタクサの順であり,スギとヒノキの花粉飛散時期に調査を実施したため,この2種の花粉に対する抗体価が他の花粉に対する抗体価より相対的に上昇していたのではないかと同様の報告をしている。

スギ陽性検体のヒノキ陽性率は,4年の平均で81.1%,ヒノキ陽性検体のスギ陽性率は99.1%と高い陽性率となり,交差反応性が示される結果となった。また,少ないながらヒノキ単独陽性が認められたことにより,共通抗原部分以外の抗原部分を認識している症例が存在することを示唆する結果であった。スギ花粉症とヒノキ花粉症には主要アレルゲン同士の高い相同性により,共通抗原性があることが知られている。スギの主要抗原Cry j 1とCry j 2はヒノキのCha o 1とCha o 2と相同性が認められ,近年新規ヒノキ主要アレルゲンとしてCha o 3が同定されている11),12)。今後スギ・ヒノキ花粉症の詳細な病態が解明され,新規治療法が開発されることに期待したい。

ブタクサ・カモガヤの陽性検体において,スギ・ヒノキの陽性率が80~99%と高い傾向が見られた。スギ花粉症の感作による過敏性の亢進,粘膜の変化などにより新たなアレルゲンに対する反応性も亢進し,重複感作されたものと考えられると報告があるが13),今回の結果からも重複感作の可能性が示唆された。

一方,スギ花粉同様にアレルギーの原因として重要な通年性抗原であるダニ抗原感作が季節性抗原感作に何らかの関連があるという報告がある14)が,今回のヤケヒョウヒダニ陽性検体における花粉陽性率は,花粉間での陽性率に比べて低い傾向が見られたものの,ヤケヒョウヒダニ陰性検体における陽性率と比べると,ヤケヒョウヒダニ陽性検体の方が花粉陽性率は高い結果であった。ヤケヒョウヒダニ抗体陽性者では,スギ花粉に関する抗体保有率が有意に高いという報告15)があるが,我々の結果も同様であり,ヤケヒョウヒダニ抗原感作が花粉感作成立に関与している可能性が推察された。

今回評価したスギ特異的IgE抗体と非特異的IgE抗体の相関性より,ヤケヒョウヒダニ特異的IgE抗体と非特異的IgE抗体の相関性の方が,高い相関性が見られた。非特異的IgE抗体の測定は,アレルギー疾患,寄生虫疾患のスクリーニングに重要であるが,非特異的IgE抗体が低くてもアレルギーは否定できず,症状がなくても非特異的IgEが高いこともあるという報告16)がある。また,明らかにアレルギー症状があっても特異的IgE抗体価が低いこともあり,発症と抗体価の関係はまだ明らかになっていない。今回のスギ特異的IgE抗体と非特異的IgE抗体の相関性の結果から,スギ花粉症ではスギ特異的IgE抗体が陽性でも,非特異的IgE抗体の上昇が伴わない場合があることが示唆された。

今回のスギ・ヒノキの特異的IgE抗体の相関性については,相関係数r = 0.749~0.816と強い相関性が見られ,従来から報告5),17)があるように共通抗原性が示唆された。全般的に,スギがヒノキより高く出る傾向であったが,これは,スギ花粉がヒノキ花粉より多く飛散していたためと思われる。

これらの感作状況の比較結果から,花粉症において各種アレルゲン検査をする際には,スギ・ヒノキをはじめ雑草花粉やヤケヒョウヒダニとの同時検査が有用であると考えられる。

V  結語

スギ花粉飛散最盛期における花粉飛散数を計測し各種花粉特異的IgE抗体とヤケヒョウヒダニ特異的IgE抗体の陽性率を調査した。雑草花粉の陽性検体においてスギ・ヒノキの陽性率が高くなる傾向が見られた。ヤケヒョウヒダニと各花粉との陽性率は,花粉間の陽性率より低い傾向が見られたが,ヤケヒョウヒダニも花粉感作成立に関与している可能性が示唆された。

特異的IgE抗体検査の結果と共に,地域に密着した花粉情報を活用することは,臨床支援に繋がると考える。

COI開示

本論文に関連し,開示すべきCOI 状態にある企業等はありません。

文献
 
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