2025 Volume 32 Issue 4 Pages 239-248
本研究は、脳卒中片麻痺患者のニーズを装具やサービスに反映し、装具使用継続を支援する「装具サービスニーズ評価尺度」の有用性を検討した。本尺度は20 項目から成り、ニーズ充足度を1 ~ 5 点で評価する。装具ユーザ8 名と義肢装具士5 名を対象に、尺度への回答と半構造化インタビューを実施し、SCAT の手順で解析した。結果、評価尺度は装具やサービスの改善、コミュニケーション促進、アフターフォローに有用である可能性が示唆された。これらの結果から、評価尺度は装具使用継続支援に有用性が確認できた。一方、回答困難や項目表現の改善が必要性も示された。今後評価尺度の改良および尺度活用の社会実装を進める予定である。