2025 Volume 33 Issue 1 Pages 96-99
外反母趾の変形に対する保存療法の1つに母趾と第2趾の間に入れる指間器具、外反母趾矯正装具などが用いられるが、強い変形を呈する外反母趾は、第2趾が母趾の上に乗っかっているため、装着が困難となり、すぐに外れてしまう。また痛みが出ないように軟らかくすると矯正力の低下や耐久性の低下が起こる。そこで形状記憶合金であるNiTinolに着目し、薄くて耐久性もあり、母趾の上に乗っかっている第2趾を下げて母趾を外転させる外反母趾矯正装具を開発することを目的とした。さらに3例の被験者に装着し、即時効果として第1趾側角とアンケート調査にて良好な結果が得られた。