The Japanese Journal of Gastroenterological Surgery
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Kohei Murata
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2017 Volume 50 Issue 1 Pages en1-

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日本消化器外科学会雑誌読者のみなさま,新年おめでとうございます.

本誌は,今年で創刊50巻を迎えます.邦文誌最高峰を維持するという目標を掲げながら,これまで本誌の編集に携わってこられた諸先輩および,編集委員との切磋琢磨を繰り返しながら投稿してこられた学会員の努力の賜物と思います.わたくしも歴史ある本誌の編集委員の名に恥じぬよう,しっかりと責務を果たしていきたいと改めて気を引き締めております.

本誌と私との関わりは,卒後1年目に遡ります.国家試験が終わったあと,当時は1か月以上の休みがあり,ヨーロッパや国内を旅行しまくり,学生気分がまだ抜けていない研修医でした.大学病院でいきなり担当医となった症例が,肝細胞癌に対するTACE後の切除例.病変が完全壊死していたのは当時めずらしかったらしい.のちに教授となられるM先生から論文にせよとの指示.当直のバイト先(当時は1年目でもバイトが許された)でせっせと書き,指導医のK先生にほとんど書き直してもらい,投稿.大幅修正を経て採用されました.大幅修正のころには,私はすでに大学病院を出て出張病院でしたので,修正の対応はK先生にオンブにダッコ.本当にお手間をおかけしました.

当時の私は(今でもですが),ホンマに劣等生で,大学病院で上司やこわーい看護師さんたちに怒られまくったストレスを,夜のバイト先での執筆活動で発散させていたように記憶しています.もちろん臨床医としてストレスに耐えて成長することが医師としての第一の目標ですが,うまくいかないときには気分を変えて執筆活動も悪くありませんよ.

それにしても,初めて自分の文章が活字になったその雑誌の編集に,28年後に関わろうとは・・・運命的なものを感じますね.

本年は英文誌が創刊されます.英文を書き,読む力は若い間にぜひ身につけていただきたいですが,実臨床においては,国内向けのメッセージも重要なことは言うまでもありません.第一,和文でまともな論文が書けなければ英文も書けないでしょう.

今年もみなさまからのより多くの投稿をお待ちしております.

 

(村田 幸平)

2017年1月1日

 

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