The Japanese Journal of Gastroenterological Surgery
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Hirotoshi Kobayashi
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2020 Volume 53 Issue 8 Pages en8-

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長い梅雨がようやく明け,まぶしい太陽が照りつける季節が訪れました.地域によっても違うのでしょうが,私にとっての梅雨は雨がしとしと降る印象でした.しかしながら,最近では豪雨ならびにそれに伴う水害が報じられることも多いように感じます.水害に遭われた地域の一日も早い復興をお祈りする次第です.

このように,ここ数年で本邦を取り巻く気象状況が大きく変わってきたことに気付いておられる先生も多いと思います.さらに,追い打ちをかけるように新型コロナウィルスにより,私たちを取り巻く生活環境も激変しました.気象異常や未知のウィルスなど,かつては小説の中での出来事が現実社会を脅かしています.特に新型コロナウィルスに対しては,施設によって状況は異なるものの,皆様日夜その対応に苦慮されていることと拝察いたします.一旦は下火となった新型コロナウィルス感染者数が,再び増加している現状ですが,一刻も早い収束を望むばかりです.

さて,第53巻8号の掲載論文は,原著1編,症例報告6編の計7編です.加えて第74回日本消化器外科学会総会特別企画「オペレコを極める」の原稿2編も掲載されています.いずれも興味深い内容のものばかりですが,今月の一押し論文には,山田徹先生の「腐食性食道炎および胃炎に対して胸腔鏡腹腔鏡下食道亜全摘術および胃全摘術を施行し二期的再建を行った1例」を選ばせていただきました.腐食性食道炎では急性期後の瘢痕狭窄や癌化が問題となります.本症例では出血コントロールが困難で穿孔の危険性もあったことから,狭窄が完成する前に食道亜全摘術ならびに胃全摘術を行う必要が生じましたが,再建を2期的に行うことで残食道・咽喉頭における瘢痕狭窄の評価が可能となり,結果,喉頭温存が可能となっています.急性期での手術を余儀なくされる腐食性食道炎に対して,非常に示唆に富む内容となっています.ぜひ,ご一読ください.

 

(小林 宏寿)

2020年8月8日

 

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