Journal of Information Processing and Management
Online ISSN : 1347-1597
Print ISSN : 0021-7298
ISSN-L : 0021-7298
 
Editor's note
JOURNAL FREE ACCESS FULL-TEXT HTML

2012 Volume 55 Issue 3 Pages 228

Details

アマゾン・ドット・コムのCEOジェフリー・ベゾス氏が,年内に日本でも電子書籍の販売に乗り出す方針を明らかにしたという報道がありました。電子書籍のキンドル事業は2007年に始まったとき9万点だったのが,いまは100万点をはるかに超えるそうです。4月中旬に来日した際の,ベゾス氏のインタビュー記事が話題になっています。

一方,日本では4月に株式会社出版デジタル機構が設立されました。現在日本で流通している電子書籍は5万点といわれますが,会長(設立時は社長)の植村八潮氏によれば,5年後には100万点の電子コンテンツ,2,000億円の市場創出をめざすとのこと。株式会社ではありますが,非競争領域における公共基盤となることをめざしているそうです(『月刊Journalism』2012年5月号のメディア・リポート)。あらゆる端末,書店,出版社を結ぶ架け橋という意味を込めて,サービス名は「パブリッジ」。今年は真の「電子書籍元年」といえるのではないか,という声も聞こえます。

そのようななかで,今号も冊子とWebの両方で多彩な記事をお届けできることを嬉しく思います。漢字,とくに人名漢字については熱い議論が繰り返されています。情報流通の観点に立って,漢字の扱いの現状を知り今後を考えたいという問題意識から,今回の記事を企画しました。

「電子ジャーナルの利用規約を考える」と題した記事もまた,情報の円滑な流通と利用を目指した取り組みの報告です。電子付録として「利用規約ガイドライン(案)」が付いています。ぜひ,Web版〈http://johokanri.jp/journal/〉でごらんください。そのほか,メトリクス,メタゲノムとカタカナの標題が続きますが,いずれもいま旬のキーワードです。今号の記事が,皆様の参考になることを願っています。(KM)

次号予定

  • ●   特許情報解析のプロセスと有効な活用:PAT-LIST研究会アドバイザー活動を通しての考察
  • ●   グローバル化時代の知財情報:必要とされる情報と人材
  • ●   みちのく震録伝:産学官民の力を結集して東日本大震災をアーカイブする・学ぶ・活かす
  • ●   研究者間コミュニケーションを根本から変える文書管理の変革:Mendeley CEOが語る学術情報流通の将来
  • ●   米国およびカナダにおける公文書管理の最新動向
  • ●   統計情報活用への招待:第13回 企業活動の公的統計

編集委員会

  • <委員長>水野充(科学技術振興機構)
  • <編集委員>小河邦雄(大正製薬㈱)・気谷陽子(筑波大学附属図書館)・小林良子(㈱日本能率協会総合研究所)・清水美都子(㈶日本特許情報機構)・青山幸太・安部耕造・伊藤祥・川井千香子・木村美実子・栗本達児・黒田明子・黒田雅子・佐藤恵子・土屋江里・火口正芳・日高真子・余頃祐介(以上科学技術振興機構)

編集・発行

  • 独立行政法人 科学技術振興機構
  • 〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3 「情報管理」編集事務局
  • Tel. 03(5214)8406 Fax. 03(5214)8420
  • E-mail: joho-kan@jst.go.jp
  • http://johokanri.jp/

 
© 2012 Japan Science and Technology Agency
feedback
Top