11月7日から9日まで北の丸公園で「特許・情報フェア&コンファレンス」が開催されました。展示会場を回ってみて,中国やインド企業のブースが目につきました。話にきくアジア系調査会社の日本進出を実感した次第です。あるインドの特許事務所は漢字かな混じり表記の立派なパンフレットを置いていましたが,日本語になっていませんでした。このような事務所も,来年はきっと非のうちどころのない和文パンフレットを並べることでしょう。
今号からアジア経済研究所図書館の地域ライブラリアンの方々による連載「新興地域の統計事情」が始まります。今回ご寄稿をお願いして初めて,アジア経済研究所の守備範囲がアジアに限らず発展途上地域全般に及ぶことを知りました。今回の連載でも,アジア以外の地域の統計事情もご紹介する予定です。連載を始めるにあたって,先月号に掲載した泉沢館長のご寄稿も合わせてお読みください。
アジアといえば今号ではシンガポールを取り上げています。そこに出てくるERP(Electronic Road Pricing,電子式道路料金徴収システム)のことは,2007年10月31日,INFOPRO 2007における坂村健先生のご講演の事例紹介で初めて知りました。曰く,シンガポールではETCをつけていない車は移動させない,だから高速道路の入り口のバーも料金所もいらない。講演録「イノベーション基盤としてのユビキタス」はいま読み返しても新鮮です。⟨http://dx.doi.org/10.1241/johokanri.50.799⟩
スマートフォン,ソーシャルメディア,電子カルテ。便利な時代になったことを実感します。同時に,安全・安心な利用のためには,リスクを含めた特性を知る必要があると感じます。
JSTシソーラスmapは,JSTが50年以上サービスを続けている科学技術データベースの蓄積をもとにした可視化ツールです。無料サービスJ-GLOBALでもご利用いただけます。記事をご一読のうえ,ぜひお試しください。(KM)