2018 Volume 60 Issue 12 Pages 919-928
「情報管理」誌は,創刊以来60年間にわたってその時々の科学技術情報に関するトピックスをとらえてきた。2007(平成19)年度に50周年を迎えるに当たって50年間の記事等のまとめを行った。今号をもって休刊となるに当たり,それ以降10年間の記事の一部を紹介する。最近の情報流通分野の変化は非常に激しいが,記事を通じて振り返ることで最近10年間に起きた変化を俯瞰したい。
PDF版の各表の記事名(表15は執筆者)にはリンクを張っている。ご活用いただきたい。
「情報管理」誌は,1958(昭和33)年の創刊以来60年の間,毎月刊行されその記事数は約1万件になっている。適切な有識者が執筆した記事をはじめとして,調査報告,インタビュー,講演や会議の記事化,等,時々のトピックスについてさまざまな形で紹介してきた。
その中には,今起きていることを当時すでに予想していた記事や,今もまだ当時の理想が完成していないことがわかる記事,当時の苦労を今に伝える記事など,歴史的にも価値のある記事がある。誌面の関係ですべての記事を紹介することはできないが,この10年間の情報流通分野の動向に関する記事を紹介したい。
本稿では,表(PDF)の各記事名にリンクを張っているので,興味があればぜひとも記事を一読して参考にしていただきたい。また,「情報管理」50周年の時にまとめた記事1)と比較するのもお薦めする。なお創刊からの全記事は,図1に示すようにJ-STAGEにて無料で閲覧でき,検索が可能である注1)。
科学技術論文における電子化は,1990年代後半から始まっており,「情報管理」でも,このテーマの記事を多く掲載してきた。ここ10年間では,その時々において電子化がどのように進展しているかを調査した時実象一氏からの報告[51(8),54(1),56(12)],あるいは電子サービス開始から20年や30年という節目で電子化の流れを振り返る記事(例:「日本の電子出版30年の軌跡:電子辞書・電子書籍の黎明期から現在まで」[長谷川秀記,59(9)])等が掲載され,電子化が当たり前になってきた経緯を振り返ることが可能である(表1)。
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | 日本発行の科学技術雑誌の調査 (1)電子ジャーナル化の状況 | 時実 象一 | 51(8) |
2 | 日本発行の科学技術雑誌の調査 (2)各種データベースへの収録状況 | 時実 象一 | 51(8) |
3 | 日本の電子ジャーナル製作に関する諸考察と,NLM-DTD XMLを利用した電子ジャーナル出版 | 林 和弘ほか | 51(12) |
4 | JST国内収集誌の電子化状況調査報告 | 堀内 美穂ほか | 52(2) |
5 | 電子書籍時代の新しい出版のかたち (1)電子書籍「AiR[エア]」の第一歩 | 堀田 純司 | 53(8) |
6 | 電子書籍時代の新しい出版のかたち (2)電子書籍「AiR[エア]」に参加して | 瀬名 秀明 | 53(8) |
7 | 日本発行の科学技術分野の電子ジャーナル数 2005年から2008年への変遷 | 時実 象一 | 54(1) |
8 | 企業等における電子ジャーナル等の利用動向調査 | 安部 耕造ほか | 54(7) |
9 | 電子書籍フォーマットEPUBと日本語組版 日本でメインストリームにいる人間は国際標準化の舞台ではまず勝てない | 村田 真 | 55(1) |
10 | 電子ジャーナルの利用規約を考える 論文や電子的補助資料のよりよい流通と利用のために | 日高 真子 | 55(3) |
11 | MEDLINE収録日本発行医学雑誌の発行体制の解析とそのインパクトの変化 | 林 和弘ほか | 55(6) |
12 | Web文書と電子書籍 製本機能としてのspine情報 | 小林 龍生 | 55(11) |
13 | JST国内収集誌の電子化状況調査報告(2012) | 佐藤 正樹ほか | 56(2) |
14 | 日本発行の科学技術分野の電子ジャーナル数 2005年,2008年,2013年の比較 | 時実 象一 | 56(12) |
15 | EPUB概説:電子出版物とWeb標準 | 高瀬 拓史 | 57(9) |
16 | 電子書籍貸出サービスの現状と課題 米国公共図書館の経験から | 伊藤 倫子 | 58(1) |
17 | 日本の学協会誌掲載論文のオンライン入手環境 | 佐藤 翔ほか | 58(12) |
18 | 電子書籍ビューアーのアクセシビリティ機能:関係者会議における議論の報告 | 青木 千帆子ほか | 59(5) |
19 | 日本の電子出版30年の軌跡:電子辞書・電子書籍の黎明期から現在まで | 長谷川 秀記 | 59(9) |
20 | 青空文庫から.txtファイルの未来へ:パブリックドメインと電子テキストの20年 | 大久保 ゆう | 59(12) |
21 | バチカン図書館における文献電子化と長期保存のためのシステムの構築 | 杉野 博史 | 60(3) |
本テーマは,長年日本の学術情報流通において問題となっており,2010年度に「シリアルズ・クライシスと学術情報流通の現在」を複数の視点から取り上げた記事を53巻で連載した(表2,記事番号3~8)。その後,2015年には,「電子ジャーナルの問題解決のための『3つの提言』」[57(10)]という物性委員会からの緊急アピールを掲載した。
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | 電子ジャーナル価格高騰の抑制は可能か? 日本薬学図書館協議会電子ジャーナル・コンソーシアムの取り組み | 母良田 功ほか | 51(9) |
2 | 企業等における電子ジャーナル等の利用および外国誌高騰問題についての実態調査 国内における外国誌情報の危機的状況 | 河崎 泰介ほか | 52(4) |
3 | シリアルズ・クライシスと学術情報流通の現在 | 佐藤 義則 | 53(1) |
4 | 学術情報流通システムの改革を目指して 国立大学図書館協会における取り組み | 尾城 孝一ほか | 53(1) |
5 | 学術雑誌の電子化とそれに伴う変化 NACSIS-ILLログデータ(1994-2007)を用いた文献複写需給の分析を中心に | 小山 憲司 | 53(2) |
6 | 公私立大学図書館コンソーシアム(PULC)の形成とその展開 シリアルズ・クライシスとコンソーシアル・ライセンシングの現在 | 中元 誠 | 53(3) |
7 | 企業におけるシリアルズ・クライシスの現状 | 渡辺 喜代美 | 53(5) |
8 | シリアルズ・クライシスと学術情報流通の現在:総括と課題 | 佐藤 義則 | 53(12) |
9 | 学術雑誌ビジネスにおける出版社,代理店,購読機関の役割 連載「シリアルズ・クライシスと学術情報流通の現在」を読んで | 田口 宣行 | 54(4) |
10 | 電子ジャーナルの問題解決のための「3つの提言」 | 石田 武和 | 57(10) |
記事番号3~8:連載「シリアルズ・クライシスと学術情報流通の現在」
上記,電子ジャーナルの価格高騰を受けて,研究論文を出版社に寡占させず,世の中に広く知らせるオープンアクセスに向けた活動が盛んになった。
2003年に「PLOS Biology」2006年に「PLOS ONE」が創刊され,「情報管理」でも,この10年間においていくつかの関連記事を掲載した(表3)。
内容は,オープンアクセス誌の紹介に関する記事が多いが,「オープンアクセスの広がりと現在の争点」[佐藤翔, 56(7)]などの振り返るような記事も掲載してきた。特に2014年の「PLOS ONEのこれまで,いま,この先」[佐藤翔,59(7)]は,2016年4月からの21か月間でダウンロード数が約3万7,000と非常に多い記事である。
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | オープンアクセスコンテンツを活用する電子リソース検索:実践女子大学図書館が提供するOPACと横断検索 | 伊藤 民雄 | 51(3) |
2 | 日本のオープンアクセス出版活動の動向解析 | 林 和弘 | 52(4) |
3 | オープンアクセス出版は費用・便益とも購読出版より優れているか? JISC報告書『代替学術出版モデルの経済的影響:費用と便益調査』の意義と問題点 | 佐藤 翔 | 53(7) |
4 | 新しい学術ジャーナル出版システムSCOAP3 高エネルギー物理学における試み | 野崎 光昭 | 56(2) |
5 | 新しい日本語Webコンテンツ,「新着論文レビュー」と「領域融合レビュー」 | 飯田 啓介 | 56(3) |
6 | オープンアクセスの広がりと現在の争点 | 佐藤 翔 | 56(7) |
7 | 日本の研究者による電子情報資源の利用:SCREAL2011調査の結果から | 佐藤 義則ほか | 56(8) |
8 | PLOS ONEのこれまで,いま,この先 | 佐藤 翔 | 57(9) |
9 | ハゲタカオープンアクセス出版社への警戒 | 栗山 正光 | 58(2) |
10 | オープンアクセスとクリエイティブ・コモンズ採用における注意点:開かれた研究成果の利活用のために | 水野 祐 | 59(7) |
学協会における学術論文誌発行に関わるさまざまなノウハウや情報交換を行う不定期連載が2013年から始まっている。学会において学術論文誌を発行する意義については「科学基礎論学会の学術誌刊行に関する議論を通して」[菊池誠,55(12)],「日本植物生理学会が誇る国際学術雑誌Plant and Cell Physiologyの発行を通じて」[山谷知行,56(1)],「電子情報通信学会論文誌による国際学術情報発信」[今井浩,56(9)]で議論されている。
オープンアクセス誌やデータジャーナル誌の出版に当たっての苦労は,「オープンアクセスジャーナル出版の実践と考察 理工系分野における学術誌」[谷藤幹子,52(6)],「データジャーナル『Polar Data Journal』創刊の取り組み:極域科学データの新たな公開体制構築に向けて」[南山泰之ほか,60(3)]に述べられている。そのほか出版倫理など学術雑誌発行に関わるさまざまな記事を掲載した(表4)。
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | J-STAGEにおける雑誌編集に関する推奨基準 | 和田 光俊ほか | 51(4) |
2 | オープンアクセスジャーナル出版の実践と考察 理工系分野における学術誌 | 谷藤 幹子 | 52(6) |
3 | 論文の著作権を守る 学術出版における剽窃検知 | MEDDINGS, Kirsty | 53(3) |
4 | 学術情報環境の変化に対応する学術出版の道しるべ SIST 07/08の改訂による学術雑誌・学術論文の新たな作成基準 | 大山 敬三ほか | 53(10) |
5 | CrossCheckを用いた剽窃・盗用チェック 日本疫学会誌Journal of Epidemiologyの事例 | 橋本 勝美 | 55(2) |
6 | 学術誌「Synthesiology(シンセシオロジー)」のこれまでとこれから イノベーション創出のための構成型研究をめざして | 小林 直人ほか | 55(10) |
7 | 論文誌による知識の普及 | 赤松 幹之 | 55(11) |
8 | 学会の役割を考える:科学基礎論学会の学術誌刊行に関する議論を通して | 菊池 誠 | 55(12) |
9 | 学会の役割を考える:日本植物生理学会が誇る国際学術雑誌Plant and Cell Physiologyの発行を通じて | 山谷 知行 | 56(1) |
10 | 医学雑誌編集者のためのガイドライン | 北村 聖 | 56(6) |
11 | 学会の役割を考える 電子情報通信学会論文誌による国際学術情報発信 | 今井 浩 | 56(9) |
12 | オープンアクセス出版と英国王立化学会 | イーグリング, ロバートほか | 57(7) |
13 | Journal of Epidemiologyにおける出版倫理の取り組み | 橋本 勝美 | 57(7) |
14 | 出版倫理と情報管理の関わり The Committee on Publication Ethicsでの経験から | ウェイジャー, エリザベス | 57(7) |
15 | 学会論文誌のあり方 日本機械学会における学術論文誌の再編から | 藤井 孝藏 | 57(8) |
16 | 日本音響学会の論文誌発行と学術情報発信 | 中村 健太郎 | 58(2) |
17 | Science and Technology of Advanced Materials誌を例とするオープンアクセスジャーナルの安定化の条件 学術誌創刊350年の歴史に寄せて | 谷藤 幹子 | 58(5) |
18 | 日本薬学会論文誌の取り組み:オープンアクセス誌の可能性 | 太田 茂 | 59(4) |
19 | 学会誌をどう出版するか:商業出版社に託す場合の注意点 | 有田 正規 | 59(6) |
20 | 日本分析化学会英文誌の情報発信強化策:プロモーション活動によるジャーナル基盤強化 | 小澤 岳昌 | 60(1) |
21 | データジャーナル『Polar Data Journal』創刊の取り組み:極域科学データの新たな公開体制構築に向けて | 南山 泰之ほか | 60(3) |
22 | 日本遺伝学会 Genes & Genetic Systems誌の試み:アジアの遺伝学を主導する学術雑誌を目指した取り組み | 舘田 英典 | 60(3) |
23 | 日本内科学会英文論文誌「Internal Medicine」の取り組み | 小笠原 功明 | 60(5) |
24 | データベース付きオープンアクセスジャーナルHuman Genome Variationの出版:日本人類遺伝学会の取り組み | 徳永 勝士 | 60(12) |
一部,オープンアクセスや次節のオープンデータと重複するが,データを保管するリポジトリについてもいくつか記事を掲載した(表5)。
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | 見晴らしのよい場所からあるべきシステムを考える―デジタルライブラリ,デジタルアーカイブ,機関リポジトリを超えて― | 宇陀 則彦 | 51(3) |
2 | 島根大学学術情報リポジトリSWANにおけるセルフアーカイビングの実際―大学評価情報データベース連携と登録支援機能を中心として― | 福山 栄作ほか | 51(4) |
3 | 材料系研究所におけるリポジトリシステムの実践と将来 | 谷藤 幹子ほか | 51(12) |
4 | ArXiv創設20年 | GINSPARG, Paul | 54(7) |
5 | 国立国会図書館におけるデジタルアーカイブ構築 知の共有を目指して | 中山 正樹 | 54(11) |
6 | 材料系研究所における機関リポジトリNIMS eSciDocの開発から応用まで 研究者総覧SAMURAIと研究ライブラリコレクション | 高久 雅生ほか | 55(1) |
7 | 研究者のアウトリーチ活動としてのセルフアーカイビング | 轟 眞市 | 55(2) |
8 | 研究プロジェクト成果の保存と公開 日本大学における一研究プロジェクトの事例 | 藤森 裕基 | 55(3) |
英国科学技術省のジョン・テイラーによって1999年に提唱された「e-Science」,今世紀初頭にジム・グレイによって提唱された「第4のパラダイム」が広まり2),さらに2011年にはマイケル・ニールセンによる「オープンサイエンス」の提唱があった3)。科学技術基本計画注2)にも「オープンサイエンス」が明記されるなど,オープンアクセスに続いて,科学における「データ」のオープン化の重要性が次第に認識された10年間であり,「情報管理」誌上でも2013年(56巻)以降,本分野に関する記事数は急速に伸びている(表6)。
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | 講演 米国国立農学図書館とe-サイエンス | ヤング, ピーター R. | 51(9) |
2 | 講演 デジタル時代のサイバーインフラストラクチャ,サイバーラーニングおよび学術研究 | ボーグマン, クリスティーン・L. | 52(8) |
3 | 大勢の智恵を結集してつくる「科学シミュレータ」と仮想ラボセンターSciNetS(サイネス)の基盤 | 豊田 哲郎 | 54(8) |
4 | 欧州におけるオープンデータ政策の最新動向 | 高木 聡一郎 | 55(10) |
5 | OpenStreetMapの事例を通じて考えるオープンデータのライセンス設定 | 東 修作 | 56(3) |
6 | 生命科学分野におけるデータの共有の現状と課題 | 高祖 歩美 | 56(5) |
7 | 日本におけるオープンデータの進展と展望 | 大向 一輝 | 56(7) |
8 | エビデンスデータを活用した研究力強化と競争時代の研究大学のありかた | 三輪 唆矢佳ほか | 56(12) |
9 | オープンサイエンスと科学データの可能性 | 宮入 暢子 | 57(2) |
10 | Scientific Data データの再利用を促進するオープンアクセス・オープンデータジャーナル | ヒリナスキエヴィッチ, イアンほか | 57(9) |
11 | 研究メタデータの正規化とWebサイト公開のための自動処理 船舶観測データ公開に関する事例 | 福田 和代ほか | 58(2) |
12 | なぜ図書館はLinked Dataに取り組むのか 欧米の事例から | 橋詰 秋子 | 58(2) |
13 | 今,変革期にある科学 | 大竹 暁 | 58(3) |
14 | 社会と科学のためのオープンデータ | UHLIR, Paul F.ほか | 58(5) |
15 | 科学はどこまでオープンにできるか | 有田 正規 | 58(5) |
16 | SAT大蔵経テキストデータベース 人文学におけるオープンデータの活用に向けて | 永崎 研宣 | 58(6) |
17 | 研究データ共有の現在 異分野データの統合とデータ引用,日本のプレゼンス | 池内 有為 | 58(9) |
18 | 研究データへのDOI登録実験 | 武田 英明ほか | 58(10) |
19 | ビッグデータと個人情報保護法:データシェアリングにおけるパーソナルデータの取り扱い | 佐藤 一郎 | 58(11) |
20 | わが国における政府統計のデータシェアリングの現状と課題 | 伊藤 伸介 | 58(11) |
21 | レポート紹介 Making Data Count:データレベルのメトリクス(指標)開発に向けた調査報告 | 池内 有為 | 58(11) |
22 | レポート紹介 OECDレポート:オープンサイエンスの実現に向けて | 池内 有為 | 58(12) |
23 | 国立情報学研究所における研究用データセットの共同利用 | 大山 敬三ほか | 59(2) |
24 | 材料データとマテリアルズインテグレーション | 小関 敏彦 | 59(3) |
25 | オープンサイエンスの論点:Research Data Alliance第7回総会の議論と日本の趨勢 | 池内 有為 | 59(4) |
26 | レポート紹介 『地球環境研究におけるオープンデータ:ベルモント・フォーラムによるオープンデータ調査』 | 近藤 康久 | 59(4) |
27 | 「デジタル台風」におけるキュレーションとオープンサイエンス:持続可能なデータプラットフォームに向けた課題 | 北本 朝展 | 59(5) |
28 | レポート紹介 『オープンデジタルサイエンス:最終調査報告書』 | 林 和弘 | 59(6) |
29 | 地球環境情報分野における研究データ共有に関する意識調査:研究現場の実態 | 小野 雅史ほか | 59(8) |
30 | 共創型イノベーションを創出する:ニコニコ学会βの活動を通じて | 江渡 浩一郎ほか | 59(10) |
31 | Linked Open Data(LOD)による統計データの提供:政府統計データ(e-Stat)の新しい形 | 西村 正貴 | 59(12) |
32 | オープンデータがもつ「データ開放」の意味を再考する:自由な利用と再利用の担保に向けて | 大澤 剛士 | 60(1) |
33 | 気象情報が高度に利活用される社会を目指して | 松本 康志 | 60(2) |
34 | オープンデータのコンテスト型普及活動:LODチャレンジとJSTの連携イベントを例に | 江上 周作ほか | 60(4) |
35 | DBpediaの現在:リンクトデータ・プロジェクト | 加藤 文彦 | 60(5) |
36 | 「オープンなデータ取引市場」実現の取り組み:データ流通推進のための取引市場の要件,課題と実装事例 | 真野 浩 | 60(6) |
JST情報事業では以前から収集した情報の活用には力を入れてきており,記事も掲載しているが,2010年代に入って「ビッグデータ」の分析が注目され始め,「データサイエンティスト」も着目されだし,記事数が増加している。
「情報管理」誌に掲載された記事の内容は,大きく3つに分けられる。
なお,2016年の「トレンドを知るためのビジネス情報収集手法:情報プロフェッショナルが磨いておきたい選択眼とは」[菊池健司,59(1)]は,ダウンロード数上位の記事になっている(表9)。
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | ビッグデータの潮流とデータエコシステム | 喜連川 優 | 55(10) |
2 | データ・サイエンティストがビッグデータで私たちの未来を創る | 樋口 知之 | 56(1) |
3 | SNSとIoT(Internet of Things)が切り拓く,ビッグデータ2.0の世界 | 村上 憲郎 | 56(2) |
4 | エッジ・ヘビー・データとそのアーキテクチャ:ビッグデータ時代のITアーキテクチャ | 丸山 宏 | 56(5) |
5 | 未来のデータサイエンティストを探せ! 研究分野遷移から見た人材マッチング | 釋 宏介ほか | 57(10) |
6 | ビッグデータでデザインするスマートな農業 | 二宮 正士 | 58(8) |
7 | インダストリー4.0は何の革命か:ビッグデータ,オープンデータの動きと軌を一にする社会システム革命の始まり | 永野 博 | 59(3) |
8 | ビッグデータを用いた観光動態把握とその活用:動体データで訪日外客の動きをとらえる | 相原 健郎 | 59(11) |
9 | INFOPRO2016特別講演 ビジネスに活かす統計学:エビデンスに基づく価値創造 | 西内 啓 | 59(12) |
10 | 都市浸水対策の高度化:社会課題の解決に向けたデータ活用事例 | 渋尾 欣弘ほか | 60(2) |
11 | モバイル空間統計による動態人口把握:観光防災,帰宅困難者対策の観点から | 松原 徳和 | 60(7) |
12 | ビッグデータ×機械学習の展望:最先端の技術的チャレンジと広がる応用 | 福島 俊一ほか | 60(8) |
13 | 衛星リモートセンシングで海洋空間を知る:水産資源の持続可能な利用のためのアプローチ | 齊藤 誠一 | 60(9) |
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | テキストマイニングによる知財ポートフォリオ分析 | 中居 隆 | 51(3) |
2 | 研究活動に対する客観的かつ定量的な評価指標 | 清水 毅志 | 52(8) |
3 | ClinicalTrials.govに登録された臨床試験の分析 | 中村 文胤 | 52(8) |
4 | 計量書誌学を用いた新たな評価の取り組み JSTと海外研究資金配分機関の研究成果の比較 | 正木 法雄ほか | 52(9) |
5 | サイエンスリンケージによるJST事業成果分析(上) 国別・機関別の分析 | 治部 眞里ほか | 52(10) |
6 | サイエンスリンケージによるJST事業成果分析(下) 可視化の具体的手法 | 落合 圭ほか | 52(11) |
7 | 未来をとらえる科学とは フォーサイトを俯瞰する | 治部 眞里 | 54(4) |
8 | 国際的にみた日本の学術論文の質と量の動向分析 | 根岸 正光 | 54(5) |
9 | バイオテクノロジー分野における特許分類および引用情報を指標とした特許の価値評価に関する一考察 | 三原 健治 | 54(11) |
10 | 先端研究領域を見いだす「リサーチフロント」分析 ビブリオメトリックスの一事例 | 三輪 唆矢佳ほか | 55(5) |
11 | 日本の大学が生産した学術文献の言語別分析 | 伊藤 祥 | 56(8) |
12 | 座談会 3i研究会「情報を力に変えるワークショップ」(前編) メンバーが語るその活動と魅力 | 伏見 祥子ほか | 57(3) |
13 | 座談会 3i研究会「情報を力に変えるワークショップ」(後編) メンバーが語るその活動と魅力 | 伏見 祥子ほか | 57(4) |
14 | 国主導で行われる基幹技術の策定に資する要素技術導出 | 治部 眞里ほか | 58(1) |
15 | 雑誌・新聞・JSTデータからみるよりよい企業選択へのヒント | 辻 智康 | 58(4) |
16 | 座談会 3i研究会「情報を力に変えるワークショップ」 第2期研究を終えて―その成果と醍醐味を語る | 屋ケ田 和彦ほか | 58(7) |
17 | 専門家を探せ! JSTデータを利用したエキスパート検索システムの開発 | 大平 倫宏 | 58(7) |
18 | 萌芽研究領域の特定手法と評価指標に関する考察 | 岩見 紫乃 | 58(9) |
19 | 健康ビッグデータ解析による健康寿命延伸と幸福度向上を目指して:疾患予兆発見と予防法開発に向けた弘前大学COI拠点の挑戦 | 村下 公一 | 58(10) |
20 | 第5期科学技術基本計画における主要指標について | 治部 眞里ほか | 59(1) |
21 | 大学における研究関連求人の推移:JREC-IN Portal掲載の求人票に基づく分析 | 川島 浩誉ほか | 59(6) |
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | 特許固有の引用情報を考慮した特許文献の重要度算出方式の検討 | 佐藤 祐介ほか | 51(5) |
2 | ライフサイエンス分野における引用文献データベースの比較と有用性(前編)―Web of Science対Scopus― | 松浦 智佳子ほか | 51(6) |
3 | ライフサイエンス分野における引用文献データベースの比較と有用性(後編)―Web of Science対Scopus― | 松浦 智佳子ほか | 51(7) |
4 | テキストマイニングと統計解析言語Rによる特許情報の可視化 | 安藤 俊幸 | 52(1) |
5 | サイエンスマップによる科学研究の動的変化の観測 手法と応用 | 伊神 正貫ほか | 52(5) |
6 | 論文と特許を対象にした技術動向分析 第7回,第8回NTCIRワークショップ 特許マイニングタスク | 難波 英嗣ほか | 52(6) |
7 | 研究者を支援する評価分析ツールの構築 機関リポジトリと研究者総覧を活用した視認度評価分析システム | 村田 輝ほか | 52(9) |
8 | テキストマイニング技術の特許分析・特許検索実務への活用 特許検索・分析サービス「パテント・インテグレーション」 | 山下 佳之 | 52(10) |
9 | 特許の可視化と特許解析 解析ツールとの付き合い方を考える | 国司 洋介 | 53(11) |
10 | Cytoscapeによる特許情報のネットワーク解析とビジュアル化 | 今津 均 | 54(8) |
11 | 科学技術研究における多様なメトリクスの重要性 一研究者の視点から | 宮川 剛 | 55(3) |
12 | Altmetricsの可能性 ソーシャルメディアを活用した研究評価指標 | 坂東 慶太 | 55(9) |
13 | 初音ミクとN次創作に関連した音楽情報処理研究 VocaListenerとSongrium | 後藤 真孝ほか | 56(11) |
14 | 研究戦略のための計量書誌学の実践的活用と応用 | 福成 洋 | 57(6) |
15 | 関連研究探索のための検索可視化システム | 廣川 佐千男ほか | 58(6) |
16 | 顧客ニーズに即した技術開発に資する情報解析手法:消臭技術を対象としたオープンイノベーションの検討 | 高橋 匡ほか | 58(10) |
17 | トレンドを知るためのビジネス情報収集手法:情報プロフェッショナルが磨いておきたい選択眼とは | 菊池 健司 | 59(1) |
知的財産権や著作権についても,電子化やデータ利用の進展につれて取り扱いが変化してきており,多くの記事を掲載してきた。たとえば2013年の「電子書籍がもたらす出版・図書館・著作権の変化 現状分析と今後のあり方の検討」[植村八潮,56(7)]は,ダウンロード数上位の記事になっている(表10)。
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | 国産電子ジャーナルの著作権とライセンス:J-STAGEジャーナルの現状に見る課題と可能性 | 林 和弘ほか | 51(3) |
2 | INFOPRO 2008 特別講演 どうする日本の知財戦略 | 荒井 寿光 | 51(12) |
3 | 米国Googleブック検索訴訟の和解が持つ意味 図書館関係者への助言 | 山本 隆司 | 52(7) |
4 | 国内学術雑誌における著作権の取り扱い調査 著作権規定のひな型と『情報管理』誌におけるケーススタディ | 日高 真子 | 53(1) |
5 | グーグル・ブック・サーチ,あるいはバベルの図書館 新しいぶどう酒は新しい革袋に | 名和 小太郎 | 53(3) |
6 | 英文学術誌における著作権の取り扱い調査および著作権規定の方向性 | 日高 真子 | 54(1) |
7 | グローバル化時代の知財情報 必要とされる情報と人材 | 長澤 洋 | 55(5) |
8 | 教育コンテンツのネット公表に伴って必要な権利処理について MITオープンコースウェアをめぐる米国と日本の社会制度の違い | 児玉 晴男 | 55(6) |
9 | 米国特許法改正 特許調査への影響を中心に | 山田 有美 | 55(8) |
10 | 電子書籍がもたらす出版・図書館・著作権の変化 現状分析と今後のあり方の検討 | 植村 八潮 | 56(7) |
11 | 知のインフラ整備とデジタル著作権の挑戦 | 福井 健策 | 56(10) |
12 | iPS細胞技術の普及における知的財産権の役割と挑戦 | 高尾 幸成 | 56(12) |
13 | わが国の著作権制度における権利管理 | 児玉 晴男 | 57(2) |
14 | 電子実験ノートを用いた知的財産保護の最前線 | 原田 明彦ほか | 57(10) |
15 | 日本におけるクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの実際 | 長谷川 世一 | 58(5) |
16 | INFOPRO2015特別講演 ウェブ世論と著作権の新たなリスク | 福井 健策 | 59(2) |
17 | イノベーションを支援する知財情報:WIPOの戦略・政策・イニシアチブ | 高木 善幸 | 59(4) |
情報流通を考えるうえで,誰もが普通に参加できる共生社会を指す「インクルージョン」「インクルーシブ」ということに対する配慮も重要である。2011年の「デジタル・インクルージョンを支えるDAISYとEPUB」[河村宏,54(6)]」をはじめとして, 障がいの有無にかかわらず情報を共有でき共に生きるための技術に関する記事を随時掲載してきた(表11)。
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
---|---|---|---|
1 | デジタル・インクルージョンを支えるDAISYとEPUB | 河村 宏 | 54(6) |
2 | カラーユニバーサルデザイン 色覚バリアフリーを目指して | 伊藤 啓 | 55(5) |
3 | 聴覚障がい者向け手話サービスへの情報技術の応用~Tech for the Deaf~ | 大木 洵人 | 57(4) |
4 | 高齢者・障害者の感覚特性データベース 製品・サービス・環境のアクセシビリティ向上のために | 倉片 憲治 | 57(8) |
5 | 音声の障がい者のための最先端音声合成技術 | 山岸 順一 | 57(12) |
6 | 「合理的配慮」の基盤としての情報のアクセシビリティ 障害のある人にもない人にも情報を届けるために | 野口 武悟 | 58(4) |
7 | 身体を拡張する筋電義手:"障害"を再定義するテクノロジーの実現を目指して | 粕谷 昌宏ほか | 58(12) |
8 | 電子書籍ビューアーのアクセシビリティ機能:関係者会議における議論の報告 | 青木 千帆子ほか | 59(5) |
9 | IPtalkの開発とパソコン要約筆記:聴覚障害者のための情報保障 | 栗田 茂明 | 59(6) |
「情報管理」には,視点や図書紹介,情報論議のように長年にわたってコーナーを設けた連載記事以外に,単独の著者,または複数の著者が交代で,あるテーマについて数か月から数年執筆した連載記事がある。
ここ10年間の主な連載のテーマを表12にまとめる。主要な読者であるインフォプロ向けに,先輩インフォプロから経験や現状を伝え,将来こうなりたいと夢を共有する連載「インフォプロってなんだ?」や,情報発信型の活動を取り上げた「つながれインフォプロ」は,長く続いた連載である。表13には,「つながれインフォプロ」を紹介内容とともに掲げた。
その他,国内外でデータ分析を行うときの統計データの所在などのノウハウ,AMED(日本版NIH)創設に向けた新しい指標の開発などのデータ分析例の紹介,情報セキュリティー,特許や著作権に関する連載等を掲載してきた。
また,インタビューや講演・座談会記録も掲載しているが,それらの中には,エルゼビア,トムソン・ロイター(現 クラリベイト・アナリティクス),Google等の情報流通のメジャーなプレーヤーが当時どのように考えて活動していたかがわかる記事を掲載してきた。これらの海外機関の上層部の話を聞く機会はなかなかないので,これらの情報は非常に貴重な記事だと考えている(表14)。
連載名 | 著者名 ※1 | 開始 | 終了 | 連載回数 | |||
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年月 | 巻(号) | 年月 | 巻(号) | ||||
1 | インフォプロってなんだ? | 藤井 信栄ほか | 2009/4 | 52(1) | 2012/8 | 55(5) | 38回 |
2 | つながれインフォプロ | 江草 由佳ほか | 2013/10 | 56(7) | 2017/2 | 59(11) | 32回 |
3 | インフォプロによるビジネス調査-成功のカギと役立つコンテンツ | 上野 佳恵 | 2014/4 | 57(1) | 2015/3 | 57(12) | 12回 |
4 | 統計情報活用への招待 | 浅田 昭司 | 2011/7 | 54(4) | 2012/9 | 55(6) | 15回 |
5 | 新興地域の統計事情 | 東川 繁ほか | 2012/12 | 55(9) | 2013/9 | 56(6) | 10回 |
6 | わが国における研究不正 公開情報に基づくマクロ分析 | 松澤 孝明 | 2013/6 | 56(3) | 2013/7 | 56(4) | 2回 |
諸外国における国家研究公正システム | 2014/1 | 56(10) | 2014/3 | 56(12) | 3回 | ||
博士人材の研究公正力 | 2017/9 | 60(6) | 2018/1 | 60(10) | 3回 | ||
7 | 日本版NIH創設に向けた新しい指標の開発 ※2 | 治部 眞里ほか | 2013/10 | 56(7) | 2014/11 | 57(8) | 8回 |
8 | 特許のいろは | 新井 規之 | 2008/10 | 51(7) | 2009/3 | 51(12) | 6回 |
9 | 教えて!著作権 | 南 亮一ほか | 2010/10 | 53(7) | 2011/3 | 53(12) | 6回 |
10 | 研究・実務に役立つ!リーガル・リサーチ入門 | 岩隈 道洋ほか | 2012/10 | 55(7) | 2013/12 | 56(9) | 15回 |
11 | サイバースペースとセキュリティー | 東 浩紀ほか | 2016/12 | 59(9) | 2017/3 | 59(12) | 6回 |
12 | 「情報」とはなにか | 大黒 岳彦ほか | 2017/6 | 60(3) | 2018/3 | 60(12) | 10回 |
13 | 視点 ※3 | 植村 八潮ほか | 2008/4 | 51(1) | 2018/3 | 60(12) | 120回 |
14 | 情報交差点 | 森田 歌子 | 2008/4 | 51(1) | 2010/3 | 52(12) | 24回 |
※1 回により著者が変わる場合,第1回の著者名を記載している。
※2 連載名は第6回から「AMED(日本版NIH)創設に向けた新しい指標の開発」に変更している。
※3 視点は51巻以降の掲載分のみ集計している。
連載回 | 紹介内容 | 著者名 | 巻(号) |
---|---|---|---|
1 | FRBR&RDA勉強会 | 江草 由佳 | 56(7) |
2 | マイニング探検会(通称マイタン) | 清田 陽司 | 56(8) |
3 | リブヨ:図書館員のための関西のイベント情報サイト | リブヨ | 56(9) |
4 | 京都情報図書館学学習会 | 藤原 直幸 | 56(10) |
5 | LinkedData.jp(LinkedData勉強会) | 加藤 文彦 | 56(11) |
6 | 日本EPI協議会:電気・電子を中心とする工学分野の特許情報の利用技術に関する会 | 堀越 節子 | 56(12) |
7 | 神奈川県資料室研究会(略称「神資研=しんしけん」) | 齋藤 久実子 | 57(1) |
8 | 日本アグケム情報協議会:化学・農薬関連の情報調査技術の向上を図る会 | 黒田 潔 | 57(2) |
9 | 日本製薬情報協議会(PIAJ) | 松浦 智佳子 | 57(3) |
10 | ロー・ライブラリアン研究会(通称LL研):法情報提供サービスの研究会 | 金澤 敬子 | 57(4) |
11 | メディアドクター研究会:医療・健康報道を評価し質の向上を目指す取り組み | 渡邊 清高 | 57(5) |
12 | 日本FARMDOC協議会:医薬関連の特許情報を扱うスキルアップと交流の会 | 須藤 公夫 | 57(6) |
13 | むすびめの会(図書館と在住外国人をむすぶ会) | 迫田 けい子 | 57(7) |
14 | ku-librarians:関西の大学図書館関係者を中心として活動する勉強会 | 今野 創祐ほか | 57(8) |
15 | 法律図書館連絡会(通称「法図連」) | 鈴木 敦 | 57(9) |
16 | INFOSTA OUG ライフサイエンス分科会 | 西内 史 | 57(10) |
17 | 日本PLASDOC協議会:ポリマー関連の情報検索技術の向上を図る | 平野 正明 | 57(11) |
18 | ウィキペディアタウン | 日下 九八 | 57(12) |
19 | INFOSTA OUG 特許分科会 | 佐々木 文彦 | 58(1) |
20 | コラボリー(COLABORY):研究者のためのソーシャルプラットフォーム | 杉山 岳文 | 58(3) |
21 | ししょまろはん:京都府で働く図書館司書の自主学習グループ | 柴田 祥衣 | 58(4) |
22 | 情報ナビゲーター交流会ほか:図書館のビジネス支援 | 小林 隆志 | 58(6) |
23 | ヴィアックスICT研究部会:ヴィアックス社図書館司書の社内研修会 | 和田 拓真ほか | 58(7) |
24 | ミュージアムライブラリーの会 | 山崎 美和 | 58(8) |
25 | 老テク研究会:高齢者や障害者の立場から情報通信サービスを考える | 近藤 則子 | 58(9) |
26 | めりーらいん(ME-LI.LINE):医療(medicine)と図書館(library)を結ぶ | 市川 美智子ほか | 58(10) |
27 | saveMLAK:被災したMuseum,Library,Archive,Kominkanの支援活動 | 小村 愛美 | 58(12) |
28 | 長崎大学附属図書館「出前図書館」 | 浦 さやかほか | 59(1) |
29 | Project Lieと「図書館情報学チャンネル」 | 小野 永貴ほか | 59(5) |
30 | サーチャーの会 | 原田 智子 | 59(6) |
31 | 患者スピーカーバンク:患者の語りを社会に生かす | 香川 由美 | 59(10) |
32 | 近畿病院図書室協議会 | 寺澤 裕子 | 59(11) |
記事名 | 著者名 | 巻(号) | |
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1 | インタビュー 学術情報流通における出版社のユーザー・コミュニケーション展望 エルゼビア社副会長に聞く | CHI Youngsuk, インタビューと翻訳:熊谷 玲美 | 51(6) |
2 | 特別寄稿 知的情報の未来へ | カラハー, ヴィン | 51(10) |
3 | インタビュー 学術情報流通の未来における出版社の役割 シュプリンガー社会長に聞く | Derk Haankほか, インタビューと翻訳:熊谷 玲美 | 52(1) |
4 | インタビュー 出版をめぐる動き,ひいては出版社の未来について 国際出版連合会長に聞く | SPRUIJT, Herman P., インタビューと翻訳:荒川 紀子 | 52(7) |
5 | 世界の知識の図書館を目指すInternet Archive 創設者Brewster Kahleへのインタビュー | 時実 象一 | 52(9) |
6 | インタビュー ノーベル賞受賞者予測と引用分析のベストプラクティス D.A.ペンドルベリー氏(トムソン・ロイター)に聞く | PENDLEBURY, David A., インタビューと翻訳:熊谷 玲美 | 53(1) |
7 | インタビュー オープンアクセス出版のビジネスモデルはなぜ成立するのか? バイオメド・セントラル代表コッカリル氏に聞く | コッカリル マシュー, インタビューと翻訳:高木 和子 | 53(2) |
8 | INFOPRO 2010特別講演 Googleの切り開く情報の世界 プロフェッショナルの仕事とは | 村上 憲郎 | 53(12) |
9 | 講演 CrossRefは学術コミュニケーションを促進する | PENTZ, Ed | 54(1) |
10 | 講演 研究者コミュニケーションを根本から変える文書管理の変革 Mendeley CEOが語る学術情報流通の将来 | ヘニング, ビクトール | 55(4) |
おすすめ本の紹介を通じて選者をも紹介する「この本!おすすめします」は,ユニークな企画として長く続いた。複数の選者から紹介された「おすすめ本」6冊を表15に掲げる。「おすすめ本」約360冊のリストはWeb版の一記事として登載したのでご覧いただきたい。
複数の選者から紹介された本 | 「情報管理」 紹介記事 | |||||
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書名 | 紹介本著者・訳者 | 出版社 | 発刊年 | 執筆者 | 巻(号) | |
1 | 未来をつくる図書館:ニューヨークからの報告 | 菅谷明子 | 岩波書店 | 2003 | 原田 智子 | 51(1) |
長神 風二 | 53(6) | |||||
2 | 著作権とは何か:文化と創造のゆくえ | 福井健策 | 集英社 | 2005 | 末廣 恒夫 | 52(12) |
時実 象一 | 56(7) | |||||
3 | Webの創成:World Wide Webはいかにして生まれどこに向かうのか | ティム・バーナーズ=リー著;高橋徹監訳 | 毎日コミュニケーションズ | 2001 | 大向 一輝 | 53(11) |
高久 雅生 | 56(9) | |||||
4 | 本を生みだす力:学術出版の組織アイデンティティ | 佐藤郁哉,芳賀学,山田真茂留 | 新曜社 | 2011 | 吉岡 利之 | 54(2) |
竹内 比呂也 | 56(2) | |||||
5 | 100歳の美しい脳:アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち | デヴィッド・スノウドン著;藤井留美訳 | DHC | 2004 | 佐藤 正恵 | 55(6) |
大武 美保子 | 58(4) | |||||
6 | インフォメーション:情報技術の人類史 | ジェイムズ・グリック著;楡井浩一訳 | 新潮社 | 2013 | 佐藤 翔 | 56(12) |
西成 活裕 | 57(4) |
今回は誌面の都合で,10年間のすべての記事を紹介することはできなかった。
他には,本誌の大きな特徴である大学・公的機関や企業等の実務者からの寄稿による情報流通に関する取り組みやノウハウの紹介記事,自然言語処理や機械翻訳あるいは情報セキュリティー対策などの情報流通に関する技術情報,最近増えてきた自動運転や人工知能等の情報分野の新技術解説記事などがある。ぜひともお気に入りの記事を探していただきたい。
なお,本記事の記事分類は筆者が判断して区分している。そのため,重要な記事が掲載されていない場合や執筆者の意図とは異なる分類がされている場合もあるかもしれないが,筆者の能力不足とご寛恕(かんじょ)いただきたい。
できれば本稿にとらわれずに,初めに述べた検索方法で,いろいろと探索いただくことをお勧めしたい。
最後になったが,改めて読み直してみると,貴重な記事が数多く掲載されていることに気づかされた。今まで多忙な時間を割いて,「情報管理」にこのような記事をご執筆いただいた著者の方々,そして長きにわたってご支援いただいた読者の皆さまに深い謝意を表します。
ありがとうございました。
(科学技術振興機構 知識基盤情報部 住本研一)