Japan Journal of Human Resource Management
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Print ISSN : 1881-3828
The 48th Annual Conference at Kyushu Sangyo University
Dreaming Minds Create Spirits
Koji KARAIKE
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2019 Volume 20 Issue 1 Pages 56

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 (解説)

産業構造の変化は競争環境の変化を引き起こし,人材の育成・活用の仕方と人の働き方を大きく変えています。また呼応するように現在わが国では,社会をあげて,働き方改革のうねりが起こっています。今回の特別講演とシンポジウムでは,大きく変わる環境と働き方の変化のなかで,企業が置かれている状況と対応を理解し,改革を進めるリーダーが何を考えているのかをお聞きすることを目的として企画しました。

まず初めに,九州旅客鉄道株式会社(JR九州)取締役会長の唐池恒二氏に特別講演をお願いし,JR九州での経営改革・人材改革の背後にあるお考えをお話し頂きます。ご存知の方も多いと思いますが,JR九州は,国鉄の分割民営化後,大きく変貌,成長し,2016年には上場を果たしています。この背後にあったのが,唐池氏のリーダーシップです。ご著書『本気になって何が悪い』(PHP研究所)などの著書で書かれた人材に対する熱き思いをお伺いしました。

そして,シンポジウムでは,特別講演の唐池氏に加えて,株式会社ペンシル代表取締役社長COOの倉橋美佳氏,株式会社OZ Company代表取締役小津智一氏,同志社大学教授の太田肇先生にご参加頂きました。

株式会社ペンシルは,大多数の顧客が首都圏などにある状況のなかで,福岡を離れず経営を続ける,WEBコンサルティングを中核事業とする企業です。また経営のイノベーションおよび人材多様性を中核とした人材戦略で特徴づけられる企業でもあります。最近では,LGBTの社員に働きやすい環境を提供する試みでも注目されています。現在ペンシルの経営をリードされており,経営,人材等の発信が多い倉橋氏に人材に関する思いをお聞きしました。

OZ Companyは,福岡を中心に企業内保育施設,病院内保育施設等を企画,運営する企業で,「保育は人」と「笑顔のサイクル」をキーワードに,働く人を大切にしながら,ビジネスを進めていくためにダイバーシティの面などで,革新的な人材戦略を採用している企業です。特に転職率の高い保育士のリテンションにおいて注目を集めています。さらに創業者の小津氏は生き方でもイノベーティブな試みをされている方で,新たな働き方・生き方についてお聞きしました。

学会からは,組織と働き方のイノベーションについてご著書の多い太田肇教授にご参加頂き,3人のリーダーのお考えを解説頂き,労務研究に繋がる洞察を頂きました。

表層的な働き方改革の議論を超えて,より根本的働き方・働かせ方改革に触れ,研究・教育のヒントを得る良い機会となりました。

(筆者=プログラム委員長 守島 基博 学習院大学経済学部教授)

 
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