Annual Scientific Meeting of The Japanese Society of Clinical Pharmacology and Therapeutics
Online ISSN : 2436-5580
The 45th Annual Scientific Meeting of the Japanese Society of Clinical Pharmacology and Therapeutics
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【目的】高齢者の多剤服用に関する課題は大きく、2024年7月にも、病院および地域における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方について新たな指針が取りまとめられたことの通知が厚生労働省よりなされている。静岡厚生病院(265床:一般病棟130床、地域包括ケア病棟40床、回復期病棟95床)では、回復期病棟に入院する比較的合併症の少ない高齢者に、2023年3月より小児科も担当医として対応をしてきている。高齢の入院患者の多剤服用について、直面した課題を整理し、それに対する取り組みについて分析する。 【方法】他院から当院回復期病棟に転院となった新規入院患者の対応に当たり、前医より引き継いだ服用薬を確認して、患者の状態に合わせて必要性の有無を検討し、最長3か月間の在院期間中に観察を進めながら、退院後の担当医に引継ぎを行っている。75歳以上の高齢者を対象として、その実際について診療録をもとに後方視的に分析した。 【結果】2023年3月~2024年7月の1年5か月間に担当した患者は15名で、うち75歳以上は12名(男4名/女8名、77~96歳、平均84.7歳)。入院理由の疾患名は、大腿骨頸部骨折術後5名、大腿骨転子部骨折術後2名、脊柱管狭窄症術後3名、腰椎圧迫骨折1名、骨盤多発骨折1名。入院期間は19~90日、平均59.3日。転院時に引き継がれた定期内服薬の数は、定期内服薬が1~11種類、平均6.9種類、頓用薬が0~4種類、平均1.0種類。退院時は、定期内服薬が0~7種類、平均3.9種類、頓用薬が0~1種類、平均0.4種類(同じ種類でも規格が異なる場合はそれぞれを1とカウント)。中止をした主な薬剤は、鎮痛薬/疼痛治療薬、それらと併用されるプロトンポンプ阻害薬、降圧薬、脂質異常症治療薬、睡眠導入薬、など。 【考察】高齢者における多剤服用の問題は、わが国の医療制度や慣習を背景にした要素もあり、恥部と断じるべき状況も時に生じている。この課題に真剣に取り組むことは、医療費の膨張にブレーキをかけ、高齢者のQOLの向上に資するものと考えられる。 【結論】高齢者の回復期病棟への入院期間中は、日頃の多剤服用を見直す好機となり得る。

一般演題(口演) 5

 
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