The Journal of the Japan Society for Respiratory Care and Rehabilitation
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Clinical characteristics and outcomes of patients with nursing and healthcare-associated pneumonia who underwent pulmonary rehabilitation
Tatsuya MorishitaKazuaki SuyamaMasatoshi ItakiAkihito MiyagiTakako TanakaRyo Kozu
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2020 Volume 28 Issue 3 Pages 445-450

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要旨

【目的】呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)を施行した医療・介護関連肺炎(NHCAP)患者の臨床的特徴を転帰別で明らかにすること.

【方法と対象】肺炎の診断にて入院治療および呼吸リハを施行したNHCAP患者を対象に,対象者背景,肺炎重症度,併存疾患,身体機能,呼吸リハ関連項目,転帰について診療記録より後方視的に調査した.

【結果】解析対象者は83例(89[85-94]歳,男性37例)であった.転帰は死亡群30例,生存群53例であり,生存群のうち18例(34%)は退院先が入院前の生活場所から変更となっていた.死亡群は生存群と比べて身体活動レベルが低く,併存疾患や肺炎重症度もより重症であった.生存群のうち,退院先が変更となった群は,呼吸リハ開始までの期間が有意に長く,退院時に身体活動レベルが有意に低下していた.

【考察】NHCAP患者に対して早期の呼吸リハ介入,特に入院後可及的速やかな開始が身体活動レベルの維持につながり,入院前の生活場所への退院に影響する可能性が示唆された.

緒言

本邦では人口の急速な高齢化に伴い,肺炎に罹患する高齢者が増加している.肺炎は高齢になるほど死亡率が上昇し,2017年には肺炎が第5位,誤嚥性肺炎が第7位に位置している1.したがって,高齢者肺炎は深刻な医療上の問題であり,その対策は喫緊の課題である.

2011年に日本呼吸器学会は市中肺炎(community-acquired pneumonia: CAP)や院内肺炎(hospital-acquired pneumonia: HAP)とは異なる本邦特有の肺炎として医療・介護関連肺炎(nursing and healthcare-associated pneumonia: NHCAP)の概念を提唱し,診療ガイドラインを公表した2.その中で,NHCAP患者の医学的背景は複雑であり,抗菌薬治療を中心とした薬物療法のみならず,口腔ケアや摂食嚥下リハビリテーションを含めた,包括的な介入の必要性が明記されている2.臨床現場において,NHCAP患者は気道内に貯留した分泌物を自力で喀出することが困難であることが多く,早期離床に加えて気道クリアランス法を中心とした呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)の適用を求められることが少なくない.しかし,上記診療ガイドラインにおいて,呼吸リハの意義と必要性については記述されていない.

最近では,NHCAP患者に対する運動療法を中心とした呼吸リハが,退院時の日常生活活動(activities of daily living: ADL)向上に寄与するという報告3や,高齢の誤嚥性肺炎患者に対する入院早期からの呼吸リハの実施が,院内死亡率を改善させた4という結果も示されている.しかし,NHCAP患者は入院前の身体機能やADLが低く,治療に伴う安静臥床により,入院中に身体機能やADLが低下しやすい.そのため,呼吸リハを行っても入院前の身体機能やADLまで回復せず,他院への転院となったり,入院前の生活場所(自宅,施設)から変更せざるを得ない症例も少なからず存在することを経験する.しかし,そのような対象者の臨床的特徴は明らかとなっていない.

本研究では,呼吸リハを施行したNHCAP患者の臨床的特徴を転帰別で明らかにした.特に,呼吸リハを実施したにもかかわらず,入院前の生活場所への退院が困難であった患者の特性を明らかにすることで,今後のNHCAP患者に対する呼吸リハ介入の一助となる可能性が期待できる.

対象と方法

1. 対象

2010年4月から2014年3月までに当院に入院し,治療および呼吸リハを施行したNHCAP患者とした.NHCAP患者の選択はNHCAP診療ガイドラインの定義2に基づいて行われ,1:長期療養型病床群もしくは介護施設に入所している(精神病床も含む),2:90日以内に病院を退院した,3:介護を必要とする高齢者,身障者(介護の基準:performance status 3:限られた自分の身の回りのことしかできない,日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす,以上を目安とする),4:通院にて継続的に血管内治療(透析,抗菌薬,化学療法,免疫抑制薬等による治療)を受けている,のいずれかを満たしたものとした.除外基準は,CAP患者,解析を行う上で情報が不足している患者とした.倫理的配慮として,本研究は医療法人保善会田上病院の個人情報管理基準に則り,対象者及び家族に調査の目的と概要を十分に説明し,同意を得て実施した.

2. 方法

研究デザインは後ろ向きコホート研究である.以下の評価項目ならびに呼吸リハプログラムの内訳に関して,対象者の診療記録より後方視的に調査した.

1) 評価項目

a. 対象者背景

年齢,性別,入院時血液および生化学検査所見(白血球数,C反応性蛋白,血清アルブミン,総蛋白)を調査した.

b. 肺炎重症度

日本呼吸器学会呼吸器感染症に関するガイドライン「成人市中肺炎診療ガイドライン」が定めたA-DROPシステム5を用い,対象者の肺炎の重症度を分類した.これは1:年齢(男性70歳以上,女性75歳以上),2:脱水(尿素窒素 21 mg/dl以上または脱水あり),3:低酸素血症(経皮的動脈血酸素飽和度が90%以下[または動脈血酸素分圧が 60 Torr以下]),4:意識障害の有無(意識障害あり),5:血圧(収縮期血圧 90 mmHg以下)のうち,各項目に該当しないものを軽症,1もしくは2項目を満たすものを中等症,3項目を重症,4項目以上を超重症(意識障害またはショックがあれば1項目のみでも超重症)と判定するものである.

c. 併存疾患

併存疾患に関しては呼吸器,循環器,代謝,脳血管疾患の併存に加え,Charlson comorbidity index(以下:CCI)6を用いてスコアリングを行った. CCIは心筋梗塞,うっ血性心不全,末梢血管疾患,後遺症のない脳血管障害,認知症,慢性呼吸器疾患,膠原病,消化性潰瘍,軽度肝障害,糖尿病を有する場合は各1点,後遺症を認める脳血管疾患,中等度から高度の腎機能障害,三大合併症のいずれかを認める糖尿病,固形癌,白血病,リンパ腫は各2点,中等度から高度の肝機能障害は3点,転移性の癌,後天性免疫不全症候群は各6点とし,合計点数を算出する.その合計点数が5点を超えると予後が不良と解釈される.

d. 身体機能評価

身体機能評価には,Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status(以下:PS)7を用いた.PSは全身状態の指標の一つであり,日常生活における身体機能制限の程度を示す評価として5段階に分類される(表1).

表1 Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status
Score定義
0全く問題なく活動できる.
発病前と同じ日常生活が制限なく行える.
1肉体的に激しい活動は制限されるが,歩行可能で,軽作業や座っての作業は行うことができる.
例:軽い家事,事務作業
2歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない.
日中の50%以上はベッド外で過ごす.
3限られた自分の身の回りのことしかできない.日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす.
4全く動けない.自分の身の回りのことは全くできない.完全にベッドか椅子で過ごす.

e. 呼吸リハ関連項目

呼吸リハプログラムの内訳(早期離床,気道クリアランス手技),入院日から呼吸リハ開始までの期間について調査した.

f. 転帰

生存か死亡について調査後,生存例については,退院先変更の有無についても調査した.退院先として,転院,自宅から施設,施設から他の施設への退院については,入院前の生活場所からの変更ありとした.

2) 呼吸リハプログラム

担当医からのリハビリテーションの処方当日より,理学療法士による呼吸リハと,必要に応じて言語聴覚士による摂食嚥下リハビリテーションを行った.担当理学療法士は,20~40分の呼吸リハを1週間に5日実施した.呼吸リハの内容に関しては全例,早期離床を中心とした介入を行い,入院前のレベル獲得を目指して端座位,車椅子座位,可能であれば立位,歩行へと進めた.元々寝たきり等ADLが低い症例に関しては,端座位,車椅子座位を目標に介入を行なった.また,気道分泌物貯留を認める症例や,自力での分泌物喀出が不可能である症例に対して,必要に応じて体位ドレナージや呼吸介助,咳嗽介助などの気道クリアランス手技も併せて行った.

3) 統計解析方法

対象者を退院時生存群と死亡群に分類し,両群間で上記評価項目をMann-WhitneyのU検定,またはχ2検定を用いて比較検討した.また,生存群においてはさらに,退院先変更の有無にて分類し,各評価項目を比較検討した.データは中央値[四分位範囲]あるいは件数(百分率)にて表示し,統計学的有意水準は5%とした.これらの解析には,統計解析ソフトウェア IBM SPSS Statistics ver. 22.0®(IBM社製,米国)を使用した.

結果

1. 対象者背景

対象者のフローダイアグラムを図1に示す.全対象者は139例であり,その内,56例が除外基準に該当し,83例が解析対象となった.

図1

対象者のフローダイアグラム

CAP: community-acquired pneumonia

NHCAP: nursing and healthcare-associated pneumonia

対象者背景を表2に示す.年齢は中央値にて89歳,男性は46.6%であり,肺炎の重症度は重症および最重症が67.5%を占めていた.併存疾患は呼吸器疾患を有している者の割合が最も多く,次いで心疾患,脳血管疾患,代謝疾患の順であった.身体機能に関して,PSは入院前よりADLに多くの介助を要する3および4が67%を占めていた.また,呼吸リハ開始までの期間は中央値にて3.5日であり,内容として早期離床に加えて気道クリアランス手技を施行している者は45例(54%)であった.

表2 象者背景(n=83)
年齢(歳)89[85-94]
性別(男性/女性),例37/46
血液生化学データ
 WBC(/μ8,900[7,250-1,1600]
 Alb(g/dl)3.5[3.0-3.8]
 TP(g/dl)6.6[6.2-7.2]
 CRP(mg/dl)6.49[3.64-12.03]
A-DROP,例(%)
 軽症0(0)
 中等症27(32.5)
 重症30(36.2)
 最重症26(31.3)
併存疾患,例(%)
 脳血管疾患43(51.8)
 心疾患52(62.6)
 呼吸器疾患53(63.9)
 代謝疾患18(21.7)
CCI(1/2/3/4/5≦),例2/10/23/26/22
入院前PS(0/1/2/3/4),例0/5/22/32/24
呼吸リハ介入までの日数,日3.5[1-28]
転帰(変更なし/変更有り/死亡),例35/18/30

中央値[四分位]

WBC: white blood cell(白血球数),Alb: albumin(血清アルブミン値),

TP: total protein(総蛋白),CRP: c-reactive protein(C反応性蛋白),

CCI: Charlson comorbidity index(併存疾患指数)

2. 転帰

転帰に関しては生存群が53例(63%),死亡群が30例(37%)であった.死亡原因としては肺炎の悪化が21例(70%)と最多で,次いで心不全が4例(13%),腎不全が2例(7%),その他3例(10%)であった.

生存群においては,35例(66%)が退院先に変更がなく,18例(34%)が変更となっていた.また,退院先に変更があった群は,療養型病棟への転院が15例(83%),自宅から介護施設への退院が3例(17%)であった.そのうち PS低下が認められたものが13例(72%),経口摂取困難となったものが9例(50%)存在していた.

3. 生存群と死亡群の対象者背景の比較

生存群と死亡群の対象者背景の比較を表3に示す.死亡群では男性の割合が有意に高く(p=0.03),肺炎重症度においても,重症例の割合が高かった(p=0.04).また,CCI(p=0.002)は死亡群で有意に高値を示し,入院前PSにおいても,より重症であった(p=0.03).呼吸リハプログラムに関しては,早期離床に加え気道クリアランス手技を実施した割合は,生存群40.4%,死亡群79.3%であり死亡群が有意に高い割合を示した(p=0.001).

表3 生存群,死亡群の対象者背景の比較
生存群(n=53)死亡群(n=30)p値
年齢(歳)90[85-95]87[83-93]0.68
性別(男性/女性),例19/3418/120.03
血液生化学データ
 WBC(/μ8,650[7,425-11,575]9,300[6,900-9,300]0.89
 Alb(g/dl)3.55[3.20-3.88]3.3[3-3.7]0.11
 TP(g/dl)6.6[6.4-7.2]6.7[5.75-7.45]0.88
 CRP(mg/dl)7.00[4.43-12.25]3.82[2-11.9]0.12
A-DROP,例(%)0.04
軽症0(0)0(0)
中等症22(41.6)5(16.6)
重症19(35.8)11(36.7)
最重症12(22.6)14(46.7)
CCI(1/2/3/4/5≦),例1/9/19/16/80/1/6/8/150.002
入院前PS(0/1/2/3/4)0/4/16/24/90/5/22/32/240.03
呼吸リハ介入までの日数(日)3[1-8]4[1-12]0.56

中央値[四分位]

WBC: white blood cell(白血球数),Alb: albumin(血清アルブミン値),TP: total protein(総蛋白),CRP: c-reactive protein(C反応性蛋白),CCI: Charlson comorbidity index(併存疾患指数)

4. 生存群における退院先変更の有無での対象者背景の比較

生存群での入院前の生活場所から,退院先変更の有無での対象者背景の比較を表4に示す. 両群間において年齢や肺炎の重症度,入院前PSに有意差は認められなかったが,退院先に変更があった群では退院時PSが重症な者の割合が有意に高く(p=0.02),呼吸リハ開始までの期間も有意に長かった(p=0.03).

表4 退院先変更の有無での対象者背景の比較
変更無し(n=35)変更有り(n=18)p値
年齢(歳)90[84-95]90[86-91]0.71
性別(男性/女性),例14/215/130.46
血液生化学データ
 WBC(/μ8,600[7,600-11,500]9,000[6,700-11,800]0.89
 Alb(g/dl)3.5[3.3-3.9]3.6[2.9-3.7]0.25
 TP(g/dl)6.6[6.2-7.2]6.6[6.5-7.2]0.53
 CRP(mg/dl)7.91[5.09-13.74]6.49[3.98-9.39]0.21
A-DROP,例(%)0.87
 軽症0(0)0(0)
 中等症14(40.0)8(44.5)
 重症13(37.1)6(33.3)
 最重症8(22.9)4(22.2)
CCI(1/2/3/4/5≦),例0/5/15/10/51/4/4/6/30.43
PS(0/1/2/3/4),例
 入院前0/3/11/17/40/1/5/7/50.44
 退院時0/3/10/16/60/1/1/6/100.02
呼吸リハ介入までの日数(日)3[1-6]8[2-28]0.03

中央値[四分位]

WBC: white blood cell(白血球数),Alb: albumin(血清アルブミン値),TP: total protein(総蛋白),CRP: c-reactive protein(C反応性蛋白),CCI: Charlson comorbidity index(併存疾患指数)

また,退院先変更の有無での入院時と退院時のPSの変化を図2に示す.退院先に変更があった群のみ,入院時と比較して退院時に PSの有意な低下が認められていた(p=0.011).

図2

退院先別での入院前と退院時のPerformance Status変化

考察

今回,呼吸リハを実施したNHCAP患者の転帰ならびに転帰別での臨床的特徴について検討した.

本研究の対象者は極めて高齢であり,肺炎の重症度,PSともに重症が多く,併存疾患を有している割合も高かった.先行研究においても,NHCAP患者は重症度が高く,高齢かつ複数の併存疾患を有しているため,患者背景は複雑であると報告されている8

本研究対象者の転帰においては,約3割が死亡退院となっており,成人肺炎診療ガイドライン9で示されているNHCAP患者の死亡率15.5%を上回っていた. NHCAP患者の予後にはPSやCCIの関連があると報告されており10,本研究の対象者においても死亡群ではCCI,PSが高く,先行研究と同様の結果となった.加えて,死亡群では肺炎の重症度が高く,気道クリアランス手技を実施する症例が多く認められていたため,排痰の必要性が高かったことが示唆された.そのため,早期離床に加え,気道分泌物貯留を認めるものや,自力での分泌物喀出が不可能である症例に対して,必要に応じて体位ドレナージや呼吸介助法,咳嗽介助などの気道クリアランス手技の実施など,対象者個人毎の身体および呼吸状態に応じた介入を行っていく必要があると考える.

さらに,生存群において約3割に入院前の生活場所から退院先の変更を認めた.これらの群では退院時PSの低下が認められ,経口摂取困難となったものが半数存在したことが明らかとなった.NHCAP患者は入院治療後,退院時にはADLが有意に低下することが多いと報告されている11.そのため,退院時の身体活動レベル低下や経口摂取困難が,退院先変更に関与しているのではないかと推察された.さらに,退院先が変更となった群では,呼吸リハ介入までの期間が8日と有意に長かった.高齢者肺炎の多くの割合を占めると報告されている12誤嚥性肺炎患者に対して,入院3日以内の早期呼吸リハ介入は院内死亡率を低下させ4,ADL向上に寄与する13ことが報告されている.また,NHCAP患者を対象とした報告3では,入院中の運動療法を中心とした呼吸リハは,退院時にADLを向上させるとされており,この報告での開始までの期間は3日であった.そのため,NHCAP患者に対する早期の呼吸リハ介入,特に可及的速やかな開始が身体活動レベルを維持し,入院前の生活場所への退院に影響する可能性が示唆された.

本研究にはいくつかの限界がある.第一に単施設での研究であるため,当該施設での対象者背景や管理方法が結果に影響した可能性がある.しかし,本研究の対象者背景は先行研究と概ね同様であり,対象者の特異性や偏りは少なかったものと考えられる.第二に後方視的研究であるため,ADLや摂食嚥下機能の評価が不足していた事が挙げられる.本研究の対象者は入院中のPS低下によりADL低下をきたしている事や,摂食嚥下障害に伴う経口摂食困難によって退院に難渋したことも否定できない為,今後は前方視にてADLや摂食嚥下機能も含めた多面的な評価を行う必要がある.

本研究対象者のような,極めて高齢な患者においては,治療に伴う短期間の臥床であっても廃用症候群によるADL能力低下の危険性が高い.そのため,本研究結果から,可能な限り入院後早期より,離床や気道クリアランスを中心とした呼吸リハ介入を行うことで,身体活動レベルが維持され,入院前の生活場所への退院となる可能性が示された.今後は,多面的評価を前方視にて調査を行い,NHCAP患者に対するより効果的な介入内容を検討する必要がある.

今回,呼吸リハを行なったNHCAP患者の約3割が死亡しており,生存例においても入院前の生活場所への退院不可能なものが一定の割合で存在することが明らかになった.しかし,生存例においては早期からの呼吸リハ介入が,身体機能の維持に繋がり,最終的には入院前生活場所への退院に寄与する可能性が示された.今後,更なる高齢化が進みNHCAP患者の増加が予想される中,本研究結果はNHCAP患者に対する呼吸リハ介入の一助になる知見であると言える.

著者のCOI(conflicts of interest)開示

本論文発表内容に関して特に申告すべきものはない.

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