2020 Volume 29 Issue 1 Pages 7
呼吸療法・ケア・リハビリテーションは包括的であるべきでそのためには多職種連携が欠かせない.その多職種連携においてはそれぞれの専門職がその専門性を発揮しながら密に連携し,患者のQOL・ADL向上という同一目標に向かって的確な仕事をすることが重要である.しかし一口に専門職の専門性といっても,呼吸療法においてはそれぞれの専門職が,どのような共通の能力と特性(コンピテンシー)を有している必要があるのか実は定かになっていないのが現状である.そこで本シンポジウムにおいては呼吸療法に携わるそれぞれの職種においてどのようなコンピテンシーが求められるのかを,各職種のエキスパートに概説して頂くことにした.本シンポジウムを通して呼吸療法のチーム医療におけるコンピテンシーの構成要素を概観することにより,今後のさらなる包括的呼吸療法の飛躍に繋げたい.
長谷川隆一;寄付講座(JA茨城県厚生連)