Journal of the Japanese Society of Soil Physics
Online ISSN : 2435-2497
Print ISSN : 0387-6012
Reviewing classical studies in soil physics “Theoretical analysis of wetting front instability in soils” by J.-Y. Parlange and D.E. Hill Soil Science, Vol. 122, No. 4, 236–239 (1976)
Takeyuki ANNAKA
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2010 Volume 114 Pages 81-86

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Abstract
浸潤前線不安定性は,均一な土壌において不均一な流れ(フィンガー流)を生じる要因となる。本報では,浸潤前線不安定化条件の研究の中から Parlange and Hill(1976)を紹介した.彼らは,水分拡散の影響によって浸潤前線が曲率に応じて速度低下することをモデル化し,土壌特性として水分拡散係数を考慮した安定性解析を行なった.それ以前に行なわれた安定性解析においては土壌の特性が反映されていなかったため,浸潤前線が不安定となる条件は示せても,フィンガーの大きさ(幅や直径)を土壌の特性と関連付けて議論することができなかった.フィンガーの大きさを対象としたそれ以降の研究はほとんどが彼らの示した表式を前提にしており,この研究の影響が大きかったことを示している.しかしながら,現在に至るまで給水条件,土壌特性とフィンガーの大きさや本数の関連性を明快に示す理論は見当たらない.
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© 2010 Japanese Society of Soil Physics
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