Abstract
肺腺癌は,非小細胞肺癌の中で最も多い組織型の肺野型肺癌ある。2011年より浸潤という概念に基づき,上皮内腺癌,微少浸潤性腺癌,浸潤性腺癌,特殊型腺癌に細分化されるようになり,予後や遺伝的背景に沿った集学的な分類がなされるようになった。また,TNM分類第8版においては,T分類を決定するためにCT上での浸潤径の計測が重要視されている。したがって,肺腺癌のCT画像所見を十分に理解しておくことは重要であり,本稿では画像所見の他,病理学的浸潤巣にも焦点を当てながら,肺腺癌のCT画像診断について解説する。