Japan Marketing Journal
Online ISSN : 2188-1669
Print ISSN : 0389-7265
Editorial Note
Editorial Note
Hikaru Yamamoto
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2023 Volume 43 Issue 1 Pages 100

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個人的な話をして恐縮であるが,おもしろそうな概念と出会うと心が躍る。本特集号のテーマである「心理的所有感」と初めて出会った時もそうだ。心理的,というところがポイントなので,心理的所有感は対象となるモノを所有していなくても感じることができる。逆に,所有していても自分のモノであると感じない場合がある。つまり,法的な所有権の有無と関係なく生じる感情なのである。当初心惹かれたのは,この部分であった。

筆者は余剰資源を売買する消費者に関心を持っているが,余剰資源を売る時,あるいは他者の余剰資源を買う時,「心理的所有感」はどのような役割を果たすのだろうか。心理的所有感とブランド・ロイヤルティとの関係は?心理的所有感と製品アタッチメントとの関係は?心理的所有感への興味や関心は尽きない。

特集号のエディターとして,素晴らしい研究者の先生方による,このテーマの最新の研究論文を最初の読者として読むことができたのは役得である。非常に質の高い研究論文を投稿してくださった著者の先生方にこの場を借りて謝意を表したい。

今回の特集号のテーマは,私にとってはおもしろい,そして執筆者の先生方にとってもおそらくおもしろいであろう「心理的所有感」という概念である。読者の皆様が今回の特集号でこの概念に触れ,おもしろい,学びたい,研究したいと思って頂ければ編集者としては嬉しい限りである。

 
© 2023 The Author(s).

本稿はCC BY-NC-ND 4.0 の条件下で利用可能。
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