Journal of the NARO Research and Development
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Chapter 3: Technologies to reduce radiocesium in upland crops, grass, forage crops, fruit trees and domestic agricultural products
A review of studies on the migration of radioactive cesium in fruit trees and decontamination methods in orchards contaminated with radioactive cesium
Sachie HORII Mayumi HACHINOHEShinnosuke KUSABAShioka HAMAMATSU
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2021 Volume 2021 Issue 8 Pages 117-124

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Abstract

2011 年 3 月の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故により放射性物質が大気中に放出され,落葉期の果樹は,樹皮等の樹体表面が汚染された.福島県と連携し,果樹の樹体および果実への放射性セシウムの移行解明とその低減技術の開発に取り組んだ.土壌に沈着した放射性セシウムのほとんどが土壌表層に留まった一方で,吸収根域はそれよりも深いため,樹体内への放射性セシウムの移行は,土壌からの経根吸収よりも樹皮等の樹体表面から移行した割合が多いと考えられた.そのため,放射性セシウムの低減には,樹皮洗浄やせん定等の地上部の除去管理が有効であるが, 事故発生からの時間の経過に伴い, 樹皮から樹体内部への移行が進行するため,汚染後速やかに樹皮を除去することが最重要であることが示唆された.また,あんぽ柿の生産工程においては,放射性セシウム濃度の低い原料果実の確保,加工時の工程管理,および製品の放射性セシウム検査を行うことにより, 栽培から出荷まで一貫したリスク管理が実施されている.

はじめに

2011 年 3 月の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故により放射性物質が大気中に放出され,福島県の果樹園地も広く放射性物質によって汚染された.福島県では,モモやリンゴといった落葉果樹の栽培が盛んであり,震災前 2010 年度のモモの出荷量は全国第 2 位(農林水産省 2011),干し柿の生産量は全国 1 位であった(農林水産省 2012).事故当年の 2011 年のモモの販売価格は大きく下落し,あんぽ柿はカキからの放射性物質検出により,主産地である伊達市とその周辺地域では生産自粛を余儀なくされた(半杭 2014).福島第一原子力発電所事故では 1986 年 4 月末に発生したチェルノブイリ事故と異なり,落葉果樹では落葉期に放射性物質の降下を受けた.そのため,落葉期に放射性物質に汚染された場合の果樹の樹体および果実への放射性セシウムの移行解明とその低減技術の開発が進められた.本稿では,果樹における放射性物質汚染の推移,放射性セシウムの移行,さらに移行低減対策と果実加工としてあんぽ柿の放射性セシウムに対する生産管理について概説する.

樹体内における放射性セシウムの動態

1.樹皮から樹体への放射性セシウムの移行

2011 年 6 月に福島県農業総合センター果樹研究所で採取されたモモ樹皮の IP 画像解析では,樹皮のうち最外層の皮目周辺部分に不均一で極めて高い濃度の放射性セシウムの集積が認められた(Takata 2013).また,放射性物質によって汚染されていない発芽前のモモ若木の主幹および樹体に放射性セシウム液を塗布および噴霧したところ,葉や果実で放射性セシウムが検出された(佐藤ら 2014).スギでは,樹皮上の 133Cs は放射組織を経由して木部に輸送されることが報告されている(Aoki et al. 2017).これらのことから,落葉期に放射性セシウムによって汚染された樹体では,樹皮等の樹体表面から放射性セシウムが樹体内部に移行すると考えられた.

2.土壌から果実への放射性セシウムの移行

放射性セシウムの降下時に,防草シートで根域土壌の表面を被覆していたモモ樹体と非被覆の樹体において,土壌の放射性セシウム濃度は被覆により 6 分の 1 に低下していたが,根の放射性セシウム濃度, 地上部の部位別の放射性セシウム含量および放射性セシウム濃度に被覆の有無による差はなかった(高田ら 2012).樹園地の土壌の垂直分布については,土性にかかわらず 2011 年 10月時点で表層 0 ~ 3 cm に 80%以上の放射性セシウムが集積し,汚染後 3 年が経過しても表層 9 cm までに 90%以上が存在していた(佐藤 2014).非汚染のモモおよびブドウを,耕起したほ場,または汚染土壌を充填したポットに植栽したところ,移行係数は 10-4 および 10-3 であった(Sato et al. 2015b).同様に,温州ミカン,クリ,カキを新植した場合の移行係数は 10-4 ~ 10-3 の範囲であった(Horii et al. 2019)(図 1).果樹では一部の樹種を除けば吸収根域は表層下 15 cm 以下であるため,表層に放射性セシウムが集積している状況では,根からの放射性セシウム吸収は限定的であり,汚染土壌を充填したポットで栽培を行った場合でも移行係数が低かったことから,経根吸収が果実の放射性セシウム濃度に与える影響は小さいと考えられた.稲や畑作物では,カリ肥料の施用による放射性セシウムの吸収抑制対策が行われているが(太田 2014 小林 2014),果樹ではカリ施肥による吸収抑制効果は小さいと考えられている.ただし,浅根性のブルーベリーでは,土壌溶液の塩基性陽イオン濃度の上昇により,果実中の安定同位体セシウム濃度が低下するという報告もある(Matsuoka et al. 2019).土壌中における放射性セシウムの移行は粘土,細砂および有機物含有量などの影響を受ける(Sato et al. 2019b)ものの,いずれは放射性セシウムが吸収根域に達すると考えられる.そのため, 果実の放射性セシウム濃度のモニタリングと併せて,放射性セシウムの下層への移行動態について継続して調査する必要がある.

3.葉から果実への放射性セシウムの移行

137Cs 液をオウトウ,ブドウおよびカキの葉表面に塗布し,葉から果実への 137Cs の移行率(葉に付着した 137Cs 量に対する果実中137Cs 量の割合)を調査した(佐藤 2018a佐藤ら 2018b).その結果,オウトウでは着粒数による差は認められなかったが,ブドウでは着粒数が少ない果房で移行率が低かった.カキでは処理葉と果実間の距離により移行率に差が認められ,果実隣接葉に処理した場合に,先端葉に処理した場合より移行率が高かった.また,処理時期については,幼果期より果実肥大期で移行率が高かった.着色開始期,および果実肥大期における果実隣接葉から果実への移行率は,いずれも約 16%で,試験した 3 樹種間で差は認められなかった. 塗布試験に用いた 137Cs 液は高濃度であり,葉を介した果実への移行の寄与率は高くないと推察された.カキにおいて葉および果実の 137Cs 濃度の季節変化を調査したところ,葉の 137Cs 濃度は生育に伴い減少していた(堀井ら 2019b).しかし,葉果比を変えて生育させた所,果実の 137Cs 濃度に明確な差は認められなかった(堀井ら 2019a).また,カキでは萼(がく)から果実への放射性セシウムの移行も報告されており(関澤ら 2016ab),カキ果実においては,生育期間中の外部からの汚染についても考慮する必要があることが示唆されている.

4.果実および葉の放射性セシウム濃度の推移

福島県で栽培されている主要 5 樹種(モモ,ブドウ,ニホンナシ,リンゴ,カキ)の果実および葉の放射性セシウム濃度の経時的推移が調査された(阿部ら 2013佐藤 2012 佐藤ら 2012湯田ら 2014).果実の放射性セシウム濃度は,モモ,ニホンナシ,リンゴでは満開後 40 日以内の幼果期で成熟果の 5 ~ 7 倍高い濃度であるものの,満開後 50 日頃には幼果期の 3 分の 1 程度以下まで低下することが示された.その要因は,果実肥大期の急激な果実重の増加によるものと考えられた.これに対して,成熟期の濃度の低下は緩やかであった.葉中放射性セシウム濃度は,未成熟葉で高濃度を示した.ブドウ葉ではベレゾーン(水まわり期)直前に最高値を示し,カキでは着色開始期前の成葉で高濃度であった.成熟期は,いずれの樹種においても低下傾向を示したが,他の樹種と比較して,カキでは成熟期の葉中放射性セシウム濃度が高かった.

2011 年度と比較して,2012 年度の果実中放射性セシウム濃度は大きく減少していた.収穫時の葉中 137Cs 濃度も果実同様に汚染当年と比較して,約 3 分の 1 の経年低下が認められ,特に核果類での低下が大きく,物理的減衰よりも低下の程度は大きかった.ブルーベリー(Kusaba et al. 2015a)およびクリ(Kusaba et al. 2015b)の果実および葉の放射性セシウム濃度については,2012 年の調査では 2011 年と比較して大幅な低下が認められた.また,ブドウ,ニホンナシ,クリ,カキ,ユズを対象とした,果実への放射性セシウムの移行係数は,2012~ 2015 年の調査では,クリやユズにおいて他の 3 樹種よりも高く推移した(草塲 2018).4 年間の果実の放射性セシウム濃度,および移行係数の推移より,事故後 4 年間で果実の放射性セシウム濃度が下げ止まってきたこと,また,移行係数については試験前半では低下傾向であったものの試験後半では下げ止まり,あるいは上昇する場合もあることが示されている.

放射性セシウム低減対策技術

1.樹皮剝皮・樹皮洗浄

樹体に降下した放射性セシウムは,樹皮の最外層にあたる僅かな厚さの部位に極めて高い濃度で不均一に存在しているため,樹皮の剝皮や洗浄は放射性セシウム低減対策として有効であると考えられる.樹皮の剝皮が容易なナシ,ブドウでは,2011 年 5 月の剝皮による粗皮の除去,カキでは 2011 年 12 月の樹皮洗浄による剝皮によって,主枝表面の放射線量が 80% 以上低下した(Sato et al. 2015a佐藤 2018).剝皮性に乏しいモモでは樹皮の剝皮による除去率が劣るものの,高圧洗浄機による 2011 年 7 月および 8 月の 2 回の樹皮洗浄による放射線計数率の低減率は 55.9% であった.樹体表面の放射線量は低下したものの,2011 年および 2012 年のモモ収穫果の 137Cs 濃度には,樹皮洗浄による差が認められなかった(佐藤 20142018).2011 年 5 月にモモおよびブドウの葉,果実および花穂で, 2011 年 6 月にモモ樹皮の内皮で放射性セシウムが検出されている(阿部ら 2012佐藤 2012).汚染後 60 日以内に放射性セシウムが樹皮から移行していたため,7 月以降の除染の効果は限定的であったと推察された.ただし,カキ‘ 蜂屋’では 2011 年 12 月の樹皮洗浄によって翌年の果実中の放射性セシウム濃度が低下し,樹皮洗浄の効果は事故後も継続して確認された(佐藤ら 2018a).カキの樹皮は凹凸が大きいため,着生ゴケが繁茂しやすく,そのコケからは降水量に比例して放射性セシウムが溶出していた(Sato et al. 2017).このため,カキでは洗浄により追加的汚染が抑制され,洗浄の効果が数年継続したものと思われた.以上のことから放射性セシウムの移行抑制のためには,速やかに樹皮を除去することが重要と推察された.

2.せん定

せん定は,樹体に含まれる放射性セシウムを除去することが期待されるが,クリ(松岡ら 2016)やカキ(桑名ら 2017a)では,せん定強度を変えても果実の放射性セシウム濃度には差が認められなかった.ただし,せん定は,樹体の放射性セシウム蓄積量を低減させ,カキではせん定による収穫果実の放射性セシウム濃度のばらつきの抑制効果が認められたため(図 2),安全な果実を安定的に生産するためにはせん定作業が重要であると考えられた.

3. 地表面管理

リンゴ成木において,(1)清耕区,(2)中耕区,(3)中耕+ 堆肥区,(4)草生区,(5)ゼオライト区の 5 つの処理を行い,各処理区の土壌および果実の放射性セシウム濃度を比較した(Kusaba et al. 2016).その結果,深さ 5 ~ 15 cm の土壌では,中耕を伴う処理区((2)および(3))の濃度が,事故発生後 4 年間中耕をしなかった処理区よりも高い傾向が認められた.一方,果実の放射性セシウム濃度は,いずれの処理区においても事故発生後 4 年間にわたり指数関数的に減少し,表面管理の違いによる差は認められなかった.リンゴおよびナシについて,表土剝土による放射性セシウムの除去効果を検証したところ,剥土により空間線量は低下したものの,葉中および果実中の放射性セシウム濃度に剥土の影響は見られなかった(安達ら 2017).また,新植時における土壌管理方法((1)耕うん区,(2)表土剥土区,(3)表土戻区)の影響についてカキ幼木で調査した結果,空間線量率および土壌中放射性セシウム濃度は,表土剥土区で最も低くなり,耕うん区は,耕うんした土層に放射性セシウムが均一に分布していた.一方,定植 2 年目における葉および果実の放射性セシウム濃度には,土壌管理方法による差は認められなかった(桑名ら 2017b).これらの結果から,地表面管理方法は果実の放射性セシウム濃度に影響を与えないことが示唆された.

果樹園では土壌表層に高濃度の放射性セシウムが蓄積しているため,樹園地内の空間線量は周辺より高く(佐藤 2012),作業者の外部被ばくが懸念される.そのため,ソッドカッター(松葉・大野 2011)や,歩行型トラクターに装着した剥土機(湯田ら 2016)を用いて表土を剥ぎ取ったところ,地上 1 cm の放射線計数率が低下した.また,機械を使用しない方法として,植生回復ネットなどの敷設資材を活用した表土除去法も検討され(赤井ら 2016Sato et al. 2019a),ケンタッキーブルーグラス等のルートマットを巻き取る方法は,作業性にも優れており,表土の放射性セシウム濃度の低減に有効と考えられた.

あんぽ柿の出荷再開に向けた取り組み

福島県県北地方はあんぽ柿の主産地であるが, 福島第一原子力発電所事故の影響により,2011 年から 2 年間,加工が自粛された(農林水産省 2020b).2013 年度からは原料果実の幼果期の放射性セシウム濃度検査と出荷前の全製品の放射性物質検査を導入し,加工再開地域を徐々に拡大してきた.2017 年度には加工自粛地域だったほぼ全域で加工・出荷が再開し,あんぽ柿の生産量は事故前の水準まで回復しつつある(関澤ら 2019).2019 年度には,福島県のあんぽ柿がアラブ首長国連邦に試験輸出されるなど(河北新報 2020),本格的な輸出を目指す動きもある.

あんぽ柿は,乾燥加工により放射性セシウム濃度が 3~ 4 倍に濃縮される(関澤ら 2014濱松ら 2017).そのため,あんぽ柿出荷再開に向けた対策として,あんぽ柿加工に適した放射性セシウム濃度の低い原料果実の確保,および加工工程での再汚染リスクの評価とリスク防止対策に関する研究が行われた.

1.放射性セシウム濃度が低い原料果の確保

あんぽ柿の原料果実は,幼果期の放射性セシウム濃度検査がほ場単位で実施されている.幼果の放射性セシウム濃度が 10 Bq/kg を超過しない場合,そのほ場で生産された原料果実の加工利用が許可される(平成 25 年度第 2 回ふくしま食の安全・安心推進会議資料 2013).さらに出荷前の全量検査において,スクリーニングレベル(50 Bq/kg)を超過する製品は,市場には流通させない体制がとられている.現在も,わずかではあるがスクリーニングレベルを超過し,市場流通させない製品が確認されている(2019 年度産において 0.008%)(福島県あんぽ柿産地振興協会 2020)(表 1).その要因として同一ほ場内で果実の放射性セシウム濃度にばらつきがある可能性が考えられたことから,同一ほ場内における果実の 137Cs 濃度の樹体間差を調査した.2016 年度にスクリーニングレベルを超過したあんぽ柿の原料果実を生産したほ場で,幼果の 137Cs 濃度を樹体別に測定した結果,同じほ場内でも幼果の 137Cs 濃度が周辺の樹体より,10 倍以上高い樹体が存在することが確認された(関澤ら 2019).これまでほ場単位で実施していた幼果検査であるが,同一ほ場内でも原料果実の放射性セシウム濃度が他よりも高くなる高リスク樹体が存在することが明らかとなり,このような樹体から収穫される原料果実が,あんぽ柿のスクリーニングレベル超過の要因の一つであると推察された.カキの葉と果実の放射性セシウム濃度の関係について,葉の 137Cs 濃度は収穫果の概ね 2 ~ 3 倍であることが明らかとなっている(田上・内田 2014堀井ら 2019b).葉は果実よりも濃度が高く,果実よりも短時間での濃度測定が可能であるため,高リスク樹体の特定に幼果の代替として利用できる可能性がある.現在,葉を用いて高リスク樹体を特定する手法について検討を進めている(堀井ら 2020).

2.あんぽ柿加工工程での汚染リスク

あんぽ柿加工は,原料果実の収穫,追熟,剥皮,硫黄くん蒸,乾燥,調整・包装,出荷の工程を経る.乾燥は,「柿ばせ」と呼ばれる柿干場において,長期間にわたり自然通風条件で行われる.乾燥工程は,加工工程の中でも外部からの汚染物付着による汚染リスクが高いと考えられるため,あんぽ柿干場での放射性セシウム汚染のリスクが調査された(佐藤ら 2016).干場の表面汚染の程度や状況は,立地条件により差があるものの,干場内の拭き取り清掃は,吊り棚パイプや床面の放射性セシウム表面汚染を大幅に減少(61 ~ 93%)させる.清掃前の干場に干したカキからは放射性セシウムは検出されず,通常に干している状態では清掃の有無にかかわらずカキが汚染される可能性は低い.しかし,乾燥加工中のカキがパイプや床等に接触した場合にはカキが汚染される可能性があるため,使用前に干場を清掃し,パイプや床等に接触したカキは利用を控えることが汚染リスクの軽減には必要である.このことから,2014 年の福島県あんぽ柿産地振興協会「安全なあんぽ柿生産のための農業生産工程管理(GAP)実践マニュアル」に干場や器具の使用前清掃が導入され,衛生的加工の実践の徹底が図られている.

おわりに

果実中の放射性セシウムに対して,土壌中の放射性セシウムの寄与は小さく,果実中の放射性セシウムは,汚染初年度に樹体表面に沈着し樹体内に吸収され蓄積された放射性セシウムの転流によるものと考えられている.現時点で土壌表層に局在する放射性セシウムは,今後徐々に下方に移動していくと考えられ(Sato et al. 2019b),長期的に樹体や果実の放射性セシウム濃度の変化をモニタリングしていくことが必要である.また,除染が行われていない樹園地での生産者の外部被ばくの問題(佐藤・渡邊 2019)や,ユズ園やカキ園に点在する特異的に高濃度に汚染された樹体(佐藤ら 2019関澤ら 2019)への対応が急がれる.2011 年に 197 億円に落ち込んだ福島県産果実産出額は,2018 年には 255 億円にまで回復してきている(農林水産省 2020a).なお,本稿は,果樹の放射性セシウム汚染対策に関する研究グループの活動に対し,平成 31 年 3 月に園芸学会より園芸功労賞が授与されたことを機に,高田ら(2020)によりまとめられた報告を簡便に紹介したものである.

謝辞

この報告には,福島県職員の皆様など,農研機構外の機関の方々の研究成果についても引用させて頂きました.また,調査にご協力頂いた生産者の皆様に心より感謝いたします.本研究の一部は,農林水産省委託プロジェクト「高濃度汚染地域における農地土壌除染技術体系の構築・実証(果樹園・茶園の除染技術)」,「農作物に対応した放射性物質移行低減対策技術の開発(果樹・茶における放射性セシウム移行要因の解明および移行低減対策技術の開発)」,「農地等の放射性物質の除去・低減技術の開発(出荷拡大に向けた果樹生産技術の開発)」,「営農再開のための放射性物質対策技術の開発(農地への放射性セシウム流入防止技術の開発)」の助成を得て実施しました.

引用文献
 
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