Niigata Iryo Fukushi Gakkaishi
Online ISSN : 2435-9777
Print ISSN : 1346-8774
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2024 Volume 23 Issue 3 Pages 54

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2023年10月28日に新潟医療福祉大学において第23回新潟医療福祉学会学術集会を開催いたしました。新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが2類相当から5類感染症へと移行したことを受け、実に4年ぶりの対面での学術集会開催となりました。本学術集会のテーマは「多職種協働による産学連携と地域連携」としました。本学では「連携」が大きなキーワードになっており、本学において多職種協働で実施されている産学連携と地域連携について紹介し、求められる⼈材育成について広く議論する場にしたいと考えました。本学の長期計画では、質が保証された教育、特色ある研究を強化するとともに、社会連携、国際交流、スポーツ活動を推進し、大学ブランドを確立する、とあります。特に、本学の研究力を向上させ、新たな価値創造を促進していくためには、産学連携と地域連携をより推進すること、そして研究成果を国内外へ広く発信することが必要となります。本学術集会によって、産学連携と地域連携の取り組みが広く周知され、地域社会や臨床現場での課題解決を図り、⼈材育成につながればという思いをテーマに込めました。

特別講演には、長岡工業高等専門学校電気電子システム工学科研究推進教授で株式会社IntegrAI専務取締役の矢野昌平先生をお迎えし、「長岡高専から起業、そしてJAXA宇宙へ!」というタイトルで講演をしていただきました。長岡高専での研究開発の成果を活用し、株式会社IntegrAIを起業した経緯や事例、AI活用企業としてJAXAとの共同研究開発の状況などについて講演いただきました。また、本学術集会のメインテーマであるシンポジウムでは、本学において産学連携や地域連携を実施している4名の先生方に講演していただきました。理学療法学科の椿 淳裕先生には「研究活動に基づく産学連携の取り組みと地域連携に向けた展望」について、診療放射線学科の笠井 聡先生には「多職種を含めた産学連携の取り組み─人工知能開発を通した連携─」について、社会連携推進センターの石井雅子先生には「多職種協働を学ぶ意義─学生を育てる社会連携・地域貢献活動─」について、社会福祉学科の渡邉敏文先生には「多職種協働や地域連携の実践から見えてきたこと─介護予防や健康教室などの事業から─」についてそれぞれ講演いただき、本学での産学連携や地域連携の実例をご紹介いただき、多職種連携教育を発展させるきっかけになるのではないかと思いました。一般演題は口述発表6演題、ポスター発表78演題の計84演題あり、内容は理学療法、視機能、健康・栄養・食生活、看護・健康、社会福祉、教育・情報、救急救命、放射線医学・画像診断など内容は多岐にわたり、充実した討論が行われました。本学会が地域の保健、医療、福祉およびスポーツの向上発展に寄与していることを改めて感じました。若い先生や大学院生の発表が多いことも本学会の大きな特徴であり、本学会の発展が大いに期待できると感じました。

最後に、本学術集会の準備に際し、前島偉実行委員長をはじめ診療放射線学科の教員の皆様に深く感謝するとともに、来年度開催される第24回新潟医療福祉学会学術集会がさらに発展することを期待して印象記とさせていただきます。

 
© 2024 Niigata Society of Health and Welfare

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