抄録
大腸癌の罹患数は増加傾向であり,本邦で最も罹患数の多い癌である。近年の治療技術の進歩によって生存率は向上しているが,ステージⅣや再発した場合の予後は依然として不良である。現在,殺細胞性抗癌剤に加え,分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤などの新しい治療薬が使われるようになり,特定の遺伝子変異・増幅を有する大腸癌に対しては高い治療効果が報告されている。また,リキッドバイオプシーという新しい診断方法が導入され,より個別化された治療が可能となった。本稿では切除不能・再発大腸癌に対する分子診断とそれに基づいた治療法が実臨床でどのように行われているかを解説し,今後期待される治療についても考察する。
1.はじめに
2019年の全国癌登録によれば,日本における大腸癌の罹患者数は男女を合わせると最も多く,その数は増加傾向である。内視鏡治療,手術,化学療法の進歩が治療成果の向上をもたらし,リンパ節転移を伴うステージⅢの大腸癌においても,5年相対生存率は77.3%と高い値を示している。一方で,肺,肝転移や腹膜播種を有するステージⅣの大腸癌の5年相対生存率は18.7%と低く,予後は不良である。しかし,肝転移や肺転移が切除可能な場合,遠隔転移巣の完全切除により,長期生存や根治が期待できるケースも存在する[1,2]。再発や切除不能大腸癌に対して殺細胞性薬剤と分子標的薬の併用により,生存期間の中央値は30カ月を超え[3,4],特に化学療法によって遠隔転移巣が切除可能となった場合は,コンバージョン手術が積極的に行われ,長期生存や根治がより期待できるようになった[5,6]。後方治療(3,4次治療)には,殺細胞性薬剤のFTD/TPI(TAS-102)[7,8]やマルチキナーゼ阻害剤のレゴラフェニブ[9]が使用される。また,MSI-highの患者に対しては,ペンブロリズマブ,ニボルマブ,イピリムマブが保険適用され,BRAF V600E変異,NTRK融合遺伝子,HER2増幅に対するターゲット療法も導入され,高い治療効果が得られている[10~12]。本稿では当外科で施行している切除不能・再発大腸癌に対する分子診断とそれに基づく化学療法の現状,今後の展望について解説する。
2.切除不能・再発大腸癌に対する化学療法の変遷(図1)
切除不能大腸癌に対して,無治療であればその予後はおおよそ8から12カ月とされている。しかし,5-FU,オキサリプラチン,イリノテカンを組み合わせたFOLFOXやFOLFIRI療法のより治療成績は約20カ月まで向上した[13]。さらには分子標的薬であるベバシズマブ,セツキシマブおよびパニツムマブとの併用によりその治療成績は30カ月を超えるようになった[3,4]。2015年までに多くの臨床試験の結果が報告され,RAS遺伝子のステータスに関係なくベバシズマブは効果を発揮し,抗EGFR抗体薬はRAS変異型には効果がないことが明らかになった。また,この10年では右側,左側でbiologyや薬剤感受性が異なることや[14],抗EGFR抗体薬によるEarly tumor shrinkage(ETS)が得られた症例は予後が良好であることなどが明らかになり[15],RAS野生型左側大腸癌では1次治療に用いる最も効果が期待できる化学療法レジメンはdoublet(FOLFOXまたはFOLFIRI)+抗EGFR抗体薬でありRAS変異型や右側大腸癌に対してはtriplet(FOLFXIRI)+ベバシズマブまたはdoublet(FOLFOX,FOLFIRI,CAPOX,XELIRI,SOX)+ベバシズマブ療法が推奨されている。
3.本邦における大腸癌に対する適応薬剤(図2)

先述の通り,殺細胞性薬剤である5-FU系(5-FU,カペシタビン,UFT,S-1),イリノテカン,オキサリプラチンに加え2014年からはFTD/TPIが使用可能となった。FTD/TPIは,3次治療以降に使用され,ベバシズマブと併用した場合の効果が証明されたため,臨床現場ではFTD/TPIとベバシズマブの2剤を併用する症例が増加している[8]。分子標的薬においては,遺伝子ステータスに依存せず使用可能な抗VEGF薬がある。これにはベバシズマブ,ラムシルマブ,アフィリベルセプトが含まれ,これら薬剤はVEGFシグナルの作用点が異なる。ベバシズマブはVEGF-Aに,ラムシルマブはVEGFR-2に,アフィリベルセプトはVEGF-A,VEGF-B,PIGFに作用する。ベバシズマブはFOLFOX/CPOX/SOX(5-FU+オキサリプラチン),FOLFIRI/XELIRI/IRIS(5-FU系+イリノテカン),FOLFOXIRI,FTD/TPIとの併用が可能であり,広範な用途がある。一方,ラムシルマブとアフィリベルセプトは,臨床試験でFOLFIRIとの併用効果が証明されており,現時点ではこの組み合わせのみが保険適用とされている。ラムシルマブは1次治療でベバシズマブ,抗EGFR抗体を使用後に2次治療での効果が証明されて[16,17],使用頻度が多くなっている。さらに,これらの薬剤の適応を判断するためのバイオマーカーとしてVEGF-Dが注目されているが,臨床応用にはまだ至っていない[18]。BRAF変異に対するエンコラフェニブ(BRAF V600E阻害剤),ビニメチニブ(MEK阻害剤),セツキシマブ(抗EGFR抗体)の3剤または2剤併用[10],NTRK融合遺伝子に対するエヌクトレチニブやラロトレクチニブ[11],HER2増幅に対するペルツズマブ,トラスツズマブが保険診療可能となった[12]。一般的な大腸癌においては免疫チェックポイント療法の効果は期待できないが,ミスマッチ修復機能欠損(dMMR),MSI-High症例に対してはニボルマブ単剤,ペムブロリズマブ単剤,またはニボルマブとイピリムマブの併用が有効であることが証明されている[19,20]。また,包括的がんゲノムプロファイリング検査でTMB-Highと診断された大腸癌に対してはペムブロリズマブの効果が証明され,保険診療で使用可能である[21]。
4.大腸癌のコンパニオン診断とその意義
切除不能・再発大腸癌に対する薬物療法のアルゴリズムの詳細についてはガイドラインなどを参照頂きたいが,コンバージョン手術や長期生存を目指した当科のアルゴリズムをお示しする。また,大腸癌コンパニオン診断としての,RAS(KAS,NRAS)変異検査,BRAF遺伝子変異検査,MSI検査,HER2検査およびリキッドバイオプシーによるRAS遺伝子変異検出検査について,それらの検査を行うタイミングやその意義について解説する(図3, 表1A)。
1)RAS・BRAF遺伝子検査
生検サンプルや手術サンプルを用いて,通常は化学療法導入前に行う。RAS(KRAS,NRAS)・BRAF野生型であれば抗EGFR抗体薬の効果が期待できるが,RAS野生型右側大腸癌では効果が劣り,1次療法にはベバシズマブの使用が推奨される[22]。RAS変異があれば抗EGFR抗体薬の効果が期待できないため,triplet+ベバシズマブまたはdoublet ベバシズマブを選択する。BRAF変異は5%と比較的稀であるが,非常に悪性度が高く,1次治療はFOLFOXIRI+ベバシズマブを積極的に行い,2次治療はエンコラフェニブ+ビニメチニブ+セツキシマブ療法(3剤併用)およびエンコラフェニブ+セツキシマブ療法(2剤併用)を行っている。コンバージョン手術も積極的に施行しているが,その治療成績は不良である。
2)MSI検査
MSI検査をいつ行うかは議論のあるところであるが,MSI-high/dMMRの場合は免疫チェックポイント阻害剤の効果が期待できることや5-FU系薬剤に耐性を示すため,最近は化学療法導入前に施行することが多い。dMMRを疑う病歴や特徴的な組織像を有する場合は,化学療法・補助化学療法前にMSI検査を行うことが推奨される。当科ではMSI-high症例の補助化学療法には5-FU系薬剤単剤ではなく,オキサリプラチン併用レジメンのCAPOXを選択している。
3)HER2検査
HER2陽性大腸癌は,切除不能進行・再発大腸癌の約2~3%と比較的稀で,抗EGFR抗体薬療法の効果が低いとされている。5-FU,イリノテカン,オキサリプラチンに耐性となった患者の2次治療以降の治療選択肢としてペルツズマブ+トラスツズマブの有効性が証明され,客観的奏効割合30%前後と報告されている[12]。腫瘍組織の免疫組織化学染色(IHC)でHER2 3+またはFISH陽性が必要であるが,包括的がんゲノムプロファイリング検査にてHER2増幅が認められた場合も,エキスパート・パネルがHER2陽性と判断しペルツズマブ+トラスツズマブ療法を提案することは妥当と考える。検査するタイミングは,複数回の薄切が腫瘍検体の損失につながることを考慮すると,HER2の評価も,1次治療開始前に他の検査と合わせて行うことは妥当であると,ガイドライン委員会がコメントしている。
4)リキッドバイオプシーによる大腸がんRAS遺伝子変異検査
抗EGFR抗体薬による治療後に大腸癌を再発した患者さんに対する治療法の1つとして抗EGFR抗体薬の再投与が有効であることが報告されている[23]。また,再投与時点においては初回治療時点からRAS遺伝子変異状態が変化している可能性があることが複数の研究で報告されている[24,25]。OncoBEAMTM RAS CRCキットは,抗EGFR抗体薬再投与前に施行すべき検査であり,血液中に遊離した腫瘍由来DNA(ctDNA)を検体として,RAS遺伝子変異が高感度に検出される。野生型であったRASが変異型になった場合は,効果が期待できないため抗EGFR薬再投与は避けるべきである。化学療法で疲弊した患者さんに対して,無駄な治療を避けるため,重要なコンパニオン診断である。
5.大腸癌に対する包括的がんゲノムプロファイリング検査
最近のガイドラインに2次治療開始から後方ライン治療移行までの間に実施することが望ましいと追記された。当科では2次治療移行前に施行することが多いが,症例によりその検査時期は変えている。RAS変異,BRAF変異,MSI,HER2については既にコンパニオン診断で明らかになっているため,TMB-high,NTRK癒合遺伝子の検出が最も期待される結果だが,その頻度は低い。それ以外にはROS1融合遺伝子,BRCA変異,MET増幅などが検出される可能性はあるが,適応となる薬剤は保険未承認ではあり,自費診療や臨床試験活用を行うが,恩恵を受ける患者数は限られている。
6.期待されるリキッドバイオプシー
リキッドバイオプシーは,血液中の循環腫瘍細胞(CTCs)や循環腫瘍由来DNA(ctDNA)を分析する方法である。この技術は,大腸がん診療の進展に大きく寄与する可能性があり,現在多くの研究が行われている[26]。治癒切除後の大腸癌患者で,術後のctDNAが陽性の場合,陰性の場合に比べて再発までの期間が短く,再発率が高いことが示されている[27]。このため,ctDNAは術後の補助化学療法の適応を判断するバイオマーカーとして期待されている(表1B)。さらに,ctDNAは化学療法の効果判定や再発の診断において,従来の腫瘍マーカーよりも敏感で特異的なバイオマーカーとして期待される[28,29]。
7.KRAS変異を標的とした大腸癌治療
最近では,KRAS変異,特にG12Cをターゲットとした新薬(ソトラシブ,アダグラシブ)が開発され,注目されている。ソトラシブは非小細胞肺癌において,奏効率33.3%,病勢安定率57.9%,病勢コントロール率91.2%と高い効果を示し[30],アダグラシブも奏効率42.9%と良好な成績が報告された[31]。これらの薬剤は,ソトラシブが2021年にアメリカ,2022年に日本で,アダグラシブが2022年12月にアメリカで保険承認された。しかし,大腸癌ではKRAS阻害剤に対する耐性が問題となっており,この耐性を克服するためにEGFR,SHP-2,MEK,BCL-XLなどを同時に阻害するコンビネーション治療の研究が進められている[32~34]。また,G12D変異を対象としたMRTX1133や,全てのG12コドン変異をターゲットとするG12X阻害剤(RMC-6236),全KRAS変異を対象とするSOS1阻害剤(BI3405)など,さまざまな新しい治療薬が開発中であり,臨床応用が期待されている。
8.おわりに
本稿では,日本における切除不能・再発大腸癌に対する治療の最前線について詳述した。近年の研究の進展により,大腸癌の治療は顕著に進化し,多数の新薬が臨床現場に導入された。過去十年において,BRAF変異,HER2増幅,NTRK融合遺伝子を標的とする分子標的薬や,dMMR/MSI-high,TMB-highに対する免疫チェックポイント阻害剤が使用可能となり,特定の患者の生存期間を大きく延長させることに寄与している。しかしながら,これらの患者数はマイナーポピュレーションであり,大腸癌全体の治療成績を大きく向上させてはいない。最近の基礎研究および臨床研究により,大腸癌において頻度が高いKRAS変異を標的とした治療の実現が近づいている。G12C変異は大腸癌において頻度は低いものの,G12D阻害剤,G12X阻害剤,SOS-1阻害剤が使用可能となれば,大腸癌治療の成果が著しく向上する可能性がある。従来,KRAS変異は抗EGFR抗体に対して耐性であるとされていたが,KRAS変異阻害剤との併用により,その耐性シグナルを抑制し,治療効果を増強し,耐性を克服する可能性が示されている。今後,大腸癌のシグナル解析やリキッドバイオプシーのような新しい技術がさらに発展し,未来の大腸癌治療は,これまでの「一律の治療」から,より個別化された「パーソナライズド・メディシン」へと大きく舵を切ることが予想される。
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