Nihon Shishubyo Gakkai Kaishi (Journal of the Japanese Society of Periodontology)
Online ISSN : 1880-408X
Print ISSN : 0385-0110
ISSN-L : 0385-0110
Case Report
Case Report: Comprehensive Treatment For a Type 2 Diabetes Patient with Generalized Severe Chronic Periodontitis
Takayuki Katsunuma
Author information
JOURNAL FREE ACCESS FULL-TEXT HTML

2019 Volume 61 Issue 2 Pages 95-105

Details
要旨

「歯周病」と「糖尿病」これら二つの疾患の関連性についてこれまで多くの研究が実施されており,糖尿病は長年にわたり歯周病の重大な危険因子として認識されている。患者は68歳女性,2012年11月に初診来院された。全身疾患として2型糖尿病を有しており直近の血液検査ではHbA1cが7.2%(NGSP,以後NGSPで統一する)であった。歯周組織検査の結果,広汎型重度慢性歯周炎と診断し治療計画立案後に歯周基本治療を開始した。スケーリングと歯根面のデブライドメントの実施,ならびに患者の適切なセルフケアが確立されたことで歯周炎の状態は大きく改善され,全身状態ではHbA1cにも改善が認められた。この結果は歯周治療を始めその後の歯科治療を進めるうえで有利に働いた。歯周治療終了後はインプラント治療を含めた口腔機能回復治療を行い,その後SPT(Supportive Periodontal Therapy)に移行し順調に経過している症例について報告する。

緒言

歯周病は糖尿病の合併症と認識され,対して歯周病の重症度は血糖コントロールに影響するとの報告も多数存在する。歯周病は世界中で蔓延している感染症であり,わが国でも成人の約8割が何らかの歯周疾患に罹患しているとも言われている。う蝕の罹患率は年々低下しているのに対し,歯周疾患の罹患率は上昇しているのが現状である。糖尿病もまた罹患者が増加している疾病であり世界保健機構(WHO)によると,1980年から2014年にかけてその数は4倍に増加しており,2014年の罹患者数は世界で4億2200万人に上ると報告している。わが国においても厚生労働省が2016年に実施した国民健康・栄養調査で「糖尿病が強く疑われる人」は1,000万人に上り過去最多となった。(糖尿病予備群も1,000万人でありこちらは減少傾向である。)これら二つの疾患においては多くの研究が行われておりその関連について報告されている。2008年日本歯周病学会発行の「糖尿病患者に対する歯周治療のガイドライン」では,糖尿病患者は1型2型に関わらず,健常者と比較して有意に歯周病を発症する頻度が高いと報告している1)。またDemmerらは血糖コントロールが不良な(HbA1c>7.0%)1型および2型糖尿病群は非糖尿病群と比べて5年後のアタッチメントロスと歯の喪失リスクの増大に関連していたが,血糖コントロールが良好な(HbA1c≦7.0%)1型および2型糖尿病群ではそのような関連性が認められなかったと示している2)。日本糖尿病学会では合併症予防のためのHbA1cの目標値を7.0%未満としているが,本症例では歯周治療後この目標値を達成した。その結果侵襲の大きな外科処置に対してよりリスクの少ない状態での施術が可能となり,このことは歯周外科治療やインプラント治療を含めた患者が受ける治療の選択肢を増やす事に繋がったと考える。包括的な治療後,SPTに移行し現在まで良好な経過をたどっている1症例について報告する。

症例

患者:68歳 女性

初診:2012年11月

主訴:上顎前歯部の動揺と咬合痛。下顎左側臼歯部の違和感。

1. 現病歴

約1年前より上顎前歯部の動揺を自覚するも痛みが無いため放置していたが,ここ1ヶ月咬合時に疼痛を伴うようになってきた。また33,34,35歯の辺りが数ヶ月前より食事時に違和感を覚えるようになりしっかりと咬めなくなってきた。状態の悪化に伴い食事も軟らかい物しかとれなくなり,2012年11月14日当歯科医院に初診来院された。

2. 既往歴

全身既往歴

2型糖尿病 HbA1c7.2%(NGSP) 今年の内科の検診で糖尿病予備軍といわれた。運動療法と食事療法を行なっており,薬による治療はしていない。

高血圧症 130/80 主治医からは特に治療の必要は無いといわれている。

口腔既往歴

20代の頃はお洒落で金の被覆冠を入れるために歯科医院に通院していた。その後それらの歯牙はう蝕に罹患したため補綴も全てやり替えた。問題が起きたときのみ歯科医院へ通院しており,検診目的での通院の経験は無い。2,3年前よりブラッシング時の歯肉からの出血を自覚していたが,痛み等それ以外の自覚症状は無かったため放置していた。今回歯科への受診は約8年振りである。

3. 家族歴

特記事項なし

4. 現症

1) 口腔内所見 (図1)

口腔衛生状態は不良であり全歯面にプラークの付着を認め,全顎にわたり辺縁歯肉の発赤・腫脹,ならびに下顎前歯部以外の歯肉からは自然排膿を認めた。すべての歯牙は補綴・修復処置が施されており,不良補綴物ならびにそれに伴う二次う蝕に罹患している歯牙が多数歯にわたり認められた。23歯部歯肉には瘻孔が認められた。Angleの分類は補綴歯のため不明であり,Overbiteは4 mm,Overjetは3 mmであった。咬合様式はGroup functioned Occlusionであった。32歯は欠損しており,45・46間43・42間42・41間31・33間は隣接面コンタクトが喪失していた。

図1

初診時口腔内写真(2012年11月)

2) 歯周組織検査 (図2)

O'Learyのプラークコントロールレコード(PCR)は100%であり,BOPは95.2%であった。Probing Pocket Depth(PPD)5 mm以上の部位は61.1%であった。Lindhe&Nymanの根分岐部病変の分類でII度以上の根分岐部病変が17歯の近心,16歯の頬側と遠心,26歯の頬側・近心・遠心,27歯の頬側と遠心に認められた。

図2

初診時歯周組織検査(2012年11月)

3) エックス線所見 (図3)

下顎前歯部を除いた歯牙には歯根長の1/3を超える歯槽骨の透過像が認められ,さらに17,16,15,14,13,22,23,25,26,27,35,37,46,47歯には楔状の骨透過像が認められた。歯根面には歯石と思われる石灰化像も顕著に認められた。また不適合な補綴修復物ならびにう蝕と思われる透過像も多数認められ,13歯は根尖病変を疑わせる透過像を認めた。

図3

初診時デンタルエックス線写真(2012年11月)

5. 診断

広汎型重度慢性歯周炎

6. 治療計画

1)歯周組織検査

2)歯周基本治療

3)再評価検査

4)歯周外科治療

5)再評価検査

6)口腔機能回復治療

7)再評価検査

8)メインテナンスまたはSPTへ移行

7. 治療経過

1) 歯周基本治療 2012年11月~2013年4月 (図4, 5)

デンタルエックス線写真10枚法の撮影ならびに歯周組織検査を行い,その検査結果に基づき歯周基本治療を開始した。初診時PCRが100%であったため口腔衛生指導に注力し,それと平行して歯肉縁上のスケーリングを行なった。プラークリテンションファクターとなる不良補綴物は早期に除去し暫間被覆冠へと置換したが,その際23,26,35歯は歯根縦破折のため保存不可能と診断し抜歯を行なった。プラークコントロールが良好(PCR≦20%)になったことを確認した後Root debridementを行なった。

2013年6月再評価検査の結果,歯周病の状態は大きく改善されたが臼歯部ならびに12,11,21歯に深いポケットと炎症の残存が確認された。この部位に対しては歯周外科治療を行うこととした。なお,この間のHbA1cは2013年2月6.9%,2013年6月6.7%と改善傾向を示した。

図4

歯周基本治療中の口腔内写真

図5

歯周基本治療終了後の再評価検査

2) 歯周外科治療

2013年6月の血液検査の結果HbA1cが6.7%だったことをうけ,基本治療後も深い歯周ポケットが残存した以下の部位に対し,歯周外科治療の計画を立て,ウィドマン改良フラップ手術を行った(図6, 7)。

2013年6月~2013年9月

2013年6月 14,15,16,17歯

2013年8月 13,12,11,21,22歯

36,37歯

2013年9月 44,45,46,47歯

またII度の根分岐部病変に対しては16,27歯の遠心根のトライセクションを行った。

2013年11月に歯周外科治療後の再評価検査を行なった。PPD4 mmの部位,ならびに根分岐部病変I度の部位が数箇所残存するもPCR<10%,BOP6.3%と歯周組織の安定した状態が確認できたため,口腔機能回復治療へと移行した。

図6

歯周外科治療時 16,27歯においては遠心根のトライセクションを行なった。

図7

歯周外科治療後約1ヶ月の口腔内の状態

3) 口腔機能回復治療 2013年11月~2015年1月

歯周外科治療後の歯周組織に調和するプロビジョナルレストレーションを作成し装着した(図8)。初診時の咬合高径を極力保持するため,37,47歯は最終補綴直前まで歯周治療以外の介入を行わなかった。23,26,35歯部欠損補綴に関しては,なるべく外科的侵襲の少ない治療法を希望されたため26,35歯部はブリッジにて補綴することとした。23歯部に関しては支台歯の残存する歯質量ならびに付着の量に不安があったためインプラント治療を提案し同意を得た。2014年3月に23部にインプラント埋入手術を通法どおりに行なった(Dentium社superline Φ3.8 mm×8 mm)(図9)。インプラント埋入手術前直近のHbA1cは6.6%であった。2014年6月に二次手術を行なった。

この期間中も口腔衛生状態の確認を頻繁に行なっていたが治療のゴールが見えてきた安心感からか一時的にPCRが50%を超えるような時もみられた。再びPCRが安定してきた事を確認し,最終補綴へと移行した。被覆冠は全てメタルボンドで行なった(図10, 11)。口腔機能回復治療後に再評価検査を行ない,歯周外科治療後と同様に4 mmのPPDとI度の根分岐部病変の残存を認めるも,全顎的に歯周組織が良好な状態であると判断し(PCR:8.0% BOP:4.2% PPD≧5 mm:0%)SPTへと移行した(図12, 13)。

図8

プロビジョナルレストレーションの装着

図9

インプラント体埋入手術時のCBCT像(a術前検査時 b埋入手術後)

図10

口腔機能回復治療後の口腔内写真(2015年1月)

図11

ブルーシリコーンによる咬頭嵌合位での咬合状態の確認

図12

SPT移行時のデンタルエックス線写真(2015年1月)

図13

SPT移行時の再評価検査(2015年1月)

4) SPT 2015年1月~

移行後より3ヶ月ごとにSPTを行っている。患者とのコミュニケーションに重点をおき必要に応じてスケーリングとAirFlow(EMS社Nyon)を用いた歯面清掃を行っている。また全顎的な補綴治療を行っているため咬合状態の確認もSPTごとに行っている。歯周組織検査の結果はPPD,BOP,ならびに根分岐部病変の状態にこそ大きな変化はないが,PCRは安定しているとは言い難く10%以下の時もあれば40%を超えていることもあり不安定である。最新のSPT時の検査結果ではPCR11.0%,BOP9.7%と現在のところ安定している。SPT移行後のHbA1cは6.7~6.8%であり,SPT移行後4年の2019年1月の最新SPT時は6.6%であった(図1417)。

図14

最新SPT時の口腔内写真(2019年1月)

図15

最新SPT時のデンタルエックス線写真(2019年1月)

図16

最新SPT時の歯周組織検査(2019年1月)

図17

HbA1cと歯周組織検査データの推移

考察

本症例は2型糖尿病を有した重度慢性歯周炎患者に対しての歯周治療を含めた包括的な治療とその後の経過報告である。日本の糖尿病患者の95%は2型であり,糖尿病と歯周病関連の研究も2型糖尿病への影響に焦点を当てているものが多い。2型糖尿病は複数の遺伝因子に加え過食,運動不足,肥満などの様々な環境因子が関与し発症すると考えられている。そのため歯周病との関連性は様々な研究から明らかになってきているが,その一方でベースライン時の糖尿病の病態,他の全身疾患の関与,歯周病の重症度,それぞれの疾患に対しての治療の介入度や治療方法,罹患期間,人種,等々多岐にわたる項目において一貫したプロトコールの下での研究は少なく,比較は困難であるともいえる。

前述のとおり,糖尿病患者は1型2型に関わらず健常者と比較して有意に歯周病を発症する頻度が高いとの報告がある1)。また1998年Taylorらは血糖コントロールが不良な2型糖尿病患者は非糖尿病者と比較して歯周炎を発症するリスクおよび歯槽骨吸収のリスクが高いとし,血糖コントロールが良好な患者は非糖尿病者と有意な差は認められなかったと報告している3,4)。その一方で2010年Teeuwらが行ったメタアナリシスにおいては2型糖尿病患者に行った歯周治療によって統計学的に有意にHbA1cを0.4%減少させると結論しており5),その後2013年Engebretsonらが行ったメタアナリシスでも0.36%のHbA1cの改善を認めたと報告している6)。これらの研究結果より歯周病と糖尿病は相互に悪影響を及ぼす疾患であると同時に,歯周治療によって糖尿病の病態が改善する患者群が存在するということを示唆している。本症例では初診時のHbA1cは7.2%であったが,歯周基本治療終了後の血液検査では6.7%であった(0.5%減少)。問診の結果この間内科的療法や体重等に変化はないとのことであった。糖尿病における歯周治療の効果はインスリン抵抗性に作用する歯周炎起因のTNF-αの産生量が低下することが一つの要因だといわれているが7),本症例も重度歯周炎にもかかわらず歯周治療未経験だった患者が今回治療を受けたことで歯周炎の状態がコントロールされその結果血糖のコントロールにもつながった可能性が考えられる。

糖尿病患者はその臨床的特徴として易感染性や創傷治癒遅延が知られており,外科処置時には一般的に手術部位感染のリスクが亢進すると考えられている。血糖コントロールが不良の糖尿病患者では細菌感染のリスクが向上し,重症化しやすい。歯周外科治療時の血糖コントロール値の基準はないが,他の外科手術においてはHbA1cが6.9%未満の患者は6.9%以上の患者よりも治療結果が良好であったとの報告がある8)。歯周外科治療やインプラント治療等,口腔内の外科処置を行う場合もこれを一つの指標とすることが出来ると考える。本症例では歯周基本治療終了後HbA1cが6.7%まで改善し,またPCRも18.8%まで改善したため,口腔衛生状態に加え全身状態も含めよりリスクの低い状態で外科治療への介入が可能となった。歯周外科治療後は口腔衛生状態によってその予後が大きく変わってくる。Nymanらは歯周外科手術の術式に関わらず歯肉縁上のプラークコントロールが伴わなければ歯周炎は再発するとし9),また適切な口腔衛生管理がなされなければ術後2年で平均2.2 mmのアタッチメントロスが生じると報告しており10),これは歯周外科治療をせずに放置された場合よりもはるかに悪い結果である。今後はこの点を留意し,注意深く口腔衛生状態の確認をしていく必要があると考える。

インプラント治療に対しても同様であり,血糖コントロールがされていない状態では創傷治癒が遅延しインプラント埋入手術後の感染を惹起し,手術の失敗を招く恐れがある。さらにインプラント手術が重篤な術後感染症を引き起こすことも考えられる。またインスリンが欠乏した状態は骨芽細胞の機能低下とその数を減少させ,高血糖状態は結果的に骨吸収が亢進し骨塩量が減少する11)。これは骨治癒やオッセオインテグレーション獲得に悪影響を及ぼす。手術時のHbA1cが6.9%以下ではそれらのリスクの影響を少なくするといわれているが12),本症例ではインプラント手術前直近のHbA1cが6.6%であり,その目標値を達成できたことで治療の選択肢が増え,より安全な状態でインプラント埋入手術が行えたと考える。術式はより術後感染のリスクを低下させるため2回法を選択した。

補綴治療に関しては再度治療について説明の時間を十分に設けた。欠損補綴に関して患者は可撤式の義歯と侵襲の大きな外科治療は出来たら避けたいとのことであったため最初は下顎はコンベンショナルなブリッジ,上顎はクロスアーチブリッジを検討した。固定性のブリッジは支台歯数が増えれば増えるほど歯牙の動揺の抑制に有効であるが,中間支台歯には(特に歯槽骨の吸収が歯根の1/2に及んでいるような場合はより顕著に)力学的に複雑な力がかかり応力が集中し,耐久性に問題を生じる可能性があるといわれている13)。その一方で重度歯周炎で尚且つ数少ない支台歯数であっても徹底的な歯周治療とプラークコントロールを行いその後も適切なメインテナンスを行うことでロングスパンのブリッジを長期にわたり機能的に維持することが可能である14)。しかしながら本症例では上顎の残存歯はすべて失活歯であり残存歯質量も少なく,残存するアッタチメント量も少なかったことから筆者の臨床力も加味したうえで23歯部にはインプラント治療,26,35歯部には固定性のブリッジを提案し同意を得た。口腔機能回復治療後の歯周組織検査ではBOP4.2%PCR8.0%と安定していたため,2015年1月SPTへと移行した。この時のHbA1cは6.8%であった。

質の高い適切なSPTを行っていくことは歯周病の再発やう蝕の発生を抑制する15)。そのため我々はSPT毎に単にプロフェッショナルケアを行うだけでなく,患者に適切な口腔衛生指導をすると同時にモチベーション維持を手助けする役割を担っていることを忘れてはならない。現在HbA1cは6.7~6.8%で安定しておりSPTは3ヶ月毎に行っているが,血糖コントロールが不良な糖尿病患者(HbA1c≧6.5)ではコントロールが良好な糖尿病患者(HbA1c<6.5)や非糖尿病者と比較して,歯周病の再発が多いことが報告されており16)糖尿病患者は歯周病に対する疾患感受性が高いと考えられるため17),状況に応じSPTの間隔を考察することが必要である。

本症例は初診時歯周病の進行状態もさることながらう蝕罹患歯も多数存在し,さらに8年間歯科への通院が途絶えていたことから自身の口腔内状態への関心が低いと思われたが,説明の時間を確保しコミュニケーションを密にとった結果,患者のモチベーションとセルフケア能力は劇的に向上した。その結果比較的短期間で歯周炎の状態は改善した。2019年1月時点でSPT移行後4年と経過期間が短いが,歯周病に対して高いリスクを抱えながらも比較的安定した状態を維持できているのは,それが現在も持続できているからに他ならない。またいくつかのレビュー論文より歯周炎の治療をすることが結果的にHbA1cの改善につながることも示唆されている5,6)。本症例のようにHbA1cが7%前半台の場合,歯周治療によってその値が改善すると,その結果歯周外科治療やインプラント治療を含めた侵襲の大きな治療を合併症のリスクをより少ない状態で行うことが可能となる。ただしこれはあくまで数値の上だけでの理論であり,また糖尿病はあくまで歯周病のリスクファクターの一つに過ぎず,あくまで重要なのは良好な口腔衛生状態の維持だということを肝に銘じたい。今後も医科との連携をとりながら,SPTを通じて患者の生涯にわたりサポートをしていく所存である。

今回の論文に関連して,開示すべき利益相反状態はありません。

References
 
© 2019 by The Japanese Society of Periodontology
feedback
Top