1. はじめに
石灰化(mineralization)は有機マトリックスへのリン酸カルシウム結晶の沈着であり,脊椎動物の生理的及び病的な硬組織形成に普遍的な現象である。骨,軟骨,象牙質,セメント質など間葉系組織由来の生体硬組織の石灰化初期過程においては,硬組織形成細胞から細胞外マトリックスおよび30-300 nmの基質小胞(matrix vesicle)と呼ばれる膜性小器官が細胞外へと分泌されることが必須である1-3)。基質小胞にはカルシウムおよび無機リン酸のみならず,硬組織形成に必要な酵素群や脂質が含まれ,硬組織が成熟していく過程においては,細胞外マトリックスと基質小胞の相互作用により,石灰化基質が形成され,硬組織の石灰化と成熟が促進される。この一連の過程は基質小胞性石灰化と呼ばれる。しかしながら,硬組織形成細胞中で基質小胞がどのように形成され分泌されるかについては,硬組織形成の基本的なメカニズムにも関わらず,長年明確な結論が得られないままであった。ごく最近になって,様々な新技術を用いた研究成果が次々と発表され,基質小胞形成の過程が明らかになりつつある。本稿では,これらの最新知見を紹介するとともに,歯周組織において基質小胞性石灰化の果たす役割や,基質小胞を用いた歯周組織再生療法の可能性について概説したい。
2. 基質小胞性石灰化研究の変遷
1967年に初めて電子顕微鏡により基質小胞が観察4,5)されて以降,エナメル質を除くすべての生体硬組織において,石灰化に先立って細胞外マトリックス中に基質小胞が出現し,石灰化開始部位ではその内部や膜に沿って結晶様構造物が観察された。重要なことに,動脈硬化症における血管壁の石灰化などの異所性石灰化病変においても基質小胞が認められている。エナメル質形成過程において基質小胞は観察されないが,象牙質の石灰化が引き金となって,エナメル芽細胞の分化とその石灰化が開始されると考えられている6)。電子顕微鏡を代表とする顕微形態学的解析の蓄積により,基質小胞がほぼすべての石灰化に必須であると考えられている。
一方で,硬組織形成細胞内における基質小胞の形成過程や結晶状態は,電子顕微鏡レベルの解像度による観察結果が必ずしも一致せず,不明な点が多く残されていた7)。基質小胞の分泌機構についても,発芽(budding)様式であることが示唆されていたが,明確な結論は得られていないままであった。さらに,2012年には電子顕微鏡で観察された基質小胞の結晶様構造は,試料作製時の処理によるアーチファクトである可能性が報告された8)。このように,微小物質を観察できる電子顕微鏡では試料を化学固定した上で真空中に置くため生細胞を直接観察することが不可能であり,生細胞を直接観察できる光学顕微鏡では微小物質の観察が困難である,という技術的なジレンマが存在し,詳細な解析が進展しておらず,硬組織形成の初期過程に関する記載は,専門教科書においても古くからの仮説のレベルに留まっていた。
最近になって,我々はこのジレンマを克服し,石灰化初期過程の理解を深めるため,走査電子誘電率顕微鏡と超解像蛍光顕微鏡という2つの新しい観察技術を用いることで,生きた細胞内に基質小胞が形成され,分泌される様子を観察することに成功した9)。
走査電子誘電率顕微鏡は産業技術総合研究所の小椋博士が独自開発した顕微鏡であり,走査電子顕微鏡の内部に特殊なチャンバーを入れ,電子線照射に伴う電位変化を検出することで,水溶液中の生物試料の誘電率の違いを可視化するものである10,11)。石灰化誘導培地にて培養した骨芽細胞を同顕微鏡で観察すると,細胞内の膜状構造物の内部に多くの顆粒が集積し,多胞体構造(multivesicular body)を形成するのが観察された(図1)。このことから,基質小胞の形成にリソソームが関与していることが示唆された。これらの顆粒は,元素分析によりリン酸とカルシウムを多く含み,リン酸カルシウムと同じラマンスペクトルを持ち,そのサイズはこれまで報告のある基質小胞と一致していた。さらにアルカリフォスファターゼをコードするAlpl遺伝子を欠失する細胞をCRISPR/Cas9を用いたゲノム編集技術で作成したところ,同細胞では石灰化誘導培地にて培養しても顆粒を認めなかった。これらのことからこの顆粒は基質小胞であることが示された。本観察結果は,これまでの化学固定操作を介した電子顕微鏡の観察結果とは異なり,基質小胞は細胞内では結晶化しておらず,アモルファス状態で存在することが示唆された。リン酸カルシウムが低pHで結晶化しにくい12)ことから,細胞内で最もpHが低いオルガネラであるリソソーム内に基質小胞が形成されることは理にかなうものと考えられる。
光学顕微鏡はその使用する光の回折限界以下の分解能を得るのは原理的に不可能とされ,分解能は200 nm程度が限界であった。これ以上近接した2点は区別できないため,基質小胞が細胞内で形成・分泌する過程の観察は不可能である。そこで,2014年のノーベル化学賞を受賞した超解像顕微鏡法を応用し基質小胞の観察を試みた。カルシウムをカルセインにて標識した上で,超解像蛍光顕微鏡を用いてカルシウムを含むリソソームの動態をタイムラプス撮影にて検討したところ,基質小胞がミトコンドリア近傍で形成され,リソソームと融合し,運搬される一連の過程が明らかとなった(図2)。ついでリソソーム阻害剤やその開口分泌阻害剤を用いた実験から,リソソーム中に形成された基質小胞が開口分泌によって細胞外に分泌されることが示唆された。
我々の研究と同時期に,粗面小胞体で生成されたカルシウムがミトコンドリアに受け渡され,ミトコンドリアがマイトファジー(ミトコンドリアに対する選択的オートファジー)により分解されることで石灰化に必要なリン酸カルシウム前駆体が形成されていることが相次いで報告された13,14)。
これらの一連の研究成果により,ミトコンドリアで生成されたカルシウムやリン酸を集積した基質小胞がリソソームに形成され,細胞外に開口分泌により分泌される新しいモデルが提唱されている(図3)9,15,16)。
3. 歯周組織における基質小胞性石灰化
歯周組織に含まれる硬組織として,骨芽細胞が形成する歯槽骨とセメント芽細胞が形成するセメント質が挙げられる。骨芽細胞とセメント芽細胞の違いについてはこれまで多くの検討がなされてきたが,これまでのところ明確な発現遺伝子の違いや,細胞系譜の違いは認められない17,18)。基質小胞についても,いずれの組織においてもその局在が報告されている19)。一方で,興味深いことに,基質小胞に関連する酵素群のノックアウトマウスを用いた解析から,長管骨や歯槽骨とは異なる,セメント質に特異的な表現型が報告されている20)。基質小胞に無機リン酸を集積する酵素であるPhospho1遺伝子のノックアウトマウスでは長管骨と同様に,歯槽骨や有細胞セメント質の低形成を認めるが,無細胞セメント質の形成は影響を受けない21)。一方で,石灰化を阻害するピロリン酸を分解し,無機リン酸を生成するアルカリフォスファターゼをコードするAlpl遺伝子のノックアウトマウスでは無細胞セメント質がもっとも強く影響を受け,低形成をきたす22,23)。同遺伝子のヒトにおける機能低下は低フォスファターゼ症として知られ,セメント質低形成・歯根膜の欠失による乳歯早期脱落を引きおこす24)。逆に,ピロリン酸を産生するEnpp1遺伝子やピロリン酸の輸送タンパクであるAnk遺伝子のノックアウトマウスではセメント質過形成や歯根膜中の異所性のセメント粒形成が報告されている25,26)。これらの研究成果から,歯槽骨やセメント質も基質小胞性石灰化により形成・維持されているが,その機序は異なる可能性が示唆される。さらなる研究により,セメント質と歯槽骨の差異をより正確に定義し,基質小胞によるセメント質の形成過程の理解を進めることで,新しいアプローチの歯周組織再生療法の開発につながる基盤情報を提供するものと考えられる。
4. 基質小胞を含む細胞外小胞を用いた新規歯周組織再生療法の可能性
失われた歯周組織を再生する様々な治療法の開発が試みられ,すでにFGF-2製剤やエナメルマトリックスタンパク,GTR法などが臨床的な成果を上げている。さらに重篤な歯周組織欠損に対応し,予知性の高い組織再生効果を得るために,間葉系幹細胞を移植する細胞治療が注目され,これまでに基礎的・臨床的な知見が集積しつつある27-29)。幹細胞移植による治療効果の作用機序については,移植された幹細胞が増殖・分化するのみならず,幹細胞から分泌されるサイトカイン,ケモカイン,成長因子などのトロフィック因子が関与していることが示唆されている30,31)。近年,その中でも特に幹細胞の分泌するエクソソームが重要な役割を担っていることが明らかとなりつつある32)。
エクソソームは細胞から分泌される細胞外小胞(extracellular vesicle)の一つである。近年,細胞外小胞はあらゆる細胞から分泌され,細胞間の情報伝達の運び役(cargo)として様々な機能を担っていることが明らかとなっている33)。細胞外小胞の中でも,細胞内で多胞体(multivesicular body)構造中に形成される,粒子径100 nm前後のものをエクソソームと呼ぶ。様々な病気の診断や治療におけるエクソソームの有用性については,特にがんの診断領域で多くの報告が集積してきている34,35)。エクソソームに含まれる少量のDNAを検出することで様々な病気の検出とモニタリングに使用したり,エクソソーム中の特定のmiRNAまたはmiRNA群により,がんの診断または予後の判定に用いたりする方法が開発されている36)。さらにエクソソームそれ自体,あるいは薬物や核酸を運搬する手段として様々な疾患の治療に使用する,新たな生物学的製剤の一つとしてのエクソソームも盛んに研究が進んでいる37,38)。
細胞治療は,これまでにその安全性・有効性の確立が進められている一方で,初代培養細胞であることからロット間差や品質管理に困難を伴う。他方,エクソソームはより均一で定量化の容易な治療ツールとして注目を集めており,特に難治性疾患の新たな治療方法としての可能性が期待され,基礎研究のみならず,臨床試験が進んでいる39,40)。歯周組織再生においても,特に幹細胞由来エクソソームを新たな生物学的製剤として利用する試みがなされている41,42)。ラット歯周組織欠損にヒト間葉系幹細胞の培養上清由来エクソソームをコラーゲンスポンジとともに移植した報告では,コラーゲンスポンジのみ移植した場合と比べて,有意な歯周組織の再生が認められている43)。さらにヒト歯肉由来間葉系幹細胞のエクソソーム局所投与の効果について,マウス絹糸結紮モデルにて検討した報告では,歯槽骨吸収が有意に減少したことも報告されている44)。エクソソームは工学的に利用して特定のmiRNAやsiRNA,タンパク質などを封入したり,特定の細胞に親和性を高めるように修飾したりすることも可能であり,今後の更なる進展が期待される45)。また,エクソソームには生きた細胞成分を含まないため,特定細胞加工物に該当せず,エクソソームを用いた治療は再生医療等安全確保法の対象とならず,関連学会での議論が継続している(日本再生医療学会,エクソソーム等の調製・治療に対する考え方,2021年3月10日付)。エクソソームの調製・治療については,安全性・有効性についての十分な科学的根拠に基づいた実施が必要となる一方で,関連法規の整備が進み,再生医療等安全確保法に準じた品質・製造管理基準が明確になれば,新たな治療法として広く使用されると期待できる。
基質小胞についても以前から骨芽細胞の分泌するエクソソームではないかと提起されてきた46)。しかしながら,基質小胞の分泌は発芽様式によると考えられてきたため,両者は異なる細胞外小胞であると捉えられていた。前述の通り,基質小胞もエクソソーム同様に多胞体を形成し,開口分泌される可能性が示され,基質小胞とエクソソームは同様の性質を持つ細胞外小胞ではないかと考えられる。エクソソームおよび基質小胞の形成メカニズムの詳細が解明されれば,内在性の分泌促進により骨形成を促進することが可能になる。さらには,培養硬組織形成細胞を用いて基質小胞を大量に生産し,基質小胞の分取・精製が実現すれば,基質小胞をエクソソームと同様に生物学的製剤として取り扱い,セメント質や歯槽骨の形成を誘導する新規歯周組織再生療法の開発につながるものと期待される(図4)。
謝辞
本稿での成果の一部は,産業技術総合研究所 小椋俊彦先生,岡田知子先生との共同研究によるものです。また,JST CREST(JPMJCR19H2),JSPS科研費(JP20K20476,JP19K22713)の支援を受けたものです。
今回の論文に関連して,開示すべき利益相反状態はありません。
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