Serviceology
Online ISSN : 2423-916X
Print ISSN : 2188-5362
Special Issue: "Service Design: state of the art and research challenges"
Development of a design method for transforming the context of service.
Masanao Takeyama
Author information
JOURNAL OPEN ACCESS FULL-TEXT HTML

2017 Volume 3 Issue 4 Pages 4-9

Details

1. サービスの意味のイノベーション

本稿は,サービスの利用文脈と意味の転換を促すサービスデザイン手法の開発について,その概要と意義を解説する.サービスデザインは,ユーザーへの共感を重視する人間中心デザインの考え方に強く影響を受け(Merger 2004),その考え方を実践するインタラクションデザインから各種の概念やテクニックを発展的に導入し,その方法論を築き上げてきた(Holmid and Evenson 2008; Holmid 2009; Sangiorgi 2009).また,ユーザーを含む多様なステークホルダーをデザインのプロセスに参加させる共同デザインの手法も開発され,今日も積極的に活用され続けている(Stickdorn and Schneider 2010).このような,ユーザーへの共感やステークホルダーのデザインへの参加は,サービスの時間的継続性や全体性とともに,サービスデザインという分野の特徴となっている.しかし,その一方で,ユーザーやステークホルダーの期待や認識の範囲を超えるような斬新なサービスのビジョン形成については,依然として一部のデザイナーの手に委ねられており,それを参加型の共同デザインによって実行することへの関心は低く,その手法も整備されていない.

ミラノ工科大学でイノベーション・マネジメント論の教鞭をとるロベルト・ベルガンティは,ユーザーに寄り添う人間中心デザインや,その応用をデザイナー以外の人々に促すデザイン思考の限界を指摘し,それとは異なるアプローチとして,意図的にユーザーから距離を取るDesign-Driven Innovationの手法を導入した (Verganti 2009; Norman and Verganti 2011).本手法は,製品が用いられる生活上の文脈において,製品がそのユーザーにどのように意味づけられているかという点に注目する.その上で,その生活文脈自体の変化の機会を捉え,そこに製品の新たな意味を見出し,それを具現化するように製品のイノベーションを導く.

ベルガンティの手法は,主に新製品の企画や開発に焦点を当てており,そのプロセスは,経営者や組織内のイノベーションチームと,インタープリタと呼ばれる組織外の識者とのデザイン対話(ディスコース)によって実施される*1.しかし,その手法を実行する手続きは必ずしも明示的に示されておらず,イノベーションの研究者からは,マーケットプルや,テクノロジープッシュのアプローチを補うアプローチとして注目されつつも,デザイン思考ほどには一般的な認知や普及が進んでいない.人間中心デザインに立脚するサービスデザインの実践や研究においても,その応用は一部の例外を除いてほとんど見られていない状況である(Baha et al. 2014; Wetter-Edman 2011).

また,シドニー工科大学およびアイントホーフェン工科大学でデザインイノベーション研究に従事するキース・ドーストは,その著Frame Innovationの中で,デザイナーが様々な厄介な問題(wicked problem)に対処する際に実行する問題認識のリフレーミングのプロセスに注目し,複雑な社会課題の認識の前提にあるパラドックスの状況を解消するデザイン思考の手法開発に取り組んでいる(Dorst 2015).本手法も,問題状況の意味論的な解釈やフレーム転換を重視する点でベルガンティの手法と類似しているが,事例研究に基づくデザインプロセスの体系的な整理の段階を超えていない.したがって,デザイナー以外の人々の参加やコラボレーションを促す上で,本手法は未だ発展途上と考えられる.

多くのサービスデザインのプロジェクトが,専門的デザイナー以外の様々なステークホルダーとともに実行されること,またイノベーションの観点からは,現状のユーザー理解を超えた先見的な発想が求められることから,Design-Driven InnovationやFrame Innovationの考え方を,より多くの人々が実行可能なサービスデザイン手法として導入することが期待される.そのような問題意識のもと,筆者は,ベルガンティやドーストのアプローチをサービスデザインのプロセスに組み入れるDesign-Driven Service Innovation(以下,DDSIと省略する)と呼ばれる手法の開発を行った(Takeyama et al. 2016).以下では,その手法の概要を紹介し,その意義や可能性について述べる.

2. DDSI手法の概要

DDSIは,現状のユーザーの要求や期待ではなく,今後社会に生じる構造的な変化に注目することで,既存のサービスのカテゴリーそのものの役割や意味の変化を生み出す手法であり,そのようなサービスの意味転換をコンセプト・ジャーニーと呼ばれる形式で導出する.その手続きは,

  • ① 文脈の拡張とイシューの発見
  • ② 現状のフレーム把握
  • ③ 新たなフレームの探索
  • ④ 文脈融合とコンセプト・ジャーニーの構成

という4つのステップと,それらに対応するテクニックから構成されている.それらの概要を以下に順に記す.

2.1 文脈の拡張とイシューの発見

DDSIの第1のステップは,文脈の拡張とイシューの発見であり,サービスの新たな利用文脈を検討する探索領域を設定する.一般的に,サービスの開発や提供は,そのサービスの利用主体や利用目的,利用を通じたアウトカム,利用の環境,手続き,習慣や制約といった,一定の利用の文脈を前提として行われている.また,サービスのユーザーにも,そのような文脈がある程度共有されることで,サービスの意味が適切に理解され,その利用が可能となる.例えば,食品スーパーマーケットのサービスであれば,「家庭で美味しく栄養ある料理をつくって食べる」というユーザーのニーズやアウトカムを中心に,サービスの利用文脈が考えられることになる.その文脈には,ユーザーの好みに合った食品や食材,家庭での食事の習慣,家族構成,さらに献立から買物,調理,皿洗いに至るプロセスや振る舞いといった要素が含まれるだろう.しかし,このような通常の利用文脈の範囲で斬新なサービスの可能性を検討することには限界がある.そのため,現状においてサービスの利用と直接的には関連づけられていない,より広い範囲の文脈に注目することが必要となる.家庭における食事であれば,その前後の活動(時間的な文脈),それが行われる場所(空間的な文脈),それと相関の高い活動(飲食店での食事など)や生活上の関心事(健康など),あるいは論理的に上位の活動カテゴリー(家事など)などについて考えることで文脈が拡張される.事業戦略的には,特に競合相手が未だ充分に注目していない文脈に目を向け,現状のサービスの直接的な利用文脈(家庭における食事の支度)に今後大きな影響を及ぼす可能性のあるイシューに焦点を当てることが有効である.

そのような文脈拡張の意義を示すため,ここでは,家庭における食事という,一般的なスーパーマーケットの利用文脈の上位の活動カテゴリーとして,家事に注目することにする.すると,我が国の場合,女性の社会進出,夫婦共働き世帯の増加,国際的に低水準の男性の家事参加などを背景として,家事負担の軽減や,夫婦間の家事分担に対する課題意識の高まりが,今後の重要な社会的イシューとして存在することに気づく.そこで,「夫婦共働き世帯における家事」を,食品スーパーマーケットの新たな可能性を探る文脈として設定し,有意義なイノベーションの機会の発見を促していく(図1).

図1 サービス利用の文脈の拡張とイシューの発見

2.2 現状のフレームの把握

対象サービスに求められる新たな役割を探るための文脈や,それに関連する主要なイシューが設定された次のステップでは,まずその文脈やイシューに対する一般的な課題認識の特性と,その課題に対処するための世界観(フレーム)について確認する.先に設定した「夫婦共働き世帯における家事」という文脈については,家事を負担や面倒な仕事として扱う考え方とともに,できるだけそれを効率的にこなすことへの期待,さらに夫婦間でそれを上手く(違いに不満の生じないように)分担することへのこだわりなど,いくつかの共通する認識が浮かび上がる.

次に,このような認識の背後にある,普遍的なテーマや世界観をフレームとして把握する.夫婦共働き世帯にとっての家事については,例えば,「面倒に感じる仕事はできるだけ効率的に,要領良くこなすことが望ましい」といった,家事という文脈に限定されない,より一般的なフレームが用いられていることがわかる.また,夫婦間の家事分担に注目すると,そこには,「夫婦間の負担のトレードオフ」あるいは「個人の自由と責任のトレードオフ」といったテーマが前提として認識されており,そのような認識が夫婦間に緊張関係を生み出す要因となっていることもわかる.そのような認識に伴うのは,「分業」や「分担」といったフレームである.

2.3 新たなフレームの探索

先に確認された,現状の生活文脈の一般的な認識に見られる普遍的なテーマやフレームを前提に,直接的にサービスのアイデアを検討することも可能である.しかし,その方法では,現状の課題認識にそのまま応えるソリューション型のサービス提案に留まってしまう.DDSIでは,これらのテーマの背後に見られる認識のあり方やフレームそのものを転換することによって,新たなサービスのビジョンやコンセプトの導出を目指す.つまり,先に確認された夫婦共働き世帯の家事という文脈であれば,それに対して,あえて「効率的なタスクの遂行」というフレームとは対極にある,「創造的な活動への挑戦」といったフレームに,また「分業や分担」というフレームに対しては,「チームワークやコラボレーション」といったフレームへの転換を図り,そのような新たな世界観から家事や家庭の食事のあり方を検討するのである.

このようにサービス・イノベーションの目標を,現状の多くの人々の認識の前提にある認識構造やフレームからの脱却として設定することで,その実現方法を検討する新たなフレームを,設定したサービスの固有の利用文脈から離れて,様々な領域から探し出すことができるようになる.例えば,「効率性も重視される活動において,創造性への挑戦を同時に成立させる」という目標を設定したならば,「デザイン・プロジェクト」という,家庭の食事とはまったく異なる分野のフレームを参照できるようになる.一般的に,デザインのプロジェクトでは,定められた予算と時間の範囲において,与えられた課題に対して,創造的かつ効率的に答えを導くことが求められ,それを叶えるための手続きやチームの編成方法などに,様々な工夫がなされている.また,「分業(分担)から協業(コラボレーション)への転換」については,チームスポーツの世界観が,家事を捉える新たなフレームの候補となる.チームスポーツでは,ゲームの状況に応じて,各プレイヤーが,臨機応変にそれぞれに必要な役割を察知して振る舞い,また相互に連携をはかることで,チームとしてのパフォーマンスや,個々の自由と責任の両立を可能としている.

2.4 文脈融合とコンセプト・ジャーニーの形成

前節では,食品スーパーマーケットを例として,サービスの利用文脈を拡張して捉えることで,将来サービスの利用に大きな影響を及ぼし得る重要なイシューを見出し,その課題認識の前提にある世界観の転換を促すフレームを導く手続きを示した.次のステップでは,これらのイノベーションのための参照フレームと,対象サービスの固有の利用文脈とを概念的に融合することによって,新たなサービスの可能性を検討するためのコンセプト・ジャーニーを構成する*2

まず「デザイン・プロジェクト」と「チームスポーツ」という2つの参照フレームの活動について,それぞれ,先に挙げた効率性と創造性の両立,自由と責任の両立といった世界観の達成に貢献する特性を拾い出す.その際,それぞれの活動のプロセスや,組織や役割,環境といった側面に注目し,それらの側面から,有効な特性を構造化して把握する.例えば,活動のプロセスの側面に焦点を当てると,まずデザイン・プロジェクトについては,英国のデザインカウンシルによって体系化された,ダブルダイヤモンドのモデルが参考にできる(Design Council 2007).ダブルダイヤモンドのモデルは,デザインのプロセスを,発見(リサーチ),定義(問題設定),開発(アイデア形成とプロトタイピング),実現(実装)といった4つのステージで説明する.またチームスポーツのプロセスについても,目標設定,トレーニング,試合,振り返りといった一般的なモデルが考えられる.

次に,新規サービスの検討の対象となる,家庭における料理や食事の支度のプロセスについても,献立,買い物,調理,食卓の準備といったステップで構造化して特徴を捉えることが可能である.そして,これらの特徴の構造的な分析を経て,DDSIは,デザイン・プロジェクト,チームスポーツ,家庭料理の支度という異なる文脈の特性を概念的に融合する.その際,先に設定した世界観の転換が起こるように,それぞれの文脈から重要な特性を抽出して,新たなプロセスを構成するように工夫する.その結果,家事における効率性と創造性の両立,分業から協業への転換をもたらす新たなサービスの利用文脈が構築されることになる.

例えば,デザイン・プロジェクトと家庭料理の支度を融合した文脈では,食品スーパーの食材や家庭の冷蔵庫の残り物,家族の健康状態などの“リサーチ”に基づいて,献立のテーマを設定し,レシピや食材のアイデア検討した上で,料理と食卓の設えを実現する,といった新たな食事の支度のプロセスモデルが導き出される(図2).そして,このような融合された文脈モデルから,理想的な食事の支度や食生活の体験ジャーニーをコンセプトとして構築し,そのコンセプトを実現するための新しい食品スーパーマーケットの役割と機能を検討していく.その結果,家庭における食材のリサーチ,献立の検討,調理の実施に参加し,それを適切に導く「家庭の食事の共同デザイナー,デザイン・ファシリテータとして振る舞うスーパーマーケット」といった新たなサービスの意味を導くことができるようになる.図3は,そのような新たな意味づけを持つ食品スーパーマーケットのアイデアの一例を表している.オフィスや通勤時にアクセスできるオンラインの食事のデザインラボを中心に,そこでのアイデア検討の結果に基づいて下ごしらえを行うスーパーマーケットと,家庭のキッチンや食卓が情報ネットワークで繋がる様子が描かれている(Takeyama et al. 2016).

また,ここでは説明を省くが,チームスポーツのプロセスモデルについても同様の概念的な融合が可能であり,これを先のモデルに統合することで,夫婦による食事の支度のコラボレーションや,そのためのトレーニングを促進するように,サービスのコンセプトをさらに発展させることも可能である.

図2 サービスの文脈融合とコンセプト・ジャーニー
図3 新たなサービスの意味の発想(Takeyama et al. 2016

3. 手法の意義と可能性

3.1 コンセプト・ジャーニーの役割と意義

以上の手続きによって導かれるコンセプト・ジャーニーは,現状のサービスに対するユーザーの要求によって導かれるものではなく,したがって,その有効性は,生み出されたアイデアが,どれだけ現状のユーザーに受け入れられるかという点によって評価されるべきものではない.むしろ,コンセプト・ジャーニーは既存のユーザーやステークホルダーの前提認識を疑い,それとは異なる別の世界観を提示することで,それらの人々に新たな気づきや発想を触発し,様々な議論を喚起することをねらいとしている.その意味では,今後の社会の変化と,テーマとして着目した内容がどのような繋がりを持っているか,また,既存の社会の前提認識や,その問題をどのように把握し,それとは本質的に異なる価値観を提示できているか,といった観点から効果を確認していく必要がある.

そのため,コンセプト・ジャーニーをストーリーボードやムービー等の形式で視覚化して,それを想定されるユーザーや,関連するステークホルダーに提示し,参加型のデザインや共同デザインのワークショップを通じて,サービスがもたらす新たな価値意識や生活のイノベーションに向けて議論を行い,その結果に基づいて,より具体的なサービスの実現の可能性の検討を進めていくことが有意義である.

3.2 サービスデザインにとっての文脈転換

DSSIはサービスの利用文脈そのものを非連続的に転換することによって,既存のサービスに新たな意味や役割をもたらす発想を促す効果を持つ.この方法は製品の意味づけを変える場合にも応用できるが,文脈に焦点を当てることは,サービスデザインにおいて一層重要となる.S-Dロジックの指摘する通り,サービスを中心に価値を捉えていくということは,価値を常に使用の文脈において理解することを意味する.文脈価値は,ユーザーのコンピタンスを含め,様々な資源の統合によって生み出され,それゆえ,ユーザー自身を含む,多様な主体によって共創される(Vargo and Lusch 2008; Chandler and Vargo 2011).サービスデザインの研究には,そのような多様な資源の統合や,多様な主体による共創の仕組みを生み出す上で,常に文脈の理解や,文脈への介入の方法を発展させていくことが期待されている.

さらに,今後IoTの技術革新やその普及によって,ユーザーのアウトカムや,それに伴う文脈により広範囲に,かつ統合的に介入する機会や可能性が広がっていくことを踏まえると,もはやG-Dロジックによって捉えられた製品やサービスのデザインの背景として文脈を理解するのではなく,むしろ文脈そのものをデザインし,事業化していく発想が重要となっていくものと考えられる.

4. まとめ

DDSIは,イノベーションを目指すサービスデザインのプロジェクトにおいて,サービスの意味や利用文脈の転換を,デザインの専門家以外の人々にも実行可能とすることを期待するものである.本稿では,そのようなアプローチの特徴や意義について示したが,その有効性については,実際に様々なサービスデザインのプロジェクトに本手法を適用することで,検証を行う必要がある.特に,適切なフレームの探索や文脈融合のステップにおけるツールや手続きの整備,また導出したコンセプト・ジャーニーの有効な活用方法についての検討は,本手法の実効性を高める上で重要な課題となる.

著者紹介

  • 武山 政直

慶應義塾大学経済学部教授.空間情報科学を背景にモバイル情報サービス開発の研究に従事.近年はサービスデザインやイノベーションの手法開発を参学共同で実践的に推進中.Service Design Network日本支部共同代表.

*1  ベルガンティの最近の文献では,組織内における批判の技術を用いた議論をより重視している(Verganti 2016).

*2  この文脈融合の方法は,認知言語学の概念ブレンド理論(Turner and Fauconnier 2002)から着想を得ている.

参考文献
  •   Baha, E., Groenewoud, A., and Van Mensvoort, K. (2014). Servitization of products as an approach for design-driven innovation. Proceedings of the fourth Service Design and Service Innovation Conference. Lancaster University, United Kingdom, 154-163.
  •   Chandler, J. D., and Vargo, S. L. (2011). Contextualization and value-in-context: how context frames exchange. Marketing theory 11(1), 35-49.
  •   Design Council. (2007). Eleven Lessons: Managing Design in Eleven Global Brands. Retrieved 09 20, 2015, from http://www.designcouncil.org.uk/resources/report/11-lessons-managing-design-global-brands
  •   Holmid, S. (2009). Participative, co-operative, emancipatory: from participatory design to service design. Proceedings of the first Nordic Conference on Service Design and Service Innovation. Oslo, Sweden, 105-118.
  •   Holmlid, S., and Evenson, S. (2008). Bringing service design to service sciences, management and engineering. In Hefley, B., and Murphy, W. (eds). Service Science, Management and Engineering: Education for the 21st Century, Springer Verlag, 341-345.
  •   Mager, B. (2004). Service Design: A Review. Köln, KISD.
  •   Norman, D., and Verganti, R. (2014). Incremental and radical innovation: design research versus technology and meaning change. Design issues, 30(1), 78-96.
  •   Sangiorgi, D. (2009). Building up a framework for service design research. Eighth European Academy of Design Conference, Aberdeen, Scotland. April 1-3: 415-18.
  •   Stickdorn, M., and Schneider, J. (2010). This is Service Design Thinking. Amsterdam: BID publisher.
  •   Takeyama, M., Tsukui, K., Yamaguchi, H., and Matsuo, K. (2016). Design-driven service innovation: a method to change the meaning of service. Service Design Geographies. Proceedings of the ServDes2016 Conference, Linköping University. 53-64.
  •   Turner, M., and Fauconnier, G. (2002). The Way We Think. Conceptual Blending and the Mind's Hidden Complexities. New York: Basic Books.
  •   Vargo, S. L., and Lusch, R. F. (2008). Service-dominant logic: continuing the evolution. Journal of academy of marketing science, 36(1), 1-10.
  •   Verganti, R. (2016). The innovative power of criticism. Harvard businesss review, 94(1), 88-95.
  •   Verganti, R. (2009). Design-driven Innovation: Changing the Rules of Competition by Radically Innovating What Things Mean. Boston MA.: Harvard Business Press.
  •   Wetter-Edman, K., and Johansson, U., (2011). Service Design - A Conceptualization of an Emerging Practice. (Licentiate thesis). Gothenburg: University of Gothenburg.
 
© 2020 Society for Serviceology
feedback
Top