2020 Volume 32 Issue 3 Pages 160-164
大規模植物工場で商業栽培されているレタスの28日間の長期間時系列トランスクリプトーム解析を実施した.商用植物工場の全生育ステージのデータを用いて,概日時刻推定が可能であることを明らかにした.時刻推定の誤差が大きかったサンプリング期間においても,個別にMTM解析することで時刻推定が可能であることを示した.また,2時間のサンプリング間隔でデータ取得を行ったことにより,植物体移動による光環境変化の影響も十分に捉えることが可能であることを明らかにした.これら結果から,概日リズムは栽培環境への応答性や生育状態を把握する一つの指標となりうる.