Tetsu-to-Hagane
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Steelmaking
Effect of Oxygen and Sulfur in Molten Steel on the Agglomeration Property of Alumina Inclusions in Molten Steel
Katsuhiro Sasai
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2018 Volume 104 Issue 8 Pages 417-425

Details
Synopsis:

The agglomeration force that acts between alumina cylinders in molten steel has been measured at different concentrations of oxygen and sulfur. Both oxygen and sulfur in molten steel reduce the agglomeration force between the alumina cylinders in molten steel and act as interfacial active elements. However, oxygen reduces the agglomeration force more significantly than sulfur. The agglomeration force that was obtained empirically has been analyzed by combining the formulated surface tension concerning molten steel containing oxygen and sulfur with a model representing the alumina interparticle interaction due to a cavity bridge force. Thus, this analysis enables the effect of oxygen and sulfur in the molten steel on the agglomeration property of the alumina inclusions in the molten steel to be evaluated. The agglomeration property of the alumina inclusions reduces with the increase in the concentration of oxygen and sulfur in molten steel. The reduction due to oxygen is much greater than that due to sulfur. Moreover, when the concentration of sulfur in molten steel increases, the alumina inclusions remain in an adhesion state due to the strong agglomeration force based on the cavity bridge force. However, because the agglomeration force markedly decreases when the concentration of oxygen in the molten steel increases, the alumina inclusions that have agglomerated once are likely to separate again due to the molten steel flow.

1. 緒言

高清浄鋼の溶製においては,溶鋼の撹拌や流動を適正に制御することにより,スラグ,大気,耐火物などからの溶鋼汚染を極力抑制した上で,アルミナ介在物の凝集合体を促進し,精錬工程で浮上分離に有利な粗大介在物として除去することが有効である。しかし,高清浄鋼の要求レベルが益々厳格化し,非常に微細な介在物までが除去対象となる現状では,流体力学的な作用によるプロセス改善のみで,その要求に応えることは困難となってきた。このため,溶鋼中アルミナ介在物の凝集機構を,さらに界面化学的な相互作用の影響にまで踏み込んで解明し,その科学的根拠に基づき溶鋼中介在物の凝集性を高度に制御することが期待される。

溶鋼中における介在物の凝集挙動については,溶鋼急冷サンプルにおける介在物粒度分布評価1),疑似介在物粒子を用いた水2)・溶融金属実験3,4),あるいは種々の衝突・凝集機構を考慮した数値シミュレーション5)による研究が行われてきた。しかし,高温溶鋼と微細酸化物の界面現象を実態に即して取り扱う実験の難しさが障害となって,溶鋼中の介在物間に働く界面化学的な相互作用にまで立ち入った詳細な研究は少なく,溶鋼中アルミナ介在物の凝集機構には未だ不明な点が残されている。著者は,これまで溶鋼中のアルミナ円柱間に働く凝集力を直接測定する新たな実験方法を確立すると共に,界面物性を考慮して実測の凝集力を解析することにより,溶鋼中のアルミナ粒子間に働く凝集力がvan der Waals力ではなく,溶鋼がアルミナ粒子と濡れ難いために生じる空隙架橋力に起因することを示した6)。続いて,水銀中および溶鋼中で介在物を模擬した円柱粒子を接近・分離させ空隙架橋の生成・消滅挙動を観察することにより,凝集力に及ぼす粒子間表面距離の影響を評価し,空隙架橋力による凝集力は比較的離れた粒子間にも相互に作用する強い長距離力であることを明らかにした7)

これら一連の基礎研究は,界面活性元素である酸素や硫黄を殆ど含まないアルミニウム脱酸溶鋼を対象としたが,実際の製鋼プロセスでは溶鋼中に界面活性元素が存在するため,溶鋼中介在物の凝集挙動はより複雑で本質の見極めにくい現象となっている。本研究では,溶鋼中アルミナ介在物の凝集機構を界面化学的な相互作用の観点から理解するための基礎研究として,既報6)で確立した凝集力測定実験を用いて,溶鋼中酸素濃度と硫黄濃度を変化させアルミナ円柱間に働く凝集力を測定すると共に,実測の凝集力から溶鋼とアルミナとの接触角に及ぼす溶鋼中酸素と硫黄の影響を定量的に解析した。さらに,粒子間表面距離の影響を考慮できる溶鋼中二等球アルミナ粒子間の相互作用モデルに基づいて,溶鋼中アルミナ介在物の凝集性に対する溶鋼中酸素濃度および硫黄濃度の依存性についても検討した。

2. 実験

2・1 実験装置

溶鋼中のAl2O3円柱間に働く凝集力の測定装置をFig.1に示す。実験には,溶鋼流動を極力抑制する目的から,高周波誘導加熱されたグラファイト円筒を発熱体とする抵抗加熱炉を用いた。凝集力測定のために,内径40 mm,高さ150 mmのアルミナ製るつぼの内側壁に,所定直径のAl2O3円柱を垂直に固定した。一方,外径8 mm,長さ380~440 mmのアルミナ製保護管の下端にも,同一直径で長さ30 mmの凝集力測定用Al2O3円柱を取り付けた。このアルミナ製保護管の上端を溶解炉上のアルミニウムロッドにつなぎ,るつぼ内の溶鋼中でAl2O3円柱同士が平行に接触するように配置した。アルミニウムロッドの上端から40 mm下の位置を回転軸として,アルミナ製保護管は滑らかに回転できる機構となっている。力計測器をガイドレール上の可動ステージに固定し,さらにワイヤーで駆動モーターに連結した。アルミニウムロッドの回転軸から30 mm上方の位置に力計測器を水平にフックでつなぎ,駆動モーターによりアルミニウムロッドを引っ張ると,溶鋼中のAl2O3円柱間の凝集力に抗して発生する牽引力が力計測器からチャートレコーダーに出力される。本装置では,力計測器の移動方向がアルミニウムロッドに対して垂直となるように配置され,さらに回転軸から上方の力計測器取り付け位置までの距離に対して回転軸から下方のAl2O3円柱までの距離を大きくとることで,溶鋼中のAl2O3円柱間に生じた微小な凝集力をてこの原理により増幅して測定することができる。

Fig. 1.

Experimental apparatus for agglomeration force measurement.

2・2 実験方法

Al2O3円柱を内側壁に固定したアルミナ製るつぼに電解鉄(C濃度=0.001 mass%,S濃度=0.0001 mass%,O濃度=0.005 mass%)600 gを入れArガス雰囲気中で溶解した後,溶鋼温度を1600°C一定に保持した。溶鋼中O濃度の影響を調査する場合,低O濃度域では0.02 mass%未満のAl濃度を目標に所定量のAlを,また高O濃度域では所定量のFe2O3を各々添加することにより,実験時の溶鋼中O濃度を0.001~0.038 mass%の範囲に調整した。溶鋼中S濃度の影響を調査する場合には,溶鋼中O濃度の影響を除くため,後述するように凝集力一定となる0.02 mass%Al濃度以上のAl脱酸溶鋼とした上で,所定量のSを添加して実験時の溶鋼中S濃度をtr.~0.104 mass%の範囲で変化させた。なお,電解鉄成分からも予想できるように,S無添加溶鋼のS濃度は極めて低く,0 mass%と見なした。アルミナ製保護管の下端に取り付けたAl2O3円柱を成分調整後の溶鋼中に浸漬し,るつぼ底から10 mmの位置で,るつぼ内側壁のAl2O3円柱と平行に接触させた。凝集力測定用のAl2O3円柱は全て純度99.6 mass%の高純度Al2O3製で,その直径は8 mmである。可動ステージを速度0.16 mm・s−1で移動させることにより,アルミニウムロッドを引っ張りながら,力計測器から出力される牽引力をチャートレコーダーに記録した。2つのAl2O3円柱が接触状態から分離する瞬間の最大牽引力FT,Max(N)が,その溶鋼成分におけるAl2O3円柱間の凝集力に相当するため,てこの原理を用いて(1)式から真の凝集力FA(N・m−1)を求めた6)

  
F A = L U / { ( L D L / 2 ) L } F T,Max (1)

ここで,LUは回転軸から力計測器取り付け位置までの距離(m),LDは回転軸からAl2O3円柱下端までの距離(m),LはAl2O3円柱の長さ(m)である。実験時の溶鋼成分を正確に把握するため,凝集力測定の前後で内径6 mmの透明石英管により溶鋼試料を採取し,溶鋼中Al濃度,全酸素濃度およびS濃度の分析に供した。実験時の溶鋼中O濃度として,Al添加した水準では実験前後のAl濃度からItohらのAl脱酸平衡の熱力学的再評価値8)を用いて算出した平衡O濃度の平均値を,またFe2O3のみを添加した水準では実験前後の全酸素濃度の平均値を用いた。実験時のAl濃度とS濃度についても,同様に実験前後の分析値の平均濃度とした。

3. 実験結果

溶鋼中での二等円柱Al2O3間の凝集力に及ぼす溶鋼中Al濃度[Al]の影響を,既報6)で議論したAl濃度0.02 mass%以上の結果と共にFig.2に示す。なお,dCYはAl2O3円柱の直径を表す。溶鋼中Al2O3円柱間の凝集力は,溶鋼中のAl濃度が0.02 mass%以上になるとほぼ一定の14.86 N・m−1となるが,それよりも低いAl濃度域では溶鋼中Al濃度の減少に伴い5.96 N・m−1まで低下している。溶鋼中のAl濃度が0.02 mass%以上の領域では,溶鋼中Oは十分に脱酸され,界面活性元素であるOの影響は無視できるため一定の凝集力を示すが,溶鋼中のAl濃度が0.02 mass%未満の領域では,Al濃度の減少に伴う平衡O濃度の増加につれて凝集力は低下するものと考えられる。

Fig. 2.

Effect of the concentration of A1 in molten steel on the agglomeration force between two Al2O3 cylinders with the same diameter and composition in molten steel.

溶鋼中の二等円柱Al2O3間の凝集力に及ぼす溶鋼中O濃度[O]とS濃度[S]の影響をFig.3に示す。Fig.2の凝集力が14.86 N・m−1一定となりはじめる0.02 mass%Al濃度の溶鋼と平衡するO濃度は0.0009 mass%であるため,Fig.3の0.0009 mass%O濃度と0 mass%S濃度([Al]≧0.02 mass%)における凝集力は,何れも14.86 N・m−1としている。溶鋼中Al2O3円柱間の凝集力は溶鋼中O濃度およびS濃度の増加に伴い低下するが,O濃度に対する凝集力の低下が極めて顕著であることから,界面活性元素としての作用はSよりもOの方が強いことが分かる。これは,溶鋼の表面張力に対する溶鋼中O濃度およびS濃度の影響と類似の関係である9)。前報6,7)までに明らかにしたように,溶鋼中のAl2O3円柱間に働く凝集力は溶鋼と濡れ難いAl2O3円柱間の空隙架橋力を起源として発生するため,この凝集力が上記のように界面活性元素である溶鋼中OおよびSの影響を受けることは妥当な結果である。

Fig. 3.

Effect of the concentration of O and S in molten steel on the agglomeration force between two Al2O3 cylinders with the same diameter and composition in molten steel.

4. 考察

4・1 溶鋼のAl2O3との濡れ性に及ぼす溶鋼中OSの影響

4・1・1 溶鋼とAl2O3間の接触角の算出方法

溶鋼中のAl2O3円柱間に働く凝集力は,溶鋼と濡れ難いAl2O3円柱間に形成された空隙架橋に基づいて発生する6,7)。このため,溶鋼中の二等円柱Al2O3間に生じる凝集力は,(2)式のように空隙架橋と溶鋼間の圧力差ΔPFe(Pa)と溶鋼の表面張力σFe(N・m−1)に起因する力の和で表される。

  
F A = 2 X 4 Δ P Fe + 2 σ Fe (2)

X4は空隙架橋頸部の半幅(m)である。幾何学的条件とLaplaceの関係からX4に関して(3)式が得られる。

  
Δ P Fe X 4 2 + 2 σ Fe X 4 + 2 σ Fe r CY cos θ Al 2 O 3 Fe = 0 (3)

rCYはAl2O3円柱の半径(m),θAl2O3-Feは溶鋼とAl2O3間の接触角(°)である。(3)式からX4を求めると(4)式となる。

  
X 4 = { σ Fe + ( σ Fe 2 2 σ Fe Δ P Fe r CY cos θ Al 2 O 3 Fe ) 0.5 } / Δ P Fe (4)

(2)式に(4)式を代入してθAl2O3-Feを求めると,(5)式が得られる。

  
θ Al 2 O 3 Fe = cos 1 ( ( 4 σ Fe 2 F A 2 ) / ( 8 σ Fe Δ P Fe r CY ) ) (5)

よって,既報6)よりΔPFeは3.86×103 Paとなるため,σFeが既知であればFAの測定値から(5)式を用いてθAl2O3-Feを推定することができる。

4・1・2 溶鋼の表面張力に及ぼす溶鋼中O濃度の影響に関する定式化

Oginoら9,10),Takiuchiら11,12)およびNakashimaら13)は,溶鋼の表面張力に対する溶鋼中O濃度の影響を調査し,Table 1に示すように酸素吸着による表面張力の低下を考慮できるSzyszkowskiの(6)式14)に基づいて測定結果を整理している。

  
σ Fe = σ Fe P R T Γ O , S S ln ( 1 + K O,S a O ) (6)
Table 1. Effects of the concentration of O in molten steel on the surface tension of molten Fe-Al-O alloy.
σFe=1.91–0.358・ln (1+210aO) (N・m–1) at 1873 K, Ogino et al.9)
σFe=1.97–0.318・ln (1+200aO) (N・m–1) at 1823 K, Takiuchi et al.11)
σFe=1.90–0.327・ln (1+96aO) (N・m–1) at 1873 K, Takiuchi et al.12)
σFe=1.97–0.288・ln (1+280aO) (N・m–1) at 1873 K, Nakashima et al.13)

σPFeは溶融純鉄の表面張力(N・m−1),Rは気体定数(N・m・K−1・mol−1),Tは絶対温度(K),ΓSO,Sは溶鋼表面における酸素の飽和過剰量(mol・m−2),KO,Sは溶鋼表面における酸素の吸着係数,aOは溶鋼中Oの活量である。なお,Nakashimaらの実験式は,彼らの測定結果13)に基づいて,著者が以下に説明する表面張力の平均値と同様の手順で定式化したものである。現時点では,本研究にTable 1の何れの表面張力を適用すべきか不明のため,それらの平均値を用いて溶鋼の表面張力に対するO濃度の影響を定式化する。

溶鋼中Oが溶鋼表面に吸着する場合,酸素の表面過剰量ΓO,S(mol・m−2)は(7)式のGibbsの等温吸着式で表される。

  
Γ O , S = 1 / ( R T ) d σ Fe / d ( ln a O ) (7)

Table 1の各式から求めた表面張力の平均値とO活量の対数との関係をFig.4に示す。O活量が0.03以上の領域で一定のdσFe/d(ln aO)(=−0.291)が得られるため,(7)式からΓSO,Sを算出すると1.87×10−5 mol・m−2となる。Table 1の各式においてO活量を0として得られる表面張力は1.90 N・m−1以上と非常に高い値であるため,OだけでなくSも含まない溶融純鉄の表面張力と見なして,それらの平均値1.94 N・m−1σPFeとした。このようにして求めたΓSO,SσPFeを代入した(6)式により,Table 1における表面張力の平均値を最もよく表すようにKO,Sの値を決定すると237であった。なお,凝集力測定実験のO濃度は0.04 mass%以下であり,学振推奨平衡値15)を用いてOの活量係数を見積もっても1~0.98程度であることから,O活量としてO濃度を用いた。以上の検討から,溶鋼の表面張力に及ぼすO活量の影響は,(8)式で表される。

  
σ Fe = 1.94 0.291 ln ( 1 + 237 a O ) (8)
Fig. 4.

Relation between the average value of the surface tension of molten steel and the logarithm of the O activity.

4・1・3 OSが共存する溶鋼の表面張力に関する定式化

本研究では,溶鋼中の二等円柱Al2O3間の凝集力に及ぼすOSの影響を評価するため,溶鋼の表面張力に関してもOSの両者の影響を考慮して定式化する必要がある。そこで,Oginoら9)と同様に,二種類の表面活性元素としてOSを含む溶鋼の表面張力を(9)式で表すことにする。

  
σ Fe = σ Fe P R T Γ O , S S ln ( 1 + K O , S a O ) R T Γ S , S S ln ( 1 + K S , S a S ) (9)

ここで,ΓSS,Sは溶鋼表面における硫黄の飽和過剰量(mol・m−2),KS,Sは溶鋼表面における硫黄の吸着係数,aSは溶鋼中Sの活量である。一方,Oginoら9)は,0.0025~0.0034 mass%の不純物Oを含む溶鋼の表面張力に及ぼすS単独の影響を1600°Cの温度で調査し,(10)式を得ている。

  
σ Fe = 1.76 0.235 ln ( 1 + 185 a S ) (10)

(9)式におけるR・T・ΓSO,SとKO,S,R・T・ΓSS,SとKS,Sとして各々(8)式と(10)式の値を,OSの両者を含まない溶融純鉄の表面張力σPFeとして(8)式の値を採用すると,OSが共存する溶鋼の表面張力は(11)で表すことができる。

  
σ Fe = 1.94 0.291 ln ( 1 + 237 a O ) 0.235 ln ( 1 + 185 a S ) (11)

(11)式からSを含有せず,Oのみを最大0.0034 mass%含有する溶鋼の表面張力を求めると1.77 N・m−1であり,(10)式のS活量を0とした場合の表面張力1.76 N・m−1とほぼ一致する。このことから,(11)式は(8)式だけでなく0.0034 mass%Oを含有する溶鋼の表面張力に対するS濃度依存性を表す(10)式も包含しており,溶鋼の表面張力に及ぼすOSの影響を統一的に表現している。なお,凝集力測定実験のS濃度は0.104 mass%以下であり,学振推奨平衡値15)を用いてSの活量係数を見積もると1~0.99程度であることから,本研究ではS活量としてS濃度を用いることができる。

4・1・4 溶鋼とAl2O3間の接触角に与える溶鋼中OSの影響評価

溶鋼中Al2O3円柱間の凝集力に及ぼすO濃度の影響を評価する実験では,S濃度を0 mass%として(11)式から求めた溶鋼の表面張力を用いて,実測したAl2O3円柱間の凝集力から(5)式により溶鋼とAl2O3間の接触角を算出した。この凝集力から求めた溶鋼とAl2O3間の接触角に及ぼす溶鋼中O濃度の影響を,他の研究者らによる測定値1013)と比較してFig.5に示す。既報6)でも述べたように,本研究では溶融Fe-Al-O合金とAl2O3間の接触角を対象としているため,他の研究者らのデーターに関しては概ねAl2O3解離のない0.005 mass%以上で,熱力学的に安定なFeO・Al2O3(ハーシナイト)が生成し難い0.058 mass%以下のO濃度範囲における測定値を採用した。このO濃度範囲でSzyszkowskiの式を用いて定式化したTable 2の界面張力6)Table 1の表面張力をYoungの(12)式に代入して求めた接触角を,研究者別に種々の曲線でFig.5に表示した。

  
cos θ Al 2 O 3 Fe = ( σ Al 2 O 3 σ Al 2 O 3 Fe ) / σ Fe (12)
Fig. 5.

Effect of the concentration of O in molten steel on the contact angle between molten steel and Al2O3 obtained from the agglomeration force.

Table 2. Effects of the concentration of O in molten steel on the interfacial tension between molten Fe-Al-O alloy and Al2O3.
σAl2O3-Fe=2.60–1.049・ln (1+176aO) (N・m–1) at 1873 K, Ogino et al.
σAl2O3-Fe=2.60–0.660・ln (1+208aO) (N・m–1) at 1823 K, Takiuchi et al.
σAl2O3-Fe=2.60–0.834・ln (1+121aO) (N・m–1) at 1873 K, Takiuchi et al.
σAl2O3-Fe=2.20–0.275・ln (1+635aO) (N・m–1) at 1873 K, Nakashima et al.

σAl2O3はAl2O3の表面張力で1600°Cにおいて0.75 N・m−1 10)σAl2O3-Feは溶鋼とAl2O3間の界面張力である。凝集力から求めた溶鋼とAl2O3間の接触角は,溶鋼中O濃度が0.01 mass%程度まで増大する間に急激に低下し,その後は緩やかに低下して90°付近に漸近する。この接触角の低下割合は,他の研究者らが静滴法により測定した接触角のそれよりもかなり大きい。本研究では動的接触角に及ぼす界面活性元素の影響を評価しているため,このような違いが生じたものと推定されるが,現時点ではその理由の詳細は不明である。また,0.01 mass%以上の高O濃度域でも,凝集力測定に基づく接触角は,濡れの判断基準となる90°よりも低下することはなく,Oginoらのデーターを除いて他の研究者らの測定値と同様の傾向を示す。この接触角が90°以上に維持される理由は,以下のように考えられる。McLeanら16)によれば1600°CにおいてAl2O3とFeO・Al2O3が共存するO濃度は0.058 mass%であることから,それよりも低いO濃度域では溶鋼とAl2O3との界面が,反対にそれ以上のO濃度域(溶鋼の酸素飽和濃度0.23 mass%未満)では溶鋼とFeO・Al2O3との界面が,主に形成される。このため,少なくとも0.058 mass%よりも低いO濃度域では溶鋼と濡れ難いAl2O3の性質が界面現象に強く反映された結果,接触角が90°以上に維持されたものと思われる。

溶鋼中の二等円柱Al2O3間に働く凝集力とS濃度の関係を評価する実験では,溶鋼中O濃度を凝集力一定となりはじめる0.02 mass%Al濃度溶鋼の平衡O濃度0.0009 mass%として,(11)式からS濃度に応じたAl脱酸溶鋼の表面張力を算出した。この表面張力と実測した溶鋼中Al2O3円柱間の凝集力から(5)式により,溶鋼とAl2O3間の接触角を算出した。凝集力から求めた溶鋼とAl2O3間の接触角に及ぼす溶鋼中S濃度の影響を,Oginoらの測定値17)と比較してFig.6に示す。なお,図中の点線は,Oginoらの測定値を満足するようにSzyszkowskiの式を用いて定式化した(13)式の界面張力とO濃度を0.0034 mass%として(11)式から求めた表面張力を,Youngの(12)式に代入して求めた接触角である。

  
σ Al 2 O 3 Fe = 1.96 0.358 ln ( 1 + 30 a S ) (13)
Fig. 6.

Effect of the concentration of S in molten steel on the contact angle between molten steel and Al2O3 obtained from the agglomeration force.

Oginoらの接触角は溶鋼中S濃度によらずほぼ一定の137°を示すが,凝集力から求めた接触角は溶鋼中S濃度の増大に伴って一旦僅かに低下し,0.01 mass%S濃度以上でOginoらの測定結果と一致する。また,Fig.5Fig.6の凝集力から求めた接触角を比較すると,溶鋼中のO濃度増大に対する接触角の低下割合は,S濃度増大に対するそれよりも極めて大きい。この傾向は,Fig.5Fig.6のOginoらによるデーターの比較からも確認できる。以上により,凝集力から求めた接触角においても,溶鋼中OSは界面活性元素として作用するが,Sに比べてOの界面活性効果がより高いことが明らかとなった。

静滴法では,通常Al2O3基板上に少量の静止した溶鋼滴を置いて形状測定することにより,接触角を評価している。この静滴法と比較して凝集力による接触角評価の優れた特徴は,①溶鋼量が多く,比表面積(表面積/体積)が小さいため,気相との反応による溶鋼成分変動が少ないこと,②溶鋼中にAl2O3円柱を浸漬させるため,実際のAl2O3介在物と類似の境界条件が得られること,さらに③溶鋼中のAl2O3円柱間に外力が作用する動的状態での接触角を評価できることである。凝集力による接触角評価では,①の特徴に加えて,凝集力測定の直前と直後に採取した溶鋼急冷サンプルの平均濃度を採用しているため,溶鋼中OSの界面活性効果は,従来の静滴法による測定結果と比較しても,精度良く評価できているものと考えられる。さらに,この接触角評価の②と③の特徴まで踏まえると,本研究で得た溶鋼とAl2O3間の接触角を用いれば,溶鋼中Al2O3介在物の動的な凝集挙動を界面活性元素の影響を考慮して適切に解析することが可能である。

4・2 溶鋼中Al2O3介在物の凝集性に及ぼす溶鋼中OSの影響

4・2・1 溶鋼中球形Al2O3介在物間の凝集力と最大空隙架橋長さの算出方法

溶鋼中の介在物間に働く凝集力が大きいほど,その作用距離が長いほど,溶鋼中で介在物は凝集合体し易く,粗大なクラスターを形成するものと考えられる。そこで,凝集性の指標として,溶鋼中の球形Al2O3介在物を対象に,空隙架橋力による凝集力とその作用距離に相当する最大空隙架橋長さ(空隙架橋が存在する最大の粒子間表面距離)を実験データーから算出する。

前報7)での検討より,粒子間表面距離a(m)だけ離れて空隙架橋を形成している二等球Al2O3介在物間に働く凝集力FA,S(N)は,(2)式と同様に,空隙架橋と溶鋼間の圧力差と溶鋼の表面張力に起因する力の和として(14)式のように表される。

  
F A , S = π R 4 2 Δ P Fe + 2 π R 4 σ Fe (14)

R4は空隙架橋頸部の半径(m)である。二等球Al2O3介在物の場合の幾何学的条件と(15)式で示されるLaplaceの関係からR4に関して(16)式が得られる。

  
Δ P Fe = σ Fe ( 1 / R 3 1 / R 4 ) (15)
  
R 4 3 + A 1 R 4 2 + A 2 R 4 + A 3 = 0 (16)

ここで,R3は空隙架橋の曲率半径(m),A1,A2およびA3は,各々(17)式から(19)式で表される。

  
A 1 = 3 σ Fe / Δ P Fe (17)
  
A 2 = a 2 / 4 + a r + 2 σ Fe r cos θ Al 2 O 3 Fe / Δ P Fe (18)
  
A 3 = ( a / 4 + r ) a σ Fe / Δ P Fe (19)

rはAl2O3介在物の半径(m)である。(16)式の三次方程式には3つの解が存在するが,少なくとも二等球Al2O3介在物が完全に接触する状態で空隙架橋頸部の半径が正の実数となる物理的条件を満足することから,二等球Al2O3介在物間のR4は(20)式となる。

  
R 4 = { B 2 / 2 + ( B 3 / 108 ) 1 / 2 } 1 / 3 + { B 2 / 2 ( B 3 / 108 ) 1 / 2 } 1 / 3 A 1 / 3 (20)

B1,B2およびB3は各々(21)式から(23)式で与えられる。

  
B 1 = A 1 2 / 3 + A 2 (21)
  
B 2 = 2 / 27 A 1 3 A 1 A 2 / 3 + A 3 (22)
  
B 3 = 108 ( B 2 2 / 4 + B 1 3 / 27 ) (23)

よって,(20)式から得られたR4を(14)式に代入することにより,ある粒子間表面距離を隔てて空隙架橋を形成している二等球Al2O3介在物に作用する凝集力を計算できる。また,二等球介在物同士が分離するにつれてR4は小さくなるが,二等円柱粒子の場合とは異なり,(15)式のLaplaceの制約条件(ΔPFeは一定値)によりR3も小さくなるため,R4が0となる前に二等球介在物の幾何学的条件が破綻することにより空隙架橋は消滅する。すなわち,二等球介在物が徐々に分離する際の最大空隙架橋長さDSCB,Maxは,幾何学的条件とLaplaceの関係の両方を満たしうる最大の粒子間表面距離を意味し,R4が正の最小値となった場合に達成される。なお,介在物接近時の最大空隙架橋長さDACB,Maxは,前報7)の結果から介在物分離時の最大空隙架橋長さDSCB,Maxの58%とした。

4・2・2 溶鋼中球形Al2O3介在物の凝集性に与える溶鋼中OSの影響評価

(11)式から計算した溶鋼の表面張力,凝集力から求めた溶鋼とAl2O3との接触角(Fig.5Fig.6)および空隙架橋と溶鋼間の圧力差3.86×103 Paを用いて,直径1~10 μmのAl2O3介在物に対して(20)式のR4が正の最小値となるようにaを少しずつ増加させながら試行錯誤的に与えることによりDSCB,MaxとDACB,Maxを求めた。同時に,a=0におけるR4を(14)式に代入することにより,Al2O3介在物の接触状態におけるFA,Sも算出した。

最大空隙架橋長さDSCB,Max・d−1とDACB,Max・d−1に及ぼす溶鋼中O濃度とS濃度の影響を,各々Fig.7Fig.8に示す。なお,dはAl2O3介在物の直径である。介在物分離時および接近時の最大空隙架橋長さは溶鋼中O濃度とS濃度の増加に伴い減少するが,その減少割合はS濃度の増加に比べてO濃度の増加による方が大きく,0.02 mass%O濃度で最大空隙架橋長さは0近くまで低下している。接触状態における二等球Al2O3介在物間の凝集力FA,S・(d・σFe)−1に及ぼす溶鋼中O濃度とS濃度の影響を,各々Fig.9Fig.10に示す。最大空隙架橋長さに対するO濃度およびS濃度の依存性と同様,二等球Al2O3介在物間の凝集力は溶鋼中O濃度とS濃度の増加と共に減少するが,S濃度と比較してO濃度の影響は極めて大きい。これらのことから,空隙架橋力に起因する溶鋼中Al2O3介在物の凝集性はO濃度とS濃度のいずれの増大によっても低下するが,Sに比べてOの方が溶鋼中Al2O3介在物の凝集性を大きく低下させることが分かる。

Fig. 7.

Effect of the concentration of O in molten steel on the maximum cavity bridge length.

Fig. 8.

Effect of the concentration of S in molten steel on the maximum cavity bridge length.

Fig. 9.

Effect of the concentration of O in molten steel on the agglomeration force between two isospherical Al2O3 inclusions in a contacting condition.

Fig. 10.

Effect of the concentration of S in molten steel on the agglomeration force between two isospherical Al2O3 inclusions in a contacting condition.

Fig.9およびFig.10で得られた溶鋼中の二等球Al2O3介在物間の凝集力に及ぼすO濃度とS濃度の影響を,Al2O3介在物に作用する外力との相対比較で理解するために,溶鋼中のAl2O3介在物に働く浮力と抗力を以下で見積もる。Al2O3介在物に働く浮力FB(N)は(24)式により評価できる。

  
F B = 4 π r 3 ( ρ Fe ρ Al 2 O 3 ) g / 3 (24)

ρFeは溶鋼の密度で7000 kg・m−3ρAl2O3はAl2O3介在物の密度で3970 kg・m−3,gは重力の加速度(m・s−2)ある。直径1~10 μmの球形Al2O3介在物には,1.56×10−14~1.56×10−11 Nの浮力が作用する。また,Al2O3介在物が溶鋼との相対運動によって受ける抗力FD(N)は(25)式で表される。

  
F D = C D ρ Fe v 2 S / 2 (25)

CDは抗力係数,vは溶鋼流速(m・s−1),Sは流動方向への介在物粒子の投影面積(m2)で球形介在物ではπ・r2である。抗力係数は粒子のReynolds数ReP(=2r・v/ν)が1000以下で実験値とよく一致する(26)式を用いて推定できる。

  
C D = 24 ( 1 + 0.158 Re P 2 / 3 ) / Re P (26)

なお,溶鋼の動粘性係数νは7.14×10−7 m2・s−1とした。連続鋳造工程で最も速いと考えられる浸漬ノズル内の溶鋼流速を2 m・s−1とすると,直径1~10 μmの球形Al2O3介在物に作用する抗力は1.24×10−7~2.32×10−6 Nで,先に求めた浮力に比べて非常に大きい。このため,溶鋼中のAl2O3介在物に働く主要な外力として溶鋼流による抗力を取り上げ,空隙架橋力による溶鋼中Al2O3介在物間の凝集力と比較する。1~10 μmの各粒径毎に(25)式から求めた抗力FD・(d・σFe)−1Fig.9Fig.10に点線で示す。Fig.9から分かるように,溶鋼中の二等球Al2O3介在物間に作用する凝集力は,低O濃度域では溶鋼流から受ける抗力よりも大きいが,0.026 mass%以上の高O濃度域では直径10 μmのAl2O3介在物に働く抗力よりも小さくなる。さらに,溶鋼中Al2O3介在物間の凝集力が抗力よりも小さくなりはじめるO濃度は,Al2O3介在物の直径が小さくなるほど高くなり,直径1 μmの微細なAl2O3介在物では0.045 mass%程度である。一方,Fig.10より溶鋼中S濃度の増加に対する凝集力の低下は比較的小さく,0.02 mass%以上の高S濃度域でも一定の強い凝集力1.56 d・σFeを維持しており,溶鋼中のAl2O3介在物間に作用する凝集力は溶鋼流による抗力に比べてはるかに大きい。以上のように,溶鋼中のAl2O3介在物に働く外力との相対比較から,溶鋼中のS濃度が増加しても,Al2O3介在物は空隙架橋力に基づく強い凝集力により付着状態を維持するが,溶鋼中のO濃度が増加すると凝集力が著しく低下するため,一旦凝集したAl2O3介在物でも溶鋼流により再び分離される可能性が高いことが分かる。なお,これらの議論は,熱力学的に安定なFeO・Al2O3が生成し難い0.058 mass%以下のO濃度域で測定された凝集力に基づいている。

5. 結言

溶鋼中のAl2O3円柱間に働く凝集力を溶鋼中O濃度およびS濃度を変更して測定すると共に,得られた凝集力をOSが共存する溶鋼について定式化した表面張力と,空隙架橋力によるAl2O3粒子間の相互作用モデルを組み合わせて解析することにより,溶鋼とAl2O3間の接触角および溶鋼中Al2O3介在物の凝集性に及ぼす溶鋼中OSの影響を検討し,以下の結論を得た。

(1)溶鋼中のOSは,いずれも溶鋼中Al2O3円柱間の凝集力を低下させ界面活性元素として作用するが,Sに比べてOの方が凝集力を著しく低下させる。

(2)溶鋼中Al2O3円柱間の凝集力測定から求めた溶鋼とAl2O3間の接触角はOSの増加に伴い低下するが,S濃度増加に比べてO濃度増加に対する接触角の低下割合は非常に大きい。

(3)本研究の接触角評価における優れた特徴を考慮すると,溶鋼とAl2O3間の接触角に対する溶鋼中OSの界面活性効果は,従来の静滴法による測定結果と比較しても精度良く評価できているため,ここで得られた接触角を用いることで,溶鋼中Al2O3介在物の動的な凝集挙動を界面活性元素の影響を考慮して適切に解析することができる。

(4)溶鋼中のO濃度とS濃度の増大に伴い,溶鋼中におけるAl2O3介在物の凝集性は低下するが,その影響はSに比べてOの方が著しく大きい。

(5)溶鋼中のS濃度が増加しても,Al2O3介在物は空隙架橋力に基づく強い凝集力により付着状態を維持するが,溶鋼中のO濃度が増加すると凝集力は著しく低下するため,一旦凝集したAl2O3介在物でも溶鋼流により再び分離される可能性がある。

記号

a:粒子間表面距離(m)

aO:溶鋼中Oの活量(−)

aS:溶鋼中Sの活量(−)

CD:抗力係数(−)

d:Al2O3介在物の直径(m)

dCY:Al2O3円柱の直径(m)

DACB,Max:介在物接近時の最大空隙架橋長さ(m)

DSCB,Max:介在物分離時の最大空隙架橋長さ(m)

FA:溶鋼中Al2O3円柱間の真の凝集力(N・m−1)

FA,S:二等球Al2O3介在物間の凝集力(N)

FB:溶鋼中のAl2O3介在物に働く浮力(N)

FD:溶鋼中のAl2O3介在物に作用する抗力(N)

FT,Max:2つのAl2O3円柱が分離する瞬間の最大牽引力(N)

g:重力加速度(m・s−2)

KO,S:溶鋼表面における酸素の吸着係数(−)

KS,S:溶鋼表面における硫黄の吸着係数(−)

L:Al2O3円柱の長さ(m)

LD:回転軸からAl2O3円柱下端までの距離(m)

LU:回転軸から力計測器取り付け位置までの距離(m)

r:Al2O3介在物の半径(m)

rCY:Al2O3円柱の半径(m)

R:気体定数(N・m・K−1・mol−1)

R3:空隙架橋の曲率半径(m)

R4:空隙架橋頸部の半径(m)

ReP:粒子のReynolds数(−)

S:流動方向への介在物粒子の投影面積(m2)

T:絶対温度(K)

v:溶鋼流速(m・s−1)

X4:空隙架橋頸部の半幅(m)

ΔPFe:空隙架橋と溶鋼間の圧力差(Pa)

ΓO,S:酸素の表面過剰量(mol・m−2)

ΓSO,S:溶鋼表面における酸素の飽和過剰量(mol・m−2)

ΓSS,S:溶鋼表面における硫黄の飽和過剰量(mol・m−2)

ν:溶鋼の動粘性係数(m2・s−1)

θAl2O3-Fe:溶鋼とAl2O3間の接触角(°)

ρFe:溶鋼の密度(kg・m−3)

ρAl2O3:Al2O3介在物の密度(kg・m−3)

σAl2O3:Al2O3の表面張力(N・m−1)

σAl2O3-Fe:溶鋼とAl2O3間の界面張力(N・m−1)

σFe:溶鋼の表面張力(N・m−1)

σPFe:溶融純鉄の表面張力(N・m−1)

文献
 
© 2018 The Iron and Steel Institute of Japan

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