Abstract
In the process of steelmaking refining, slag used in the preliminary treatment of molten iron or the converter is a multiphase melt. It contains solid particles that cannot dissolve entirely from the raw materials and gas bubbles generated through reactions, thus making it a multiphase molten material with dispersed components. The flow characteristics of the suspensions, foams, and emulsions significantly affect the separation of iron particles in the slag and the behavior of slag discharge. Multiphase melts typically behave as non-Newtonian fluids, so the evaluation, focusing on viscosity, is crucial to understanding their flow characteristics. This report reviews recent advances in slag visualization techniques for understanding the flow of multiphase molten materials. The results are as follows:
Through studies of viscosity measurements of multiphase melts using rotational viscometers, falling-ball methods, and dam break methods in cold experiments with simulated slag and high-temperature experiments with slag compositions close to practical operation, it has been shown that the apparent viscosity increases with an increase in the volume fraction of solid particles and bubbles. The complex behaviors of the viscosity measurement values could have been reproduced with high precision using predictive models based on recent developments in machine learning. In terms of process evaluation, the application of mesh and mesh-free methods is advancing as methods of computational fluid dynamics (CFD) that take non-Newtonian behavior into account, providing valuable insights into evaluating slag discharge properties and more.
1. 緒言
鉄鋼精錬プロセスにおける溶銑予備処理および転炉処理では,溶鉄中の不純物であるリンなどを除去するためにCaO-SiO2系を中心とする酸化物フラックスを利用している。酸化物フラックスは精錬炉の炉体に投入されるとスラグと呼ばれ,高温雰囲気下で溶融状態となるが,均一な単相の流体として取り扱うことができない。脱リン処理時には鉄中のリンを酸化物にするために供給される酸素ガスや酸化鉄はリンを酸化するだけでなく,溶鉄中の炭素と反応するため,微細なCOガス気泡が大量に発生する。このガス気泡が溶融スラグ中に分散すると気液二相流体になり,泡立ち現象であるフォーミングが生じる。泡立ちが過剰になると,スラグは炉口から横溢して操業を阻害する。また,投入された酸化物フラックスが一部滓化せずに固体粒子としてスラグ液相中に分散する,いったん溶融したスラグから温度や組成の変化により固相が晶出する,などの現象が起こると固液二相流体になる。気液,固液,あるいは,固気液の多相流体はいずれも液体単相よりも見かけ粘度が増加する場合が多い。その結果,精錬中に溶鉄から分離してスラグ中に分散した粒鉄の沈降速度が低下して鉄歩留まりが低下する,精錬途中あるいは終了後のスラグ排滓にかかる時間が増加して生産性が低下する,最終的な排滓率が低位にとどまる,スラグに粒子や気泡が残留してリサイクル材としての性能が低下する,などの問題が生じる1,2,3)。したがって,多相融体であるスラグの流動特性を把握してこれらの問題に対処することが重要である。これまでに坩堝実験や実機操業におけるスラグの評価が多数行われてきた。鉄鋼製錬を対象にした検討では,ガスを吹き込んだ高温スラグのフォーミング高さを整理した一連の研究がある。Cooper and Kitchener4),Haraら5,6),Kitamura and Okohira7)の研究,および,Hara and Ogino8)のレビューがある。試験転炉および実機転炉でフォーミング高さについてもTatsukawaら9)の報告がある。また,フォーミング高さだけでなく,気泡の滞留時間やフォーミングインデックスを対象とした検討については,高温スラグを用いた実験や冷間モデル実験での結果がIto and Fruehan10,11,12)を始めとして多数報告されている13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24)。転炉スラグフォーミングの状態を音響情報から検討する報告25)もある。また,火山分野では粒子や気泡を含む溶岩やマグマの粘度を高温流体,あるいは,それを模擬する流体を使って検討されている26,27,28,29,30,31,32,33)。土木工学や建築分野でも,モルタルやセメントなどを対象に,粒子が分散した二相流体をビンガム流体とした実験および評価,数値計算に関する研究が多数実施されている34,35,36,37)。
しかし,多相融体であるマルチフェーズスラグの流動を理解し,高温スラグ中粒鉄の沈降速度,スラグ排滓挙動を予測する上では,検討が十分でないのが現状である。スラグの流体力学的な特性,特に粘度,の定量的な評価をもとに,スラグのみえる化を推進することが今後重要になると考えられる。そこで,本レビューでは,スラグの粘度挙動を定量化するために行われてきた,理論検討,ならびに,冷間および熱間実験の結果について整理して述べる。
2. 粘度に関する基本的な取り扱い
ニュートン流体では,物体(流体)を流動させるのに必要なずり応力τはずり速度
γ˙
に比例し,粘度µ=τ/
γ˙
は一定値をとる。一方,多相スラグは一般に非ニュートン流体であり,ずり応力とずり速度は比例関係にないため,両者の関係は,ハーシェル・バークリーのモデル38)である式(1)で近似的に表現されることが多い。これを用いると,粘度µは式(2)で表される。ここで,降伏応力τyがゼロではなく,フロー指数nが1の場合がビンガム流体,τyがゼロでnが1未満の正数の場合が擬塑性流体,τyがゼロではなくnが1未満の正数の場合がビンガム擬塑性流体,である。
ここで,τ:ずり応力(Pa),τy:降伏応力(Pa),K:粘稠性定数(Pa・sn),
γ˙
:ずり速度(1/s),n:フロー指数(-),µ:粘度または粘性係数(Pa・s)である。
多相流体のうち,固体粒子濃度(体積分率)ϕpの固液二相流体において,液体単相の粘度µLに対する見かけの粘度µの比で表される相対粘度µrを使って求める式は多数提案されている。例えば,アインシュタインの式(3)39,40),Vandの式(4)41),Mooneyの式(5)42),Roscoeの式(6)43),Yagi and Ototakeの式(7)44),Krieger and Doughertyの式(8)45)である。式(7)のϕmは実験パラメータであり,0.6から1.0の間の数値が用いられることが多い。式(8)のaは実験定数である。アインシュタイン・ロスコー形式の粘度式としては,式(6)を一般化した式(9)が用いられる。Maron and Pierce46),Kitanoら47),Muellerら48)は,nを2として扱っている。Harukiら49)は,シリコンオイルにポリエチレン粒子を分散させた多相流体で,係数nを粒子直径Rとずり速度
γ˙
の関数として与えている。表面張力σを考慮するために,粘性力と表面張力の比であるキャピラリー数Caを導入して評価する方法が提案されている27,28,50)。Saitoら51)はキャピラリー数を使った新たな実験式(10)を提案している。さらに,CaO-Al2O3-SiO2-MgO系スラグ中にCaOまたはMgOの粒子を分散させて粘度を測定し,スラグのような極性が強い液体では,係数nのキャピラリー数依存性が強くなることを明らかにしている。
| μr=1+2.5ϕp+4ϕp/{π(ϕp/ϕm)−1/3−1} | (7) |
以上の検討では,固体粒子は真球であることを前提としているが,スラグ中に存在する粒子のアスペクト比は1とは限らない。Ishibashi52)は,富士山の玄武岩の粘度を融点以下で測定し,晶出した斜長石結晶のラス形状の影響があることを指摘している。Muellerら48)は,固体粒子の場合のϕmは粒子のアスペクト比に依存するとして,式(11)を提案している。
| ϕm=ϕm0⋅exp{−(log10RA)22b2} | (11) |
ここで,ϕ0m:定数,RA:粒子のアスペクト比(-),b:定数である。
一方,気泡が分散した気液二相流体では,相対粘度µrを気泡体積分率ϕBの関数として与える式が多数提案されている。Taylor53)による式(12)における希薄な流体粒子を気泡に当てはめると,気泡の粘性係数µBは極めて小さいため気泡濃度の係数は1になる。Sibree54)は,気泡が高濃度の場合に式(13)を,Uhira26)は式(14)をFrankel and Acrivos50)は式(15)を,Choi and Schowalter55)は式(16)を,それぞれ提案している。式(15),(16)から,キャピラリー数が0.65以上で相対粘度は1より小さくなることが導かれる。Stein and Spera56)は,実際に高キャピラリー数条件で気泡を含む溶融した流紋岩の粘度を測定し,液体単独の場合よりも見かけ粘度が低下すると報告している。Oiwaら57)は,冷間モデルでの粘度測定でキャピラリー数が3.5以上で相対粘度が1より小さくなると報告している。
| μr=1+(2/5)μL+μBμL+μB⋅2.5ϕB~1+ϕB | (12) |
| μr=1+1−(12/5)Ca21+(6Ca/5)2⋅ϕB | (15) |
| μr=1+(6Ca/5)2(1+20ϕB/3)(1+4ϕB)1+(6Ca/5)2(1+20ϕB/3)2⋅(1+ϕB+5ϕB22) | (16) |
固体粒子,気泡と液体から構成される三相流体の粘度についても検討されている。火山学の領域では,Pistoneら58,59,60)が気泡と班晶がともに存在するマグマの粘度を評価している。Phan-Thien and Pham61)は,固体粒子と気泡を含む液体である三相流体の粘度を対象としたモデルを検討し,固体粒子が気泡より小さい場合に式(17)を提案している。Harris and Allen30)はこの計算式の値は各種火山の溶岩の粘度と比較的よく一致することを確認している。また,Trubyら62)は,気泡のキャピラリー数が低い条件では式(18)が成立すると報告している。これらの式からは固体粒子と気泡の相互作用の影響は読み取ることはできないが,Vidacakら63)は,少量の固体粒子の存在はフォーミングを助長すること,Stadlerら64)は,気液二相流体に固体粒子を添加するとスラグが安定化し泡体積が増加すること,Wuら65)は,少量の液体粒子の存在はフォーミングを助長すること,をそれぞれ報告している。Martinssonら66)は,1823 KのFeO-CaO-SiO2-MgOスラグに炭素濃度3.9 mass%の鉄粒子を添加し,FeOと炭素の反応で生成したCOガス気泡でフォーミングしたスラグ高さを測定し,MgO-FeO固体粒子が少量存在する場合はフォーミングを助長するが,粒子体積の増加とともにフォーミング高さは低下すると報告している。
| μr=(1−ϕP1−ϕB)−5/2(1−ϕB)−1 | (17) |
| μr=(1−ϕpϕm)−2(1−ϕB)−1 | (18) |
なお,気泡径がフォーミングに及ぼす影響については,Mukaiら73)が,気泡径の減少とともに泡寿命が増加することを報告している。Zhan and Fruehan15)は泡寿命に対応するフォーミングインデックスが気泡径の0.9乗に逆比例するという推定式を提案している。
Ito and Fruehan10)によれば,ガス発生速度が同一の場合の定常状態のフォーム高さは泡寿命に比例することから,気泡径の減少はフォーミングを助長することが示唆される。また,フォーミング高さが気泡径の減少とともに増大するというOgawa and Tokumitsu75)の実験結果は上述の推定を裏付けている。なお,固体粒子の粒径がフォーミング高さに及ぼす影響を検討した報告はなかった。
3. スラグ中の粒子および気泡
実際の転炉や試験転炉でスラグを採取し,スラグ中の粒子や気泡の存在形態がBlockら67),Koria and Lange68),Millmanら69)から報告されている。また,ガス-スラグ-メタルのエマルション中に含まれている粒鉄のサイズがLiら70)のレビューでまとめられている。それによると,粒鉄のサイズは小さいもので十数µm,大きなもので数mm,最大で7 cmに達すると報告されている。かなり大きい粒鉄がエマルション中に滞留していることが分かる。このような大きな粒鉄がエマルション中に残留するということは,エマルション中における粒鉄の沈降速度がかなり遅くなっていることを示唆している。第2章で述べたように,気泡の体積率の増加とともに見かけの粘度が増加することから,細かい気泡を多数含んだエマルション中では粒鉄の沈降が進みにくかったためと考えられる。Mukai71)は,スラグ中FeOと溶鉄中炭素の反応による微細なCO気泡が高速度で発生する現象がスラグの泡立ちにとって重要であることを指摘している。同様に,Haraら72)は,溶銑予備処理や転炉では炭素を含む溶鉄とFeOを含有するスラグとの反応によって生成するCOガス気泡がスラグを泡立たせてフォーミング現象が生じると報告している。したがって,高温スラグ中の気泡の状態や,気泡の存在率を観察あるいは測定することが重要である。フォーミングスラグ中の気泡状態については,X線で直接観察した結果がMukaiら73),Terashimaら74),Zhang and Fruehan15),Ogawa and Tokumitsu75),および,Kapilashramiら76)によって報告されている。Fig.1にX線画像とその模式図の例を示す75)。また,Haradaら77,78)は静電容量測定技術を開発した。この技術を適用することにより,気液二相流体のインピーダンス測定で気相率の定量的な評価の可能性があることを明らかにした。
4. 粘度測定方法
多相融体の流動理解に必要な特性の一つに見かけの粘度がある。粘度の測定方法には多数の種類があるが多相流体を対象としたものは,回転粘度計を用いる方法,落球法に大別される。最近では,ダムブレイク法で流体の移動挙動から粘度を逆問題として解く方法も提案されている
4・1 回転粘度計による粘度測定
回転粘度計の代表的なものには共軸二重円筒型回転粘度計,および,B型粘度計と呼ばれる単一円筒型粘度計がある。Asaiら79), Moriら80)は,非ニュートン性のスラリーおよび水溶液の粘度をB型粘度計(単一円筒型粘度計)と共軸二重円筒型回転粘度計で測定し,両者は必ずしも一致しないことを示している。その理由として,B型粘度計ではせん断速度が真値とは一致しないことが指摘されている。また,回転粘度計では測定中に円筒の周囲では流体のスリップが生じて,ずり速度の見積もりに影響を与えているという指摘がある81,82)。さらに,測定中の長時間(~105 s)にわたり内外筒間の速度分布が変化しているという報告もある82)。これらの注意点はあるものの,測定の容易さから多相流体の粘度測定では,回転粘度計を使用した測定方法(以下,回転法と表記)が利用されることが多い。
Sukenagaら83),Harukiら49)は,コールドモデルを用いて固体粒子を分散させたサスペンションの見かけ粘度を回転法により測定している。模擬スラグとしてシリコーンオイルにポリスチレン粒子を懸濁させたものを用いている。測定の結果,サスペンションの見かけ粘度は粒子の固相率とともに大きくなり,ずり速度が大きくなるほど小さくなる非ニュートン性を示していることが明らかにされた。Seokら84)は,2CaO・SiO2飽和のCaO-SiO2-FeO-MgOスラグおよびCaO-SiO2-FeO-Al2O3-MgOスラグの見かけ粘度を回転法で測定し,低温領域で晶出した固相の体積率と相対粘度の関係はアインシュタイン・ロスコー型の式で整理できると報告している。Saitoら85)は,CaO-SiO2-R2O(R=Li, Na and K)系スラグの見かけの粘度を測定し,液相線以下のある温度に低下するとニュートン流体から非ニュートン流体へ変化し,晶出した結晶が成長するとビンガム降伏応力が上昇する(Fig.2),と報告している。Saitoら51)は,さらに高温系のサスペンション(CaO-Al2O3-SiO2-MgOスラグにCaO粒子とMgO粒子を懸濁させたもの)の見かけの粘度を回転法により測定し,スラグのように極性をもつ融体はアインシュタイン・ロスコー型の式における係数nのキャピラリー数依存性が高くなることを明らかにした(Fig.3)。

Yamashitaら86)は,シリコンオイル中に窒素ガスを吹き込んで気泡を分散させたフォームを形成し,回転粘度計によりそのフォームの見かけ粘度を測定している。フォームの見かけ粘度はシリコンオイル単体の数倍と大きくなることや,フォームの見かけ粘度は回転速度に依存した非ニュートン性を示すことなどが明らかにされた。Hatanoら87)は,Fig.4に示すコールドモデル実験装置を用いてフォームの見かけ粘度を回転法により測定し,見かけ粘度を推定する式を提案している。炭酸水素ナトリウムNaHCO3とシュウ酸C2H2O4を反応させると二酸化炭素CO2の気泡が発生する。これを用いて模擬フォーミングスラグを生成し,その見かけ粘度を測定した。フォームの見かけ粘度は液の粘度の数倍から数十倍,場合によっては100倍以上とかなり大きくなった。これは窒素ガスを吹き込んだ場合よりもかなり大きい。Saitoら88)は,高温の溶融スラグ実験でフォームの見かけ粘度を回転法により測定した。1400°CのFexO-CaO-SiO2スラグを炭素含有鉄と接触させ,反応によって生成した微細気泡が分散したフォーミングスラグの見かけ粘度は高ガス体積率,低回転条件で液の粘度の400倍近くになることを報告している。このように微細気泡が分散することによって見かけの粘度が増加するのは,気泡の液膜の表面張力が流動を抑制する作用が顕在化するためと推定されている87)。
4・2 落球法による粘度測定
スラグ中の粒鉄の沈降速度を予測するのに有効と考えられる落球法は,その原理を利用して流体の粘度の測定にも利用されている。静止した粘度µの流体中を速度Uで落下する直径Dpの球体に作用する力Fはストークスの抵抗法則に基づいて式(19)で与えられる。このとき球体が受ける抗力は式(20)の右辺で与えられる。一般に,抗力係数CDは式(21)のレイノルズ数を使ってストークスの式である式(22)で表される。幅広いレイノルズ数範囲で成立する実験式が多数提案されており,その一例を式(23)に示す89)。
|
CD=24Re⋅(1+0.15Re0.687)(Re≤800) | (23) |
落球法の場合には球体に作用する力Fは重力であるから,式(20)と式(24)を用いて抗力係数CDを式(25)で算出できる。上述の関係を使って抗力係数から求めたレイノルズ数を式(26)に代入することで粘度を得ることができる。
| CD=4⋅(ρP−ρL)⋅g⋅DP3⋅ρL⋅U2 | (25) |
また,粘性力に対する沈降方向の慣性力の比であるアルキメデス数Arの定義式とレイノルズ数Reと抗力係数CDとの関係は式(27)で表される。この3つの無次元数のうち2者間の関係を実験式で定めることができれば,粘度が算出できる。例えば,アルキメデス数とレイノルズ数の関係は式(28),抗力係数とアルキメデス数の関係は式(29)が提案されている90)。これらの関係式は非ニュートン流体にも適用できると報告されているが,固体粒子や気泡が分散した多相流体では,見かけの粘度がこれらの関係式から外れる可能性がある。
| Ar=ρL⋅(ρP−ρL)⋅g⋅DP3μ2=34⋅CD⋅Re2 | (27) |
| Re=(18Ar+2.4124⋅Ar1/2)−1 | (28) |
| CD=430Ar+25Ar0.46+0.46 | (29) |
落球時に壁との距離が近い場合,落球速度が低下する壁効果(Wall effect)の影響が発生することが知られている91)。壁効果による落球速度の補正のために,Re<100のニュートン流体では実験式が提案されている92)。また,擬塑性流体の場合の実験式も提案されている93)。また,落球法では流体の粘弾性が球体の運動に影響するという報告もあり,注意が必要である94,95,96)。
なお,落球法とは基本的な原理は同じであるが,球体につないだワイヤを機械的に巻き上げる球引き上げ法が粘度の評価に利用される場合がある。土木工学の分野ではビンガム流体であるフレッシュコンクリートやモルタルの粘度測定のために球引き上げ法が用いられている。落球法では,同一密度の球体で落下速度を変えるには球直径を変える必要があるが,球引き上げ法では球体の液体に対する相対速度は自由に変えることができるため,ずり速度の影響を細かく調査できるという利点がある35,97)。
以下にスラグ中の粒子沈降および気泡上昇速度を検討した報告,粒子や気泡を含む流体の粘度評価に落球法が適用された報告について述べる。文献上のデータを理論式や半経験式で整理した研究としては,固体粒子の沈降や気泡上昇速度を記述する半理論式が提案されている98,99,100)。Eguchi and Karino101)は落球法による実験で得た粘度値を評価した。コーン・シロップ,カルボキシメチル・セルロース(CMC)および人間の血液の見かけ粘度を落球法で測定し,回転式粘度計の結果と比較している。その結果,ニュートン流体であるコーン・シロップの場合両者は一致するが,非ニュートン流体であるCMCや血液の場合は,落球法で測定した見かけ粘度が回転粘度計のものよりも数倍大きくなることが報告されている。
回転粘度計は定常的な流れが形成された状態での測定であるのに対し,落球法は静止した流体を押し分けて降下している状態での測定である。したがって,両者の値の差は流動状態の違いを反映している。製鉄分野での溶銑予備処理や転炉における粒鉄の沈降挙動を評価する場合,その流動形態は回転粘度計よりも落球法に近いことから,後者の方が実機のフォーミングスラグ挙動の評価に有効であると考えられる。
Liら102)は,シリコンオイルにポリエチレン粒子を体積率40%以下で分散させた固液流体中にステンレス球を落下させ,その終末速度から見かけの粘度を測定している。その結果,液体単相の場合よりも高い粘度が得られ,相対粘度はアインシュタイン・ロスコー型の式で整理でき(Fig.5),ずり速度依存性が小さくニュートン性を示すと報告している。

Oiwaら57)は気液混相流の見かけ粘度を落球法により測定している。シリコーンオイルに多孔質プレートから微細な空気の気泡を吹き込み,フォームを形成する。フォーム中に球を落下させてその速度を測定し,Stokes則を使って見かけ粘度を評価している。Oiwaらの実験ではフォームのボイド率 2.5% 以下という非常に低い領域で測定が行われている。このような低いボイド率の場合,キャピラリー数が低いためフォームの相対粘度は1を下回る場合があることが報告されている。Subagyo and Brooks103)はスラグ-メタル-ガスのエマルション中を落下する液滴と気泡の終末速度を評価する相間式を提案している。Stokes領域にあるエマルション中の粒子落下速度の式を拡張し,より大きな粒子のAllen領域およびNewton領域にも使えるように拡張している。ただし,実験データとの比較は行われていない。Martinsson and Sichen104)は,フォーミングしたスラグ内における粒鉄の運動を模擬するために,シリコンオイルを用いたコールドモデル実験を行なっている。アルゴンガスを吹き込むことによってオイルをフォーミングさせて,回転粘度計でフォームの見かけ粘度を測定するとともに,フォーム中に各種粒子を落下させてその終末速度を測定している。測定の結果,フォームの見かけ粘度は液粘度の数倍になり非ニュートン性を示すこと,フォームの見かけ粘度を用いてフォーム中の粒子の落下速度をある程度説明できることが示されている。Martinssonら105)は,フォーム中を落下する粒子の見かけ速度を予測するための半経験的モデルを提案している。実験においては砂糖溶液に界面活性剤を加えた溶液に,空気を底部のフィルターから吹き込むことによってフォームを形成し,各種の粒子をフォーム中に落下させてその速度を測定した。浮力エネルギー・抗力エネルギーと,粒子が落下経路中の気泡を変形させるのに必要なエネルギーがバランスするとして落下速度を評価するモデルを構築したところ,実験結果を良く再現できたことを報告している。Mitaら106)は,Hatanoら87)と同様の手法を使って生成した模擬フォーミングスラグの見かけ粘度を落球法で測定している。その結果,落球に用いた固体粒子の比重によって沈降挙動が大きく変化すること,フォームの見かけ粘度は液体単独の粘度より大きいこと,を明らかにしている。
4・3 ダムブレイクを利用した方法
上述した回転粘度計と落球法と得られる粘度値が一致しないという問題は,測定時の流動形態が異なっていることが一因として考えらえる。精錬プロセスとしてスラグ排滓を想定すると,それに類似した流動形態をとる実験での検討が重要である。Naitoら107)は,中間排滓式の溶銑予備処理108)を想定して,炉口排滓時のスラグの挙動についてニュートン流体を用いた冷間実験と数値計算で評価している。Tsuboiら3)は,試験転炉で溶銑脱珪・脱リン吹錬を行った後,炉体を傾動させてフォーミングしたスラグを排滓する実験を実施した。その結果,排滓率は幾何学的に予想される値よりも低く,スラグ体積の40%以上が残留することを明らかにした。このフォーミングスラグをビンガム流体と仮定した流動解析結果から,降伏応力の影響が強いことが示唆された。排滓操作に近い流動が得られる実験に,ダムブレイク法がある。ダムブレイク法はこれまで,既知の物性の流体値を使った数値計算のベンチマークや妥当性評価に使われてきた。しかし,最近になって,ダムブレイク実験の結果から,非粘性流体のずり応力とずり速度の関係を求める手法が提案されている。Liu and Mei109)は傾斜盤上を移動するビンガム流体の挙動を記述する式を提案している。Balmforthら110)やMatson and Hogg111)は,ハーシェル・バークリーのモデルに基づき,ダムブレイク後の非ニュートン流体の形状の時間変化を記述するモデル式を提案している。Birnbaumら112)は,固気液三相の多相流体を対象に粒子体積率最大37%,気泡体積率最大82%の広い範囲で35種類のダムブレイク実験を行い,流体の流れ出す形状の時間変化を上記のモデル式109,110)に適用した。繰り返し計算により,ハーシェル・バークリーのモデルである式(1)の3つのパラメータ,降伏応力,粘稠性定数,フロー指数を求め,粘度の実験式を提案している。それによると,従来の評価式よりも高い相対粘度が示されている。しかし,少数の実験条件から逆問題を解かざるを得なかったため,実験式中の係数値のバラツキ範囲が大きくなっており定量的な評価に課題を残している。実験の難しさや逆問題を解く上での課題はあるものの,多相流体の粘度評価の新しい手法であり,特に流動形態が近いスラグ排滓の評価に有効であると考えられ,今後の発展が期待される。
5. 機械学習による予測
粘度を定式化するこれらの試みに対して,近年では機械学習を適用する研究が進展している。Rookiら113),Agwuら114)はニューラルネットワークを使って落球法の終末速度を予測している。Rushdら115)はニュートン流体と非ヒュートン流体のレイノルズ数と抗力係数の関係に関する公表された測定値に様々な機械学習を適用し,サポートベクター回帰(Support Vector Regression)がよい予測値を与えると報告している。一方,Saigoら116)は,粒子が分散した非ニュートン流体を回転粘度計で測定し,得られた相対粘度を最小二乗法,Lasso回帰,ランダムフォレスト,サポートベクター回帰,多層パーセプトロンで推定した結果,いずれも外挿した予測値の精度が低いことを指摘している。そこで,アインシュタイン・ロスコー形式の相対粘度式のパラメータを機械学習で推定する方法(ERR: Einstein Roscoe Regression)を提案し,ガウス過程を利用して重み値を学習した結果,外挿した予測値の精度が高くなることを確認している。特に高温系の実験データは数多く採取することが難しいため,機械学習を用いて少数のデータから精度の高い予測ができるこのような手法が今後広まっていくことが期待される。
6. 数値流体計算
多相融体であるスラグの流動特性が明らかになりつつあるが,その情報を利用した数値流体計算を実施することで,プロセスの解析および改善が効率的に遂行できる。これまでに工業分野で多相流体を含む非ニュートン流体の流動計算が試みられているので,その手法について述べる。
ニュートン流体は粘度がずり速度に依存しないが,非ニュートン流体は依存する。そのため,数値流体計算では粘度の評価式をずり速度の関数として設定する必要がある。流体が静止した状態から数値計算する場合,初期条件でずり速度はゼロになる。すなわち,降伏応力が存在する流体では粘度が無限大から計算が開始されるという問題があり,これを回避するため,Papanastasiou117)のモデルが用いられる。モデルのパラメータであるmは1000程度で十分とされている118)。
| μ(γ˙)=K|γ˙|n−1+τY|γ˙|(1−e−m|γ˙|) | (30) |
また,数値流体計算に落球法または球引き上げ法の測定で得られたずり応力とずり速度の関係を用いる場合,測定時のずり速度
γ˙
の評価には注意が必要である。一般に,球体周りのずり速度は式(31)で定義されているが,式中の係数sは0.536),0.6119),1120),257),3101,121)など,研究者間で異なる値が報告されている。Kokadoら36)は土木工学分野でガイドラインとして利用されている係数値0.5を使って数値流体計算を行い,ビンガム流体である高流動コンクリートのスランプフロー試験の結果を再現できると報告している。しかし,この係数値0.5が高流動コンクリート以外の流体に利用できるかは検証されていない。
数値流体計算の手法としては計算メッシュを利用するメッシュ法と利用しないメッシュフリー法が利用されている。製鉄分野でのメッシュ法は,計算の対象物が変形しない,あるいは,変形量が小さい場合の鋼材の応力解析や溶鋼の流体計算などに適用されている。一方,自由表面の大変形をともなう現象の解析が得意なメッシュフリー法は,高炉内での融液の滴下,連続鋳造鋳片のスプレー冷却水の流れ,などに適用されている。メッシュ法では有限差分法や有限要素法が利用されている。有限要素法では,雪崩現象に非ニュートン流体モデルを適用した報告122)があり,有限差分法を用いて非ニュートン流体を計算した報告123)もある。これらのメッシュ法では,粒子や気泡を含む流体が存在しない領域は空気などの雰囲気ガスを設定し,両者の境界形状を表現するためにVOF(Volume of Fluid)124)などが用いられている。一方,メッシュフリー法の代表的な手法は粒子法であり,SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法125)やMPS(Moving Particle Semi-implisit)法126)がある。SPH法では,非ニュートン流体のダムブレイク実験への適用127),ビンガム流体である土石流への適用128),シリコンオイルにポリスチレン粒子を分散させたビンガム流体の段差付のダムブレイク実験の評価への利用129)がある。この計算手法を用いて1643 Kでの45CaO-45SiO2-10K2O組成の多相融体スラグの物性値85)を用いて段差付ダムブレイクを計算した結果をFig.6に示す129)。MPS法は土木分野で積極的に利用されており,地滑り津波解析への適用130)の他,モルタルやフレッシュコンクリートの流動特性の評価に利用されている37,131,132,133,134,135)。
以上のように多相流体の流体力学的挙動はメッシュ法やメッシュフリー法を使って評価することが可能になってきている。今後,多相融体が関係する精錬プロセスにおいても,操業の指針探索などに活用されることが期待される。
7. 結言
鉄鋼精錬プロセスにおいて,溶銑予備処理や転炉で用いるスラグは溶融状態ではあるが,原料の一部が溶解しきれずに残留した固体粒子や反応によって生成したガス気泡などが分散している多相融体である。その流動特性はスラグ中の粒鉄の沈降やスラグ排滓挙動に大きな影響を及ぼす。多相融体は一般に非ニュートン性流体としてふるまうため,その流動特性を理解するためには,粘度を中心とした評価が重要である。本報では,多相融体の流動理解のためのスラグみえる化技術の近年の進捗をレビューした。その結果は以下の通りである。
模擬スラグを用いた冷間実験,実操業に近い組成のスラグを用いた高温実験において,多相融体の粘度を回転法や落球法,ダムブレイク法で測定した報告から,固体粒子や気泡の体積率の増加とともに見かけ粘度が増加することが示された。これらの粘度測定値は,最近の発展が目覚ましい機械学習により外挿精度の高い予測モデルが提案されている。プロセス評価としては,非ニュートン性を考慮した数値流体解析法として,メッシュ法とメッシュフリー法の利用が進められている。これらの知見が,粒鉄の沈降速度の見積もりやスラグ排滓性の評価などに活用されることが今後期待される。
多相流体の流動特性の評価に関して,現時点で明らかになっていない点,今後の課題について以下に述べる。測定条件では,実スラグに近い条件,すなわち,気泡径や固体粒子径が分布をもつ場合,および,気泡と粒子が同時に存在する場合のみかけ粘度の測定例はほとんどなく,課題として残されている。また,多相流体が粘性と弾性の両方の性質を併せもつ場合があり,粘弾性流体としての特性評価も今後必要になると考えられる。
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