土木学会論文集C
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和文論文
海水の濃度が各種ベントナイトの透水係数ならびに膨潤圧に及ぼす影響のモデル化
田中 幸久長谷川 琢磨中村 邦彦
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2009 年 65 巻 1 号 p. 66-84

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抄録

 高レベル放射性廃棄物処分施設の立地地点が沿岸に近い場合には,地下水に海水を起源とする塩分が含まれている可能性がある.このため,海水が各種ベントナイトの透水性に及ぼす影響を把握する必要がある.そこで,本研究においては,各種ベントナイトに対する各種濃度の人工海水を用いた場合の透水係数ならびに膨潤圧を表現し得るモデルを提案した.このモデルでは,人工海水の濃度変化によるベントナイトの特性の変化がモンモリロナイト結晶の凝集と間隙水の粘性の変化により表現されている.さらに,既往の実験結果との比較を行い,海水を含む地下水環境下でのベントナイトの透水係数および膨潤圧を妥当に評価できることを示した.

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© 2009 社団法人 土木学会
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