無料で自由に使うことができるフリー・オープンソースソフトウェア(FLOSS).このFLOSS の積極的な政府調達,およびその開発への産業政策的な支援が,世界各国で盛んになっている.はたしてこうした状況は好ましいものであろうか.さらに、ボランティアベースの開発を主とするFLOSS と,ビジネス上の利益を最大の目的とする商用ソフトウェアは,どの程度住み分けが可能なのだろうか.本稿は,今後のFLOSS 普及における公正な政府もしくは自治体の役割について,主に経済学的な側面から考察を加える.
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