土木学会論文集
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フィードバック原理に基づく交通状態推定手法を応用した高速道路上起終点旅行時間の推定
鈴木 宏典中辻 隆
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2002 年 2002 巻 695 号 p. 137-148

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抄録

高速道路上の起終点 (OD) 旅行時間を推定する新手法を提案した. 各道路区間の交通状態を感知器からのフィードバック作用により推定し, 区間旅行時間の時空間的な合計によってOD旅行時間を推定した. 筆者らは現在までニューロカルマンフィルタ (NKF) を用い, 交通状態を推定せずにOD旅行時間を直接推定する手法を提案してきた. 今回既存のNKFによる手法と新提案手法を用いてOD旅行時間を推定した結果, 新提案手法が精度の高い推定を行うことを確認した. さらに提案手法を実際の高速道路単路部へ適用した結果, 密に感知器を設置することにより混雑状態を含めた広範な交通状態の推定が可能となる見通しを得た. これらの数値計算結果から, OD旅行時間推定に対する提案手法の実用化へ向けての課題を整理した.

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