「なぜ日本では世界的に起業が少ないのか」の理由として,「起業のキャリアとしての価値の低さ」,「日本人のリスク志向」,「起業自体を持続させる困難さ」が挙げられる。そのうえで,「『起業家』は自然と生まれ出ずるものか,つくられるものか?」という命題に関して,分析枠組み構築のために,パイロット調査と理論研究のサーベイを行った。「日本で起業を増やすにはどうしたらよいと思いますか」という自由回答文の共起分析から,「子供たちへの教育」,「社会的環境」が重視され,「起業経験がない」,「女性」ほど「子供たちへの教育」が多く,「社会的環境」に帰属させない傾向が強いことがわかった。そのうえで,「起業家は自然と生まれ出ずるものか,つくられるものか?」という問いに関連して。山城章の「KAE理論」や「制度的起業家」と,自らの目標に向けて積極的に意思決定を行い,自らの生活を組織化する「人間行為力」の起業家教育につながる概念比較を行った。