抄録
サトウダニCarpoglyphus lactis におけるneral の生合成経路をサトウダニから得た粗酵素液を用いた系で検討した.Geraniol を基質とした場合,geraniol はgeranial へと酸化され,さらに異性化を受け,neral が生成した.一方,その幾何異性体であるnerol は粗酵素液によりまったく変化しなかった.したがって,サトウダニ体内には,neral の生合成に関わるNAD+依存型geraniol dehydrogenase(GeDH)とgeranial をneral へと異性化する因子が存在することを明らかにした.また,電気泳動と活性染色法を用い,サトウダニから得た粗酵素液中に4 つのGeDH が存在することを明らかにした.動物からのGeDH の報告は本報が初である.