1989年に関東地方の11地点で野生きのこを採集した。このきのこの子実体は紙袋にいれて持ち帰り,直ちにもしくは冷蔵庫に一晩保存した後,ツルグレン装置に3日間かけダニを抽出した。ダニは70%アルコールに落した。このようにして得たダニはホイヤー氏液でマウントし,位相差顕微鏡の下で同定した。
各ダニは科のレベルまで同定できないものは除いた。46種のきのこから隠気門類が採取され,そのうち種名が同定されたダニは22科37種であった。最も頻繁に記録されたのはツブダニ科のダニであり,種としては特にナミツブダニが多かった。