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不安障害研究
Vol. 5 (2013) No. 2 p. 73-84

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http://doi.org/10.14389/adr.5.73

総説

本稿では,主な不安障害の遺伝研究の現状について概観した。家族研究や双生児研究から,不安障害には遺伝要因が推定されており,その相対危険度は4~6倍,遺伝率は30~50%と報告されている。双生児研究からは,各不安障害にはそれぞれ独自の遺伝要因が影響しているだけでなく,ほかの不安障害や不安関連特性(うつ病や不安パーソナリティ)と共有する遺伝要因が関与することが示唆された。不安障害の連鎖解析や関連解析では確立した候補遺伝部位はいまだに見いだされていないものの,近年ではサンプル規模を増やした全ゲノム関連解析によって有意な部位が報告されてきている。さらに,マウスなどの動物モデルを用いた橋渡し研究がヒトの不安障害の遺伝子探索に応用されている。今後は,環境要因を考慮に入れた遺伝・環境交互作用や遺伝子のメチル化などの解析も重要性を増すであろう。

Copyright © 2014, Japanese Society of Anxiety Disorder

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