抄録
日本原子力研究所(以下、原研)が我が国で唯一の総合的な原子力研究機関という事であれば、その研究開発(R&D)に関する事業体としての研究成果は、国内に競争相手が居ない故、自然の流れとして、海外に存在する類似原子力研究機関(Resembled foreign research institute)と比較評価する必要があろう。比較にあたっては、それぞれの研究所が持つ研究の特質をよく理解し、言語の壁を克服し、適切な評価ツールを使う必要があることは明らかである。本報は、IAEAのデータベースであるINIS(International Nuclear Information System)を使って、原研と海外原子力先進国に所属する7つの原子力研究機関とについて、R&Dに係る研究成果の追跡評価を試みた。