本会の学生組織である学生連絡会と原子力シニアは,これまでに20回の「学生とシニアの対話」を実施してきた.本発表では,この対話活動の成果を報告する.学生とシニアの対話実施の背景には,原子力が世界的に再び注目される中,多くの優れた原子力技術者が必要とされる時代が目前に迫っているにもかかわらず,原子力に対する魅力が十分に学生に届いていない現状がある.そこで,多くの経験を持つシニアと学生がひざを突き合わせて,共に語り合う場を設定し,様々なコミュニケーションを通して原子力業界への理解を深めると共に,より広く,エネルギー環境問題の観点から原子力を捉えることの重要性について議論した.参加した学生からは,この経験を通して,原子力業界で働くことに対してのモチベーションが上がったといった感想が多く聞かれた.学生(当時を含む)側からの対話の概観について述べる.