抄録
中性子誘起核分裂及び自発核分裂からの即発核分裂中性子スペクトル(PFNS)の新しい系統式を提示する。PFNSの計算モデルの一つであるLos Alamosモデルに改良を加え、アクチニド核種に対し測定データを良い精度で再現可能な、比較的簡単なモデルを導出した。得られたモデルを用いて、測定データの解析を行い、ThからCfのアクチノイド核種にするモデルパラメータを求めた。個々の核種に対するパラメータは原子番号と質量数に対し、グローバルな系統性が存在する事が分かった。この結果からパラメータの系統式を得た。得られた系統式による計算結果は測定データをよく再現する。